| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥508.6億 | ¥420.8億 | +20.9% |
| 営業利益 | ¥151.1億 | ¥132.0億 | +14.5% |
| 経常利益 | ¥129.8億 | ¥116.5億 | +11.4% |
| 純利益 | ¥106.4億 | ¥92.5億 | +15.0% |
| ROE | 8.4% | 7.8% | - |
2026年3月期は、売上高508.6億円(前年比+87.8億円 +20.9%)、営業利益151.1億円(同+19.1億円 +14.5%)、経常利益129.8億円(同+13.3億円 +11.4%)、純利益106.4億円(同+13.9億円 +15.0%)と増収増益を達成。Building事業が売上462.9億円(+21.7%)・営業利益146.6億円(+12.7%)と主力を牽引し、Asset Management事業は売上46.2億円(+13.3%)・営業利益27.4億円(+16.2%)と高利益率59.3%を維持して全社収益性を補完した。営業利益率は29.7%(前年31.4%から-1.7pt)、売上総利益率は41.9%(前年45.3%から-3.4pt)と建設コスト上昇の影響で粗利率が圧縮されたが、絶対額ベースでは過去最高圏の利益を確保。特別利益32.5億円(投資有価証券売却益26.9億円含む)が税引前利益を押し上げ、実効税率30.6%の下で純利益は二桁増を達成した。EPS165.63円(前年141.55円から+17.0%)、BPS1,918.61円(同1,767.08円から+8.6%)と1株指標も改善。配当は年間98円(中間36円・期末62円)、配当性向60.8%と株主還元を厚く実施した。営業CFは148.5億円(前年比-7.5%)と純利益の1.4倍を確保したが、設備投資207.8億円の積極投資でフリーCFは-116.2億円となり、財務CFで108.0億円を調達して資金繰りを維持した。総資産は4,518.4億円(前年比+323.0億円)、純資産は1,267.6億円(同+87.6億円)に拡大し、自己資本比率は28.1%で横ばい。有利子負債は2,304.6億円(長期借入2,066.7億円・社債228.9億円・短期0.8億円・1年内返済3,026.9億円含む)とレバレッジは高水準を継続。次期計画は売上638.0億円(+25.5%)、営業利益158.0億円(+4.6%)、経常利益130.0億円(+0.2%)と、トップライン成長を維持しつつ利益は金利負担増を織り込み小幅増益を見込む。
【売上高】508.6億円(前年比+87.8億円 +20.9%)。セグメント別にはBuilding事業が462.9億円(構成比91.0%、前年比+81.9億円 +21.7%)で主力を担い、Asset Management事業が46.2億円(同9.0%、+5.4億円 +13.3%)と二桁増収を達成した。Building事業の増収要因は、オフィス・商業施設等の新規稼働物件の賃貸収入拡大と販売用不動産売却の進捗が寄与。Asset Management事業は平和不動産リート投資法人の資産運用報酬とハウジングサービスの仲介手数料が順調に伸長した。トップライン成長は新規物件の稼働率・リーシング実績に支えられ、在庫積み増し(販売用不動産558.2億円、前年比+260.0億円)による将来売上の仕込みも進捗。
【損益】売上原価は295.4億円(売上比58.1%、前年比+68.3億円 +30.1%)で、建設コストインフレにより粗利率は41.9%(前年45.3%から-3.4pt)に圧縮。売上総利益は213.2億円(+19.5億円 +10.1%)。販管費は62.1億円(売上比12.2%、前年比+3.6億円 +6.0%)で、給料及び手当17.6億円・委託費9.96億円が主要構成。販管費増加率が売上増加率を大幅に下回り、営業レバレッジが効いた。営業利益は151.1億円(+19.1億円 +14.5%)で営業利益率29.7%(前年31.4%から-1.7pt)。営業外収益7.4億円(受取配当金6.4億円含む)に対し、営業外費用28.7億円(支払利息25.1億円、前年18.9億円から+32.8%増)で金利負担が拡大。経常利益は129.8億円(+13.3億円 +11.4%)、経常利益率25.5%(前年27.7%から-2.2pt)。特別利益32.5億円(投資有価証券売却益26.9億円・補助金0.9億円・固定資産売却益0.4億円)から特別損失3.3億円(固定資産除却・売却損0.1億円・減損0.1億円)を差引き、税引前利益は159.0億円(前年124.3億円から+27.9%)に達した。法人税等は48.6億円(実効税率30.6%、前年23.1%から+7.5pt上昇)を計上し、純利益は106.4億円(+13.9億円 +15.0%)となった。結論として、Building事業の堅調な増収とAsset Managementの高マージン維持により増収増益を達成したが、粗利率の低下と金利負担の増加により利益率は縮小。特別利益の寄与が税引前利益を一時的に押し上げた点は留意が必要で、経常ベースでの利益成長が来期のサステナビリティの鍵となる。
Building事業(売上462.9億円、営業利益146.6億円、利益率31.7%)は売上構成比91.0%を占める主力セグメント。前年比で売上+21.7%、営業利益+12.7%と増収増益だが、利益率は前年33.2%から-1.5pt低下した。建設コスト上昇と稼働初期のリーシングコストが粗利率を圧迫したものの、新規物件の順調な立ち上がりが絶対額の利益積み増しに寄与。Asset Management事業(売上46.2億円、営業利益27.4億円、利益率59.3%)は売上構成比9.0%ながら高収益性を維持。前年比で売上+13.3%、営業利益+16.2%と二桁増益を達成し、利益率は前年57.7%から+1.6pt改善した。平和不動産リート投資法人のAUM拡大による運用報酬増と仲介案件の堅調な伸びが寄与。セグメント間利益率の差は27.6ptと大きく、全社の営業利益率29.7%はBuilding事業の規模感とAsset Managementの高マージンの合成で形成されている。Building事業への集中度が高いため、開発サイクルや市況変動が全社業績に直結するリスクがある一方、Asset Managementの拡大が収益の安定化とマージン改善に寄与する構造。
【収益性】営業利益率29.7%、純利益率20.9%、売上総利益率41.9%で、いずれも前年比で低下(営業利益率-1.7pt、純利益率-0.1pt、粗利率-3.4pt)したが、絶対水準は高く収益力を維持。ROE8.4%(前年7.9%から+0.5pt)と自己資本収益性は改善し、期中純利益106.4億円を自己資本1,267.6億円で割った効率が向上。販管費率12.2%は前年13.9%から-1.7pt低下し、コスト管理と売上成長による営業レバレッジが効いた。【キャッシュ品質】営業CF/純利益比率139.6%、営業CFは148.5億円で純利益106.4億円を38.2%上回る。営業CF/EBITDA比率71.0%(EBITDA=営業CF小計213.3億円/減価償却58.2億円からの逆算)と、キャッシュ転換効率は良好だが在庫増加と前受金変動の影響で改善余地あり。アクルーアル比率-0.8%と利益の現金裏付けは健全。【投資効率】総資産回転率0.113回転(前年0.100回転)と微増。財務レバレッジ3.56倍(総資産4,518.4億円/純資産1,267.6億円)で負債活用度は高く、ROAは2.4%(純利益/期末総資産)。ROIC算出に必要な投下資本・NOPATの明示データがないが、営業利益151.1億円に対し有利子負債2,304.6億円+純資産1,267.6億円=投下資本3,572.2億円と仮定すればROIC目安は4.2%程度で、レバレッジに依存する資本効率を示唆。【財務健全性】自己資本比率28.1%(前年28.1%で横ばい)、D/E比率1.82倍(有利子負債2,304.6億円/純資産1,267.6億円)と負債依存度は高い。流動比率222.5%(流動資産933.7億円/流動負債419.7億円)で短期流動性は厚く、現預金199.3億円+短期投資有価証券111.8億円=流動性資産311.1億円が短期負債419.7億円の74.1%をカバー。有利子負債のうち長期借入2,066.7億円・社債228.9億円・1年内返済3,026.9億円の構成で、固定長期適合率118.2%(固定資産3,581.8億円/(純資産1,267.6億円+固定負債2,831.0億円))は100%超で固定資産への負債依存を示す。支払利息25.1億円に対しEBIT151.1億円でインタレストカバレッジ6.0倍と、金利負担の余裕は中程度。
営業CFは148.5億円(前年160.5億円から-7.5%)。営業CF小計213.3億円(前年208.3億円)から運転資本変動-64.8億円を経て、法人税支払47.0億円・利息配当受取7.1億円・利息支払24.9億円を反映。運転資本変動の内訳は、棚卸資産の増加-11.2億円(販売用不動産の積み増し)、売上債権の減少+1.8億円、仕入債務の増加+4.8億円、前受金の増加+10.5億円、預り保証金の増加+6.8億円で、在庫積み増しがキャッシュアウト要因となったが前受金の積み上がりが一部相殺。投資CFは-264.7億円(前年-248.4億円)で設備投資-207.8億円が中心、短期投資有価証券の取得-70.0億円と売却・償還+37.6億円、投資有価証券の取得-22.1億円と売却+27.0億円が含まれ、ネットで成長投資が優先された。フリーCFは-116.2億円(前年-87.9億円)と赤字幅が拡大。財務CFは+108.0億円(前年+77.2億円)で、長期借入による調達389.7億円から返済190.5億円を差引いた純借入+199.2億円、社債償還-42.6億円、配当支払-60.5億円、自己株買い-17.6億円の構成。財務CFがFCF赤字を補填し、現金及び現金同等物は期首252.4億円→期末244.3億円と-8.2億円減少したが、流動性資産(現預金+短期投資有価証券)は311.1億円を確保し流動負債の74.1%をカバーして短期的な資金繰りに余裕を残した。営業CF/純利益比率139.6%と利益の現金裏付けは良好だが、投資回収フェーズでのFCF黒字化と、借入依存からのデレバレッジが中期的な財務安定性の鍵となる。
経常利益129.8億円が経常収益の中核で、営業外収益7.4億円(受取配当金6.4億円・受取利息0.8億円等)は売上比1.5%と限定的。営業外費用28.7億円(支払利息25.1億円が大半)が金利上昇環境で増加し、経常利益を営業利益から21.3億円圧縮した。特別利益32.5億円(投資有価証券売却益26.9億円・補助金0.9億円・固定資産売却益0.4億円)は一時的要因で、税引前利益159.0億円の20.4%を占める。特別損失3.3億円(固定資産除却・売却損0.1億円・減損0.1億円)は軽微。純利益106.4億円のうち経常ベースの利益は約74億円(税引前経常利益129.8億円−法人税等按分)程度と推定され、一過性利益への依存度が高い点は留意が必要。営業CF148.5億円/純利益106.4億円=1.40倍と現金裏付けは良好で、アクルーアル比率(純利益−営業CF)/総資産=-0.8%と利益の質は高い。ただし、営業CF小計213.3億円に対し営業CF148.5億円は運転資本変動で-64.8億円のキャッシュ流出があり、在庫積み増しと前受金の変動がキャッシュ効率を抑制。のれん償却0.6億円は営業利益比0.4%と軽微で利益への影響は限定的。繰延税金負債が99.5億円(前年73.7億円から+25.8億円)に増加し、有価証券評価差額金52.6億円や土地再評価による影響を反映。包括利益165.5億円(純利益106.4億円+有価証券評価差額金52.6億円+繰延ヘッジ損益2.6億円−土地再評価0億円)と純利益との乖離は59.1億円で、時価評価の影響が大きい。経常ベースの利益安定性と特別利益寄与の再現性を分けて評価する必要があり、来期以降は営業利益・経常利益の成長持続が収益の質の指標となる。
次期(2027年3月期)計画は売上高638.0億円(前年比+129.4億円 +25.5%)、営業利益158.0億円(同+6.9億円 +4.6%)、経常利益130.0億円(同+0.2億円 +0.2%)、親会社帰属純利益115.0億円(同+8.6億円 +8.1%)。トップラインは積極投資による新規物件稼働とAsset Managementの拡大で二桁成長を見込むが、営業利益は金利負担増(支払利息の継続増加)と粗利率の慎重見積りで増益率が鈍化。経常利益はほぼ横ばいで、営業外費用の増加が営業増益を相殺する見通し。純利益は前年の特別利益32.5億円が剥落する前提で8.1%増と堅実な水準。期末配当は61円から62円に増配修正され、年間配当44円(中間配当込み前提、2025年7月株式分割を考慮)、EPS予想174.06円に対し配当性向は約25%と、当期60.8%から大幅に低下する計画。これは分割後ベース調整と特別配当の縮小を織り込んだ結果。進捗率の観点では通期実績との比較のため判定対象外だが、在庫水準(販売用不動産558.2億円)と建設仮勘定336.2億円が来期の売上計画を裏付ける資産ベース。達成には金利環境の安定化、リーシング進捗、建設コストインフレの抑制が前提条件となる。
年間配当は98円(中間36円・期末62円)で、前年同期中間36円・期末109円の合計145円から変更されたが、これは2025年7月1日付の株式分割(1株→2株)を考慮した調整後の数値。期末配当内訳は普通配当47円・特別配当15円で、前年期末の普通配当79円・特別配当30円から特別配当が縮小。配当性向は60.8%(EPS165.63円に対し98円)と高水準で、前年60.8%と同率を維持。総還元性向は、配当60.5億円+自己株買い17.6億円=総還元78.1億円/純利益106.4億円=73.4%と、配当性向を上回る株主還元を実施。配当の持続可能性は、フリーCF-116.2億円に対し配当+自己株買い78.1億円で67%不足しており、当期は内部創出キャッシュでは賄えていない。財務CFでの借入純増199.2億円と資産入替(投資有価証券売却益26.9億円)で還元を維持した構造。中期的には、(1)営業CF/EBITDA比率の改善による現金創出力強化、(2)投資回収によるFCF黒字化、(3)一時益に依存しない経常利益の成長、の3点が配当持続性の前提条件。次期計画では配当性向が約25%(分割調整後)に低下する見通しで、特別配当の縮小と成長投資優先を示唆。配当方針は安定配当(普通配当)+業績連動の特別配当の組み合わせで、景気循環と投資回収の進捗に応じて柔軟に調整する余地を残す。
高レバレッジと金利上昇リスク: D/E比率1.82倍、有利子負債2,304.6億円に対し支払利息25.1億円(前年18.9億円から+32.8%)と金利負担が拡大。長期借入・社債の償還・借換に伴うスプレッド拡大リスクがあり、金利1%上昇で年間利払い約23億円増の試算となる。インタレストカバレッジ6.0倍は余裕があるが、金利上昇局面では経常利益が圧迫される構造。
粗利率圧縮と建設コストインフレ: 売上総利益率41.9%(前年45.3%から-3.4pt)、営業利益率29.7%(同31.4%から-1.7pt)と粗利率が低下。建設費上昇・資材高騰の影響が継続し、次期以降の新規開発案件でもマージン圧縮リスク。粗利率1pt低下で営業利益約5億円の減益インパクト。
在庫・投資回収リスクと事業集中: 販売用不動産558.2億円(前年比+260.0億円 +87.2%)と在庫が急増し、回転鈍化や市況悪化で評価損・資金固定化リスク。Building事業が売上の91.0%を占めるため、開発サイクルの遅延やリーシング不調が全社業績に直結。受注残・契約負債の開示が限定的で、将来の売上見通しの透明性に課題。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 29.7% | 10.7% (6.8%–17.9%) | +19.1pt |
| 純利益率 | 20.9% | 5.8% (2.5%–11.9%) | +15.1pt |
収益性は業種内で上位水準にあり、営業利益率・純利益率ともに中央値を大幅に上回る。Asset Management事業の高マージン(59.3%)が全社平均を押し上げる構造。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 20.9% | 12.8% (4.2%–29.2%) | +8.1pt |
売上成長率は業種中央値を8.1pt上回り、新規物件稼働と積極投資が成長を牽引。業種内で相対的に高成長を維持している。
※出所: 当社集計
高収益性と成長投資の両立:営業利益率29.7%・純利益率20.9%と業種上位の収益力を維持しつつ、設備投資207.8億円(減価償却58.2億円の3.6倍)で積極投資を継続。在庫(販売用不動産558.2億円)と建設仮勘定336.2億円が来期以降の売上・利益の源泉となるが、投資回収のタイミングとリーシング前提、建設コストインフレの吸収力が成長持続の鍵。次期計画は売上+25.5%と高成長を見込むが、営業利益+4.6%と利益成長は鈍化し、粗利率圧縮と金利負担増が構造的な課題として顕在化している。
レバレッジと金利感応度の管理:有利子負債2,304.6億円、D/E1.82倍、支払利息25.1億円(前年比+32.8%)と高レバレッジ下で金利負担が拡大。インタレストカバレッジ6.0倍は中程度の余裕を確保するが、金利上昇局面では経常利益が圧迫される構造。フリーCF-116.2億円は成長投資優先の結果で、配当+自己株買い78.1億円を借入純増199.2億円と資産入替で賄う資金繰り。中期的には営業CF/EBITDA比率の改善(現状71.0%)とデレバレッジ(Debt/EBITDA低下)が財務安定性の指標となる。
特別利益依存とコア収益の持続性:当期純利益106.4億円のうち特別利益32.5億円(税引前利益の20.4%)が寄与し、経常ベースの利益は約74億円程度と推定。次期以降は一過性利益の剥落を前提に、営業利益158.0億円・経常利益130.0億円の積み上げが持続性の試金石となる。配当性向は当期60.8%から次期約25%(分割調整後)に低下し、特別配当の縮小と成長投資優先の方針を反映。Asset Management事業の高マージン(59.3%)と拡大余地が、全社の収益安定化と利益率改善の鍵を握る。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。