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93362026 第3四半期プライムJGAAP

大栄環境(9336) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益7%減

2026年度第3四半期の売上高は625.4億円(前年同期比+6.1%)、営業利益は146.2億円(同-6.7%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

大栄環境株式会社

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥625.4億¥589.1億+6.1%
営業利益¥146.2億¥156.8億−6.7%
経常利益¥148.6億¥157.2億−5.5%
純利益¥100.2億¥105.6億−5.1%
ROE(年換算)12.3%14.9%-

Executive Summary

当期は増収減益で、大型連結子会社化による事業拡大とコスト増が同時進行する決算となった。売上高は625.4億円(前年589.1億円、+6.1%)、営業利益は146.2億円(前年156.8億円、-6.7%)、経常利益は148.6億円(前年157.2億円、-5.5%)、純利益は100.2億円(前年105.6億円、-5.1%)となった。環境関連事業の増収が売上を牽引したが、売上原価・販管費の増加率が売上成長率を上回り、営業利益率は23.4%と前年の26.6%から低下した。

業績変動要因

【売上高】売上高は625.4億円で前年比+6.1%。環境関連事業の外部売上高は606.1億円(前年568.9億円、+6.5%)と連結売上を牽引し、その他事業(有価資源リサイクル・スポーツ振興)は19.2億円で前年比減収となった。増収の主因は肥前環境や株式会社スカラベサクレ他4社の連結子会社化による事業基盤拡大である。

【損益】営業利益は146.2億円で前年比-6.7%。売上原価は361.6億円(+9.5%)、販管費は117.5億円(+15.2%)と、いずれも売上成長率6.1%を上回るペースで増加し、営業利益率を圧迫した。環境関連事業のセグメント利益率は24.5%で前年の28.0%から低下している。経常利益は148.6億円で、為替差益2.8億円等を含む営業外収支の改善が営業利益の減少を一部相殺した。純利益は100.2億円(親会社株主帰属分99.1億円)で、投資有価証券売却益4.9億円を含む特別利益6.6億円と特別損失5.4億円がほぼ相殺し、純額への影響は限定的である。結論として、増収減益であり、コスト増が利益成長を上回った点が特徴的である。

セグメント別分析

環境関連事業は売上高606.9億円(構成比97.0%)、営業利益148.7億円、利益率24.5%と連結利益の中核を占める。前年同期のセグメント利益率28.0%から低下しており、コスト増による収益性の圧迫がこの主力セグメントに集中していることが確認できる。その他事業(有価資源リサイクル・スポーツ振興)は売上高19.2億円に対しセグメント損失1.9億円で、前年の損失1.8億円から悪化した。

主要財務指標

【収益性】営業利益率23.4%、純利益率16.0%(親会社株主帰属利益ベース)はいずれも前年から低下したが、絶対水準としては高い収益性を保っている。粗利率は42.2%で前年43.9%から低下し、原価上昇がマージンに影響している。【キャッシュ品質】投資有価証券売却益4.9億円を含む特別利益6.6億円が純利益に寄与しているが、特別損失5.4億円と概ね相殺されており、純額での特殊要因の影響は小さい。【投資効率】ROEは12.3%であり、資産・のれんの急拡大に伴い資本効率の変化が今後の観察点となる。【財務健全性】自己資本比率は42.3%、現金及び預金は473.4億円と厚みがある。長期借入金は984.9億円で前年比大幅増となり、大型買収に伴う資金調達を反映している。

キャッシュフロー分析

本決算ではキャッシュフロー計算書の詳細データは示されていないが、BS変動から資金動向を確認できる。現金及び預金は473.4億円で前年の514.8億円から減少しており、大型子会社化に伴う投資支出や借入金増加を伴う資金調達活動が進行したことがうかがえる。長期借入金は984.9億円と前年比91.5%増となり、買収資金の調達手段として活用されたと考えられる。有形固定資産は1300.3億円、無形固定資産は333.9億円、のれんは329.1億円とそれぞれ大幅に増加しており、資産側では投資活動の拡大が進んだ一方、資本構成では負債への依存度が高まった。

収益の質

税引前利益149.7億円のうち、特別利益6.6億円(投資有価証券売却益4.9億円が中心)は非経常的な要素であり、恒常的な収益力とは区別して評価すべきである。一方で特別損失5.4億円(固定資産除却損1.5億円等)が計上され、特別損益の純額寄与は1.1億円に留まるため、当期純利益への一時的要因の影響は限定的である。営業外収支では為替差益2.8億円、受取利息1.6億円、受取配当金0.9億円が収益に寄与し、営業外費用では支払利息4.8億円が主要項目である。包括利益は102.0億円で、親会社株主に帰属する純利益99.1億円との差は主に有価証券評価差額金2.2億円等のその他包括利益によるもので、両者の乖離は小さく、収益の質は概ね安定していると評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期計画は売上高839.0億円(前年比+4.6%)、営業利益218.0億円(同+1.2%)、経常利益216.0億円(同+0.5%)である。Q3累計の進捗率は売上高74.5%、営業利益67.1%、経常利益68.8%で、売上高は概ね順調な進捗である一方、営業利益・経常利益は標準的な進捗(75%目安)を下回る。通期計画達成には第4四半期に71.8億円の営業利益、単四半期営業利益率33.6%が必要となり、累計実績の23.4%との差は大きい。買収先の利益寄与とコスト吸収の進捗が、通期計画達成の鍵となる。

株主還元

通期予想の1株当たり配当は49.00円であり、第2四半期に24.50円を実施済みで、通期予想の50.0%に相当する。会社予想EPS146.19円に対する予想配当性向は約33.5%であり、配当のみを分子とした数値である。配当性向は持続可能性の目安とされる水準を下回り、利益剰余金824.1億円という蓄積も背景に、利益面での配当余力は維持されている。一方、大型買収により長期借入金が増加していることから、今後の資本配分の規律も還元の持続性を左右する要素となる。

リスク要因

  1. のれん・買収統合リスク: のれんは329.1億円と純資産の30.2%に達し、主因である株式会社スカラベサクレ分約300.4億円は取得原価配分が暫定的である。統合進捗や取得後業績が計画を下回れば、将来の減損リスクが顕在化する可能性がある。

  2. 財務レバレッジの上昇: 長期借入金は984.9億円と前年から91.5%増加し、買収資金調達を反映している。現時点の金利負担は限定的だが、金利環境の変化や買収先の収益未達はレバレッジ負担を高める要因となる。

  3. 環境関連事業の収益性低下: 主力の環境関連事業セグメント利益率は24.5%と前年の28.0%から349bp低下した。処理コストや人件費等の上昇を販売価格に転嫁できない場合、収益性回復の遅れにつながる可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率23.4%8.3% (3.6%–18.6%)+15.1pt
純利益率16.0%6.1% (2.3%–12.8%)+9.9pt

自社の収益性は業種中央値を大きく上回り、営業利益率・純利益率ともに業種内で高水準に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)6.1%10.4% (-0.9%–19.9%)−4.3pt

売上高成長率は業種中央値をやや下回り、成長性では業種内で中位程度の位置づけとなる。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収減益の構造は、環境関連事業の拡大と、原価・販管費の増加ペースが売上成長を上回ったことの両面から生じている。営業利益率の低下トレンドが一時的か構造的かは、次期以降のコスト吸収状況で確認できる。

  2. 大型連結子会社化によりのれん329.1億円、長期借入金984.9億円が急増し、資産・資本構成が大きく変化した。買収先の利益貢献の進捗と取得原価配分の確定内容が、今後の決算開示で注目される。

  3. 通期計画に対する営業利益進捗率は67.1%で、売上高進捗率74.5%を下回っており、第4四半期の収益性改善度合いが通期計画達成の判断材料となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,196円
base(基準)1,229円
bull(強気)1,268円
算出前提
1株純資産(BPS)1,092円
調整後予想EPS153.3円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向33.5%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.12倍 / 8.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,194円〜1,265円、ω±0.1で 1,225円〜1,234円。

注記:

  • 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。