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94362026 第3四半期スタンダードJGAAP

沖縄セルラー電話(9436) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は643.6億円(前年同期比+3.1%)、営業利益は143.5億円(同+4.5%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥643.6億¥624.1億+3.1%
営業利益¥143.5億¥137.3億+4.5%
経常利益¥144.6億¥137.8億+4.9%
純利益¥103.4億¥96.6億+7.0%
ROE(年換算)13.8%13.0%-

Executive Summary

増収増益を確保しつつ、営業利益の増益率が売上成長率を上回る形で利益率が改善した点が今回の決算の要点である。売上高は643.6億円(前年同期624.1億円、+3.1%)、営業利益は143.5億円(同137.3億円、+4.5%)、経常利益は144.6億円(同137.8億円、+4.9%)、純利益(親会社株主帰属)は101.0億円(同94.8億円、+6.6%)となった。営業利益率は22.3%と前年同期から改善しており、増収に対して費用増加が相対的に抑制されたことが背景にある。

業績変動要因

【売上高】売上高は643.6億円で前年同期比+3.1%の増収となった。成熟した通信市場において安定的な増収を確保した形であり、セグメント別の開示はないため、全社連結ベースでの増収要因は主に既存事業の着実な拡大によるものと解釈される。

【損益】営業利益は143.5億円(+4.5%)、経常利益は144.6億円(+4.9%)、純利益は101.0億円(+6.6%)と、いずれも増収率を上回る増益率を記録した。営業外収支は受取利息0.8億円等により黒字であり、経常利益が営業利益を上回る構造を支えている。純利益の増益率が経常利益を上回ったのは、実効税率が前年同期から大きく悪化しなかったためである。総括すると増収増益であり、増収率を上回る増益率という点で営業レバレッジがプラスに働いている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は22.3%、純利益率(親会社株主帰属ベース)は約15.7%であり、前年同期の22.0%、15.2%からそれぞれ改善した。年換算ROEは13.8%(税引前利益ベースで別途算出したデュポン分解では13.5%程度)であり、収益性は高い水準にある。【キャッシュ品質】営業CFは91.8億円で純利益101.0億円に対する比率は0.91倍、アクルーアル比率は低く会計上の利益の質は良好だが、OCF/EBITDA比率は0.48倍と、利益成長に対する現金創出の伸びは相対的に弱い。【投資効率】総資産回転率は約0.55倍(売上高643.6億円÷総資産1164.3億円)であり、売掛金471.9億円が総資産の40.5%を占めることが資産効率の重石となっている。【財務健全性】自己資本比率は85.5%、流動比率は約474.8%(流動資産699.9億円÷流動負債147.4億円)であり、財務基盤は極めて保守的かつ強固である。

キャッシュフロー分析

営業CFは91.8億円で前年同期比+4.8%増加し、投資CFは9.2億円のプラス(設備投資40.4億円を投資有価証券売却等の他の投資活動収入が上回った)、財務CFは自社株買い39.7億円および配当支払を中心に99.8億円のマイナスとなった。フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は101.0億円であるが、営業CFから設備投資のみを差し引いた金額は51.4億円にとどまり、配当支払59.9億円をカバーしない水準である。この差異の主因は売掛金の増加24.6億円、仕入債務の減少3.4億円、法人税等の支払54.1億円といった運転資本・税金要因による資金流出である。設備投資40.4億円は減価償却費47.0億円の範囲内にとどまり、投資負担自体は軽微である。

収益の質

経常利益と純利益の差は主に法人税等41.2億円および非支配株主帰属利益2.3億円によるものであり、一時的な特別損益は確認されない。営業外収益は1.1億円と小規模で、受取配当金等の恒常的な項目が中心であり、非経常的な収益への依存は見られない。一方、営業CF91.8億円は純利益101.0億円の0.91倍にとどまり、アクルーアル(純利益と営業CFの差)は9.2億円程度で総資産比では小さいものの、売掛金増加24.6億円が主因となってキャッシュ転換を抑制している。包括利益は103.2億円で純利益101.0億円とほぼ同水準であり、退職給付調整額等のその他の包括利益要素は限定的で、純利益と包括利益の乖離は小さい。総じて損益計算書上の利益の質は良好だが、キャッシュフローへの転換速度には留意点がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想に対する進捗率は、売上高75.7%(850.0億円に対し643.6億円)、営業利益78.8%(182.0億円に対し143.5億円)、経常利益79.2%(182.5億円に対し144.6億円)である。いずれも標準的なQ3累計進捗率75%を上回っており、通期予想に対して順調な進捗を示している。ただし通期営業利益予想は前年比+2.5%増にとどまり、Q3累計の+4.5%増より低い伸び率が計画されている。これはQ4にかけて利益成長が鈍化する計画を織り込んでいることを意味し、Q4に必要な営業利益率は22.3%(Q3累計)を下回る水準となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり64.00円であり、配当金のみに基づく配当性向は約59.7%(配当支払額59.9億円÷純利益101.0億円)である。これに加えて自社株買いを39.7億円実施しており、配当と自社株買いを合わせた総還元性向は約98.6%((59.9億円+39.7億円)÷101.0億円)となる。配当性向と総還元性向は算定根拠が異なるため区別して評価する必要がある。配当は開示ベースのフリーキャッシュフロー101.0億円でカバーされているが、営業CFから設備投資を控除した金額(51.4億円)のみでは配当支払額(59.9億円)を下回るため、総還元の持続性は営業CFの改善に依存する部分がある。

リスク要因

  1. 売掛金回収の長期化: 売掛金は471.9億円で総資産の40.5%を占め、年換算DSOは201日と警戒水準を大きく上回る。回収サイトの長期化や債権構成の変化は営業CFと資産効率の双方に影響を及ぼす可能性がある。

  2. 現金転換率の低さ: OCF/EBITDA比率は0.48倍で、警戒基準とされる0.7倍を下回る。売掛金増加24.6億円、仕入債務減少3.4億円、法人税等支払54.1億円が資金流出要因となっており、利益成長に対する営業CFの伸びが限定的である。

  3. 通期利益成長の鈍化計画: 通期営業利益予想の前年比+2.5%増は、Q3累計の+4.5%増を下回る。Q4にかけたコスト増加や季節性要因が、期末に向けた利益率低下要因となる可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率22.3%8.3% (3.6%–18.6%)+14.0pt
純利益率16.1%6.1% (2.3%–12.8%)+9.9pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、IT・通信業種内で上位に位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率22.3%、純利益率約15.7%は業種中央値を大きく上回り、増収率を上回る増益率という営業レバレッジのプラス効果が確認できる。

  2. 通期予想への進捗率は売上高75.7%、営業利益78.8%、純利益80.5%と標準進捗率を上回るが、通期営業利益予想の伸び率(+2.5%)がQ3累計(+4.5%)より低く、Q4の費用動向が注目点となる。

  3. 売掛金471.9億円(総資産比40.5%)と年換算DSO201日、OCF/EBITDA比率0.48倍は、高い利益率に対してキャッシュ創出のスピードが相対的に遅いことを示しており、運転資本の動向が今後の確認ポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,117円
base(基準)1,146円
bull(強気)1,180円
算出前提
1株純資産(BPS)1,077円
調整後予想EPS140.0円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.0%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.06倍 / 8.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,114円〜1,179円、ω±0.1で 1,144円〜1,148円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。