クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥51954.0億 | ¥48114.6億 | +8.0% |
| 営業利益 | ¥8841.4億 | ¥8218.6億 | +7.6% |
| 税引前利益 | ¥8198.6億 | ¥7437.5億 | +10.2% |
| 純利益 | ¥6490.5億 | ¥5446.8億 | +19.2% |
| ROE(年換算) | 19.3% | 17.0% | - |
Executive Summary
売上・利益ともに増収増益を確保し、特に親会社株主帰属純利益が営業利益を上回るペースで伸長した点が今期の特徴である。売上高は5兆1,954億円(前年比+8.0%)、営業利益は8,841億円(同+7.6%)、純利益は6,490億円(同+19.2%)となった。増収は事業拡大が主因で、営業利益率は17.0%とほぼ前年並みを維持し、純利益の大幅増は税負担・非支配持分等の構造要因が寄与している。
業績変動要因
【売上高】売上高は5兆1,954億円で前年比+8.0%増となった。売上原価も同8.5%増加し、粗利率は49.0%を確保した。販管費は1兆7,159億円で前年比約8.2%増と売上成長率をわずかに上回り、営業利益率をやや圧迫した。
【損益】営業利益は8,841億円(前年比+7.6%)で、増収率をやや下回るペースの増益となった。税引前利益は8,199億円(同+10.2%)、純利益は6,490億円(同+19.2%)と、営業利益より高い伸びを示した。金融費用760億円に対し金融収益は144億円で純金融費用616億円が発生している一方、税負担・非支配株主帰属分の影響を含めた最終段階での伸長が純利益成長を押し上げた。結論として増収増益である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は17.0%で前年同期の17.1%からほぼ横ばい、粗利率は49.0%、純利益率は12.5%である。年換算ROEは19.3%(開示値)ないし14.4%(デュポン分解の推計値)となり、高いレバレッジが押し上げ要因である。【キャッシュ品質】営業CFは1兆936億円で純利益の1.68倍にあたり、利益の現金化は良好だが、仕入債務の増加4,020億円がその一部を支えている。【投資効率】設備投資は4,421億円で減価償却費5,780億円の76%にとどまり、投資を抑制しつつ既存資産を活用している。【財務健全性】自己資本比率は15.7%で前年の17.0%から低下し、総資産に対する負債依存度が高まっている。
キャッシュフロー分析
営業CFは1兆936億円で前年比9.8%減少したものの、依然として純利益6,490億円を上回る規模を確保している。投資CFは9,698億円の支出で、うち設備投資が4,421億円、投資有価証券取得等が残りを占める。フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は1,238億円にとどまり、財務CFは配当支払4,140億円を含みほぼゼロとなった。現金及び現金同等物は前年から増加し1兆5,775億円に達しており、運転資本では仕入債務の増加4,020億円が売上債権増加3,630億円や棚卸資産増加343億円による資金消費を相殺し、営業CFを支える構図となっている。
収益の質
今期の増益は本業の売上拡大に基づくものであり、特別損益の記載はなく、経常的な事業活動による収益と評価できる。税引前利益8,199億円から法人税等1,708億円を控除した後の純利益6,490億円は、実効税率約20.8%に相当する。一方、親会社株主帰属純利益4,855億円は税引前利益の59.2%にとどまり、非支配株主への利益配分の大きさが両者の乖離要因となっている。営業CFが純利益を上回り、アクルーアル(未回収利益の蓄積)の程度は限定的とみられるが、仕入債務増加への依存度は今後の運転資本動向次第で変化し得る点は留意点である。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想は売上高6兆9,500億円(前期比+6.2%)、営業利益1兆200億円(同+3.1%)である。累計進捗率は売上高74.8%、営業利益86.7%となり、営業利益の進捗は季節性の標準的な75%水準を大きく上回っている。EPS予想11.28円に対し累計EPSは10.04円まで進捗しており、通期予想達成に向けて順調な進捗を示している。
株主還元
第2四半期配当は1株4.30円、通期配当予想は8.60円である。通期EPS予想11.28円に基づく予想配当性向は約76.2%となる。累計配当支払額は4,140億円で、営業CFから設備投資を控除した後のキャッシュフロー6,515億円の範囲内にあるが、投資有価証券取得等を含めた投資活動全体を考慮すると、フリーキャッシュフロー1,238億円に対する配当カバーは低く、内部資金だけでは配当原資を完全に賄っていない。自社株買いの実施は確認されない。
リスク要因
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資本構成の積極性: 自己資本比率15.7%(前年17.0%から低下)、有利子負債合計6兆6,176億円という構成であり、金利上昇や借換条件の悪化が財務耐性に影響を及ぼし得る。
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売上債権の増加: 売上債権は3兆998億円で前年から増加しており、年換算DSOは163日と高水準にある。仕入債務増加が営業CFを支える構図であり、債権回収動向のモニタリングが必要である。
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のれん・無形資産の規模: のれん2兆1,868億円は純資産の48.7%を占め、無形資産2兆5,923億円と合わせ、M&A由来資産の収益計画達成状況が資本価値の維持に重要である。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 17.0% | 8.3% (3.6%–18.6%) | +8.7pt |
| 純利益率 | 12.5% | 6.1% (2.3%–12.8%) | +6.4pt |
収益性・純利益率ともに業種中央値を大きく上回り、業種内では上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.0% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | −2.4pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り、成長性面では業種内の中位程度にとどまる。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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営業利益率17.0%、純利益率12.5%は業種中央値を大きく上回り、通信事業の収益基盤の強さを示している。一方、売上高成長率8.0%は業種中央値10.4%を下回り、成長面では相対的に見劣りする。
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通期業績予想に対する累計進捗率は営業利益86.7%と季節性標準の75%を上回っており、通期計画への到達余地がうかがえる。
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自己資本比率が前年比で低下し15.7%となっている点、及び売上債権の増加に伴うDSOの高さは、財務構造・キャッシュフローの質を評価する上での継続的な確認ポイントである。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 75円 |
| base(基準) | 80円 |
| bull(強気) | 81円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 60円 |
| 調整後予想EPS | 12.4円 |
| 株主資本コスト r | 8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 76.2% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.34倍 / 6.4倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 78円〜82円、ω±0.1で 80円〜81円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(89%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 53%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
- 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。