| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥982.5億 | ¥839.7億 | +17.0% |
| 営業利益 | ¥61.7億 | ¥16.6億 | +270.9% |
| 経常利益 | ¥63.5億 | ¥-25.0億 | +105.3% |
| 純利益 | ¥32.1億 | ¥-5.1億 | -65.7% |
| ROE | 3.0% | -0.5% | - |
2026年2月期決算は、売上高982.5億円(前年比+142.8億円 +17.0%)、営業利益61.7億円(同+45.1億円 +270.9%)、経常利益63.5億円(同+88.5億円 -%)、親会社株主に帰属する当期純利益52.4億円(同+59.0億円)と大幅な増収増益を達成した。前年の経常損失25.0億円、純損失5.1億円から黒字転換を果たし、営業利益率は2.0%から6.3%へ4.3pt改善した。映像関連事業と演劇事業が稼働回復により大幅増益となり、不動産事業が安定的な高収益を確保したことで、全社収益性が顕著に向上した。
【売上高】売上高982.5億円(前年比+17.0%)は、全セグメントで増収を達成した。映像関連事業530.9億円(+20.9%)が売上構成比54.0%を占め、演劇事業の回復と併せて成長を牽引した。演劇事業は274.6億円(+14.7%)と二桁成長で、不動産事業は164.7億円(+3.6%)と安定推移した。その他事業も34.6億円(+33.7%)と高成長を示した。
【損益】売上総利益は416.2億円(粗利率42.4%)で、前年の358.5億円(粗利率42.7%)から増加したが、粗利率は0.3pt低下した。販管費は354.5億円(販管費率36.1%)で、前年の341.8億円(販管費率40.7%)から増加額は12.7億円に留まり、販管費率は4.6pt改善した。結果、営業利益は61.7億円(営業利益率6.3%)となり、前年の16.6億円(営業利益率2.0%)から271%増加した。営業外収益は15.0億円(受取配当金9.8億円が主)、営業外費用は13.2億円(支払利息9.2億円が主)で、経常利益は63.5億円と前年の経常損失25.0億円から黒字転換した。特別利益7.9億円(受取補償金43.2億円等)、特別損失4.9億円(減損損失5.1億円等)を計上し、税引前利益は66.4億円となった。法人税等14.0億円を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は52.4億円で、前年の純損失5.1億円から大幅増益となった。結論として、増収増益基調である。
映像関連事業は営業利益25.2億円(前年4.4億円)で利益率4.7%、前年の利益率1.0%から3.7pt改善した。売上高530.9億円のうち外部顧客向けが529.5億円を占め、劇場用映画の興行回復と配給収入増加が寄与した。演劇事業は営業利益17.2億円(前年損失11.8億円)で利益率6.3%、前年の損失11.8億円から黒字転換し、稼働率の回復と興行収入の増加が要因である。不動産事業は営業利益51.5億円(前年58.1億円、-11.3%)で利益率31.3%と高水準を維持し、引き続き全社利益の下支えとなった。その他事業は営業利益1.6億円(前年損失2.3億円)で黒字化し、プログラム製作や配信コンテンツが貢献した。全社費用調整額は-33.8億円で、前年の-31.6億円から増加したが、売上成長により相対的な負担は軽減された。
【収益性】営業利益率6.3%は前年2.0%から4.3pt改善し、販管費率の低下が主因である。純利益率5.3%は前年の純損失から大幅改善した。ROEは3.0%で前年のマイナスから回復したが、依然低水準に留まる。【キャッシュ品質】営業CF/純利益比率は2.55倍(営業CF 133.6億円/純利益52.4億円)と健全で、アクルーアル比率は-3.5%と良好である。営業CFから小計ベースのCFは134.0億円で、運転資本変動は-0.4億円と軽微であった。【投資効率】総資産回転率は0.43回(売上高982.5億円/総資産2,293.8億円)で、前年の0.40回から微増した。設備投資は20.2億円で減価償却費48.7億円を大幅に下回り、投資ペースは抑制的である。【財務健全性】自己資本比率は47.2%で前年の44.5%から2.7pt改善した。有利子負債は571.6億円(短期借入金37.0億円+長期借入金534.6億円)で、Debt/EBITDA比率は5.18倍と高位である。インタレストカバレッジは営業CF/支払利息で14.7倍と十分な金利負担余力を持つ。流動比率は135%(流動資産451.1億円/流動負債334.1億円)で短期流動性は良好である。
営業CFは133.6億円(前年-5.9億円)と大幅改善し、小計134.0億円に対し運転資本変動は-0.4億円と軽微であった。売上債権の増加-20.2億円、棚卸資産の増加-16.4億円が資金流出要因となった一方、仕入債務の増加16.6億円がこれを一部相殺した。法人税等の支払-3.5億円は前年の-12.5億円から減少し、税金キャッシュアウトは軽減された。投資CFは-41.4億円で、設備投資-20.2億円、無形資産取得-0.9億円、投資有価証券取得-12.5億円が主な支出である。一方、有価証券売却による収入1.8億円、長期貸付金回収0.4億円が流入した。フリーCFは92.2億円(営業CF 133.6億円+投資CF -41.4億円)と潤沢で、配当支払4.1億円と自社株買い0.1億円を十分賄った。財務CFは-54.4億円で、長期借入による収入50.0億円に対し返済-57.2億円、短期借入金の純減-34.0億円が資金流出の主因である。現金及び現金同等物は期末186.9億円で期首149.1億円から37.8億円増加し、フリーCFの積み上がりが資金余力を高めた。
経常利益63.5億円のうち営業利益が61.7億円を占め、本業の収益性が中核である。営業外収益15.0億円の内訳は受取配当金9.8億円が主で、投資有価証券からの安定的なキャッシュインフローを示す。営業外費用13.2億円は支払利息9.2億円が中心で、有利子負債の金利負担を反映している。特別利益7.9億円には受取補償金43.2億円が含まれるが圧縮記帳により一時的要因として処理され、投資有価証券売却益0.6億円も限定的である。特別損失4.9億円は減損損失5.1億円、投資有価証券評価損3.8億円、災害損失1.1億円等で、これらは非経常的な費用である。包括利益155.4億円と純利益52.4億円の差は103.0億円で、その他有価証券評価差額金101.2億円が主因である。営業CFが純利益の2.55倍に達し、営業CF小計からの運転資本変動が軽微であることから、利益の質は高いと評価できる。
通期予想は売上高1,000.0億円(前年比+1.8%)、営業利益37.0億円(同-40.1%)、経常利益35.0億円(同-44.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益11.0億円(同-79.0%)である。実績との対比では、売上高は予想比98.2%とほぼ達成、営業利益は予想比166.8%、経常利益は予想比181.4%、純利益は予想比476.4%と大幅超過した。会社予想が保守的であった背景には、前年の特別利益剥落や不動産収益の減少見込みがあったと推測されるが、実際には映像・演劇事業の回復とコスト効率化が想定を大きく上回った。予想配当は無配であったが、実績では期末配当40円(普通配当30円+特別配当10円)を実施し、株主還元姿勢を明確にした。
期末配当は1株当たり40円(普通配当30円、特別配当10円)で、年間配当40円となった。前期は無配であったため、配当再開となる。配当性向は10.5%(配当総額4.14億円/親会社株主に帰属する当期純利益52.4億円×発行済株式数ベース)と保守的である。配当総額4.14億円に対しフリーCFは92.2億円で、配当のフリーCFカバレッジは22.3倍と十分な余力がある。自社株買いは0.1億円と限定的で、総還元性向は10.8%に留まる。会社は配当性向10.5%と低位に抑える一方、特別配当を付加することで利益還元を実施した。今後、ROE向上と利益安定化が進めば、配当性向の引き上げ余地がある。
高レバレッジリスク: 有利子負債571.6億円に対しEBITDA(営業利益+減価償却費)は110.4億円で、Debt/EBITDA比率は5.18倍と高水準である。金利上昇局面では支払利息負担が増加し、利益を圧迫するリスクがある。インタレストカバレッジは営業CF/支払利息で14.7倍と現状は問題ないが、営業CF変動時には財務柔軟性が低下する可能性がある。
セグメント集中リスク: 映像関連事業が売上高の54.0%、演劇事業が27.9%を占め、興行・コンテンツ依存度が高い。ヒット作の有無や稼働率変動が業績に直結するため、タイトルラインアップの質と時期が重要なリスク要因となる。不動産事業は利益率31.3%と高いものの、賃料水準や空室率の変動リスクがある。
運転資本リスク: 仕掛品97.3億円(総資産の4.2%)が積み上がり、売上債権119.7億円も増加傾向にある。映像・演劇制作の回収期間が長期化すると、キャッシュフロー悪化や在庫評価損のリスクが生じる。前年比で売掛金+20.2億円、棚卸資産+16.4億円の増加が見られ、運転資本管理の効率化が課題である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.3% | 8.1% (3.6%–16.0%) | -1.8pt |
| 純利益率 | 3.3% | 5.8% (1.2%–11.6%) | -2.6pt |
収益性は業種中央値を下回り、営業利益率・純利益率ともに改善余地がある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 17.0% | 10.1% (1.7%–20.2%) | +6.9pt |
売上高成長率は業種中央値を6.9pt上回り、成長性では優位に位置する。
※出所: 当社集計
映像・演劇事業の稼働回復と不動産の高収益が営業利益率を前年比4.3pt改善させ、販管費効率化により営業レバレッジが顕在化した。営業CF/純利益比率2.55倍と利益の質は高く、フリーCF 92.2億円の潤沢な資金創出力を確保している。一方、営業利益率6.3%は業種中央値8.1%を1.8pt下回り、収益性の更なる改善が課題である。
Debt/EBITDA比率5.18倍と高レバレッジ状態にあり、金利上昇局面では財務柔軟性が制約される可能性がある。配当性向10.5%、総還元性向10.8%と株主還元は保守的で、今後の利益安定化とレバレッジ低減の進捗が配当拡大の鍵となる。投資有価証券の評価差益101.2億円が包括利益を押し上げ自己資本比率は47.2%に改善したが、市場ボラティリティに対する資本の感応度は依然高い。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。