| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2519.1億 | ¥2329.8億 | +8.1% |
| 営業利益 | ¥362.7億 | ¥326.2億 | +11.2% |
| 経常利益 | ¥382.4億 | ¥334.0億 | +14.5% |
| 純利益 | ¥257.6億 | ¥249.1億 | +3.4% |
| ROE | 13.4% | 14.0% | - |
2026年3月期は、売上高2,519.1億円(前年比+189.3億円 +8.1%)、営業利益362.7億円(同+36.5億円 +11.2%)、経常利益382.4億円(同+48.4億円 +14.5%)、純利益257.6億円(同+8.5億円 +3.4%)と増収増益を達成。主力の不動産管理事業(売上1,068.4億円、営業利益146.4億円)が安定成長を継続する一方、建設事業が売上+9.6%・営業利益+26.8%と高い採算改善を実現し、売買仲介事業も売上+20.4%・営業利益+35.6%と好調に拡大した。営業利益率は14.4%(前年14.0%から+0.4pt改善)で、高付加価値セグメントの成長と販管費抑制が寄与。経常利益は為替差益11.8億円の計上で営業利益を上回る伸び率となったが、純利益は前年の特別利益反動(固定資産売却益29.5億円が今年は0.6億円に縮小)と固定資産除却損4.0億円の計上により増益幅が限定的。ROEは13.4%と過去水準(前年14.4%)からやや低下したものの、自己資本比率54.6%(前年52.4%から+2.2pt改善)と財務健全性は強化。総資産3,527.5億円に対し有利子負債514.5億円(Debt/EBITDA 1.19倍)と低レバレッジを維持し、流動比率160.4%、現金残高845.1億円と流動性も潤沢。営業CFは172.2億円(前年比-33.5%)と減少し、営業CF/純利益0.67倍と運転資本増加(棚卸資産-117.5億円、売上債権-74.6億円)が足枷となったが、営業CF小計286.3億円(前年359.2億円)は利益成長を反映し底堅い水準を確保。投資CFは-191.4億円(うち設備投資-151.4億円)で積極投資姿勢を継続し、FCFは-19.1億円と小幅マイナス。財務CFは-123.0億円で、配当-62.5億円(年間配当140円、配当性向24.4%)と自社株買い-41.0億円を実施し、総還元性向は約40%と株主還元とのバランスを保つ。
【売上高】売上高2,519.1億円(+8.1%)は、セグメント別では不動産管理1,068.4億円(+7.4%)が最大で、建設864.2億円(+9.6%)、ホテル・レジャー169.6億円(+5.7%)、コンサルティング140.9億円(+12.5%)、高齢者支援・保育130.8億円(+5.1%)が堅調に拡大。特筆すべきは売買仲介102.3億円(+20.4%)と分譲不動産70.7億円(+133.6%)の急伸で、不動産売買市場の活況と在庫消化の進捗を反映。賃貸仲介107.0億円(+2.6%)は成長率やや鈍化、出版81.5億円(-9.2%)は構造的縮小が続き、物販73.8億円(-2.7%)も微減。売上総利益837.4億円(粗利率33.2%、前年33.3%から-0.1pt)は原価管理の安定を示すが、建設・分譲の売上ミックス変化で微減。
【損益】営業利益362.7億円(+11.2%)は販管費474.7億円(対売上18.8%、前年19.3%から-0.5pt改善)の抑制と、高採算事業(売買仲介OPM 41.5%、賃貸仲介22.0%)の寄与で増益幅が売上を上回った。セグメント別OPでは建設77.5億円(+26.8%、OPM 9.0%)が大幅改善、売買仲介42.5億円(+35.6%)、不動産管理146.4億円(+10.8%)、ホテル・レジャー25.7億円(+18.8%)が牽引。一方、賃貸仲介23.5億円(-13.0%)、出版16.8億円(-34.9%)、コンサルティング22.4億円(-6.9%)は減益。経常利益382.4億円(+14.5%)は営業外収益28.6億円(為替差益11.8億円、受取配当金4.8億円、受取利息5.4億円)の寄与で営業増益率を上回る伸び。特別損益は純額-3.6億円(特別利益6.3億円、特別損失9.9億円)で、前年の特別利益30.4億円から大幅減少。法人税等121.2億円(実効税率32.0%)を控除後、非支配株主分4.5億円を差し引き、純利益257.6億円(+3.4%)と、特別損益の反動で増益幅は営業段階より大幅に縮小。結論として増収増益を達成したが、純利益の伸びは一時的要因で抑制された。
不動産管理事業は売上1,068.4億円(+7.4%)、営業利益146.4億円(+10.8%、OPM 13.7%)で、ストックビジネスの安定収益力を発揮。建設事業は売上864.2億円(+9.6%)、営業利益77.5億円(+26.8%、OPM 9.0%)と、採算改善が顕著で利益率が前年から大幅上昇。売買仲介事業は売上102.3億円(+20.4%)、営業利益42.5億円(+35.6%、OPM 41.5%)と高マージン事業として全社利益率を牽引。ホテル・レジャー事業は売上169.6億円(+5.7%)、営業利益25.7億円(+18.8%、OPM 15.2%)で需要回復と稼働率向上が継続。分譲不動産事業は売上70.7億円(+133.6%)と急伸したが、営業利益0.9億円(OPM 1.2%)と採算は極めて薄い。賃貸仲介事業は売上107.0億円(+2.6%)、営業利益23.5億円(-13.0%、OPM 22.0%)で、成長鈍化と利益減少が課題。出版事業は売上81.5億円(-9.2%)、営業利益16.8億円(-34.9%、OPM 20.7%)と構造的縮小が継続。コンサルティング事業は売上140.9億円(+12.5%)と増収も営業利益22.4億円(-6.9%、OPM 15.9%)は減益で、コスト増が利益を圧迫。高齢者支援・保育事業は売上130.8億円(+5.1%)、営業利益6.2億円(+2.2%、OPM 4.7%)と低採算ながら安定成長。物販事業は売上73.8億円(-2.7%)、営業利益2.5億円(+23.9%、OPM 3.4%)で売上減も利益率改善。
【収益性】営業利益率14.4%(前年14.0%から+0.4pt)、売上総利益率33.2%(前年33.3%から-0.1pt)、純利益率10.2%(前年10.7%から-0.5pt)。ROEは13.4%(前年14.4%)でやや低下したが自己資本比率の改善(54.6%、前年52.4%)と純資産増加(1,925.7億円、前年1,782.4億円から+143.3億円)を伴う健全な水準。営業利益率の改善は販管費率の抑制(18.8%、前年19.3%から-0.5pt)とセグメントミックス改善に起因し、純利益率の低下は特別損益の反動が主因。【キャッシュ品質】営業CF172.2億円は純利益257.6億円に対し0.67倍と運転資本増加(棚卸資産-117.5億円、売上債権-74.6億円)で圧迫され、OCF/EBITDA 0.40倍と弱い。営業CF小計286.3億円(前年359.2億円)は利益増に対し減少しており、在庫・債権の積み増しと税金支払119.4億円が影響。FCFは-19.1億円で、積極的な設備投資-151.4億円(減価償却費70.8億円の2.14倍)が先行。【投資効率】総資産回転率0.71回(売上2,519.1億円/総資産3,527.5億円)、設備投資対減価償却費比率2.14倍と拡大投資姿勢。のれん1.4億円、無形資産64.2億円と軽量で、M&A由来の減損リスクは限定的。投資有価証券185.6億円(前年139.2億円から+46.4億円)は市場変動リスクを含むが、純資産1,887.5億円に対し9.8%と限定的。【財務健全性】自己資本比率54.6%(前年52.4%から+2.2pt)、有利子負債514.5億円(短期借入69.0億円+長期借入445.5億円)、Debt/Equity 0.27倍、Debt/EBITDA 1.19倍と低レバレッジ。流動比率160.4%(流動資産1,629.9億円/流動負債1,016.0億円)、現金及び預金845.1億円と流動性潤沢。契約負債159.4億円は前受金性質で安定的な資金源。
営業CFは172.2億円(前年比-33.5%)で、営業CF小計286.3億円(前年359.2億円)から運転資本の取り崩し不足と法人税支払119.4億円を控除後の水準。内訳は棚卸資産の増加-117.5億円(分譲不動産・販売用在庫の積み増し)、売上債権の増加-74.6億円(建設・仲介の未回収債権)、仕入債務の増加+12.2億円と、運転資本全体で約-180億円の資金流出。営業CF/純利益0.67倍、OCF/EBITDA 0.40倍とキャッシュ転換効率は弱く、在庫・債権の回転改善が課題。投資CFは-191.4億円で、設備投資-151.4億円(不動産管理・ホテルの稼働向上と収益基盤拡充)と投資有価証券取得-53.2億円が主因。財務CFは-123.0億円で、長期借入調達134.6億円、返済-151.2億円、配当-62.5億円、自社株買い-41.0億円を実施。FCFは-19.1億円(営業CF 172.2億円-投資CF 191.4億円)と小幅マイナスで、潤沢な現金残高845.1億円(期首990.9億円から-145.8億円)がバッファー。短期的には在庫・債権の回収促進と投資案件のキャッシュ創出前倒しが、CF安定化の鍵となる。
収益の質は、経常的な営業利益362.7億円が中核で、営業外収益28.6億円のうち為替差益11.8億円は一時的要因の色彩が強く、受取利息5.4億円と受取配当金4.8億円は安定的。特別損益は純額-3.6億円(特別利益6.3億円、特別損失9.9億円)で、前年の特別利益30.4億円(固定資産売却益29.5億円)との差が純利益の伸び鈍化要因。営業利益から経常利益への橋渡しは営業外収支19.7億円の黒字(営業外収益28.6億円-営業外費用8.9億円)で、経常利益382.4億円は営業利益を約5.5%上回るが、為替差益の剥落リスクを含む。営業CF/純利益0.67倍、OCF/EBITDA 0.40倍と運転資本増加(棚卸-117.5億円、売上債権-74.6億円)がキャッシュ転換を圧迫し、アクルーアル要因が収益の質を押し下げる。包括利益246.6億円(親会社分242.5億円)は純利益257.6億円を下回り、その他有価証券評価差額金+7.2億円、為替換算調整勘定-3.8億円、退職給付調整額-14.3億円が純利益を-11.0億円押し下げた。実効税率32.0%(法人税等121.2億円/税引前利益378.8億円)は標準的で、税務上の歪みは限定的。
通期予想は売上高2,900.0億円(前年比+15.1%)、営業利益400.0億円(同+10.3%)、経常利益390.0億円(同+2.0%)、純利益260.0億円(EPS予想549.17円)。現在の進捗率は売上86.9%、営業利益90.7%、経常利益98.1%、純利益99.1%と、下期に売上の上積みを見込む一方で利益面は概ね達成水準に到達。営業利益率の通期想定は13.8%(今期実績14.4%)とやや保守的だが、下期の季節性や投資負担を織り込んだと推察される。経常利益の伸び率が営業利益を下回る計画(+2.0% vs +10.3%)は、為替差益等の営業外収益剥落を前提とする現実的な見通し。純利益260.0億円(今期実績257.6億円)は特別損益の変動リスクを含むが、配当予想75円(年間換算150円、今期実績140円から増配)は株主還元姿勢の継続を示す。達成の鍵は(1)建設受注残の消化と採算維持、(2)不動産管理の稼働率安定、(3)仲介市況の持続、(4)運転資本の正常化とキャッシュ転換改善。
配当は中間65円、期末予想75円の年間140円で、配当性向24.4%(純利益257.6億円に対し配当総額62.5億円)と持続可能な水準。配当総額62.5億円に自社株買い41.0億円を加えた総還元は103.5億円で、純利益に対する総還元性向40.2%と株主還元とのバランスを保つ。FCFは-19.1億円で配当のFCFカバレッジは未充足だが、現金残高845.1億円(総資産の24.0%)と低レバレッジ(有利子負債514.5億円、Debt/Equity 0.27倍)が配当継続の余裕を提供。来期配当予想は75円(年間換算150円)と増配計画で、通期純利益260.0億円に対する配当性向は約27.3%(年間150円想定)に上昇。自己株式は期中に41.0億円取得し、期末残高170.9億円(発行済株式の12.3%)と1株価値の希薄化抑制を実施。ROEは13.4%で配当+自己株買いによる資本効率改善を継続する姿勢がうかがえる。
運転資本増加によるキャッシュ転換の弱さ: 営業CF/純利益0.67倍、OCF/EBITDA 0.40倍と運転資本(棚卸-117.5億円、売上債権-74.6億円)がキャッシュ創出を圧迫。在庫・債権の回転改善が遅れる場合、FCFの継続的マイナス化と追加投資・総還元の制約リスク。現金残高845.1億円がバッファーだが、投資ペースの維持にはCF正常化が必須。
不動産市況サイクル転換と高採算セグメント依存: 売買仲介(OPM 41.5%)、賃貸仲介(22.0%)の高採算事業が全社利益率を牽引するが、金利上昇や取引件数減で利益変動幅が拡大するリスク。建設事業のOPM改善(9.0%)も資材価格や人件費の上振れで反転可能性。分譲不動産は売上急増(+133.6%)も採算薄く(OPM 1.2%)、ミックス悪化の懸念。
特別損益のボラティリティと純利益の不安定性: 今期は特別損益純額-3.6億円(前年+30.4億円)で純利益の伸び率+3.4%に圧縮。固定資産除却損4.0億円、投資有価証券の市場価格変動リスク(185.6億円保有)が継続し、経常利益と純利益の乖離が拡大する場合、株主還元の持続性に対する市場の不透明感が増大するリスク。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 14.4% | 10.7% (6.8%–17.9%) | +3.7pt |
| 純利益率 | 10.2% | 5.8% (2.5%–11.9%) | +4.4pt |
自社は営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大きく上回り、不動産管理のストック収益と高採算仲介事業のミックスが奏功し、業種内で上位の収益性を確立。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.1% | 12.8% (4.2%–29.2%) | -4.7pt |
自社の売上高成長率は業種中央値を下回り、成長ペースは業種内で中位~やや低位に位置。一方で利益率の高さが成長率の穏やかさを補完し、質の高い成長を維持。
※出所: 当社集計
不動産管理と高採算仲介の収益ミックスによる業種上位の利益率水準: 営業利益率14.4%(業種中央値10.7%比+3.7pt)、純利益率10.2%(同+4.4pt)と業種内で優位性を確立。建設事業のOPM改善(9.0%)と売買仲介の高マージン化(41.5%)が全社収益性を牽引し、今後も高付加価値領域の拡大が利益率の趨勢的改善に寄与する可能性。
運転資本増加によるキャッシュ転換の一時的弱さと正常化の進捗: 営業CF/純利益0.67倍、OCF/EBITDA 0.40倍は短期的な懸念だが、営業CF小計286.3億円は利益成長を反映し底堅い。在庫・債権の回収促進と投資案件のキャッシュ創出が進めば、FCFの安定化と総還元の持続が見込める。現金845.1億円、Debt/EBITDA 1.19倍の財務余力は追加投資と株主還元の両立を支える。
配当+自己株買いのバランス還元と増配計画の持続性: 配当性向24.4%、総還元性向40.2%とバランス良好。来期配当予想75円(年間換算150円、今期140円から増配)は利益成長とキャッシュ正常化を前提とした株主還元姿勢の継続を示す。ROE 13.4%、低レバレッジ、潤沢な流動性が配当の持続性を裏付け。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。