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93052026 第3四半期プライムJGAAP

ヤマタネ(9305) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益77%増

2026年度第3四半期の売上高は660.2億円(前年同期比+9.8%)、営業利益は49.6億円(同+76.7%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

商社・卸売/卸売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥660.2億¥601.2億+9.8%
営業利益¥49.6億¥28.1億+76.7%
持分法投資損益---
経常利益¥47.4億¥28.9億+64.0%
純利益¥36.0億¥25.1億+43.4%
ROE(年換算)8.2%5.7%-

Executive Summary

食品関連事業の増収と粗利率改善を主因に、営業利益が売上成長を大きく上回るペースで拡大した増収増益決算である。売上高は660.2億円(前年同期601.2億円、+9.8%)、営業利益は49.6億円(同28.1億円、+76.7%)、経常利益は47.4億円(同28.9億円、+64.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は36.0億円(同25.1億円、+43.4%)となった。営業利益率は7.5%と前年同期比で大幅に改善し、増益の主因は食品関連の採算改善による売上総利益率の向上である。

業績変動要因

【売上高】売上高は660.2億円で前年比+9.8%増収。セグメント別では食品関連が425.2億円(構成比64.4%、前年比+16.5%)と伸長し全体を牽引した。物流関連は187.5億円(同▲0.9%)とやや減少、情報関連は12.7億円(同▲1.7%)、不動産関連は34.7億円(同+2.1%)と概ね安定した。

【損益】営業利益は49.6億円で前年比+76.7%増と増収率を大きく上回るペースで拡大した。セグメント利益では食品関連が37.4億円(前年比+145.2%)と全セグメント利益の54.6%を占め、増益の中心となった。物流関連の利益も15.3億円(同+17.5%)と改善し、物流システムに係る減損損失2.8億円を吸収しつつ増益を確保した。営業外では受取配当金7.9億円が支払利息7.1億円を概ね相殺している。特別利益には投資有価証券売却益11.6億円が含まれる一方、減損損失3.1億円等の特別損失5.0億円が発生し、税引前利益54.1億円と経常利益47.4億円の差異6.7億円は一時的要因による。以上より、当期は増収増益であり、増益の主因は本業の採算改善である。

セグメント別分析

食品関連は売上高425.2億円(構成比64.4%)、セグメント利益37.4億円(利益率8.8%)で前年比利益+145.2%と大幅増益となり、連結利益の押上げに最も貢献した。物流関連は売上高187.5億円、利益15.3億円(利益率8.2%、前年比+17.5%)と売上減少下でも採算改善が進んだ。不動産関連は売上高34.7億円、利益15.3億円(利益率44.1%)と高収益体質を維持し、安定的な収益源となっている。情報関連は売上高12.7億円、利益0.5億円(利益率4.1%)と規模は小さい。物流関連では物流システムに係る減損損失2.8億円、不動産関連では遊休地に係る減損損失0.3億円を計上した。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は7.5%、純利益率は5.5%で、いずれも前年同期から大きく改善しており、食品関連の粗利率改善が主導した。【キャッシュ品質】税引前利益54.1億円には投資有価証券売却益11.6億円が含まれ、特別損益を除いた経常利益47.4億円との差異が示すとおり、純利益の増加には一時的な資産売却益の寄与が含まれる。【投資効率】年換算ROEは8.2%、自己資本比率は34.2%であり、資産の多くを有形固定資産・投資有価証券が占める資本集約的な事業構成を反映している。【財務健全性】流動資産290.2億円に対し流動負債374.4億円と流動比率は100%を下回り、短期借入金106.9億円、長期借入金544.4億円と借入依存度が上昇している。現金及び預金は72.0億円で前年同期比増加したものの、短期負債への備えとしては限定的である。

キャッシュフロー分析

CF計算書の個別開示はないが、BS推移からは資金動向を確認できる。現金及び預金は72.0億円と前年同期の49.8億円から増加した一方、短期借入金は106.9億円(前年同期比+29.9億円)、長期借入金は544.4億円(同+124.9億円)と有利子負債が拡大しており、事業拡大・M&A資金の一部を借入で調達した可能性がある。流動資産290.2億円に対し流動負債374.4億円と運転資本はマイナスであり、短期の資金繰りは借換えや営業資金回収への依存度が相対的に高い状況にある。

収益の質

当期の増益は主として食品関連の売上総利益率改善という経常的な要因によるものだが、税引前利益には投資有価証券売却益11.6億円を含む特別利益11.7億円と、減損損失3.1億円を含む特別損失5.0億円が計上されており、経常利益47.4億円と税引前利益54.1億円の差異6.7億円は一時的要因である。営業外収益では受取配当金7.9億円が主要項目であり、事業に付随しない金融収益の比重が一定程度存在する。包括利益は39.7億円で純利益36.0億円と近似しており、その他有価証券評価差額金など評価性の項目の影響は限定的で、純利益と包括利益の乖離は小さい。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗率は、売上高70.4%、営業利益86.8%、経常利益92.4%であり、いずれも第3四半期時点の標準進捗率75%と比較して営業利益・経常利益は上回り、売上高はやや下回る。営業利益・経常利益の高進捗は、売上規模の拡大よりも採算改善が業績を牽引していることを示す。通期純利益予想49.4億円に対する進捗は概算で72.9%となり、標準的な水準にとどまる。これは第4四半期の税負担や特別損益の見込みを反映しているとみられる。

株主還元

第2四半期末配当は1株当たり35.00円であり、通期会社予想の配当は1株当たり75.00円である。通期純利益予想49.4億円に対する予想配当性向(配当のみ)は約32.9%で、利益剰余金302.6億円の規模と比較して配当負担は限定的である。自己株式は前年同期の5.4億円から26.1億円へ増加しており、株主還元・資本政策の観点からは自己株式取得の動向が自己資本水準に影響を与えている。

リスク要因

  1. 事業集中リスク: 食品関連が全セグメント利益の54.6%(37.4億円)を占め、原材料価格や需給、販売価格の変動が連結利益に与える影響が大きい構造となっている。

  2. 流動性リスク: 流動資産290.2億円に対し流動負債374.4億円と流動比率は100%を下回り、短期借入金106.9億円等の短期負債に対する現金及び預金72.0億円のカバー率は限定的である。

  3. 有利子負債拡大リスク: 長期借入金は544.4億円(前年同期比+29.8%)に拡大し、金利上昇局面では支払利息7.1億円の増加を通じて収益性が圧迫される可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(trading)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率7.5%3.3% (1.8%–5.0%)+4.2pt
純利益率5.5%3.1% (1.4%–6.3%)+2.3pt

自社は営業利益率・純利益率ともに業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に高い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)9.8%5.2% (-4.1%–8.6%)+4.6pt

売上高成長率は業種中央値および上位IQRを上回り、業種内でも高い成長を確保している。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は7.5%へ改善し、食品関連の増益が連結収益性を押し上げている。通期営業利益進捗率86.8%は標準進捗率を上回り、本業の採算改善が予想以上に進んでいることを示す。

  2. 流動比率は100%を下回り、短期借入金・長期借入金ともに拡大している。増益局面にあっても、短期の資金繰り動向は継続的な確認が必要な事項である。

  3. 税引前利益には投資有価証券売却益11.6億円が含まれており、純利益の伸び率(+43.4%)を評価する際は、営業利益の伸び率(+76.7%)との差異が一時的要因を反映している点を踏まえる必要がある。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,640円
base(基準)2,663円
bull(強気)2,704円
算出前提
1株純資産(BPS)2,764円
調整後予想EPS234.3円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向33.2%
予想EPSの信頼度調整×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.96倍 / 11.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,590円〜2,740円、ω±0.1で 2,660円〜2,666円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。