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95022026 第3四半期プライムJGAAP

中部電力(9502) 2026年度第3四半期決算 減収・営業益8%減

2026年度第3四半期の売上高は2兆5,664億円(前年同期比-3.2%)、営業利益は1,686億円(同-8.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

電気・ガス/電気・ガス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥25663.6億¥26516.4億−3.2%
営業利益¥1685.7億¥1841.2億−8.4%
経常利益¥2407.3億¥2222.8億+8.3%
純利益¥2044.3億¥1719.3億+18.9%
ROE(年換算)8.9%8.0%-

Executive Summary

2025年度第3四半期累計は減収増益であり、本業の営業利益は縮小したものの持分法投資利益の拡大が最終増益を牽引した。売上高は2兆5,663.6億円(前年比-3.2%)、営業利益は1,685.7億円(同-8.4%)となった一方、経常利益は2,407.3億円(同+8.3%)、純利益(親会社株主帰属)は2,025.7億円(同+21.2%)となった。増益の主因はJERAの持分法投資利益が948.1億円(前年比+81.6%)に拡大したことで、燃料調達影響や海外・再エネ発電事業の利益増が寄与した。

業績変動要因

【売上高】売上高は2兆5,663.6億円で前年同期比-3.2%の減収となった。主力のミライズ(小売電気事業)が外部顧客向け売上1.1%減、その他事業も25.0%減となり、燃料費調整額等の減少がトップラインを押し下げた。パワーグリッドはエリア需要増により外部顧客向け売上が1.1%増と底堅い。

【損益】営業利益は1,685.7億円(同-8.4%)で本業の収益力は低下したが、経常利益は2,407.3億円(同+8.3%)、純利益は2,025.7億円(同+21.2%)と大幅増益となった。営業外収益が1,054.1億円(前年比+61.9%)に拡大し、その約9割を持分法投資利益948.1億円が占めたことが要因である。また浜岡原子力発電所の不適切事案に伴う委託契約解約費用117億円を一時的要因として計上している。結論として減収増益である。

セグメント別分析

セグメント利益(経常利益ベース)で見ると、主力事業であるミライズは外部売上構成比が最大(連結売上の約8割相当)だが、セグメント利益は1,113.1億円(同-2.4%)と電源固定費増や前年豊水の反動で減益した。パワーグリッドはセグメント利益303.7億円(同+45.8%)と大幅増益し、託送収益増と需給調整費用減が寄与した。JERAは持分法適用のため売上には非連結だが、セグメント利益987.3億円(同+64.2%)と最大の増益要因となり、グループ利益を実質的に牽引した。その他事業のセグメント利益は1,139.0億円(同+81.8%)に拡大している。セグメント間の利益率差異は大きく、パワーグリッドとJERAの増益がミライズの減益を相殺する構図である。

主要財務指標

収益性: ROE(年換算)8.9%、営業利益率6.6%。 財務健全性: 自己資本比率41.0%、流動比率105.5%。 1株あたり指標: EPS(基本)268.18円(前年221.12円、+21.3%)。

キャッシュフロー分析

本データセットにはキャッシュフロー計算書の詳細(営業CF・投資CF・財務CF)が含まれていないため、バランスシート項目から間接的に観察できる範囲で記述する。長期借入金は前年同期比1,556.4億円増、社債は306.9億円増となっており、設備投資・資金需要を支える長期資金調達が進んでいる。現金及び預金は3,524.2億円で前年同期の2,935.5億円から増加している。

収益の質

経常利益2,407.3億円と純利益2,025.7億円(親会社株主帰属)の間には主に非支配株主帰属利益18.6億円と税負担の差が存在するが、乖離幅は経常利益の-16%程度であり主として税効果によるものである。営業外収益1,054.1億円は売上高の4.1%に相当し、その約90%が持分法投資利益948.1億円で構成される。これは一時的要因ではなく関連会社JERAの燃料調達・海外事業の構造的な収益変動を反映したものであり、経常的な収益源として位置づけられる。一方、浜岡原発関連の委託契約解約費用117億円は一時的要因である。

業績予想・ガイダンス

通期予想(売上高3兆5,500億円、経常利益2,300億円、純利益1,850億円)に対する進捗率は、売上高72.3%、経常利益104.7%、純利益109.5%である。標準進捗75%に対し、利益進捗は大幅に上回っており、これは主に期ずれ影響を含むJERA持分法利益の押し上げによるものである。会社は業績予想・配当予想の修正を行っておらず、第4四半期には燃料費調整の期ずれ調整や季節性要因により利益水準が低下する前提が織り込まれている可能性がある。

株主還元

年間配当予想は70円(第2四半期配当35円)であり、前年の30円から増額されている。予想EPS244.90円に基づく配当性向は約28.6%である。自社株買いに関する情報は開示データに含まれておらず、配当のみに基づく配当性向として評価する。

カタリスト

【短期】第4四半期における燃料費調整の期ずれ反映、卸電力市況、JERA持分法利益の変動が通期予想達成の鍵となる。 【長期】送配電網の強靱化投資、再生可能エネルギー接続対応、浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査の進捗が中長期の資本構造・収益性に影響する。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(utilities)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率6.6%
純利益率8.0%

業種中央値データが未提供のため、自社水準単独での位置づけ評価となる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−3.2%

売上高は前年比縮小しており、業種内での相対位置は中央値データ不足のため評価不能。

※出所: 当社集計

リスク要因

  1. JERA持分法利益への依存: 持分法投資利益948.1億円は営業外収益の約90%を占め、燃料価格・卸電力価格・為替変動が連結経常利益を大きく左右する構造にある。

  2. 燃料費調整の期ずれ影響: JERAおよびミライズにおいて燃料費調整額の期ずれが利益変動要因となっており、通期進捗率が経常利益104.7%、純利益109.5%と高い背景には期ずれ効果が含まれる。

  3. 浜岡原子力発電所関連費用: 新規制基準適合性審査における不適切事案に伴う委託契約解約費用117億円を当期に計上しており、今後も同種の一時的費用が発生する可能性がある。

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は前年同期の6.94%相当から6.6%へ低下しており、本業の収益力は縮小傾向にある一方、持分法投資利益の拡大がこれを補う構造が続いている。

  2. 通期利益予想に対する第3四半期累計の進捗率が経常利益104.7%、純利益109.5%と標準を大きく上回っており、会社予想が据え置かれている点から第4四半期の利益水準低下を前提とした計画である可能性がある。

  3. パワーグリッドのセグメント利益が前年同期比45.8%増となり、託送収益増と需給調整費用減による構造的な改善が見られる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)3,702円
base(基準)3,770円
bull(強気)3,837円
算出前提
1株純資産(BPS)4,075円
調整後予想EPS269.4円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向28.6%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER0.93倍 / 14.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,664円〜3,880円、ω±0.1で 3,759円〜3,777円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(110%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。