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92202026 第3四半期スタンダードJGAAP

エフビー介護サービス(9220) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は86.4億円(前年同期比+4.8%)、営業利益は4.8億円(同-9.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥86.4億¥82.5億+4.8%
営業利益¥4.8億¥5.2億−9.1%
経常利益¥6.3億¥5.4億+17.0%
純利益¥4.2億¥3.3億+26.9%
ROE10.8%9.1%-

Executive Summary

2026年度第3四半期(9ヶ月累計)決算は、売上高86.4億円(前年同期比+3.9億円 +4.8%)、営業利益4.8億円(同-0.5億円 -9.1%)、経常利益6.3億円(同+0.9億円 +17.0%)、当期純利益4.2億円(同+0.9億円 +26.9%)となった。増収だが営業段階では減益、経常段階では二桁増益と、営業外損益の寄与により最終利益は大幅増益を達成した。

業績変動要因

【売上高】トップラインは86.4億円で前年比+4.8%の増収。福祉用具事業が37.1億円(前年34.5億円から+7.5%)、介護事業が49.3億円(前年47.9億円から+2.8%)とともに増収し、全体の成長を牽引した。【損益】売上原価は73.0億円、売上総利益13.4億円で粗利率15.6%は前年並みで推移。販管費8.7億円を差し引き営業利益4.8億円(営業利益率5.5%)は前年5.2億円から-9.1%減となった。営業利益減少の主因は介護事業のセグメント利益が前年2.9億円から2.3億円へ-22.6%減と大幅に悪化したことによる。一方で福祉用具事業は2.3億円から2.5億円へ+8.1%と利益を伸ばし、セグメント間で利益寄与度に差が生じた。営業外収益は1.8億円(主に助成金収入など)、営業外費用0.3億円(主に支払利息0.2億円)により、経常利益は6.3億円と前年5.4億円から+17.0%の大幅増益。法人税等2.1億円を控除後、当期純利益は4.2億円で前年3.3億円から+26.9%増となった。経常利益と純利益の乖離は小さく、特別損益等の大きな一時要因は見られない。増収だが営業段階では減益、営業外損益と税コストの改善により最終増益の結果となった。

セグメント別分析

福祉用具事業は売上高37.1億円(前年比+7.5%)、営業利益2.5億円(同+8.1%)でセグメント利益率6.7%。介護事業は売上高49.3億円(同+2.8%)、営業利益2.3億円(同-22.6%)でセグメント利益率4.6%。売上構成比では介護事業57.0%、福祉用具事業43.0%と介護事業が主力事業である。介護事業は増収ながら利益率が前年6.1%から4.6%へ悪化し、営業利益の絶対額も減少した。福祉用具事業は増収増益で利益率も6.7%と介護事業を上回り、収益性が相対的に高い。セグメント間の利益率差は2.1ptで、事業ミックスの変化が全体の営業利益率に影響を与えている。

主要財務指標

【収益性】ROE 10.8%は中小型介護サービス業として良好な水準、営業利益率5.5%は前年から若干低下。純利益率4.9%は業種中央値6.0%を下回り、業種内でやや劣後。【キャッシュ品質】現金及び預金19.5億円は短期負債25.1億円に対し0.78倍で、短期的な支払能力は確保。売掛金回収日数(DSO)は72日と長めで、売上高の伸びに対し売掛金17.0億円が積み上がり運転資本の質に注意が必要。【投資効率】総資産回転率0.95回(業種中央値0.67回を上回る)、総資産利益率(ROA)4.6%は業種中央値3.9%を上回り、資産効率は相対的に良好。【財務健全性】自己資本比率42.9%(業種中央値59.2%を下回る)、流動比率160.0%(業種中央値2.15倍に対し1.60倍)、負債資本倍率1.33倍で、財務レバレッジ2.33倍は業種中央値1.66倍を上回りやや高レバレッジ。有利子負債23.4億円(短期借入金6.1億円、長期借入金17.3億円)に対し現金19.5億円でネットデット3.9億円、支払利息0.2億円によるインタレストカバレッジは約20倍と余裕がある。

キャッシュフロー分析

現金及び預金は前年18.1億円から19.5億円へ+1.4億円増加し、当期純利益4.2億円の一部が現金に積み上がった。有形固定資産は前年42.5億円から42.6億円へほぼ横ばいで、設備投資は償却の範囲内と推定される。のれんは前年0.6億円から1.5億円へ+0.9億円(+163%)、無形固定資産は前年1.1億円から2.0億円へ+0.8億円(+75%)と大幅増加し、M&Aまたは事業買収による投資活動が推察される。運転資本では売掛金が前年15.7億円から17.0億円へ+1.3億円増加し、売上増に対し回収サイトの長期化が示唆される。棚卸資産は0.1億円から0.2億円へ+0.06億円(+45%)増加したが金額は小さい。買掛金は前年2.4億円から2.3億円へ-0.1億円減少し、仕入債務の削減が確認できる。短期借入金は前年5.0億円から6.1億円へ+1.1億円増加し、運転資本増加に対応した短期借入の活用が窺える。長期借入金は前年17.1億円から17.3億円へ微増で、長期の資金調達構造は安定。退職給付に係る負債は前年0.1億円から0.3億円へ増加。現金増加とM&A投資、運転資本積み上げの資金需要を、内部留保と短期借入でバランスさせている。

収益の質

経常利益6.3億円に対し営業利益4.8億円で、営業外純益は1.5億円のプラス寄与。営業外収益1.8億円の内訳は、受取利息・受取配当金は0.0億円と小さく、その他営業外収益0.1億円および助成金収入等が主体と推定される。営業外費用0.3億円の主因は支払利息0.2億円で、有利子負債に対する金融コストは抑制されている。営業外損益が売上高の1.7%を占め、最終利益への貢献度は小さくない。営業CFの開示はないが、当期純利益4.2億円に対し現金増加1.4億円、のれん・無形資産増加1.7億円、売掛金増加1.3億円を考慮すると、利益の現金裏付けは確保されているが、運転資本の積み上がりがCF圧迫要因となっている可能性がある。収益の質としては、営業段階の利益率低下と売掛金回収の長期化が懸念材料で、今後のキャッシュ創出力の持続性には運転資本管理の改善が鍵となる。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高117.3億円、営業利益6.8億円、経常利益7.4億円、当期純利益4.6億円。第3四半期累計(9ヶ月)実績の通期進捗率は、売上高73.6%、営業利益69.7%、経常利益84.8%、当期純利益91.3%。標準進捗75%に対し、売上高はやや遅れ気味、営業利益も標準を下回り、経常利益と当期純利益は進捗が早い。営業利益の進捗遅れは第3四半期累計の営業減益が影響しており、第4四半期に営業利益2.0億円の計上が必要となる。会社予想に修正はなく、第4四半期の営業黒字化と介護事業の収益改善が前提と推察される。通期EPS予想185.71円に対し第3四半期累計実績168.76円で進捗率90.9%、配当予想は年間25円(中間13円、期末12円見込み)で配当性向は約19.1%と保守的。通期予想達成には第4四半期の営業利益率改善が求められるが、過去の季節性や第4四半期の事業環境次第で達成可能性に不確実性が残る。

株主還元

年間配当予想は25円で、前年実績の記載はないが配当政策は継続的と推定される。当期純利益予想4.6億円(通期EPS 185.71円)に対し配当25円の配当性向は約19.1%と低位で保守的。第3四半期累計の純利益4.2億円に対する配当13円の実績配当性向は約11.0%で、内部留保を重視する姿勢が示されている。自社株買いの記載はなく、総還元は配当のみで配当性向と同等。現金預金19.5億円、営業CFの健全性を前提とすれば、配当の持続可能性は高いと評価される。配当性向の低さは成長投資(M&A、設備投資)や財務安定性確保を優先した資本政策と整合する。株主還元は限定的だが、安定配当の維持と将来の増配余地を残す構造である。

リスク要因

  1. 介護事業のセグメント利益率悪化(前年6.1%→当期4.6%)の継続リスク。主力事業での収益性低下が全社の営業利益を圧迫し、通期予想未達や中長期の利益率低下につながる恐れがある。要因は人件費増、サービス単価の伸び悩み、競争激化等が考えられ、定量的にはセグメント営業利益の-0.7億円減が全体営業利益減-0.5億円の主因となった。
  2. 運転資本管理の悪化リスク。売掛金回収日数72日と長期化し、売掛金が前年比+1.3億円増加。売上成長に対し回収が追いつかず、キャッシュフロー圧迫と貸倒リスクの増大が懸念される。介護報酬の回収サイト長期化や顧客構成の変化が背景と推定され、今後の営業CFへの影響を注視する必要がある。
  3. のれん・無形資産の減損リスク。のれん1.5億円(前年比+0.9億円)、無形固定資産2.0億円(同+0.8億円)の大幅増加はM&A等の投資を示唆。投資先の業績悪化や期待収益未達により減損損失が発生すれば、純利益を押し下げ自己資本を毀損する。減損テストの前提条件と買収事業の収益進捗が監視ポイントとなる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

介護サービス業種内でのポジション分析(参考情報・当社調べ)。収益性ではROE 10.8%は業種中央値8.3%を上回り、業種内で上位の収益性を有する。一方、営業利益率5.5%は業種中央値8.2%を下回り、営業段階の収益性は業種平均を劣後。純利益率4.9%も業種中央値6.0%を下回る。健全性では自己資本比率42.9%は業種中央値59.2%を大きく下回り、財務レバレッジ2.33倍は業種中央値1.66倍を上回る高レバレッジ構造。流動比率160.0%は業種中央値2.15倍(215%)を下回るが、短期流動性は確保されている。効率性では総資産回転率0.95回は業種中央値0.67回を上回り、資産効率は良好。売掛金回転日数72日は業種中央値61.25日を上回り、回収効率はやや劣位。成長性では売上高成長率+4.8%は業種中央値+10.4%を下回り、成長スピードは業種平均より緩やか。総じて、資産効率と最終利益率は業種内で相対的に良好だが、営業段階の収益性と財務の保守性では業種平均を下回る。高レバレッジと低い自己資本比率は、成長投資によるものと推察されるが、財務余力の面では業種内で下位に位置する。業種比較は過去決算データに基づく当社集計による参考情報である。

決算上の注目ポイント

決算上の注目ポイントは以下。第一に、増収だが営業減益の構造で、主力の介護事業のセグメント利益率が前年6.1%から4.6%へ-1.5pt悪化した点。営業利益の前年比-0.5億円減少の約7割が介護事業の利益減によるもので、事業ミックスの質低下が懸念される。第二に、営業外損益の寄与により経常利益+17.0%、純利益+26.9%と大幅増益を達成したが、営業段階の収益力低下が続けば持続性に疑問が残る。第三に、のれん・無形資産が合計+1.7億円(前年比+97%)と大幅増加し、M&Aや事業投資が推察される。投資効果の発現と減損リスクの有無が今後の業績を左右する。第四に、運転資本の積み上がり(売掛金+1.3億円、DSO 72日)がキャッシュフロー効率と貸倒リスクの観点から監視対象となる。第五に、通期業績予想に対し営業利益の進捗率69.7%と標準を下回り、第4四半期に営業利益2.0億円の計上が必要で、達成には収益性の改善が前提となる。配当性向約19%と低位で株主還元は限定的だが、財務安定性と成長投資を優先する資本政策が読み取れる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度第3四半期累計は、売上高が増収となった一方で、販管費の増加により営業利益は減益となり、営業段階では収益性が後退した。売上高は86.40億円で前年同期比4.8%増加した。福祉用具事業と介護事業の双方が増収に寄与した。売上総利益は13.44億円となり、粗利益率は15.6%で前年同期の14.9%から約68bp改善した。一方、販管費は8.69億円と前年同期比23.5%増加し、売上高の伸びを18.7pt上回った。販管費率は10.1%と前年同期の8.5%から約153bp上昇した。この結果、営業利益は4.75億円と前年同期比9.1%減少した。営業利益率は5.5%となり、前年同期の6.3%から約84bp低下した。経常利益は6.27億円で同17.0%増加した。営業外収益1.78億円のうち補助金収入が1.38億円を占め、経常増益の主要因となった。補助金収入は売上高の1.6%に相当し、営業利益対比では29.0%に及ぶ規模である。当期純利益は4.20億円で同26.9%増加し、純利益率は4.9%と前年同期の4.0%から約85bp改善した。ただし、純利益の改善は営業収益力の改善よりも、補助金収入を中心とする営業外損益の増加に依存している。デュポン分析上のROEは14.4%で、純利益率4.9%、年換算総資産回転率1.272回、財務レバレッジ2.33倍で構成される。通期会社計画に対する進捗は、売上高73.6%、営業利益69.4%、経常利益84.5%、親会社株主に帰属する当期純利益91.4%である。営業利益の進捗は標準的な第3四半期の75%を下回る一方、純利益の進捗は補助金収入の寄与を背景に標準を16.4pt上回る。第4四半期に通期営業利益計画を達成するには2.08億円の営業利益、営業利益率6.7%が必要となる。今後は、福祉用具事業の増益継続、介護事業の利益率回復、ならびに補助金を除く営業外収益に依存しない利益成長が焦点となる。

収益性分析

ROEは14.4%であり、デュポン3因子では純利益率4.9%×年換算総資産回転率1.272回×財務レバレッジ2.33倍に分解される。年換算ROAは約6.2%で、資産効率と適度なレバレッジを基盤に二桁ROEを確保している。足元で最も大きく変化した収益性要素は営業費用構造であり、販管費が前年同期比23.5%増と売上高の4.8%増を大幅に上回った。粗利益率は約68bp改善しているため、営業利益率の約84bp低下は主として販管費率の約153bp上昇による。営業利益率5.5%はベンチマーク上では5%超を維持するものの、福祉・介護サービスの人件費上昇に対する耐性を継続的に検証すべき水準である。CFA5因子では税負担係数が0.669、金利負担係数が1.321、EBITマージンが5.5%である。金利負担係数が1を上回るのは、補助金収入を含む営業外収益が支払利息を上回っているためであり、本業の金利負担が軽いことだけを意味するものではない。純利益率の上昇は補助金収入1.38億円による影響が大きく、営業段階のマージン悪化を完全には補えていない。したがって、現在のROE水準は資産回転とレバレッジで支えられている一方、持続性の判断では販管費の抑制と介護事業の採算改善が重要となる。

成長性評価

売上高は前年同期比4.8%増であり、福祉用具事業が同7.5%増、介護事業が同2.8%増と、両事業が成長した。福祉用具事業は売上高37.11億円、営業利益2.49億円、営業利益率6.7%で、売上成長と利益成長を両立した。介護事業は売上高49.29億円で最大の売上規模を持つが、営業利益は2.27億円と前年同期比22.6%減少し、営業利益率は6.1%から4.6%へ約152bp低下した。連結の営業利益減益は、介護事業の採算悪化が福祉用具事業の増益を上回ったことによる。通期計画は売上高117.35億円、営業利益6.84億円であり、第4四半期には売上高30.94億円、営業利益2.08億円が必要となる。第4四半期に必要な営業利益率は6.7%で、第3四半期累計の5.5%を上回る。経常利益および純利益の進捗は高いが、補助金収入が累計利益を押し上げているため、利益成長の持続性は営業利益の回復度合いで評価する必要がある。

財務健全性

流動比率160.0%、当座比率159.3%であり、流動性は健全な水準にある。運転資本は15.05億円のプラスで、現金預金19.50億円は流動負債25.09億円の77.7%をカバーする。現金預金と売掛金の合計36.54億円は流動負債を上回っており、短期の満期ミスマッチは限定的である。現金/短期負債は3.22倍で、短期借入金6.06億円に対する現金保有にも余力がある。有利子負債は23.36億円、Debt/Capital比率は37.6%で、40%未満の投資適格目安内にある。インタレストカバレッジは20.18倍と強固で、支払利息0.24億円への対応力は高い。長期借入金は17.30億円で総資産の19.1%を占め、固定資産50.43億円、とりわけ有形固定資産42.58億円を基盤とする資本集約的な事業構造である。総負債/純資産は1.33倍であり、総負債ベースでは一定のレバレッジを用いているが、資金繰り指標と利払い能力は安定している。のれんは前年同期比0.91億円増の1.47億円、無形固定資産は0.85億円増の1.97億円となった。のれん/純資産は3.8%、無形資産/総資産は2.2%にとどまり、M&A関連資産への依存度は低い。棚卸資産は前年同期比45.3%増の0.18億円だが、総資産に占める割合は0.2%であり、在庫資金負担は小さい。資産除去債務は2.59億円で総負債の5.0%に相当する。これは施設の原状回復等に伴う将来支出を示すため、拠点の増加・閉鎖や見積もり変更による負債増加を監視する必要がある。

B/S変動のポイント

のれん: +0.91億円(+163.3%)- 1.47億円へ増加。のれん/純資産は3.8%と低く、現時点のM&A価値毀損リスクは限定的だが、取得後の収益寄与とJGAAP上の償却・減損を監視。無形固定資産: +0.85億円(+74.9%)- 1.97億円へ増加。総資産比は2.2%にとどまり資産集中リスクは低いが、増加した無形資産の事業効率化・成長への寄与が重要。棚卸資産: +0.05億円(+45.3%)- 0.18億円へ増加。ただし総資産比0.2%と小さく、運転資本および在庫評価への影響は限定的。

キャッシュフロー品質

配当持続性

会社予想の年間配当金は1株当たり38.0円であり、会社予想EPS185.71円に対する予想配当性向は20.5%である。配当のみを対象とするこの水準は、60%未満の持続可能性目安を大きく下回る。第2四半期には1株当たり13.0円を支払っており、年間予想配当38.0円の34.2%に相当する。第3四半期累計の純利益4.20億円に対して、13.0円の中間配当を発行済株式数ベースで換算した配当額は約0.32億円であり、累計利益に対する配当負担は低い。利益剰余金は28.91億円で、純資産の74.4%を占める。配当の持続性は利益剰余金と低い予想配当性向により支えられるが、通期利益の計画達成と営業利益率の回復が今後の増配余地を左右する。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:介護事業の営業利益は前年同期比22.6%減、営業利益率は約152bp低下した。人材確保・賃金上昇・施設運営コストの増加が続く場合、売上成長を上回る費用増によって連結採算がさらに圧迫されるリスクがある。、高優先度:福祉・介護業界では人手不足、介護人材の採用・定着コスト上昇、介護報酬改定が収益性を左右する。特に介護事業は連結売上高の57.1%を占める最大売上事業であり、同事業の利益率低下の影響が大きい。、中優先度:低粗利警告の対象である粗利益率15.6%は20%未満であり、原価上昇や価格転嫁の遅れに対する利益バッファーが厚くない。粗利率は改善したものの、販管費率上昇を吸収できていない。、中優先度:補助金収入1.38億円が経常増益の主因である。補助金の継続性・金額は本業の売上やサービス利益率と異なる要因で変動しうるため、経常利益の再現性を低下させる可能性がある。が挙げられます。

財務リスクとしては、中優先度:有利子負債23.36億円、Debt/Capital比率37.6%であり、現時点の利払い能力は強いが、固定資産を多く保有する事業構造では金利上昇や投資拡大時の借入増加が財務負担となりうる。、中優先度:資産除去債務2.59億円は総負債の5.0%に達しており、環境除去義務警告の対象である。施設・賃貸拠点に関する将来の原状回復費用の見積もり上振れは、将来の費用・負債増加につながる。、低優先度:のれんは1.47億円と前年同期比163.3%増加した。のれん/純資産3.8%と規模は小さいが、取得先の収益性が計画を下回る場合にはJGAAP上の償却負担または減損リスクを確認する必要がある。が挙げられます。

主な懸念事項としては、販管費が前年同期比23.5%増となり、売上高成長率4.8%を大幅に超過していること。、連結営業利益が前年同期比9.1%減少する一方、補助金収入により経常利益・純利益が増加しており、営業利益と最終利益の方向性が乖離していること。、通期営業利益計画の達成には第4四半期に営業利益率6.7%が必要であり、第3四半期累計の5.5%からの改善が必要なこと。、環境除去義務警告は、資産除去債務の将来キャッシュアウトと施設ポートフォリオの変化を継続監視すべきことを示す。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、増収を維持し、年換算総資産回転率1.272回とROE14.4%は資産効率面で一定の強さを示す。、福祉用具事業は売上高37.11億円、営業利益2.49億円、営業利益率6.7%で、連結営業利益の52.3%を担う主力事業である。、介護事業は最大売上事業である一方、営業利益率が4.6%まで低下しており、連結マージン回復の最大の変数である。、補助金収入1.38億円を含む営業外収益が累計利益を押し上げており、営業利益ベースでの改善確認が重要である。、流動比率160.0%、インタレストカバレッジ20.18倍、Debt/Capital比率37.6%から、短期流動性と利払い余力は安定している。が挙げられます。

注視すべき指標は、介護事業の営業利益率と福祉用具事業との利益率差、販管費の前年同期比伸び率および販管費率、補助金収入を除く経常利益の推移、第4四半期の営業利益率6.7%達成の可否、有利子負債、長期借入金、資産除去債務の推移、のれん1.47億円および無形固定資産1.97億円の増加後の収益寄与です。

セクター内ポジションについては、ROE14.4%は10~15%の良好水準の上限近傍にある一方、営業利益率5.5%と粗利益率15.6%は高収益企業の水準には達していない。流動性と利払い能力は良好であるが、収益性の評価では、補助金による最終利益の押上げよりも、介護事業の採算回復と販管費コントロールを重視すべき局面にある。