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85512026 第3四半期プライムJGAAP

北日本銀行(8551) 2026年度第3四半期決算 増収・経常益9%減

2026年度第3四半期の売上高は222.2億円(前年同期比+10.6%)、経常利益は43.9億円(同-9.0%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

銀行/銀行業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥222.2億¥200.8億+10.6%
営業利益---
経常利益¥43.9億¥48.3億−9.0%
純利益¥29.7億¥34.8億−14.5%
ROE3.2%4.0%-

Executive Summary

当第3四半期累計は、金利上昇による資金運用収益の拡大が調達コスト増を上回れず、増収減益となった。売上高(経常収益)は222.2億円(前年比+10.6%)、経常利益は43.9億円(同△9.0%)、純利益は29.7億円(同△14.5%)となった。銀行業の資金運用収益は伸びたものの、預金利息が前年同期の5.4億円から19.9億円へ急増し、資金利益の拡大幅を圧迫したことが減益の主因である。

業績変動要因

【売上高】経常収益は222.2億円で前年同期比+10.6%増加した。銀行業が195.5億円(同+10.6%、全体の88.0%)と大半を占め、貸出金利息が同+18.7%増加したことが牽引した。リース業は25.4億円(同+2.4%)、クレジットカード業・信用保証業は1.2億円(同+2.6%)と小幅な増加にとどまり、成長は銀行業に集中している。

【損益】経常利益は43.9億円(同△9.0%)、純利益は29.7億円(同△14.5%)と減益となった。銀行業のセグメント利益は42.3億円(同△8.9%、利益率21.6%)で全社利益低下の主因であり、資金調達費用が同+266.3%(5.5億円→20.1億円)と急増したことが響いた。リース業の利益は1.3億円(同+36.8%)と改善したが、規模が小さく全体への寄与は限定的。特別損失0.8億円(減損損失0.3億円)も税引前利益を押し下げた。結論として増収減益である。

セグメント別分析

銀行業は経常収益195.5億円(同+10.6%)、セグメント利益42.3億円(同△8.9%、利益率21.6%)で、連結利益の中核を占めるが、調達コスト増により利益率は前年から低下した。リース業は経常収益25.4億円(同+2.4%)、利益1.3億円(同+36.8%、利益率5.1%)と増益に転じた。クレジットカード業・信用保証業は経常収益1.2億円(同+2.6%)、利益1.5億円(同△3.8%)と高利益率(127.1%、収益に対する利益比)を維持するが規模は小さい。その他セグメント(投資業)は0.1億円の損失。全社利益の変動は銀行業の動向にほぼ連動している。

主要財務指標

【収益性】経常利益率は19.8%で前年同期の24.0%から426bp低下、純利益率も13.4%と同17.3%から393bp低下した。年換算ROEは3.2%、ROICは4.3%であり、いずれも低水準にとどまる。NIM(推定1.28%)は資金利益の伸び鈍化を反映し、調達コスト上昇が利回り改善を上回っている状況を示す。【キャッシュ品質】包括利益は86.2億円と前年同期の34.4億円から大幅増加したが、その主因は有価証券評価差額56.9億円の増加であり、純利益の伸びを伴わない資本増加である点に留意が必要。【投資効率】総資産回転率は約0.014倍、財務レバレッジは16.71倍で、預金を主要負債とする銀行業態特有の構造を反映している。【財務健全性】自己資本比率は6.0%、純資産は934.1億円(前年比+8.0%)で、利益剰余金とその他包括利益の増加が資本基盤を支えている。預貸率は77.0%で一般的な目安の範囲内にある。

キャッシュフロー分析

CF計算書の直接データはないが、BSの動きから資金動向を分析すると、貸出金は1兆1,139.6億円(前年比+1.1%)、預金は1兆4,463.2億円(同+1.9%)と、預金基盤を維持しつつ貸出を緩やかに拡大している。有価証券は2,918.6億円と前年から+7.5%増加し、資産運用の積極化がうかがえる。現金・預け金は1,160.2億円で前年から増加し、流動性は維持されている。純資産は69.5億円増加したが、増加分の多くは有価証券評価差額(+56.9億円)によるもので、資金創出力を直接示すものではない。

収益の質

経常収益の増加は貸出金利息(+18.7%)と有価証券利息配当金の増加という経常的な要因に支えられているが、資金調達費用が同+266.3%と急増し、収益増の質を大きく損なっている。手数料収支は3.75億円と前年の4.29億円から減少し、非金利収益の伸び悩みも利益率低下に寄与した。特別損失0.8億円(減損損失0.3億円)は一時的要因であり、経常的な収益力とは区別すべきである。包括利益86.2億円と純利益29.7億円の乖離は56.5億円に達し、その大部分が有価証券評価差額(アクルーアル性の高い未実現項目)であるため、当期の会計上の資本増加は必ずしも持続的な収益力の改善を意味しない。

業績予想・ガイダンス

通期予想は経常利益59.0億円、純利益40.0億円で、業績・配当予想の修正はない。第3四半期累計の進捗率は経常利益・純利益ともに74.4%であり、標準的な進捗(75%目安)に概ね沿っている。通期予想は前年比+5.8%の増益を見込むため、第4四半期には経常利益15.1億円、純利益10.3億円が必要となり、前年同期からの利益改善が前提となる。第3四半期までは減益基調であったため、第4四半期の収益性動向が通期達成の分岐点となる。

株主還元

第2四半期配当は1株84.00円、通期配当予想は1株168.00円で据え置かれている。第3四半期累計純利益29.7億円に対する配当性向(配当のみ)は24.3%だが、通期純利益予想40.0億円と年間配当総額(約13.9億円)を基準とした予想配当性向は約34.8%である。予想配当性向は60%未満であり、利益剰余金616.1億円という厚い内部留保も踏まえると、当期の減益下でも配当維持の前提は概ね確保されている。

リスク要因

  1. 金利マージン圧縮リスク: 預金利息が前年同期比+14.5億円増加した一方、資金利益の増加は+13.1億円にとどまり、調達コスト上昇が運用利回り改善を上回る局面が続いている。発生可能性・影響ともに高い。

  2. 事業集中リスク: 銀行業が経常収益の88.0%、セグメント利益の大半を占める。地域経済・地元企業の資金需要・不動産市況の変動が連結業績に直接波及する構造である。

  3. 信用コスト・地域不動産リスク: 銀行業で地価下落と営業キャッシュフロー低下を理由に減損損失0.28億円を計上した。貸倒引当金は75.4億円から84.3億円へ積み増され、地域資産の収益性に注意信号が見られる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(bank)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
純利益率13.4%

自社の純利益率13.4%は前年同期の17.3%から低下しており、業種内での相対位置づけは中央値データが不足するため判断を留保する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)10.6%

売上高成長率+10.6%は金利上昇環境下での資金運用収益拡大を反映しており、業種内の絶対比較は中央値データが不足するため判断を留保する。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 経常収益は+10.6%増加したが、資金調達費用の急増(+266.3%)により経常利益・純利益は減益となった。金利上昇局面における調達コストと運用利回りのタイムラグが業績変動の主因である。

  2. 年換算ROE 3.2%、ROIC 4.3%は低位にとどまるが、預貸率77.0%と預金基盤は安定しており、借用金依存は限定的である。通期予想への進捗率74.4%は標準的な水準に整合する。

  3. 純資産は前年比+8.0%増加したが、増加の大部分は有価証券評価差額(未実現の含み益)によるものであり、恒常的な収益力の改善を必ずしも示すものではない点に留意が必要である。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。