クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1247.4億 | ¥1210.2億 | +3.1% |
| 営業利益 | ¥125.7億 | ¥129.2億 | −2.7% |
| 経常利益 | ¥132.3億 | ¥131.4億 | +0.7% |
| 純利益 | ¥86.5億 | ¥87.7億 | −2.6% |
| ROE | 8.7% | 9.1% | - |
Executive Summary
当期は増収ながら原価上昇により営業減益となり、収益性がやや低下した一方、財務健全性は高水準を維持している。売上高は1,247.4億円(前年比+3.1%)、営業利益は125.7億円(同△2.7%)、経常利益は132.3億円(同+0.7%)、純利益は86.5億円(同△2.6%)となった。増収の主因は主力の引越事業とリユース事業の伸長だが、売上原価の増加率が売上高成長を上回り、粗利率が低下した。営業外収益の押し上げにより経常利益は小幅増となったが、税負担増により純利益は前年を下回った。
業績変動要因
【売上高】売上高は1,247.4億円で前年比+3.1%増収。主力の引越事業(売上構成比84.5%)が同+1.9%増の1,053.6億円、リユース事業が同+14.2%増の78.0億円と高成長を示した。クリーンサービス(+5.4%)、電気工事(+7.3%)も増収に貢献し、全セグメントが増収を確保した。
【損益】営業利益は125.7億円(同△2.7%)となり、売上原価が売上高の伸びを上回るペースで増加したため、粗利率は前年から低下した。販管費は同+2.8%増と比較的抑制的だったが、原価上昇を補うには至らなかった。営業外収益7.7億円(受取利息・その他)が寄与し経常利益は132.3億円(同+0.7%)とわずかに増加したが、実効税率上昇の影響で純利益は86.5億円(同△2.6%)と減益。結論として増収減益であり、主力事業のコスト吸収力が課題である。
セグメント別分析
セグメント利益は経常利益ベースであり、連結営業利益とは算定基礎が異なる点に留意が必要。引越事業は売上1,053.6億円(同+1.9%)に対し利益114.4億円(同△0.3%)と増収減益で、利益率は10.9%。電気工事事業は売上49.8億円(同+7.3%)、利益6.4億円(同△3.3%)、利益率12.8%で増収減益。クリーンサービス事業は売上57.7億円(同+5.4%)、利益4.4億円(同△5.6%)、利益率7.6%で最も収益性圧力が強い。リユース事業は売上78.0億円(同+14.2%)、利益2.3億円(同+152.2%)と大幅増益だが利益率は3.0%と低水準にとどまり、高成長が連結利益率の希薄化要因となり得る。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は10.1%で前年10.7%から約60bp低下、純利益率は6.9%で前年約7.2%から低下した。ROEは8.7%で、純利益率6.9%、総資産回転率0.966回、財務レバレッジ1.30倍の組み合わせによる低レバレッジ型の収益構造である。【キャッシュ品質】営業CFは93.0億円で純利益86.5億円の約1.07倍と、利益に対する現金裏付けは確保されている。【投資効率】設備投資23.6億円は減価償却18.9億円を上回り、更新・成長投資を継続している。【財務健全性】自己資本比率76.9%、現金及び預金295.3億円はネットキャッシュ基調を支え、有利子負債は小規模で金利負担は極めて軽微である。
キャッシュフロー分析
営業CFは93.0億円で前年97.3億円から4.4%減少し、税金等支払額49.1億円の増加が押し下げ要因となった一方、運転資本の変動(棚卸資産△2.4億円、売上債権△0.4億円、仕入債務+1.2億円)による影響は限定的である。投資CFは30.5億円の支出で、設備投資23.6億円に加え投資有価証券取得17.4億円を含む。財務CFは67.5億円の支出で、配当支払45.5億円と自社株買い11.6億円が主要因である。営業CFと投資CFの合計であるフリーCFは62.5億円のプラスとなり、株主還元を内部資金でおおむね支えた結果、現金及び現金同等物は5.0億円減少し257.1億円となった。
収益の質
純利益86.5億円に対し営業CFは93.0億円と上回り、アクルーアル主導の利益品質懸念は小さい。経常利益と純利益の乖離は税負担(実効税率約34.5%)が主因であり、一時的要因としては固定資産売却益0.3億円と減損損失0.0億円が計上されているが、いずれも規模は小さく損益への影響は限定的である。営業外収益7.7億円は受取利息や賃貸収入等が中心で、恒常的な収益に近い性質を持つ。包括利益は89.9億円で純利益86.5億円をわずかに上回り、有価証券評価差額金3.4億円の増加が主因であり、純利益との乖離は大きくない。
業績予想・ガイダンス
通期業績予想は売上高1,300.1億円(前年比+4.2%)、営業利益130.5億円(同+3.8%)、経常利益133.7億円(同+1.0%)、純利益76.4億円(同△0.5%)である。当期実績はこの予想に対し、売上高で95.9%、営業利益で96.0%、経常利益で98.9%の進捗率に達している。次期予想は営業段階での増益を前提としつつ純利益は小幅減益を見込んでおり、税負担や一時的要因の変動を吸収しきれるかが今後の焦点となる。
株主還元
当期の年間配当は中間30円・期末68円の合計98円で、配当性向(配当金のみを分子)は45.9%である。自社株買い11.6億円を加えた総還元性向は約66.0%となる。フリーCF62.5億円に対する配当支払45.5億円のカバレッジは1.4倍程度であり、内部資金での配当実施が可能な水準である。次期予想配当は117円(前期比+19円の増配)で、予想EPS215.8円に対する配当性向は約54.2%となる見込みである。
リスク要因
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主力事業への集中と利益停滞: 引越事業が売上高の84.5%を占め、同事業の売上は前年比+1.9%増だがセグメント利益は同△0.3%減となった。原価上昇を価格へ十分に転嫁できない状況が続けば、全社利益率の回復が遅れる可能性がある。
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粗利率の低下: 売上原価の増加率が売上高成長率を上回ったことで、営業利益率は前年10.7%から10.1%へ約60bp低下した。コスト吸収力の推移は今後の粗利率動向で確認する必要がある。
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低採算セグメントの高成長: リユース事業は売上高+14.2%増、利益+152.2%増と急成長しているが、利益率は3.0%と主力事業(10.9%)を大きく下回る。成長が加速すれば連結利益率の希薄化要因となり得る。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(transport)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 10.1% | 3.5% (2.2%–6.2%) | +6.5pt |
| 純利益率 | 6.9% | 2.5% (1.7%–4.2%) | +4.5pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で高い位置にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 3.1% | 0.2% (-0.1%–9.4%) | +2.9pt |
売上高成長率は業種中央値を上回るが、IQR上限(9.4%)には及ばず、成長性は業種内で中位から上位に位置する。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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増収の一方で粗利率が前年から約67bp低下しており、営業利益は減益となった。主力引越事業のコスト吸収力が今後の収益性回復の鍵となる。
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リユース事業は売上・利益ともに高成長だが利益率は3.0%と低く、成長の質(利益率改善)が連結収益性に与える影響を注視する必要がある。
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自己資本比率76.9%、ネットキャッシュ基調という財務健全性を背景に、配当性向45.9%・総還元性向約66.0%の株主還元をフリーキャッシュフローの範囲内で実施している。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,398円 |
| base(基準) | 2,433円 |
| bull(強気) | 2,471円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,465円 |
| 調整後予想EPS | 229.5円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 54.2% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.060(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.99倍 / 10.6倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,368円〜2,502円、ω±0.1で 2,432円〜2,434円。
注記:
- のれん償却 0.8円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。