| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1273.0億 | ¥1418.7億 | -10.3% |
| 営業利益 | ¥134.4億 | ¥171.0億 | -21.4% |
| 経常利益 | ¥168.8億 | ¥173.7億 | -2.8% |
| 純利益 | ¥127.6億 | ¥186.5億 | -31.6% |
| ROE | 8.1% | 12.8% | - |
2026年3月期決算は、売上高1,273億円(前年比-146億円 -10.3%)、営業利益134億円(同-37億円 -21.4%)、経常利益169億円(同-5億円 -2.8%)、純利益128億円(同-59億円 -31.6%)。外航海運市況の平常化により売上が減少、営業利益は運賃イールド低下と固定費負担で21.4%減となったが、非営業収益(持分法益19億円、受取配当19億円、為替差益11億円等)の寄与により経常利益段階では-2.8%の減少にとどまった。純利益は前年の特別利益剥落(前年27億円→当年13億円)により-31.6%。総資産は3,467億円(+402億円 +13.1%)へ拡大、長期借入金を1,162億円(+441億円 +61.2%)へ積み増す一方で短期借入を255億円(-231億円 -47.5%)へ圧縮し、資金の長期化を推進。営業CFは299億円(-2.8%)で純利益の2.3倍、現金転換率1.11倍と利益の質は良好だが、成長投資640億円によりフリーCFは-123億円。ROEは8.1%(前年推計約13%)へ低下、主因は純利益率の縮小と資産回転率の低下。配当は期末35円・中間24円の合計59円(うち特別配当5円含む)、配当性向33.4%。来期予想は売上1,290億円(+1.3%)、営業利益91億円(-32.3%)、経常67億円(-60.3%)と保守的で、外航市況の一段のノーマライゼーションと非営業寄与の縮小を織り込む。
【売上高】売上高は1,273億円で前年比-146億円(-10.3%)。主力の外航海運(売上構成比80.4%)が1,025億円(-12.8%)と減収、運賃の平常化と船隊稼働の平準化が主因。内航・近海海運は108億円(-5.1%)と微減、不動産は142億円(+8.2%)で増収基調を維持。売上総利益は238億円(粗利率18.7%、前年20.1%から-1.4pt低下)、運賃イールドの低下とコスト固定化が利益率を圧迫。販管費は104億円(販管費率8.2%、前年8.1%から+0.1pt)で実額では-10億円削減も、売上減により率は微増。
【損益】営業利益は134億円(-21.4%)、営業利益率10.6%(前年12.1%から-1.5pt低下)。外航海運の営業利益は88億円(-33.4%)、マージン8.6%(前年推計11.2%から-2.6pt縮小)と大幅悪化。一方、不動産は営業利益44億円(+25.6%)、マージン30.7%の高収益で連結を下支え。経常利益は169億円(-2.8%)と営業段階の落ち込みを大きく緩和、持分法益19億円(前年3億円から+16億円)、受取配当19億円、為替差益11億円等、営業外収益54億円の寄与が大きい。特別利益は13億円(投資有価証券売却益18億円を含む)、特別損失2億円で純額+11億円。前年は特別利益27億円で純額+26億円であり、一時益剥落が純利益-32%の主因の一つ。税引前利益は180億円(-10.0%)、実効税率14.7%で純利益128億円(-31.6%)。非支配株主利益はマイナス0.3億円で親会社帰属純利益は154億円(-16.2%)。全体として、減収減益だが、非営業寄与と一時益で経常・純利益段階の下支え効果が顕著な決算。
外航海運(売上1,025億円、-12.8%)は営業利益88億円(-33.4%)、利益率8.6%。運賃市況の平常化とコスト固定性により利益感応度が高く、セグメント利益は3割超減少。内航・近海海運(売上108億円、-5.1%)は営業利益3億円(-33.3%)、利益率2.8%と低マージンが継続。不動産(売上142億円、+8.2%)は営業利益44億円(+25.6%)、利益率30.7%と高収益。不動産の利益貢献は全体の約32%で、外航海運のボラティリティを緩和する安定収益源として機能。外航海運の回復と不動産の成長持続が今後の連結利益拡大の鍵となる。
【収益性】営業利益率10.6%(前年12.1%から-1.5pt)、純利益率10.0%(前年13.2%から-3.2pt)と利益率は低下。粗利率18.7%(前年20.1%から-1.4pt)の圧縮が主因で、外航海運の運賃イールド低下とコスト粘着性が影響。ROEは8.1%(前年推計約13%)へ低下、純利益率の縮小と総資産回転率の悪化(0.367回転、前年0.463回転)が主因。ROA(経常利益ベース)は5.2%(前年5.8%)。【キャッシュ品質】営業CFは299億円で純利益の2.3倍、営業CF/EBITDA 1.11倍と現金転換率は良好。アクルーアル比率-4.2%で利益の質は高い。運転資本は売掛金減少+20億円、買掛金増加+32億円の寄与で営業CFを下支え。【投資効率】総資産回転率0.37回転(前年0.46回転)と低下、船隊・不動産等の大型資産増加により分母が拡大。インタレストカバレッジは17.4倍(営業利益134億円/支払利息16億円)と利払い耐性は強固。【財務健全性】自己資本比率45.7%(前年47.5%)、Debt/Equity 89.5%と安定レンジ。有利子負債(短期借入255億円+長期借入1,162億円)は1,417億円、Debt/EBITDA 5.25倍とレバレッジは高め。流動比率84.6%、当座比率84.2%と1.0倍を下回り、短期流動性は要警戒。現金・預金141億円に対し短期借入255億円で現金/短期負債0.55倍。長期借入の積み増しで資金デュレーションを延長し、短期資金繰りリスクを緩和。
営業CFは299億円(前年307億円、-2.8%)で純利益128億円の2.3倍、現金転換率(営業CF/EBITDA)は1.11倍と利益の質は高水準。営業CF小計は306億円から、運転資本変動(売掛金減少+20億円、買掛金増加+32億円、棚卸増加-18億円)がプラス寄与し、法人税等支払-23億円、利息・配当収支+17億円(受取33億円-支払15億円)を経て営業CF 299億円を創出。投資CFは-421億円で、有形・無形固定資産取得-640億円(減価償却135億円の約4.7倍)の大型成長投資が中心、一方で固定資産売却収入+228億円と投資有価証券売却+21億円で一部を賄う。フリーCFは-123億円で投資サイクル最中。財務CFは+143億円、長期借入調達+493億円で投資資金を補填し、短期借入純減-36億円、長期借入返済-245億円、配当支払-60億円を実施。現金は+25億円増加し期末残高141億円。運転資本の改善寄与は限定的で、アクルーアル操作の兆候はなく、本業と資産リサイクルでCFを創出する構造。
経常的収益は外航・内航海運の運賃収入と不動産賃料収入が中心。営業外収益は54億円(売上比4.2%)で、受取配当19億円、持分法益19億円、為替差益11億円等が寄与。持分法益は前年3億円から+16億円と大幅増で、エクイティ投資先の収益力向上を反映するが、市況・金融環境に左右されやすく持続性は中立評価。特別利益13億円(投資有価証券売却益18億円、固定資産売却益13億円)、特別損失2億円で一時益純額+11億円。前年は一時益純額+26億円で、一時益剥落が純利益-32%の一因。実効税率14.7%は繰延税金やセグメント別税率の影響を反映し、課税所得と会計利益の乖離は限定的。営業CFは純利益の2.3倍、アクルーアル比率-4.2%と利益の現金化は良好で、会計上の利益調整リスクは低い。経常収益の8割は海運で、市況変動の影響を受けやすいが、不動産の安定益と非営業寄与で補完される構造。
来期(2027年3月期)予想は売上1,290億円(+1.3%)、営業利益91億円(-32.3%)、経常利益67億円(-60.3%)、親会社純利益121億円(-21.5%)、EPS 114.36円、配当23円。外航海運市況の一段のノーマライゼーションと非営業寄与の縮小を織り込む保守的レンジ。営業利益率は7.1%へ低下する想定で、外航海運のマージン圧縮が主因。経常段階では-60.3%と大幅減益で、前期の為替差益・持分法益の反動を織り込む。純利益は一時益の平準化により-21.5%にとどまる見込み。通期進捗は売上で98.7%、営業利益で147.7%、経常利益で251.9%と上振れており、会社予想は下期の市況悪化・コスト増を前提とする慎重シナリオ。下期進捗が計画通りであれば通期達成は可能だが、外航運賃・燃料・為替の変動次第で上下ブレのリスクは残る。
期末配当35円(うち普通配当28円、特別配当5円、記念配当2円)、中間配当24円の合計59円。配当性向33.4%(親会社純利益154億円に対し配当総額約62億円)で平準的レンジ。自社株買いは実施されておらず、総還元性向は配当性向と同一。配当総額62億円に対しフリーCFは-123億円で、FCFカバレッジはマイナス。配当原資は営業CF 299億円と資産売却CF、並びに長期借入調達で補完。利益剰余金は1,203億円と厚く、短期的な配当支払能力は問題なし。来期配当予想は23円で減配となるが、来期純利益予想121億円に対し配当性向約20%と保守的。投資サイクル後のキャッシュ創出回復と利益成長が安定配当の継続性を左右する。
外航海運市況リスク: 売上の80.4%、営業利益の約65%を占める外航海運は運賃市況に強く依存。当期は売上-12.8%、営業利益-33.4%と市況平常化の影響が顕著。来期予想も営業利益-32.3%と保守的で、市況の一段の悪化により計画未達のリスク。運賃イールドの低下と固定費負担により利益感応度が高く、マージン8.6%(前年推計11.2%)のさらなる圧縮余地がある。
短期流動性リスク: 流動比率84.6%、当座比率84.2%と1.0倍を下回り、現金・預金141億円に対し短期借入255億円で現金/短期負債0.55倍。運転資本は-75億円で満期ミスマッチが存在。インタレストカバレッジ17.4倍と利払い耐性は強いが、短期資金繰りの管理が重要。長期借入を積み増しデュレーション延長を進めるも、流動性バッファーは限定的。
レバレッジ・投資回収リスク: 有利子負債1,417億円、Debt/EBITDA 5.25倍とレバレッジは高め。当期の成長投資640億円(減価償却の4.7倍)により資産は拡大したが、投資回収は途上で、ROE 8.1%、ROA 5.2%は低水準。船隊・不動産投資の収益化遅延や稼働率・イールド低下により、想定ROICを下回るリスク。金利上昇局面では利払い負担が増加し、キャッシュフローを圧迫する可能性。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 10.6% | 6.3% (3.7%–8.5%) | +4.3pt |
| 純利益率 | 10.0% | 2.7% (1.6%–4.7%) | +7.3pt |
自社の営業利益率・純利益率は業種中央値を大きく上回り、収益性は運輸業内で上位水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -10.3% | 5.0% (-0.4%–9.4%) | -15.3pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、外航市況の平常化による減収が同業比でも顕著。
※出所: 当社集計
営業段階はマージン縮小だが、営業CF創出力と現金転換率(1.11倍)は良好で、利益の質は高い。非営業寄与(持分法益19億円、受取配当19億円、為替差益11億円)が経常利益を下支えするが、市況・金融環境に左右されやすく持続性は中立評価。外航海運の収益ボラティリティを不動産の高マージン・安定収益(利益率30.7%、営業利益+25.6%)で緩和する構造は有効に機能。
投資サイクル最中でフリーCF-123億円、Debt/EBITDA 5.25倍、流動比率84.6%と資本構成には警戒要素。一方、長期借入の積み増しで資金デュレーションを延長し、短期資金繰りリスクを緩和。インタレストカバレッジ17.4倍と利払い耐性は強く、投資有価証券344億円と含み益が非常時の換金余力となる。大型投資の一巡と船隊・不動産の稼働開始後、営業CF拡大とROE・ROIC改善が期待される局面。来期予想は営業利益-32.3%、経常利益-60.3%と保守的で、ダウンサイドリスクの織り込みは進展。外航運賃の底打ち・長期契約比率・燃料ヘッジ効果が回復シナリオの前提条件となる。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。