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90402026 第3四半期JGAAP

大宝運輸(9040) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益12%増

2026年度第3四半期の売上高は61.6億円(前年同期比+3.2%)、営業利益は2.9億円(同+12.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

大宝運輸株式会社

クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥61.6億¥59.7億+3.2%
営業利益¥2.9億¥2.5億+12.4%
経常利益¥3.0億¥2.7億+10.9%
純利益¥1.9億¥3.1億−39.5%
ROE(年換算)3.7%6.3%-

Executive Summary

本決算は増収に加え営業利益・経常利益が二桁増益となった一方、前年同期の特別利益剥落により純利益は大幅減となった、本業改善・純利益一時要因減益の決算である。売上高は61.6億円(前年59.7億円、+3.2%)、営業利益は2.9億円(同+12.4%)、経常利益は3.0億円(同+10.9%)となった。純利益は1.9億円(前年3.1億円、-39.5%)となったが、主因は前年同期に固定資産売却益等を含む特別利益1.4億円が計上されていたことで、経常的な収益力の悪化を示すものではない。

業績変動要因

【売上高】売上高は61.6億円で前年比+3.2%増となった。セグメント情報の開示はないが、増収率自体は緩やかであり、運賃・料金改定等による単価効果が寄与したとみられる。

【損益】営業利益は2.9億円(+12.4%)、経常利益は3.0億円(+10.9%)と、いずれも増収率を上回る伸びとなった。売上総利益は6.4億円、粗利率は10.5%で前年同期の9.8%から改善し、コスト吸収力が増している。一方、販管費は3.6億円(+7.9%)と売上成長を上回るペースで増加し、販管費率は5.8%へ上昇した。純利益は1.9億円(-39.5%)だが、前年同期の特別利益1.4億円剥落が主因であり、税引前利益は2.99億円と本業ベースでは改善している。総合すると増収増益(純利益を除く本業指標)の決算である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は4.7%で前年同期4.3%から改善したものの、5%水準にはやや届かない。粗利率は10.5%で前年同期9.8%から改善したが、20%を下回る低マージン構造である。純利益率は3.1%で前年同期5.3%から低下したが、これは特別利益の剥落による影響が大きい。【キャッシュ品質】受取配当金0.1億円を含む営業外収益は0.2億円で売上高の0.4%にとどまり、経常利益は主に営業利益に支えられている。【投資効率】年換算ROEは3.7%、ROICは4.1%であり、いずれも資本コストを上回る水準には届いていない。【財務健全性】自己資本比率は69.3%、現金及び預金は24.4億円で長期借入金15.7億円を上回るネットキャッシュの資本構成であり、財務基盤は保守的である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は24.4億円で前年同期の24.3億円とほぼ同水準を維持している。長期借入金は15.7億円で前年同期の17.1億円から7.9%減少し、借入返済が進んでいる。投資有価証券は4.5億円で前年同期比+21.7%増加しており、余剰資金の一部を有価証券投資に振り分けている様子がうかがえる。総じて、有利子負債の削減と現金水準の維持を両立しており、資金基盤は安定的である。

収益の質

当期の利益構造は経常的な収益改善と一時的要因の減少が併存している。営業利益・経常利益はいずれも二桁増益で、粗利率改善と本業採算の向上を反映している一方、純利益は前年同期に計上された特別利益1.4億円(固定資産売却益等)の剥落により大幅減となった。当期の特別利益は0.03億円にとどまり、特別損益の影響は極めて限定的である。営業外収益は受取配当金0.1億円を中心に0.2億円と小規模で、経常利益の大半は本業の営業利益によって支えられている。したがって、純利益のYoY比較のみでは業績評価を誤りやすく、営業利益・経常利益を中心にトレンドを捉える必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想に対するQ3累計の進捗率は、売上高76.0%、営業利益99.0%、経常利益100.0%、純利益105.6%となっている。営業利益・経常利益・純利益はいずれも通期予想に対して極めて高い進捗を示しており、特に純利益は既に通期予想(1.8億円)を上回っている。これは会社計画が保守的である可能性を示唆するが、Q4の季節性やコスト発生の有無によって実績は変動しうる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり50.00円であり、Q3累計純利益1.9億円に対する配当性向(中間配当ベース)は19.9%である。通期会社予想の年間配当100.00円を前提とすると、通期予想純利益1.8億円に対する年間配当性向は約41.5%となる。配当性向は60%を下回り、現金及び預金24.4億円、ネットキャッシュ8.6億円、自己資本比率69.3%の財務基盤も配当継続を支える。なお自社株買いの実施は確認されず、本レポートでは配当性向のみを評価対象とする。

リスク要因

  1. 人件費・外注費上昇リスク: 粗利率10.5%の低マージン構造下で、ドライバー確保や賃金上昇に伴うコスト増を価格転嫁できない場合、営業利益率4.7%への圧迫が生じやすい。

  2. 燃料費・物流委託費上昇リスク: 営業利益率が4.7%と低水準にあるため、小幅なコスト上昇でも利益への影響が相対的に大きくなる構造にある。

  3. 物流需要変動リスク: 売上高成長率は3.2%にとどまり、荷動きの減速時には固定費負担が利益を圧迫する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(general)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.7%4.7% (1.8%–12.4%)−0.1pt
純利益率3.1%6.5% (3.6%–13.5%)−3.4pt

営業利益率は業種中央値とほぼ同水準だが、純利益率は業種中央値を下回り、前年同期の特別利益剥落が影響している。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益・経常利益はいずれも二桁増益となり、粗利率改善を伴う本業採算の向上が確認できる。一方、純利益減益は前年同期の特別利益剥落による一時的要因が主因である。

  2. 通期予想に対する進捗率は営業利益99.0%、経常利益100.0%、純利益105.6%と高く、特に純利益は既に通期予想を上回っている点は決算データ上の注目点である。

  3. 自己資本比率69.3%、ネットキャッシュ8.6億円と財務健全性は高い一方、年換算ROE3.7%・ROIC4.1%は低位にあり、資本効率が構造的な課題として観察される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)7,168円
base(基準)7,228円
bull(強気)7,263円
算出前提
1株純資産(BPS)9,104円
調整後予想EPS265.4円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向41.4%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER0.79倍 / 27.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 7,035円〜7,431円、ω±0.1で 7,172円〜7,266円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(106%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。