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92732026 第3四半期プライムJGAAP

コーア商事ホールディングス(9273) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は183.3億円(前年同期比+4.0%)、営業利益は45.8億円(同+4.5%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

商社・卸売/卸売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥183.3億¥176.2億+4.0%
営業利益¥45.8億¥43.8億+4.5%
持分法投資損益---
経常利益¥45.5億¥44.2億+3.0%
純利益¥30.5億¥29.6億+3.1%
ROE10.0%10.5%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は増収増益となり、利益成長が売上成長を上回る質の高い決算内容である。売上高は183.3億円(前年176.2億円、前年比+4.0%)、営業利益は45.8億円(同+4.5%)、経常利益は45.5億円(同+3.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は30.5億円(同+3.1%)となった。原薬販売事業の増収増益が牽引役となり、営業利益率は25.0%と前年同期からわずかに改善したが、営業外費用の為替差損0.6億円が経常利益・純利益の伸びを抑制した。

業績変動要因

【売上高】売上高は183.3億円で前年比+4.0%増収。セグメント別では原薬販売事業が113.1億円(外部顧客向け、前年比+5.3%)と主力事業として成長を牽引し、医薬品製造販売事業は70.2億円(同+2.1%)と緩やかな増収にとどまった。両事業とも増収を維持しているが、成長の主因は原薬販売事業にある。

【損益】営業利益は45.8億円(前年比+4.5%)で増収率を上回る増益となった。原薬販売事業のセグメント利益は25.9億円(同+8.3%)と大きく伸長した一方、医薬品製造販売事業は19.3億円(同-0.1%)とほぼ横ばいであり、利益率の高い後者の停滞が全社増益幅を抑制した。経常利益は45.5億円(同+3.0%)にとどまり、営業利益の伸びに対して鈍化した。要因は営業外費用に計上された為替差損0.6億円であり、支払利息0.1億円の影響は軽微である。特別損益は固定資産売却益0.04億円のみで僅少、税引前利益と純利益の乖離は実効税率33.0%による法人税等15.0億円の負担が主因である。結論として、増収増益である。

セグメント別分析

原薬販売事業は売上高122.5億円(セグメント内取引含む、前年比+4.4%)、セグメント利益25.9億円(同+8.3%)、利益率21.1%で、増収を上回る増益を達成し全社利益成長を主導した。医薬品製造販売事業は売上高70.2億円(同+2.1%)、セグメント利益19.3億円(同-0.1%)、利益率27.5%と、利益率は原薬販売事業を上回るものの増益は停滞している。利益率の高い医薬品製造販売事業の収益回復が、今後の全社マージン改善の焦点となる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率25.0%は前年同期24.9%から小幅改善し、粗利率34.6%と合わせて高収益構造を維持している。純利益率は16.6%で前年同期16.8%からやや低下し、営業外費用の為替差損が要因である。【キャッシュ品質】実効税率は33.0%で、税引前利益45.6億円から純利益30.5億円への転換率は約67%にとどまる。【投資効率】ROEは10.0%であり、純利益率16.6%、総資産回転率0.48回、財務レバレッジ1.25倍の組み合わせで構成される。低い財務レバレッジのもとでの高いROEは、資産効率よりも本業の収益性に依存している構造を示す。【財務健全性】自己資本比率は80.2%(前年77.9%)と厚みを増し、現金及び預金132.7億円は流動負債60.8億円を大きく上回る。流動比率は約421.6%であり、短期の支払能力は高い水準にある。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は132.7億円で前年同期の149.2億円から減少している一方、有形固定資産は104.7億円と前年92.0億円から増加し、うち建設仮勘定47.2億円が有形固定資産の45.0%を占める。この構成は設備投資への資金投下が進んでいることを示す。売掛金・受取手形は38.1億円、電子記録債権を含めると資産化された営業債権の規模は継続的な確認対象となる。棚卸資産は27.7億円と前年21.2億円から増加しており、在庫積み増しが運転資本を拘束する方向に作用している。短期借入金は20.8億円と前年8.6億円から増加しており、設備投資資金の一部を短期資金調達で賄っている可能性がある。

収益の質

経常的な収益力は営業利益45.8億円、営業利益率25.0%に表れており、特別損益は固定資産売却益0.04億円と僅少で一時的要因の影響は極めて限定的である。営業外損益は収益0.4億円に対し費用0.7億円で純額マイナスとなり、その内訳は為替差損0.6億円が中心である。この為替差損が営業利益の伸び(+4.5%)に対し経常利益の伸び(+3.0%)を抑制する主因であり、本業の増益基調と裏腹に営業外要因が利益の質をやや押し下げている。包括利益は30.5億円で純利益とほぼ一致しており、有価証券評価差額金や繰延ヘッジ損益の変動は小幅にとどまるため、純利益と包括利益の乖離は軽微である。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高257.0億円(前年比+10.4%)、営業利益54.3億円(同+1.4%)、経常利益54.3億円(同+1.0%)であり、当四半期の予想修正はない。第3四半期累計の進捗率は売上高71.3%、営業利益84.3%、経常利益83.8%となり、利益進捗は標準的な75%を上回るが売上進捗はやや下回る。この差は、残る第4四半期に売上高73.7億円、営業利益8.5億円(利益率約11.5%)を織り込む保守的な計画を意味し、累計実績の利益率25.0%との乖離が大きい。第4四半期の売上構成や費用計上の動向が通期着地を左右するとみられる。

株主還元

通期配当予想は1株18.00円で、第2四半期配当は0円のため期末配当への集中設計となっている。通期EPS予想86.42円に基づく配当性向は約20.8%であり、配当のみを分子とした水準として抑制的である。自己資本比率80.2%、現金及び預金132.7億円という財務基盤は、計画どおりの利益進捗を前提とすれば配当継続の余力を支える。ただし建設仮勘定47.2億円を中心とした設備投資が進行中であり、投資と株主還元のバランスが今後の資本配分上の論点となる。

リスク要因

  1. 医薬品業界の規制・価格競争リスク: 原薬・医薬品製造販売事業は薬価改定や後発品市場の価格競争、GMP・薬機法対応の影響を受けやすく、高い営業利益率25.0%の持続には品目構成と品質保証体制の維持が不可欠である。

  2. 設備投資の収益化リスク: 建設仮勘定47.2億円は有形固定資産104.7億円の45.0%を占め、完工遅延やコスト超過、稼働後の需要未達が生じた場合、資産効率の低下や減損リスクにつながり得る。

  3. 在庫・為替の変動リスク: 棚卸資産は27.7億円と前年比で増加し、在庫回転の動向は運転資本効率に影響する。加えて営業外費用に計上された為替差損0.6億円は、外貨建取引規模次第で今後も経常利益の変動要因となり得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(trading)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率25.0%3.3% (1.8%–5.0%)+21.6pt
純利益率16.6%3.1% (1.4%–6.3%)+13.5pt

自社の収益性は業種中央値を大幅に上回り、営業利益率・純利益率ともに業種内で突出した水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)4.0%5.2% (-4.1%–8.6%)−1.2pt

売上高成長率は業種中央値をやや下回るが、IQRの範囲内に収まっており極端な劣位ではない。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率25.0%、純利益率16.6%という高収益構造を維持しつつ、原薬販売事業の増収増益(売上+5.3%、利益+8.3%)が全社成長を主導した点が今期の特徴である。

  2. 通期予想に対する営業利益進捗率は84.3%と標準を上回るが、第4四半期の計画利益率は約11.5%と累計実績を大きく下回り、期末の費用計上や売上構成の変動が通期着地を左右する構造となっている。

  3. 建設仮勘定47.2億円(有形固定資産の45.0%)と棚卸資産の増加は、今後の資本効率と運転資本効率を評価するうえでの主要な確認項目である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)770円
base(基準)780円
bull(強気)797円
算出前提
1株純資産(BPS)724円
調整後予想EPS89.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向20.8%
予想EPSの信頼度調整×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.08倍 / 8.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 757円〜803円、ω±0.1で 778円〜782円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。