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94172026 第2四半期スタンダードJGAAP

スマートバリュー(9417) 2026年度第2四半期決算 増収57%

2026年度第2四半期の売上高は28.3億円(前年同期比+56.7%)、営業損失は4,900万円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥28.3億¥18.1億+56.7%
営業利益−¥0.5億−¥1.5億+67.8%
経常利益−¥5.0億−¥1.6億−217.2%
純利益−¥7.2億−¥1.9億−283.7%
ROE(年換算)−70.3%−12.5%-

Executive Summary

スマートベニューの急拡大に伴う増収と営業損失の縮小が進む一方、支払利息と減損損失により経常・最終赤字が拡大したことが本決算の要点である。売上高は前年同期比+56.7%の28.3億円、営業利益は-0.5億円(前年-1.5億円)と損失幅は縮小した。しかし経常利益は-5.0億円(前年-1.6億円)、純利益(親会社株主帰属)は-6.3億円(前年-1.9億円)と悪化しており、支払利息4.5億円の急増が主因である。

業績変動要因

【売上高】売上高は28.3億円と前年同期比+56.7%の大幅増収となった。セグメント別ではスマートベニューが22.2億円(構成比78.4%)と前年比+275.6%の急拡大を牽引し、モビリティ・サービスは6.3億円(同+7.0%)と堅調に推移した。前年まで存在したデジタルガバメント事業は一部譲渡に伴い当期からモビリティ・サービスへ統合され、報告セグメントは2区分に変更されている。

【損益】営業損失は0.5億円と前年の1.5億円から縮小し、販管費率も32.1%へ低下(前年42.5%)と固定費吸収が進んだ。一方、売上総利益率は30.4%と前年の34.1%から低下しており、増収の一部は低採算な収益構成を伴った可能性がある。営業外費用では支払利息が4.5億円(前年0.1億円)へ急増し、経常損失を5.0億円に拡大させた。特別損失には大阪本社移転に伴う減損損失0.7億円を計上し、純損失は6.3億円(親会社株主帰属)に達した。増収減益(損失拡大)の決算である。

セグメント別分析

モビリティ・サービスは売上6.3億円、セグメント利益1.3億円、利益率21.0%と高収益を維持し、前年比利益+29.4%増と成長を続ける主力事業である。スマートベニューは売上22.2億円と前年比+275.6%の急拡大を遂げ、セグメント損失は前年の1.4億円から0.1億円へ大幅に縮小した。両セグメント合計の利益は1.2億円だが、配分不能な全社費用が1.7億円あり、これを吸収できず連結営業損失となっている。全社費用の回収にはさらなる規模拡大かコスト削減が必要である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-1.7%で前年同期の-8.4%から約670bp改善したが、業種水準を大きく下回る。売上総利益率は30.4%と前年の34.1%から約370bp低下しており、増収局面での採算管理が課題である。ROE(年換算)は-70.3%と純損失計上下で大幅なマイナスとなっている。【キャッシュ品質】営業CFは-0.9億円、EBITDAは黒字圏にあるとみられるが、支払利息4.5億円や法人税等の支払4.7億円が営業キャッシュを圧迫し、フリーキャッシュフローは-1.6億円である。【投資効率】設備投資は0.5億円にとどまり、減価償却費5.4億円を大きく下回るため、既存のリース・設備資産への依存度が高い状態である。【財務健全性】自己資本比率は8.7%と前年の12.0%程度から低下し、純資産は20.4億円へ縮小した。固定負債187.6億円の多くはリース債務が占め、利払い負担の重さが財務上の制約となっている。

キャッシュフロー分析

営業CFは-0.9億円となり、前年同期の-0.5億円から流出幅が拡大した。運転資本変動前の営業CF小計は8.3億円のプラスであったが、支払利息4.5億円と法人税等の支払4.7億円がこれを大きく上回り、最終的に流出超過となった。投資CFは-0.8億円で、設備投資0.5億円を中心とする支出にとどまり、減価償却費5.4億円との対比では更新投資は抑制的である。財務CFは-4.9億円で、自社株買い1.6億円やリース債務・借入金の返済が現金流出要因となった。これらの結果、フリーキャッシュフローは-1.6億円、期末現金及び預金は34.7億円へ減少しており、収益改善局面にあっても現金創出力は依然として脆弱である。

収益の質

当期の損益には経常的な事業損益の改善と非経常的な要因が混在している。営業損失の縮小は販管費率の低下という構造的な要因に支えられている一方、経常損失・純損失の拡大は支払利息4.5億円という財務的要因が主因であり、事業の実力を必ずしも反映していない。特別損失0.7億円には大阪本社移転に伴う減損損失が含まれ、これは一時的要因として区別すべきである。包括利益は-7.2億円で親会社株主帰属の純損失-6.3億円とほぼ整合しており、その他の包括利益による大きな乖離はみられない。契約負債は前年比+1.0億円増加しており、将来売上への一定の裏付けとなるが、履行義務を伴うため恒常的な収益源として過大評価すべきではない。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対し、当期の業績予想は修正が行われている。売上高は通期予想59.4億円に対し上期実績28.3億円で進捗率は47.7%と概ね標準的な水準である。一方、営業利益は通期予想2.6億円に対し上期は0.5億円の損失であり、下期に3.1億円超の営業利益計上が必要となる。経常利益・純利益は通期予想(それぞれ-6.3億円、-7.9億円)に対し上期時点で既に約79%まで損失が進捗しており、下期の金利負担や固定費の動向が予想達成の鍵となる。配当予想は年間10円で修正はない。

株主還元

配当予想は年間10円(第2四半期配当は0円)で据え置かれている。通期純損失が7.9億円と予想される中、配当性向は利益による裏付けを欠いており、持続可能性の評価は困難な状況である。上期には自社株買いを1.6億円実施しており、配当と合わせた総還元は概算で約2.6億円となる。フリーキャッシュフローが-1.6億円と赤字である中での還元実施であり、資本配分の優先順位について留意が必要である。

リスク要因

  1. 利払い余力の不足: 支払利息4.5億円が営業損失0.5億円を大きく上回り、経常損失拡大の主因となっている。金利負担の軽減が下期損益改善の前提条件である。

  2. 財務レバレッジと資本緩衝力の低下: 自己資本比率は8.7%、純資産は20.4億円まで縮小した。利益剰余金は前年の5.4億円からマイナス1.7億円へ転じており、継続損失が資本の緩衝力を低下させている。

  3. スマートベニューの採算定着: 売上は前年比+275.6%と急拡大し損失も縮小したが、連結粗利益率は370bp低下した。案件・収益ミックスの変動が下期営業黒字化を左右する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−1.7%17.3% (4.1%–24.5%)−19.0pt
純利益率−25.3%13.0% (2.0%–16.2%)−38.3pt

収益性は業種中央値を大幅に下回り、IT・通信業種内では下位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)56.7%22.5% (16.2%–26.8%)+34.2pt

売上成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも上位の伸び率である。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業損失は前年から1.0億円改善し販管費率の低下という構造的改善がみられる一方、支払利息の急増により経常・最終損失は拡大した。損益構造における財務コストの重みが決算の特徴点である。

  2. モビリティ・サービスは利益率21.0%を維持し、スマートベニューも急増収と損失縮小を実現しており、事業別には改善の兆しがみられる。全社費用の吸収が今後の焦点となる。

  3. 通期予想達成には下期に3.1億円超の営業利益計上が必要であり、売上進捗率47.7%に対し損益面の進捗はより挑戦的な水準にある。下期の採算改善状況が注視点である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)27円
base(基準)36円
bull(強気)45円
算出前提
1株純資産(BPS)203円
調整後予想EPS−77.1円
株主資本コスト r10.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.0%
予想EPSの信頼度調整×1.000(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)

感応度: 株主資本コスト±1%で 35円〜36円、ω±0.1で 33円〜37円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。