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91582026 第3四半期グロースIFRS

シーユーシー(9158) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益31%減

2026年度第3四半期の売上高は401.7億円(前年同期比+16.2%)、営業利益は31.8億円(同-30.5%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥401.7億¥345.6億+16.2%
営業利益¥31.8億¥45.8億−30.5%
税引前利益¥27.0億¥45.4億−40.5%
純利益¥13.7億¥27.2億−49.6%
ROE(年換算)5.7%12.0%-

Executive Summary

売上高は二桁成長を維持したが、ホスピス新規施設の初期赤字と先行投資費用により利益が大幅に圧縮された点が本決算の要点である。売上高は401.7億円(前年比+16.2%)と拡大した一方、営業利益は31.8億円(同-30.5%)、純利益は13.7億円(同-49.6%)と大幅減益となった。増収の主因は新規ホスピス開設と居宅訪問看護の拡大だが、新規拠点の稼働率不足と国内月額報酬の一時的減額、米国事業の債権回収見積り精緻化が損益を圧迫した。

業績変動要因

【売上高】売上高は401.7億円で前年比+16.2%増収した。ホスピスセグメントが新規15施設開設により売上を牽引し、居宅訪問看護も利用者数拡大で増収に貢献した一方、医療機関(国内・米国)は月額報酬減額や患者数減少により減収となった。

【損益】営業利益は31.8億円(前年比-30.5%)、純利益は13.7億円(前年比-49.6%)で減益となった。粗利益率は46.3%と前年の49.8%から低下し、販管費率も40.0%へ上昇したため、増収効果を上回る費用増が発生した。ホスピス新規施設の初期赤字と先行投資費用が一時的要因として大きい。税引前利益27.0億円に対し法人税等13.3億円が計上され実効税率は約49%と高く、純利益への圧迫要因となった。結論として増収減益である。

セグメント別分析

ホスピス事業が売上構成比で最大となり主力事業と位置づけられる。売上122.8億円(前年比+20.2%)と拡大したが、EBITDAは15.3億円(同-13.2%)に減少し、新規施設の初期赤字と既存施設の単価低下がその主因である。医療機関(国内)は売上72.8億円(同-8.9%)ながらEBITDA27.0億円で利益進捗率87.1%と好調、月額報酬の段階的回復が寄与した。米国医療機関はEBITDA1.6億円(同-75.0%)と大幅悪化し、患者数減少と債権回収見積り精緻化が響いた。居宅訪問看護はEBITDA14.0億円(同+4.0%)と安定成長し、メディカルケアレジデンスはノアコンツェル連結化により売上・利益ともに大幅増加した。全体として、主力のホスピス事業の利益率低下が業績変動の主要因である。

主要財務指標

収益性: ROE(年換算)5.7〜5.9%、営業利益率7.9%(前年13.2%から低下) キャッシュ品質: 減価償却費35.8億円を含むEBITDAは約67.6億円、現金及び現金同等物132.7億円(前年比+76.1%) 投資効率: 有形固定資産は前年比+20.3%増加し、ホスピス新規開設投資が継続 財務健全性: 自己資本比率32.9%(前年34.8%から低下)、Debt/EBITDA約4.9倍と高水準

キャッシュフロー分析

営業CF・投資CF・財務CFの明示的な開示数値はないため、EBITDAと資産変動から評価する。EBITDAは約67.6億円で純利益13.7億円を上回り、利益に対する現金創出力は一定程度確保されている。現金及び現金同等物は132.7億円へ57.4億円増加したが、長期借入金も89.1億円増加しており、現金増加は借入によって支えられている面がある。有形固定資産は+38.3億円増加し、ホスピス新規開設投資が継続している。現金創出評価は標準からやや要モニタリングに位置する。

収益の質

税引前利益27.0億円に対し純利益13.7億円で、乖離要因は実効税率約49%の高税負担にある。金融費用は5.3億円で前年比+38.8%増加し、営業外項目の影響が拡大している。米国事業では債権回収率の見積り精緻化による一時的な影響が売上・利益を押し下げており、経常的な収益力とは区別して評価する必要がある。包括利益は17.8億円と純利益13.7億円を上回り、為替換算差額等のその他包括利益が押し上げ要因となっている。

業績予想・ガイダンス

通期予想(売上582.5億円、営業利益55.0億円、純利益28.8億円)に対するQ3累計進捗率は、売上高69.0%、営業利益57.8%、純利益49.7%である。標準進捗75%と比較すると、売上高は6.0pt、営業利益は17.2pt、純利益は25.2pt下回っている。ホスピス事業の投資方針変更(新規開設抑制)や第4四半期の資産流動化検討など、下期での収益性改善策の実行が計画達成の前提となっている。

株主還元

第2四半期配当は1株0円、通期予想配当も0円であり、配当性向は0%である。自己株式取得の実績は示されておらず、総還元性向の算定はできない。無配方針は、長期借入金の増加や高いDebt/EBITDA水準を踏まえた資本配分の結果とみられる。

カタリスト

【短期】第4四半期における資産流動化・バランスシート最適化策の実行、米国事業の患者数回復動向、ホスピス既存施設の稼働率改善。 【長期】2026年6月の診療報酬改定の影響確定、米国OBL(Office-Based Lab)事業の立ち上げとFY27収益化、ホスピス多機能併設モデルへの投資転換の進捗。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(healthcare)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率7.9%6.9% (3.0%–10.5%)+1.1pt
純利益率3.4%5.3% (2.4%–7.7%)−1.9pt

営業利益率は業種中央値を上回るが、純利益率は高税負担・金融費用増の影響で中央値を下回る。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)16.2%8.6% (1.4%–16.0%)+7.6pt

売上高成長率は業種内で上位に位置し、新規拠点開設による事業拡大が反映されている。

※出所: 当社調べ

リスク要因

  1. 診療報酬改定の不確実性: 2026年6月改定を控え、ホスピス・回復期リハ等の減算リスクが利益率に影響する可能性がある。ホスピス事業は既に利益進捗率46.7%と計画未達である。

  2. 米国事業の収益化遅延: 米国医療機関のEBITDAは前年比-75.0%、利益進捗率19.4%にとどまる。患者数の季節性と債権回収見積りの精緻化が影響し、OBL事業もFY27まで収益化が見込まれない。

  3. 財務レバレッジの上昇: 長期借入金は前年比+43.2%増の295.7億円に達し、自己資本比率は32.9%へ低下した。のれん142.2億円は純資産の44.2%を占め、事業計画未達時の減損リスクが存在する。

決算上の注目ポイント

  1. 増収が続く一方で営業利益率が前年比5.3pt低下しており、新規拠点の立ち上げコストが利益に構造的な重しとなっている。ホスピス事業の新規開設抑制という方針転換は、この収益性課題への対応として位置づけられる。

  2. 通期予想に対する営業利益・純利益の進捗率は標準を大きく下回り、Q4での収益性改善が計画達成の分岐点となる。第4四半期に検討される資産流動化策の内容と実行タイミングが注目点である。

  3. 長期借入金の増加とDebt/EBITDA上昇により、財務健全性はやや低下している。今後のキャッシュフロー創出とのれんの減損リスク管理が構造的な監視項目となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,019円
base(基準)1,040円
bull(強気)1,065円
算出前提
1株純資産(BPS)1,077円
調整後予想EPS103.0円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向0.0%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.96倍 / 10.1倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,010円〜1,071円、ω±0.1で 1,038円〜1,040円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 52%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 純資産に対するのれんの比率が高く、減損が発生した場合は前提が大きく変わります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データとPDF決算説明資料をAIが統合分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。