| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1114.3億 | ¥1015.6億 | +9.7% |
| 営業利益 | ¥31.9億 | ¥35.5億 | -10.3% |
| 経常利益 | ¥32.0億 | ¥35.6億 | -10.2% |
| 純利益 | ¥19.3億 | ¥19.7億 | -2.1% |
| ROE | 10.3% | 11.8% | - |
2026年3月期決算は、売上高1,114.3億円(前年比+98.7億円 +9.7%)、営業利益31.9億円(同-3.6億円 -10.3%)、経常利益32.0億円(同-3.6億円 -10.2%)、純利益19.3億円(同-0.4億円 -2.1%)。増収減益の決算となった。売上高は製造業向け需要回復や受入人数増で堅調に拡大したが、粗利率は16.9%(前年17.2%)へ0.3pt低下し、販管費が156.5億円(前年138.9億円、+12.7%)と売上成長を上回る伸びとなったため、営業利益率は2.9%(前年3.5%)へ0.6pt縮小した。純利益は実効税率39.2%の高水準税負担が圧迫要因となったものの、特別損益の影響が軽微(特別利益0.05億円、特別損失0.23億円)で減少幅は限定的。
【売上高】売上高1,114.3億円は前年比+9.7%の増収。製造業向け人材派遣の需要回復と受入人数増が主因で、二桁近い伸長を実現した。売上総利益は188.4億円(+8.0%)と増加したが、粗利率は16.9%(前年17.2%)へ0.3pt低下。労務費・社会保険料・採用関連費の上昇に対する価格転嫁の遅れ、稼働ミックスの変化が粗利率圧縮の背景と推察される。セグメント情報は省略されており単一事業として総合人材サービスに集約されている。
【損益】営業利益31.9億円は前年比-10.3%の減益。販管費が156.5億円(+17.7億円 +12.7%)と売上成長率を上回る伸びとなり、営業利益率は2.9%(前年3.5%)へ0.6pt縮小した。営業外収益1.9億円、営業外費用1.9億円とほぼ相殺され、経常利益は32.0億円(-10.2%)。持分法損益は-0.6億円、受取利息0.1億円、支払利息0.3億円と営業外の影響は軽微。特別利益は負ののれん発生益0.05億円、特別損失は固定資産除売却損0.2億円と投資有価証券評価損3.2億円で合計0.2億円、税引前利益は31.8億円。法人税等12.5億円(実効税率39.2%)控除後、純利益19.3億円(-2.1%)となった。増収減益の決算。
【収益性】営業利益率2.9%、純利益率1.7%で前年(営業3.5%、純利1.9%)から悪化。ROEは10.3%で、純利益率1.7%×総資産回転率3.24倍×財務レバレッジ1.84倍で構成。デュポン分解では純利益率の低下がROEを押し下げたが、高回転資産と軽レバレッジが10%台のROEを維持。EPS56.47円(前年58.92円、-4.2%)、BPS554.83円(前年509.04円、+9.0%)で、PBR水準で評価すると1株価値は緩やかに蓄積。【キャッシュ品質】営業CF/純利益0.81倍は閾値(1.0)を下回り、利益の現金化に課題。OCF/EBITDAは0.44倍と低位で、売掛金増加(前年112.2億円→当期131.0億円、+16.8%)や税金支出14.9億円、運転資本の膨張が要因。フリーCF9.8億円(営業CF15.3億円-投資CF5.6億円)は配当7.3億円・自社株買い2.0億円を賄うもののタイトな水準。【投資効率】CapEx2.1億円/減価償却費3.3億円は0.64倍で設備投資は抑制的。のれん23.3億円(+14.4億円)と無形固定資産34.3億円(+20.2億円)が大幅増加し、M&Aと無形投資強化の姿勢を示す。のれん/純資産12.5%、のれん/EBITDA0.66倍(EBITDA=営業利益31.9億円+償却3.3億円=35.2億円)はいずれも健全圏内。【財務健全性】自己資本比率54.3%(前年52.8%)へ改善。有利子負債は長期借入金5.5億円+短期借入金相当4.8億円で合計10.3億円、Debt/EBITDA0.29倍、Debt/Capital2.9%と極めて低位。流動比率153%、当座比率153%で短期流動性も良好。現金59.1億円(前年81.9億円、-27.8%)は配当・借入返済・自社株買いで減少したが、手元資金の絶対水準は依然十分。
営業CFは15.3億円(前年16.8億円、-8.7%)で、小計(運転資本変動前)29.9億円から売上債権の増減-7.1億円、法人税等の支払-14.9億円などが差し引かれて着地。営業CF/純利益0.81倍、OCF/EBITDA0.44倍(EBITDA35.2億円)と現金転換効率は低く、利益の現金化に課題が残る。売掛金は前年112.2億円から131.0億円へ+18.8億円増加し、売上債権回転日数は43日(当期売掛金÷(売上高÷365))程度と推計され、増収に伴う正常範囲内ながら回収サイト管理の重要性は高い。投資CFは-5.6億円で、設備投資-2.1億円、無形資産取得-0.6億円、子会社株式取得-3.1億円などM&A資金が流出。フリーCFは9.8億円で財務CFは-32.6億円、内訳は配当支払-7.3億円、自社株買い-2.0億円、長期借入金返済-23.1億円。期中の現金減少-22.8億円により現金残高は59.1億円となったが、手元流動性は営業CF15.3億円の3.9カ月分相当を確保し、運転資本の正常化とOCF改善が進めば財務余力は回復する見通し。
経常利益32.0億円と純利益19.3億円の差は税引前利益から税負担12.5億円(実効税率39.2%)が控除された結果で、特別損益の影響は軽微(特別利益0.05億円、特別損失0.2億円)。営業外収益1.9億円は売上高の0.2%未満で、受取配当金ゼロ、その他営業外収益0.5億円(補助金収入0.8億円含む)と経常的収益への依存度は極小。営業外費用1.9億円も支払利息0.3億円を含むが規模は限定的。包括利益22.2億円は純利益19.3億円を上回り、その他包括利益2.9億円の内訳は退職給付に係る調整額2.8億円と有価証券評価差額金0.1億円で、いずれも一時的評価変動によるもの。アクルーアル比率(営業CF15.3億円-純利益19.3億円)/総資産344.2億円=-1.1%で良好な範囲だが、営業CF/純利益0.81倍と現金転換効率の低さがキャッシュ品質の懸念材料。営業利益率2.9%、純利益率1.7%と収益性は低位で、労働集約モデル特有の構造的薄利体質が継続。
会社計画は売上高1,185.0億円(当期比+6.3%)、営業利益35.0億円(+9.7%)、経常利益35.0億円(+9.4%)、純利益21.0億円(EPS予想62.36円)を見込み、増収増益を想定。営業利益率は3.0%(当期2.9%から+0.1pt)へ僅かな改善を織り込む。達成には粗利率の回復(単価見直し、稼働率引上げ、配置最適化)と販管費の伸び抑制が前提で、価格転嫁の浸透と費用管理が鍵。進捗率は当期上期段階でほぼ半期分に相当する進捗を達成しており、下期の稼働維持と収益性回復が前提達成の条件となる。
配当は期末一括25円(配当性向37.3%)で、前年は記載なし(DividendPerShare 0円)からの再開または継続と推察される。配当総額7.3億円に対しFCF9.8億円でFCFカバレッジ1.35倍、持続可能性は確保。自社株買い2.0億円を含む総還元は9.3億円で、総還元性向48.3%(配当7.3億円+自社株買い2.0億円)/純利益19.3億円)となる。配当+CapEx合計9.4億円をFCF9.8億円がカバーする構造で、投資と還元のバランスは概ね適切。現金59.1億円の手元流動性と軽レバレッジ(Debt/EBITDA0.29倍)を踏まえ、収益性回復とOCF改善が進めば増配・還元強化余地がある一方、キャッシュ創出力が弱含めば配当維持的スタンスが妥当。
マージン圧迫リスク: 粗利率16.9%(-0.3pt)、営業利益率2.9%(-0.6pt)と収益性が悪化。労務費・社会保険料・採用関連費の上昇に対する価格転嫁の遅れ、稼働ミックスの変化が要因で、販管費率14.0%(前年13.7%、+0.3pt)の上昇が利益を圧迫。販管費の伸び(+12.7%)が売上成長(+9.7%)を上回り、営業レバレッジが逆回転している。単価改定と費用管理の遅れが続けば利益率の下押し圧力が持続する。
キャッシュ転換効率低下リスク: OCF/純利益0.81倍、OCF/EBITDA0.44倍と現金創出力が弱い。売掛金+18.8億円増加、税金支出14.9億円、運転資本の膨張が営業CFを制約し、フリーCF9.8億円は配当・CapEx合計9.4億円をギリギリカバーする水準。売上債権回収サイトの長期化や稼働増に伴う運転資本膨張が続けば、手元現金(59.1億円、-22.8億円)の更なる減少と財務余力低下のリスクがある。
投資不足リスク: CapEx/減価償却0.64倍で設備投資は抑制的。のれん23.3億円・無形資産34.3億円の積み上がりでM&A・無形投資は進むが、JGAAP償却(のれん償却2.4億円)が利益を圧縮し、減価償却費3.3億円に対する再投資不足が将来の生産性向上・デジタル投資遅延につながる懸念。中長期の競争力維持にはCapEx水準の引上げが必要となる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 2.9% | 8.1% (3.6%–16.0%) | -5.2pt |
| 純利益率 | 1.7% | 5.8% (1.2%–11.6%) | -4.1pt |
| 収益性は業種中央値を大きく下回り、労働集約型人材サービスの構造的低マージンが反映されている。 |
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 9.7% | 10.1% (1.7%–20.2%) | -0.4pt |
| 成長率は業種中央値とほぼ同水準で、トップライン拡大力は標準的。 |
※出所: 当社集計
増収を維持するも利益率悪化が継続しており、粗利率16.9%と営業利益率2.9%の改善トレンド確立が最優先課題。販管費の伸び(+12.7%)が売上成長(+9.7%)を上回る状況が続けば、会社計画(営業利益35億円、利益率3.0%)の達成は困難となる。価格転嫁の進捗、稼働ミックスの最適化、採用・定着コストの抑制が利益率回復の鍵となる。
OCF/純利益0.81倍、OCF/EBITDA0.44倍と現金転換効率が低位で、運転資本管理の強化が急務。売掛金回転日数43日の短縮、未払費用の適正化、税金支出の平準化などでOCFを改善できれば、手元現金59.1億円の安定化と配当・投資余力の確保が進む。次期以降、OCF/純利益1.0倍超への回復がキャッシュ品質改善の目安。
のれん23.3億円・無形資産34.3億円の積み上がりは中長期の成長投資を示すが、JGAAP償却負担(2.4億円)が利益を圧縮する構造は継続。のれん/純資産12.5%、のれん/EBITDA0.66倍と減損リスクは限定的だが、買収シナジーの早期実現と無形資産の収益貢献がM&A戦略の評価を左右する。CapEx/減価償却0.64倍の投資水準も含め、中期的な投資効率のモニタリングが必要。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。