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90672026 第3四半期JGAAP

丸運(9067) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益18%増

2026年度第3四半期の売上高は353.8億円(前年同期比+2.4%)、営業利益は11.4億円(同+18.3%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社 丸運

クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥353.8億¥345.7億+2.4%
営業利益¥11.4億¥9.6億+18.3%
経常利益¥12.9億¥10.8億+19.7%
純利益¥7.6億¥8.5億−10.6%
ROE(年換算)3.8%4.4%-

Executive Summary

今四半期は増収増益基調ながら、特別損失と税負担増により純利益は減益となった点が最大の特徴である。売上高は353.8億円(前年比+2.4%)、営業利益は11.4億円(同+18.3%)、経常利益は12.9億円(同+19.7%)と本業の収益力は改善した一方、純利益は7.6億円(親会社株主帰属では7.4億円、同-11.9%)と減少した。主因は特別損失2.0億円の計上と実効税率上昇であり、営業段階の改善が最終利益に反映されていない点が特徴的である。

業績変動要因

【売上高】売上高は353.8億円(前年比+2.4%)で増収を確保した。セグメント別では貨物輸送が170.9億円(同+0.7%)、エネルギー輸送が125.9億円(同+4.6%)と主力2事業がともに拡大し、両セグメントで売上高の約84%を占める。エネルギー輸送の伸びが相対的に大きく、増収の中心的な牽引役となった。

【損益】営業利益は11.4億円(同+18.3%)、経常利益は12.9億円(同+19.7%)と増益で、営業外収益(受取配当金0.9億円等)も寄与した。一方、純利益は特別損失2.0億円(固定資産除売却損等)の計上と法人税等3.9億円(実効税率約34%)の負担により7.6億円(同-10.6%)に減少した。セグメント利益も貨物輸送6.0億円(同+21.6%)、エネルギー輸送4.3億円(同+26.5%)と改善しており、本業ベースでは増収増益、最終利益は特別損益要因により減益という構図である。

セグメント別分析

セグメント利益(経常利益ベース)は貨物輸送6.0億円(前年4.9億円、+21.6%)、エネルギー輸送4.3億円(前年3.4億円、+26.5%)と両主力セグメントで利益率が改善した。利益率は貨物輸送3.5%、エネルギー輸送3.4%とほぼ同水準で、売上構成比(貨物輸送48.3%、エネルギー輸送35.6%)とあわせて、両事業が業績の柱として均等に貢献している構造が確認できる。その他事業は売上高0.2億円と小規模ながら利益率145.5%と特異な値を示すが、規模が僅少なため連結業績への影響は限定的である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は3.2%(前年2.8%)へ改善したが、純利益率は2.2%と前年(2.5%)から低下しており、営業段階の改善が最終利益率に結びついていない。ROE(年換算)は3.8%で、税負担の増加が押し下げ要因となっている。【キャッシュ品質】営業CF・投資CFの開示区分は確認できないが、現金及び預金は22.2億円で前年の23.4億円からやや減少し、短期借入金は9.4億円(前年2.5億円)へ増加している。【投資効率】投資有価証券は38.5億円(前年26.4億円、+46.0%)へ拡大し、有形固定資産は244.4億円と総資産の約63.0%を占める資産構成となっている。【財務健全性】自己資本比率は68.6%(前年68.9%)と高水準を維持し、長期借入金は0.3億円と僅少である。BPSは911.22円(前年879.90円)と純資産の積み上がりを反映している。

キャッシュフロー分析

本資料からは営業CF・投資CF・財務CFの区分開示は確認できないため、BS変動から資金動向を分析する。現金及び預金は22.2億円と前年の23.4億円からわずかに減少した一方、短期借入金は2.5億円から9.4億円へ6.9億円増加しており、短期資金調達への依存度が高まっている。同時に投資有価証券は26.4億円から38.5億円へ12.1億円増加しており、手元資金や短期調達を活用した資産運用の拡大がうかがえる。長期借入金は1.2億円から0.3億円へ縮小し、負債構成が短期化する傾向にある点は資金調達構造の変化として留意される。

収益の質

経常利益12.9億円に対し純利益は7.6億円と乖離があり、その主因は特別損失2.0億円(固定資産除売却損等)の計上と法人税等3.9億円の負担である。営業外収益1.6億円のうち受取配当金が0.9億円を占め、投資有価証券からの安定的な収益が経常利益を補完している一方、特別利益0.6億円(投資有価証券売却益・固定資産売却益)と特別損失は同程度の規模でネットすると純利益を押し下げる方向に働いた。包括利益は15.6億円と純利益7.6億円を大きく上回り、有価証券評価差額金7.3億円の増加がその主因であり、当期の損益計算書上の利益と資産価値変動の間に相応の差異が生じている点は利益の質を評価する上で留意すべき点である。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高471.0億円、営業利益12.3億円(前年比-2.9%)、経常利益14.0億円(同-0.1%)とされている。第3四半期累計で経常利益は12.9億円に達しており、通期予想14.0億円に対する進捗率は約92.0%と高水準にある。一方、営業利益は累計11.4億円で通期予想12.3億円に対し進捗率約92.7%であるが、通期予想自体が前年比減益を見込んでいる点は、第4四半期における一時的なコスト増加や需要変動を前提としている可能性を示唆する。業績予想の修正は無しとされている。

株主還元

配当は中間5.0円、期末予想14.0円(年間予想8.00円との表記は通期EPS等の整合上、期末単独の実額を指すものと見られるが、開示ベースでは年間8.00円と記載されている)で、前年の年間配当(中間5円を含む)から増配が計画されている。当期純利益7.6億円(親会社株主帰属7.4億円)と発行済株式数約2,896万株(自己株式除く)から算出される配当性向は高水準にあり、営業CFの開示がないため配当の現金裏付けについては営業CF実績の確認が必要である。自社株買いの実施は確認されておらず、株主還元は配当が中心となっている。

リスク要因

  1. リファイナンスリスク: 短期借入金が2.5億円から9.4億円へ+276.0%増加し、負債構成の短期化が進んでいる。長期借入金は0.3億円と僅少であり、短期資金の借換え動向が今後の注視点となる。

  2. 市場評価リスク: 投資有価証券が26.4億円から38.5億円へ+46.0%増加し、有価証券評価差額金は当期7.3億円の増加要因となった。時価変動が今後の包括利益や純資産に影響を与える可能性がある。

  3. 収益構造の集中リスク: 売上高の約84%を貨物輸送とエネルギー輸送の2セグメントに依存しており、両事業の需要動向が業績全体に大きく影響する構造となっている。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率3.2%4.7% (1.8%–12.4%)−1.5pt
純利益率2.2%6.5% (3.6%–13.5%)−4.4pt

自社の収益性は業種中央値を下回り、特に純利益率の差が大きい。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)2.4%5.7% (-1.0%–11.6%)−3.3pt

売上高成長率も業種中央値をやや下回り、成長スピードは業種内で中位以下に位置する。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は3.2%、経常利益は前年比+19.7%と本業の収益力は改善しているが、純利益は特別損失と税負担の影響で-10.6%となり、営業段階の改善と最終利益の間に乖離が生じている。

  2. 通期経常利益予想14.0億円に対する第3四半期累計の進捗率は約92.0%と高水準であり、進捗ペースは順調と観察される一方、通期予想自体は前年比小幅減益を見込んでいる。

  3. 短期借入金の急増(+276.0%)と投資有価証券の拡大(+46.0%)が同時に進んでおり、資金調達構造と資産運用方針の変化が財務構成に表れている点が決算データから読み取れる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)733円
base(基準)738円
bull(強気)743円
算出前提
1株純資産(BPS)911円
調整後予想EPS33.0円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向25.7%
予想EPSの信頼度調整×1.060(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.81倍 / 22.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 718円〜759円、ω±0.1で 732円〜741円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。