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88362026 第3四半期スタンダードJGAAP

RISE(8836) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益22%減

2026年度第3四半期の売上高は3.2億円(前年同期比+11.7%)、営業利益は3,100万円(同-21.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社RISE

不動産/不動産業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥3.2億¥2.9億+11.7%
営業利益¥0.3億¥0.4億−21.9%
経常利益¥0.3億¥0.4億−20.1%
純利益¥0.3億¥0.1億+210.0%
ROE1.8%0.6%-

Executive Summary

2026年度第3四半期累計決算は、売上高3.2億円(前年同期比+0.3億円 +11.7%)、営業利益0.3億円(同-0.1億円 -21.9%)、経常利益0.3億円(同-0.1億円 -20.1%)、当期純利益0.3億円(同+0.2億円 +210.0%)となった。増収減益の基調だが、当期純利益は特別利益0.3億円(うち固定資産売却益0.1億円)の寄与により大幅増となっている。売上総利益率は84.6%と高水準を維持する一方、販管費が2.4億円(販管費率74.5%)に増加したことで営業段階の収益性が圧迫された。当期純利益の増加は一時項目に依存しており、営業段階では減益が進行している点に留意が必要である。

業績変動要因

【売上高】売上高は3.2億円で前年同期比+11.7%の増収となった。不動産賃貸事業が1.3億円、不動産管理事業が1.9億円で、管理事業が売上の約59%を占める主力事業である。賃貸事業は微増(前年1.3億円→当期1.3億円)で横ばい、管理事業が大きく伸長(前年1.6億円→当期1.9億円、+19.9%)し、全体の増収を牽引した。【損益】売上総利益は2.7億円(粗利率84.6%)と高い水準を維持したが、販管費が2.4億円(前年1.8億円から+33.3%増加)に膨らみ、営業利益は0.3億円と前年の0.4億円から-21.9%減少した。販管費の増加率が売上成長率を大きく上回ったことが営業減益の主因である。経常利益は0.3億円で営業利益とほぼ同水準であり、営業外損益の影響は軽微である。特別損益では特別利益0.3億円(固定資産売却益0.1億円含む)が計上され、税引前利益は0.6億円となった。法人税等0.3億円(実効税率約47.5%)の負担により、当期純利益は0.3億円となったが、前年同期の0.1億円から+210.0%の大幅増となった。ただし当期純利益の増加要因は特別利益が約35.5%を占めており、一時的要因に大きく依存している。結論として、増収減益のパターンであり、本業の収益性低下が顕在化している。

セグメント別分析

不動産賃貸事業は売上高1.3億円(前年1.3億円、横ばい)、営業損失0.1億円(利益率-9.2%)で赤字が継続している。前年のセグメント利益が-0.04億円であったため、赤字幅は拡大している。不動産管理事業は売上高1.9億円(前年1.6億円、+19.9%)、営業利益0.8億円(利益率42.8%)で、売上・利益ともに堅調に成長し、全体の営業利益を支える主力事業である。前年のセグメント利益0.8億円から横ばいとなったが、売上増を吸収しながら利益を維持した点は評価できる。セグメント間で利益率に53ポイントの大きな差異があり、賃貸事業の収益性改善が全社課題となっている。全社費用(調整額)は-0.4億円(前年-0.4億円)で横ばいだが、売上成長に対し全社費用が固定的に推移していることは今後の収益性改善余地を示唆する。

主要財務指標

【収益性】ROE 1.8%(前年実績なし)、営業利益率 9.7%(前年13.9%から-4.2pt悪化)、純利益率 9.7%(前年3.5%から+6.2pt改善、ただし特別利益寄与大)。売上総利益率84.6%は高水準だが販管費率74.5%の高さが営業段階の収益性を圧迫している。【キャッシュ品質】現金及び預金4.2億円、流動負債0.6億円に対し短期負債カバレッジ7.0倍で流動性は極めて高い。【投資効率】総資産回転率 0.18倍(年換算)で資産効率は低く、固定資産比率74.1%(有形固定資産12.7億円、主に土地・建物)と資産の固定化が進んでいる。ROIC 1.3%と資本効率は低水準にある。【財務健全性】自己資本比率 92.9%(前年90.2%から+2.7pt改善)、流動比率 780.0%(前年733.3%から改善)、負債資本倍率 0.08倍と極めて保守的な財務構成である。有利子負債は長期借入金0.1億円のみで、財務レバレッジは1.08倍と低い。利益剰余金は-0.3億円とマイナスだが、前年-0.7億円から改善傾向にある。

キャッシュフロー分析

現金及び預金は4.2億円で前年比横ばいとなり、当期純利益0.3億円の増加が現金積み上げには直結していない。運転資本は4.1億円(流動資産4.7億円-流動負債0.6億円)と潤沢で、流動資産の約90%が現金預金であり即時支払能力は極めて高い。固定資産は13.4億円で前年13.7億円から微減しており、固定資産売却益0.1億円の計上から一部資産の処分が実施されたと推察される。短期負債0.6億円に対する現金カバレッジは7.0倍で、短期的な流動性リスクは極めて低い。長期借入金0.1億円と有利子負債は僅少で、財務CFでの資金調達圧力はほぼ無い。ただし営業CFの開示がないため、営業活動による現金創出力と純利益との裏付け関係は確認できない点には留意が必要である。

収益の質

経常利益0.3億円に対し営業利益0.3億円で、営業外損益の純額は約0.0億円と軽微である。営業外収益0.0億円、営業外費用0.0億円とほぼゼロであり、金融収支や為替等の非事業要因の影響は限定的である。特別利益0.3億円が計上され、内訳は固定資産売却益0.1億円を含む一時項目であり、当期純利益0.3億円の約35.5%を占める。経常段階までの利益は前年比減少しており、純利益の増加は一時的要因に依拠している。法人税等0.3億円は税引前利益0.6億円に対し実効税率約47.5%と高く、税負担が利益を圧迫している。営業CFの開示がないため利益とキャッシュの乖離度合いは確認できないが、現金預金残高の横ばい推移は、純利益増加分が必ずしも現金化されていない可能性を示唆する。収益の質としては、一時項目依存度が高く本業の収益力は減退しており、持続可能性には懸念が残る。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は売上高4.3億円(前年比+11.8%)、営業利益0.2億円(同-28.0%)、経常利益0.2億円(同-26.7%)、当期純利益0.04億円(EPS予想-1.36円)である。第3四半期累計実績の通期予想に対する進捗率は、売上高74.0%、営業利益124.0%と営業利益は既に通期予想を上回っており、通期では営業利益の下方圧力が想定されている。標準進捗率(Q3累計=75%)と比較すると、売上は概ね順調だが営業利益の進捗率が高すぎることは、第4四半期に大幅な費用計上または収益減が見込まれていることを示唆する。通期の営業利益率は4.7%と当四半期累計の9.7%から大幅低下の見通しであり、販管費の増加や季節要因による収益性悪化が前提と推察される。当期純利益予想0.04億円は第3四半期累計実績0.3億円を大幅に下回っており、第4四半期に特別損失または税負担増が想定されている可能性がある。業績予想の修正は当四半期では無しとされており、会社は現行予想を維持している。

株主還元

当四半期および通期ともに配当予想は0.00円で無配を継続している。配当性向は算出不可(無配)であり、株主還元は現時点で実施されていない。自社株買いの実績も開示されておらず、総還元性向もゼロである。利益剰余金が-0.3億円とマイナスであることから、配当原資の制約が無配継続の背景にあると考えられる。現金預金4.2億円と潤沢な流動性を有するものの、通期の当期純利益予想が0.04億円と僅少であることから、短期的な配当再開の可能性は低いと評価される。今後の配当政策は、利益剰余金のプラス転換と安定的な営業利益の確保が前提条件となる。

リスク要因

  1. 不動産市況リスク: 賃貸事業の営業損失0.1億円は賃料下落や入居率低下の影響を示唆しており、市況悪化により賃貸収益がさらに圧迫されるリスクがある。固定資産の74.1%が有形固定資産(主に土地・建物)であり、不動産価値の下落は資産価値を毀損する。
  2. 販管費増加リスク: 販管費が前年比+33.3%増加し売上成長率を大きく上回っており、費用管理の失敗または構造的なコスト上昇圧力が継続するリスクがある。通期では営業利益率が4.7%まで低下する見通しで、収益性の更なる悪化が懸念される。
  3. 一時項目依存リスク: 当期純利益0.3億円のうち特別利益が約35.5%を占めており、一時項目が剥落すると純利益が大幅に減少するリスクがある。通期純利益予想0.04億円は第3四半期累計実績を大幅に下回り、第4四半期の収益ボラティリティが高い。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) 不動産業種の2025年第3四半期ベンチマーク(中央値、n=13社)との比較では、収益性・効率性に改善余地が顕著である。ROE 1.8%は業種中央値11.4%(IQR: 3.5%〜20.6%)を大幅に下回り、業種内で最下位圏に位置する。営業利益率9.7%は業種中央値8.0%(IQR: 2.8%〜11.2%)をやや上回り中位に位置するが、純利益率9.7%は業種中央値4.4%(IQR: 1.2%〜7.2%)を上回るものの一時項目依存であり持続性は低い。総資産回転率0.18倍(年換算)は業種中央値0.68倍(IQR: 0.58〜1.04)を大幅に下回り、資産効率の低さが際立つ。自己資本比率92.9%は業種中央値31.0%(IQR: 27.1%〜45.8%)を大幅に上回り業種内最高水準で、財務健全性は極めて高い。流動比率780.0%も業種中央値215.0%(IQR: 194%〜334%)を大幅に上回り流動性は突出している。財務レバレッジ1.08倍は業種中央値3.07倍(IQR: 2.18〜3.63)を大幅に下回り、負債を活用した資本効率向上の余地が大きい。売上高成長率+11.7%は業種中央値+18.5%(IQR: 6.9%〜54.7%)をやや下回り中位に位置する。総括すると、同社は財務健全性では業種トップクラスだが、資本効率と資産効率では業種内最下位圏にあり、保守的な財務戦略が成長と収益性を制約している構図が確認できる。(業種: 不動産業、比較対象: 2025年第3四半期13社、出所: 当社集計)

決算上の注目ポイント

決算上の注目ポイントは以下の通り。第一に、増収減益構造と一時項目依存の収益構造である。売上高は+11.7%成長するも営業利益は-21.9%減少し、販管費の急増が収益性を圧迫している。当期純利益の+210.0%増は特別利益0.3億円(純利益の35.5%)に依拠しており、本業の収益力は減退している。第二に、資本効率の低さと財務余力のトレードオフである。ROE 1.8%、ROIC 1.3%、総資産回転率0.18倍と資本効率は業種内最下位圏だが、自己資本比率92.9%、現金預金4.2億円と財務健全性は業種最高水準にある。レバレッジ活用による成長投資や資産効率化が構造的課題となっている。第三に、セグメント間の収益性格差である。管理事業は営業利益率42.8%で好調だが、賃貸事業は営業損失(利益率-9.2%)が継続しており、賃貸資産の収益改善または資産入替が必要である。通期では営業利益率が4.7%まで低下する見通しで、第4四半期の費用動向と収益持続性が焦点となる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年度第3四半期累計は、売上高が前年同期比11.7%増の3.18億円となった一方、営業利益は同21.9%減の0.31億円となり、本業の採算は悪化した。売上総利益は前年同期の2.38億円から2.69億円へ0.31億円増加した。粗利益率は84.6%と、前年同期の83.5%から約110bp上昇しており、売上原価の抑制は維持されている。これに対し、販管費は前年同期の1.98億円から2.37億円へ19.7%増加し、売上成長率を約800bp上回った。結果として営業利益率は前年同期の14.0%から9.8%へ約429bp低下した。経常利益も0.32億円と前年同期比20.1%減少し、経常利益率は14.0%から10.1%へ約398bp縮小した。当期純利益は前年同期比208.9%増の0.31億円となったが、特別利益0.27億円が寄与した。税引前利益0.59億円に対して特別利益が45.8%を占め、純利益の増益は本業改善を示すものではない。固定資産売却益は0.11億円であり、資産売却を含む一時的利益への依存度には注意を要する。実効税率は47.5%と高く、税負担係数は0.525にとどまり、税前利益の利益転換効率を抑制した。年換算ROEは2.5%であり、純利益率9.8%、年換算総資産回転率0.235回、財務レバレッジ1.08倍という低レバレッジ構造で形成されている。年換算ROICも1.7%と5%を下回り、資本効率は低位である。財務面では流動比率・当座比率がともに780.0%、負債資本倍率が0.08倍と、短期流動性とバランスシートの安全性は非常に高い。総資産の70.4%を有形固定資産、うち64.8%を土地が占めるため、収益拡大には保有不動産の収益性改善が重要となる。通期会社予想に対する売上高進捗率は74.1%で標準的な第3四半期進捗に近い一方、営業利益と経常利益はすでに通期予想を上回っている。もっとも、通期利益予想の達成可否は、第4四半期の販管費、特別損益および不動産賃貸事業の赤字縮小の動向に左右される。

収益性分析

年換算ROE 2.5%は、純利益率9.8%×年換算総資産回転率0.235回×財務レバレッジ1.08倍に分解される。低ROEの最大の制約は、低レバレッジではなく、固定資産・土地を多く保有する事業構造に起因する総資産回転率の低さである。総資産18.08億円に対して売上高は第3四半期累計3.18億円であり、年換算しても資産の収益化効率は限定的である。粗利益率は前年同期比約110bp改善した一方、営業利益率は約429bp低下しており、収益性悪化の主因は販管費の増加である。販管費は19.7%増と売上高の11.7%増を上回り、営業レバレッジは逆方向に働いた。CFA5因子では、税負担係数が0.525と低く、高い実効税率47.5%が税引後収益性を圧迫している。一方、税引前利益が営業利益を上回る金利負担係数1.903は、営業外・特別項目の影響を含む利益構成を反映しており、本業の収益力を示すものではない。純利益率9.8%は表面的には良好な水準だが、特別利益0.27億円が純利益の35.5%に相当するため、持続的な利益率として評価することは慎重を要する。年換算ROIC 1.7%は資本コストを意識した資産活用の観点で低位であり、土地を中心とした固定資産からの賃料収入・管理収入の採算改善が資本効率向上の主要課題である。

成長性評価

売上高は0.33億円増収となり、不動産管理事業の売上高が前年同期比19.9%増の1.87億円へ拡大したことが全体成長を牽引した。不動産賃貸事業の売上高は1.30億円で前年同期比0.8%増にとどまり、安定収入源としての増収寄与は限定的であった。不動産管理事業のセグメント利益は0.80億円で前年同期の0.81億円から1.2%減少し、セグメント利益率は51.9%から42.8%へ約900bp低下した。不動産賃貸事業はセグメント損失0.12億円となり、前年同期の0.04億円の損失から赤字幅が拡大した。営業利益への最大の寄与セグメントは、不動産管理事業である。両事業合計のセグメント利益は0.68億円である一方、全社費用等の調整額はマイナス0.36億円であり、営業利益0.31億円の約半分を全社費用が吸収している。通期売上高予想4.29億円に対する進捗率は74.1%で、第3四半期の標準進捗率75%と概ね整合的である。営業利益は通期予想0.25億円に対して124.0%、経常利益も同124.0%まで進捗している。純利益は通期予想0.36億円に対して86.1%の進捗である。営業・経常利益の進捗超過は、第4四半期に費用計上や採算低下を織り込む会社計画、または一過性収益を含む累計実績の影響を示唆する。会社は業績予想を修正しておらず、通期の営業利益予想は前年同期比28.0%減、経常利益予想は26.7%減であるため、成長の持続性は管理事業の利益率回復と賃貸事業の損益改善に依存する。

財務健全性

流動資産4.68億円に対して流動負債は0.60億円であり、流動比率・当座比率はともに780.0%と極めて高い。現金預金は4.24億円で流動負債の約7.1倍に相当し、短期債務の返済余力は十分に確保されている。運転資本は4.08億円のプラスであり、短期負債と流動資産の満期ミスマッチは限定的である。負債合計は1.28億円、純資産は16.79億円で、負債資本倍率は0.08倍、自己資本比率は92.9%である。したがって、流動比率1.0倍未満およびD/E比率2.0倍超という警戒水準には該当しない。負債は前年同期の1.77億円から0.49億円減少し、資本構成の保守性はさらに高まった。純資産は前年同期比0.31億円増の16.79億円となり、利益剰余金はマイナス0.65億円からマイナス0.34億円へ0.31億円改善した。もっとも、利益剰余金はなおマイナスであり、累積損失の解消途上にある点は資本の質を評価する際の留意点である。総資産の74.1%を固定資産が占め、有形固定資産は12.73億円、土地は11.71億円である。土地への資産集中は財務安全性を支える実物資産となる一方、低い年換算ROICの背景でもあり、保有資産の稼働・収益化効率を継続的に検証する必要がある。

B/S変動のポイント

利益剰余金: マイナス0.65億円からマイナス0.34億円へ+0.31億円(+47.7%)- 当期純利益0.31億円の計上により累積損失は縮小したが、なおマイナス圏にある。負債合計: 1.77億円から1.28億円へマイナス0.49億円(-27.7%)- 有利子・その他負債の圧縮を含め、財務レバレッジの低下と自己資本比率92.9%への改善に寄与した。流動負債: 0.97億円から0.60億円へマイナス0.37億円(-38.1%)- 流動比率780.0%の高水準を支え、短期資金繰りの安全性を高めた。現金預金: 4.62億円から4.24億円へマイナス0.38億円(-8.2%)- 減少後も流動負債の約7.1倍を維持し、流動性は十分である。建物純額: 1.34億円から0.99億円へマイナス0.35億円(-26.1%)- 固定資産の構成変化であり、土地11.71億円を中心とする資産集中の度合いが相対的に高まっている。投資その他の資産: 0.20億円から0.66億円へ+0.46億円(+230.0%)- 金額規模は総資産の3.7%にとどまるが、投資・その他資産の増加内容と収益寄与を確認する必要がある。

キャッシュフロー品質

配当持続性

第2四半期配当は1株当たり0円であり、通期配当予想も1株当たり0円である。通期純利益予想0.36億円に対する予想配当性向は0%であり、配当による資金流出は想定されていない。無配方針は、利益剰余金がマイナス0.34億円であること、および不動産保有資産の収益性改善に向けた財務余力の維持という観点と整合的である。利益還元の評価では、将来の黒字定着と累積損失の解消進捗が重要となる。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:不動産賃貸事業は売上高1.30億円に対し0.12億円のセグメント損失であり、前年同期から赤字幅が拡大した。保有不動産の稼働率、賃料水準、修繕費および物件運営費の変動が収益を左右する。、高優先度:不動産管理事業は売上高が19.9%増加した一方、セグメント利益率は51.9%から42.8%へ低下した。人件費、外注費等のコスト上昇を売価へ転嫁できない場合、増収が利益成長に結び付きにくい。、中優先度:総資産の64.8%を土地が占める。金利上昇、不動産価格・賃料市況の悪化、建設・修繕コストのインフレは、不動産価値と保有資産の収益性に影響する業界固有リスクである。、中優先度:全社費用等の調整額はマイナス0.36億円で、セグメント合計利益0.68億円の52.9%に相当する。事業規模の拡大に対して本社コストを吸収できなければ、連結営業利益率の改善は限定される。が挙げられます。

財務リスクとしては、高優先度:年換算ROICは1.7%、年換算ROEは2.5%と低位であり、強固な自己資本を十分な利益創出へ結び付けられていない。低資本効率が継続すれば、資産保有の経済合理性が課題となる。、中優先度:実効税率は47.5%で、品質アラートの40%超の高税負担に該当する。税負担係数0.525は、税前利益に対する税引後利益の転換率が低いことを示す。、中優先度:当期純利益0.31億円には特別利益0.27億円が含まれる。純利益の35.5%が一時的項目との品質アラートに該当し、継続利益を基礎とした収益力は表示利益より低い可能性がある。が挙げられます。

主な懸念事項としては、最重要論点は、粗利益率を維持しながら販管費増加を抑制し、営業利益率を前年同期の14.0%近辺へ回復できるかである。、不動産賃貸事業の赤字拡大と、管理事業の利益率低下が同時に進んでおり、セグメント採算の改善が必要である。、通期営業利益予想0.25億円に対して第3四半期累計実績は0.31億円であるため、第4四半期の費用計上、賃貸事業の損益、特別項目を除く経常的利益の推移を確認する必要がある。、高税負担、低ROIC、一時的利益依存という3つの品質アラートは、財務安全性とは別に、利益の再現性と資本効率に関する評価を慎重化させる。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、売上高は増収だが、販管費が売上高を上回るペースで増加し、営業利益は減益となった。、純利益の増加は特別利益の寄与が大きく、経常的な本業利益の回復とは区別して評価する必要がある。、流動比率780.0%、負債資本倍率0.08倍、自己資本比率92.9%は、非常に保守的な財務基盤を示す。、不動産管理事業が営業利益の主力である一方、賃貸事業の赤字と全社費用が連結利益を圧迫している。、年換算ROIC 1.7%および年換算ROE 2.5%は低く、保有土地・建物の収益性改善が中長期の中心課題である。が挙げられます。

注視すべき指標は、不動産賃貸事業の売上高、セグメント損益および赤字幅、不動産管理事業のセグメント利益率、販管費の増減率と売上高成長率の差、営業利益率および特別損益を除く税引前利益、年換算ROIC、年換算ROE、総資産回転率、実効税率および税負担係数、通期営業利益予想0.25億円に対する第4四半期の利益動向です。

セクター内ポジションについては、財務レバレッジと流動性の観点では極めて保守的である一方、不動産資産を主体とする企業としては年換算ROIC 1.7%と資本効率が低い。粗利益率は84.6%と高いが、販管費負担、賃貸事業の赤字、一時的利益への依存が、本業収益力の相対的な弱点となっている。