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87722026 第3四半期スタンダードJGAAP

アサックス(8772) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は64.8億円、営業利益は42.9億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

金融(除く銀行)/その他金融業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥64.8億--
営業利益¥42.9億--
経常利益¥45.3億--
純利益¥29.4億--
ROE(年換算)7.6%--

Executive Summary

高い収益性と保守的な財務体質を維持しつつ、資産効率の低さが課題となる決算である。売上高64.8億円、営業利益42.9億円(営業利益率66.2%)、経常利益45.3億円、純利益29.4億円となった。前年同期のDPSは0円であり前年比較は限定的だが、通期予想に対する進捗率は売上高79.4%、営業利益79.4%、経常利益84.4%、純利益85.9%と純利益が標準進捗(75%)を大きく上回る。経常利益と営業利益の差2.4億円はデリバティブ評価益・為替差益によるもので、再現性の見極めが必要である。

業績変動要因

【売上高】売上高64.8億円は通期予想81.7億円に対し79.4%の進捗で、標準的な75%を上回るペースで推移している。売上原価は2.2億円と売上高比3.4%に留まり、極めて粗利率の高い事業構造が確認できる。

【損益】営業利益42.9億円(利益率66.2%)に対し、営業外収益2.8億円(デリバティブ評価益1.7億円、為替差益0.6億円含む)が上乗せされ、経常利益45.3億円となった。営業外費用は支払利息0.3億円中心で軽微である。税引前利益45.4億円に対し法人税等16.0億円(実効税率35.3%)が控除され、純利益29.4億円となった。特別損益は極めて軽微。増収増益に区分される。

主要財務指標

【収益性】営業利益率66.2%、純利益率45.3%と高水準の収益性を示す一方、年換算ROEは7.6%、年換算ROICは4.0%にとどまり、投下資本に対するリターンは相対的に限定的である。これは総資産回転率が低いことに起因する。【キャッシュ品質】税引前利益45.4億円から純利益29.4億円への転換率は64.7%であり、実効税率35.3%が主因である。特別損益はほぼ無く、利益の質は経常的な要素が中心である。【投資効率】ROE 7.6%はデュポン分解上、純利益率45.3%×資産回転率0.070回×財務レバレッジ2.40倍で構成され、高い利益率が低い資産回転率で相殺される構図である。【財務健全性】自己資本比率41.7%、流動比率492.1%と流動性・資本基盤は厚い。長期借入金472.2億円を抱えるがインタレストカバレッジは122.7倍と利払い余力は大きい。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、貸借対照表からは現金及び預金72.1億円、流動資産1,151.3億円と厚い手元流動性が確認できる。長期借入金472.2億円を有しながらも自己資本比率41.7%を維持しており、資金調達構造は借入と内部留保の双方を活用する形となっている。利益剰余金490.4億円の蓄積は、これまでの収益力が資本基盤の拡大に寄与してきたことを示す。支払利息0.3億円に対しインタレストカバレッジは122.7倍と極めて高く、現時点での資金繰り面の余力は大きいと解釈できる。

収益の質

経常利益45.3億円は営業利益42.9億円を2.4億円上回るが、その差の主因はデリバティブ評価益1.7億円と為替差益0.6億円であり、市場変動に左右される非経常的な性質を含む。営業外収益2.8億円のうち経常的な受取利息・有価証券利息は合計0.4億円程度に過ぎず、評価損益要素の比重が大きい点は利益の質を評価するうえで留意点となる。特別損益は特別利益0.03億円、特別損失0.02億円と共に軽微であり、当期純利益への影響はほぼない。税引前利益から純利益への転換率は64.7%で、実効税率35.3%が控除項目として大きい。総じて、営業利益段階の収益は原価率3.4%という高い粗利構造に支えられた経常的な収益であるのに対し、経常利益・純利益は市場関連の評価損益にやや依存する構図である。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対するQ3累計進捗率は、売上高79.4%(64.8億円/81.7億円)、営業利益79.4%(42.9億円/54.1億円)、経常利益84.4%(45.3億円/53.7億円)、純利益85.9%(29.4億円/34.2億円)である。いずれも標準的な進捗率75%を上回り、特に経常利益・純利益の進捗優位が目立つ。これは営業外収益に含まれるデリバティブ評価益・為替差益が上乗せされたことによるもので、期末にかけての市場変動により変化しうる点に留意が必要である。通期予想の営業利益率は66.2%であり、Q3累計と同水準の採算を前提とした計画とみられる。

株主還元

通期配当予想は1株当たり20.0円で、第2四半期配当は0円のため、期末配当による実施が見込まれる。期中平均株式数3,297.6万株から算出される年間配当総額は約6.6億円となり、通期純利益予想34.2億円に対する配当性向は約19.3%である。利益剰余金490.4億円、純資産516.2億円という規模に対し、予想配当総額は小さく、配当原資には十分な余力がある。

リスク要因

  1. 資産効率・投下資本収益性: 年換算ROIC 4.0%は一般的な注意水準である5%を下回る。純利益率45.3%という高い収益性にもかかわらず、総資産回転率0.070回の低さが資本効率を抑制しており、資産構造に依存する事業モデルの特性を反映している。

  2. 営業外損益の変動性: 営業外収益2.8億円にはデリバティブ評価益1.7億円、為替差益0.6億円が含まれ、経常利益は市場価格・為替変動の影響を受けやすい。経常利益と営業利益の差2.4億円の大半がこれら評価性項目に由来する。

  3. 借入・金利環境: 長期借入金472.2億円(総資産比38.2%)を有し、流動負債には1年内返済予定の長期借入金224.7億円が含まれる。流動比率492.1%、インタレストカバレッジ122.7倍と現時点の耐性は高いが、金利上昇局面での調達コスト動向は継続的な確認対象である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(insurance)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率66.2%
純利益率45.3%

業種中央値データが未整備のため直接比較はできないが、営業利益率66.2%・純利益率45.3%は一般的な事業会社水準を大きく上回る。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率66.2%、純利益率45.3%という高い収益性が収益基盤の特徴であり、通期純利益進捗率85.9%は標準的な75%進捗を大きく上回っている。

  2. 年換算ROE 7.6%、年換算ROIC 4.0%は、高い利益率とは対照的に資産回転率の低さから抑制されており、資産効率の動向が今後の観察点となる。

  3. 配当性向は通期予想ベースで約19.3%と低水準であり、利益剰余金490.4億円という内部留保の厚さと合わせ、配当原資には余力がある。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。