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95032026 第3四半期プライムJGAAP

関西電力(9503) 2026年度第3四半期決算 減収・営業益3%減

2026年度第3四半期の売上高は2兆9,491億円(前年同期比-6.5%)、営業利益は3,878億円(同-3.0%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

関西電力株式会社

電気・ガス/電気・ガス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥29491.2億¥31526.2億−6.5%
営業利益¥3877.8億¥3998.4億−3.0%
経常利益¥4629.1億¥4559.8億+1.5%
純利益¥3443.5億¥3937.9億−12.6%
ROE(年換算)13.4%16.9%-

Executive Summary

減収の下で営業利益率の改善と営業外収益の拡大により、経常利益は増益を確保した決算である。売上高は2兆9,491.2億円(前年比-6.5%)、営業利益は3,877.8億円(同-3.0%)、経常利益は4,629.1億円(同+1.5%)、純利益は3,443.5億円となった。減収率を下回る営業減益にとどまり、営業利益率は13.1%へ改善した。経常増益の主因は為替差益340.7億円および持分法投資利益280.3億円の増加であり、営業外要因への依存度が高い。

業績変動要因

【売上高】売上高は2兆9,491.2億円と前年同期比6.5%減少し、通期予想(4兆500億円、前年比-6.6%)に沿った縮小局面にある。Q3累計の進捗率は72.8%であり、Q4に約1兆1,009億円の売上高を要する。

【損益】営業利益は3,877.8億円(同-3.0%)で、売上減少率を下回る減益となり、営業利益率は13.1%まで改善した。経常利益は営業外収益の拡大により4,629.1億円(同+1.5%)と増益を確保した。営業外収益は1,266.9億円に拡大し、為替差益は340.7億円(前年191.9億円から+148.8億円程度の増加)、持分法投資利益は280.3億円(前年191.2億円から増加)と、いずれも押上げに寄与した。一方、支払利息は312.8億円と前年から約23%増加し、金利負担は拡大している。前年同期に計上された子会社株式売却益630.1億円が当期はなく、税引前利益は4,643.0億円と前年から減少した。純利益は3,443.5億円、親会社株主に帰属する純利益は3,402.0億円で、一時的要因の剥落が主因となり前年を下回った。結論として、減収減益(営業段階)ながら営業外収益の拡大で経常増益を確保した、減収増益型の経常損益構造である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は13.1%で、前年同期の12.7%程度から改善した。経常利益率は15.7%相当まで上昇し、営業外収益の拡大が寄与している。純利益率(親会社株主帰属ベース)は11.5%程度である。【キャッシュ品質】現金及び預金は7,136.1億円で前年同期比2,287.8億円減少しており、売掛金は3,939.3億円、買掛金は1,554.2億円と双方が縮小し運転資本を圧縮している。【投資効率】ROE(年換算)は13.4%であり、純資産の拡大(前年比+3,172.8億円)と利益水準の両面に支えられている。総資産は9兆6,909.3億円とほぼ横ばいで、資産効率は資本集約的な事業特性から相対的に低い回転率にとどまる。【財務健全性】自己資本比率は35.3%(前年31.8%)へ上昇し、流動資産1兆7,292.3億円は流動負債1兆5,035.3億円を上回る。長期借入金2兆2,634.1億円、社債1兆3,804.4億円と固定負債が大きく、資本集約型事業に特徴的な財務構造である。

キャッシュフロー分析

CF計算書の詳細開示はないが、BS推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は前年同期比2,287.8億円減少し7,136.1億円となり、投資その他の資産は同1,888.9億円増加して2兆219.1億円に達している。この動きは、資金が現金から投資性資産へ一部シフトしたことを示唆する。買掛金は787.8億円減少、売掛金も1,025.1億円減少しており、両者の相殺により運転資本への影響は限定的である。社債は702.0億円減少し、負債圧縮の動きがみられる一方、利益剰余金は2,735.1億円増加し純資産全体は3,172.8億円拡大した。総じて、当期純利益の蓄積を原資に負債の一部返済と投資資産の積み増しを進めつつ、現金残高は減少した資金配分がうかがえる。

収益の質

経常利益の増益は、営業利益の減少を営業外収益の拡大で補う構造であり、収益の質としては経常的な本業収益力の強化とは区別して評価する必要がある。営業外収益1,266.9億円のうち、為替差益340.7億円および持分法投資利益280.3億円は市場環境や関連会社業績に依存する変動性の高い項目である。一方、支払利息は312.8億円と前年から増加し、金利負担というコスト側の構造変化も進んでいる。前年同期に発生した子会社株式売却益630.1億円のような特別利益は当期には見られず、税引前利益は前年比で減少した。包括利益は3,839.0億円で、親会社株主に帰属する純利益3,402.0億円との間に一定の乖離があり、有価証券評価差額金418.9億円等のその他の包括利益要素が上乗せされている。全体として、経常利益の押上げ要因が非本業的な項目に偏っている点は、収益の持続性を評価する上で留意すべき点である。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対するQ3累計の進捗率は、売上高72.8%、営業利益86.2%、経常利益94.5%と、営業利益・経常利益はQ3累計の標準的な進捗ペース(75%)を上回っている。これは、通期予想が売上高4兆500億円(前年比-6.6%)、営業利益4,500億円(同-4.0%)、経常利益4,900億円(同-7.8%)と、下期に一定の減益・費用増加を織り込んでいるためである。逆算すると、Q4に必要な営業利益は約622億円、営業利益率は5.6%相当となり、Q3累計の13.1%から大きく低下する前提が置かれている。今後は燃料・電力調達コスト、需給動向、為替の推移がQ4以降の利益率と通期達成度を左右する。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は75.00円であり、Q2までの配当30.00円に対し、期末配当は45.00円が予定されている。通期予想EPS323.14円に対する配当性向は約23.2%であり、利益に対する還元負担は限定的である。Q3累計の親会社株主帰属純利益3,402.0億円は通期予想3,600億円の94.5%に達しており、年間配当のカバーには十分な水準にある。利益剰余金は2兆2,016.2億円と前年同期比2,735.1億円増加しており、配当原資となる資本蓄積も進んでいる。

リスク要因

  1. 為替・燃料価格変動リスク: 経常増益の一因である為替差益340.7億円は変動性が高く、反転時には経常利益の下押し要因となりうる。燃料価格や電力卸売価格の変動も収益に影響する。

  2. 金利上昇リスク: 支払利息は312.8億円と前年から増加している。長期借入金2兆2,634.1億円、社債1兆3,804.4億円の残高規模から、金利上昇局面では利払い負担の増加が中長期的な利益圧迫要因となりうる。

  3. 現金残高減少および資金配分リスク: 現金及び預金は前年同期比2,287.8億円減少し7,136.1億円となった。流動資産は流動負債を上回るが、投資・負債返済・株主還元が同時進行する場合、現金残高の推移を注視する必要がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(utilities)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率13.1%
純利益率11.7%

自社の営業利益率・純利益率は業種内で確認可能な水準にあるが、中央値データが未整備のため相対位置づけの断定は避ける。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−6.5%

売上高は前年比で減少しており、業種内での相対的な位置づけは中央値データの拡充後に評価する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高が前年比6.5%減少する中で営業利益率は13.1%へ改善しており、減収局面でも収益性を維持している点が決算上の特徴である。

  2. 経常利益の増益(前年比+1.5%)は、為替差益や持分法投資利益といった営業外要因への依存度が高く、営業利益単体では前年比-3.0%の減益であった点は収益構造を理解する上で重要である。

  3. 通期予想から逆算すると、Q4の営業利益率は5.6%相当とQ3累計の13.1%から大きく低下する計画が置かれており、下期の費用動向・調達コストが通期業績の着地を左右する構図となっている。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)3,185円
base(基準)3,282円
bull(強気)3,380円
算出前提
1株純資産(BPS)3,074円
調整後予想EPS355.4円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向23.2%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER1.07倍 / 9.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,189円〜3,380円、ω±0.1で 3,277円〜3,290円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(94%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。