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87952026 第3四半期プライムJGAAP

T&Dホールディングス(8795) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の経常利益は1,803億円(前年同期比+0.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

金融(除く銀行)/保険業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高---
営業利益---
経常利益¥1803.4億¥1791.8億+0.6%
純利益¥1090.1億¥1210.0億−9.9%
ROE6.7%8.6%-

Executive Summary

経常利益は増益を確保したものの、特別損失の拡大と持分法投資損益の悪化により最終利益は減益となった。経常利益は1,803.4億円(前年比+0.6%)、親会社株主に帰属する純利益は1,086.5億円(同△9.8%)となった。主力の大同生命・太陽生命が増収増益を続ける一方、価格変動準備金繰入144.4億円を含む特別損失の増加が税引前利益・最終利益を圧迫した。

業績変動要因

【売上高】連結経常収益は2兆6,078.7億円で前年同期比+3.0%。太陽生命保険が9,661.1億円(同+20.5%)、大同生命保険が9,243.8億円(同+5.5%)と主力2社が増収を牽引した一方、T&Dフィナンシャル生命保険は6,854.4億円(同△13.0%)と減収が続いた。資産運用収益が5,522.1億円(同+34.4%)に拡大し、有価証券売却益の増加が経常収益全体を押し上げた。

【損益】経常利益は1,803.4億円(同+0.6%)と増益を維持したが、税引前利益は1,512.6億円(同△4.4%)、親会社株主に帰属する純利益は1,086.5億円(同△9.8%)と減益に転じた。特別損失164.8億円には価格変動準備金繰入144.4億円が含まれ、前年同期の特別損益純損失30.3億円から110.8億円へ悪化した。加えて持分法投資損益が前年同期の利益308.3億円から損失13.4億円へ転じたことも最終利益の下押し要因である。結論として、経常段階では増収増益、最終利益段階では特別損益・持分法損益の悪化により減益となった増収減益の決算といえる。

セグメント別分析

主力の大同生命保険は経常収益9,243.8億円(同+5.5%)、セグメント利益1,109.4億円(同+28.1%)、利益率12.0%と3社中最高の収益性を示した。太陽生命保険は経常収益9,661.1億円(同+20.5%)、セグメント利益675.0億円(同+18.7%)、利益率7.0%で増収増益を確保した。一方、T&Dフィナンシャル生命保険は経常収益6,854.4億円(同△13.0%)と減収したが、セグメント利益は78.6億円(同+21.7%)と増益し、利益率は1.1%にとどまる。T&Dユナイテッドキャピタル(連結)は経常収益4.0億円に対しセグメント損失34.4億円を計上した。なお、その他セグメントの利益1,595.7億円は主に持株会社が計上した関係会社受取配当金の消去に伴う調整項目を含み、独立事業としての採算比較には注意を要する。

主要財務指標

【収益性】経常利益率は6.91%(前年同期7.08%)とやや低下し、親会社株主帰属利益率は4.17%(前年同期4.78%)へ61bp低下した。ROEは6.7%で、四半期利益を年換算すると約8.9%相当となる。【キャッシュ品質】包括利益は3,577.2億円と親会社株主帰属利益1,086.5億円を大きく上回り、その差は有価証券評価差額金2,116.8億円等その他包括利益の拡大による評価性のものであり、現金創出力を直接示すものではない。【投資効率】資産運用収益は5,522.1億円(前年同期比+34.4%)に拡大した一方、有価証券売却損1,053.5億円やデリバティブ純損失675.2億円も計上されており、投資損益の振れ幅は大きい。【財務健全性】自己資本比率は9.4%(前年同期8.4%)へ改善し、純資産は1兆6,242.9億円(同+15.3%)に増加した。保険負債が中心の資本構成であるため一般事業会社との単純比較には限界があるが、価格変動準備金は2,956.97億円へ積み増され、市場変動への資本バッファーは強化されている。

キャッシュフロー分析

本決算ではキャッシュフロー計算書項目は開示されていないため、貸借対照表の変動から資金動向を確認する。現金及び預貯金は7,786.8億円から4,532.9億円へ減少する一方、有価証券は12兆3,059.5億円から12兆8,763.3億円へ増加しており、流動性資産から運用資産への配分シフトがうかがえる。社債は1,200.0億円から2,140.0億円へ940.0億円増加しており、外部調達を通じた資金確保の側面がある。包括利益3,577.2億円は親会社株主帰属利益1,086.5億円を大きく上回るが、その主因は有価証券評価差額金の増加という未実現の評価性要因であり、実際の資金創出とは区別して捉える必要がある。

収益の質

経常利益は増益だが、最終利益への転嫁過程で一時的要因が下押しした点に留意が必要である。特別損失164.8億円のうち価格変動準備金繰入144.4億円は、将来の市場変動に備える保守的な資本バッファーの積み増しであり、経常的な事業収益力の悪化を意味するものではない。一方、前年同期に308.3億円の利益であった持分法投資損益が当期は13.4億円の損失に転じており、投資先業績の変動が連結利益に与える影響は無視できない。資産運用収益の拡大34.4%には有価証券売却益の増加が寄与しているが、同時に売却損1,053.5億円とデリバティブ純損失675.2億円も計上されており、市況要因を含む運用損益の振れが利益の質を左右している。以上を踏まえると、経常利益の増益基調は主力2社の保険事業収益に支えられている一方、最終利益は市況連動性の高い項目や一時的な準備金積立ての影響を強く受けており、恒常的な収益力とは切り分けて評価する必要がある。

業績予想・ガイダンス

業績予想は据え置かれている。通期経常利益予想2,230.0億円に対し第3四半期累計の進捗率は80.9%で、標準的な75%を上回る。通期親会社株主帰属利益予想1,180.0億円(EPS予想230.43円)に対する進捗率は92.1%で、標準比17.1ポイント上回っている。残る第4四半期に必要な利益は約93.5億円にとどまり、累計実績は予想達成に対して一定の余力を有する形となっているが、運用損益や価格変動準備金繰入の振れ次第で着地水準は変動し得る。

株主還元

通期予想配当は1株当たり124.00円(第2四半期配当62.00円、期末予定62.00円)である。通期予想EPS230.43円に対する予想配当性向は約53.8%であり、一般的な持続可能性の目安である60%未満の範囲にある。前年同期の第2四半期配当は40円であり、当期は62円へ増額されている。自己株式は前年同期比901.0億円増加し1,652.1億円となっており、配当性向には含まれないものの、資本還元の一環として資本バッファーとの均衡を注視する必要がある。

リスク要因

  1. 市場変動リスク: 資産運用収益5,522.1億円の拡大に対し、有価証券売却損1,053.5億円、デリバティブ純損失675.2億円が計上されており、金利・株価・為替の変動が経常利益・純資産双方に影響を及ぼす構造にある。

  2. 資産負債管理(ALM)リスク: 保険契約準備金13兆9,153.2億円に対し有価証券12兆8,763.3億円、貸付金1兆6,209.7億円を保有しており、金利変動時の資産・負債デュレーション差が財務健全性に影響し得る。

  3. 持分法投資損益の変動: 前年同期に308.3億円の利益であった持分法投資損益が当期は13.4億円の損失に転じており、投資先業績の変動が連結最終利益を押し下げる要因となった。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマークデータなし

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 経常利益は前年同期比+0.6%増益を維持し、大同生命・太陽生命の増収増益が基礎収益を下支えしている一方、親会社株主帰属利益は特別損失の増加と持分法投資損益の悪化により△9.8%の減益となった。利益段階間の乖離は決算の質を評価するうえで重要な観察点である。

  2. 包括利益は3,577.2億円と大幅に増加し、自己資本比率も9.4%へ改善した。ただし増加の主因は有価証券評価差額金という未実現の評価性要因であり、市場環境変化による反転リスクも内包する。

  3. 通期予想に対する進捗率は経常利益80.9%、親会社株主帰属利益92.1%と標準的な75%を上回っており、予想配当性向約53.8%も利益予想の範囲内で過度な水準ではない。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。

T&Dホールディングス(8795) 2026年度第3四半期決算