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92782026 通期プライムJGAAP

ブックオフグループホールディングス(9278) 2026年度通期決算

2026年度通期の売上高は1,301億円(前年同期比+9.2%)、営業利益は44億円(同+27.7%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

小売/小売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1301.2億¥1192.0億+9.2%
営業利益¥44.0億¥34.5億+27.7%
経常利益¥47.2億¥39.0億+20.9%
純利益¥28.6億¥21.9億+30.5%
ROE13.4%11.6%-

Executive Summary

増収増益で、売上成長を上回る利益成長により収益性が改善した決算。売上高は1301.2億円(前年比+9.2%)、営業利益は44.0億円(同+27.7%)、経常利益は47.2億円(同+20.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は27.6億円(同+31.5%)となった。増益の主因は販管費率の改善であり、国内ブックオフ事業を中心に全セグメントが増収となったことが土台にある。

業績変動要因

【売上高】売上高は1301.2億円(前年比+9.2%)で、全セグメントが増収。国内ブックオフ事業は1126.7億円(+8.0%、構成比86.6%)と主力を担い、プレミアムサービス事業は85.3億円(+18.8%)、海外事業は71.5億円(+15.8%)と高い伸びを示した。国内既存事業の安定成長に加え、プレミアムサービスの高付加価値領域と海外事業の拡大が上乗せされた形。

【損益】粗利率は56.7%とほぼ横ばいの一方、販管費率は53.4%へ低下し、営業利益率は3.4%(前年2.9%)へ改善した。経常利益は47.2億円(+20.9%)で営業利益の伸びをやや下回るが、これは支払利息の増加が影響している。特別損失4.8億円(減損損失2.3億円、固定資産除却損0.7億円等)が一時的要因として純利益を圧迫したが、特別利益1.6億円(投資有価証券売却益0.7億円等)が一部相殺し、税引前利益44.0億円、純利益28.6億円(連結)となった。増収増益の決算であり、販管費コントロールによる営業レバレッジの発揮が特徴。

セグメント別分析

国内ブックオフ事業は売上構成比86.6%を占め、セグメント利益(経常利益ベース)は63.7億円(+19.1%)、利益率5.7%と全社利益をけん引した。プレミアムサービス事業は売上85.3億円(+18.8%)に対し利益1.6億円(+263.6%)と大幅な増益で、利益率は1.9%にとどまるが改善基調にある。海外事業は売上71.5億円(+15.8%)と伸びる一方、利益は6.9億円(-0.4%)とほぼ横ばいで、利益率9.7%は他セグメントより高いものの、先行投資負担がうかがえる。売上・利益の両面で国内ブックオフ事業への依存度が高い構造は継続している。

主要財務指標

【収益性】ROEは13.4%、営業利益率は3.4%(前年2.9%)へ改善し、EPSは157.45円(前年108.54円、+45.1%)と大幅増加した。【キャッシュ品質】営業CFは48.9億円で純利益28.6億円を上回り、利益の裏付けとなる現金創出力が確認できる一方、棚卸資産が12.0億円増加し運転資本がキャッシュ転換を一部抑制している。【投資効率】設備投資21.5億円は減価償却費23.9億円を下回り、既存店舗網の維持を中心とした投資規模となっている。【財務健全性】自己資本比率は35.2%、総資産は609.4億円(前年573.8億円)へ拡大し、純資産は214.3億円へ増加した。BPSは1,204.85円で、自己資本の着実な積み上がりを示す。

キャッシュフロー分析

営業CFは48.9億円で、前年比+59.8%と大幅に増加し、純利益28.6億円を上回る水準で利益の質は良好といえる。運転資本面では棚卸資産の増加が12.0億円、売上債権の増加が6.4億円のマイナス要因となり、仕入債務の増加1.8億円では相殺しきれず、営業CF小計63.4億円から法人税等の支払12.4億円等を控除して営業CFに至った。投資CFは設備投資21.5億円を主因に-30.4億円となり、フリーCFは18.5億円を確保した。財務CFは-21.0億円で、借入金の返済や配当支払、自己株式取得等に充当されたとみられる。現金及び預金は64.6億円で、投資と株主還元を営業CFの範囲内でおおむね賄う資金循環となっている。

収益の質

経常的な収益力は営業利益44.0億円に加え、営業外収益7.6億円と営業外費用4.5億円の差引でネット+3.1億円となっており、本業由来の利益が中心である。一方、特別利益1.6億円(投資有価証券売却益0.7億円等)と特別損失4.8億円(減損損失2.3億円、固定資産除却損0.7億円等)は一時的要因であり、差引-3.2億円が税引前利益を押し下げている。税引前利益44.0億円に対し法人税等15.3億円を控除した純利益28.6億円との差は主に税負担によるもので、実効税率は約34.8%とやや高めである。包括利益は31.1億円で、親会社株主に帰属する純利益27.6億円との乖離は主に為替換算調整額+2.4億円によるもので、海外事業の円換算益が上乗せされている。営業CFが純利益を上回る点は利益の質の高さを示す一方、棚卸資産の増加はアクルーアル面で留意すべき点である。

業績予想・ガイダンス

次期業績予想は売上高1390.0億円(前年比+6.8%)、営業利益47.0億円(同+6.7%)、経常利益50.0億円(同+5.9%)、EPS予想159.52円、配当予想40.00円である。今期の売上高+9.2%、営業利益+27.7%という伸びに対し、次期予想は総じて保守的な伸び率にとどまっており、今期のような大幅な利益率改善を前提としない計画となっている。

株主還元

配当性向は22.9%で、期末配当は資料に基づき安定した水準にある。来期の配当予想は40.00円で、今期の配当水準からの増額が見込まれている。営業CF48.9億円およびフリーCF18.5億円の水準を踏まえると、配当の支払余力は確保されている。

リスク要因

  1. 在庫水準の上昇: 棚卸資産は210.8億円(総資産の34.6%)に達し、当期は12.0億円増加した。在庫の厚みは将来の評価損・処分コストの潜在要因となり得る。

  2. 事業セグメントの偏在: 国内ブックオフ事業が売上高の86.6%を占め、単一業態への依存度が高い構造にある。国内消費動向の影響を受けやすい点は留意点である。

  3. 特別損失の発生: 当期は減損損失2.3億円を含む特別損失4.8億円が発生しており、店舗network見直しに伴うコスト計上が継続的に生じる可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(retail)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率3.4%3.5% (1.1%–7.9%)−0.1pt
純利益率2.2%2.8% (1.0%–6.1%)−0.6pt

自社の収益性は業種中央値をやや下回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)9.2%5.0% (2.0%–13.5%)+4.2pt

売上成長率は業種中央値を上回り、成長性の面では相対的に高い位置づけにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収に対し利益がより大きく伸びる増収増益決算となっており、営業利益率は前年2.9%から3.4%へ改善した。販管費率の抑制が寄与しており、コスト管理の実行度が利益成長を支えている。

  2. 営業CFは純利益を上回る水準(48.9億円対28.6億円)で利益の裏付けとなる現金創出力を示す一方、棚卸資産の増加が運転資本面での資金吸収要因となっている。在庫水準の推移は今後のキャッシュ創出力を左右するポイントとなる。

  3. 次期予想は売上高+6.8%、営業利益+6.7%と、今期実績に比べ伸び率が抑制された保守的な計画である。国内ブックオフ事業への依存度が高い構造の中、プレミアムサービス・海外事業の成長持続が今後の構成比変化を占う材料となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,267円
base(基準)1,344円
bull(強気)1,385円
算出前提値
1株純資産(BPS)1,205円
調整後予想EPS164.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向25.1%
予想EPSの信頼度調整×1.028(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.12倍 / 8.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,306円〜1,384円、ω±0.1で 1,341円〜1,349円。

注記:

  • のれん償却 0.7円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。