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83952026 第3四半期プライムJGAAP

佐賀銀行(8395) 2026年度第3四半期決算 増収・経常益14%増

2026年度第3四半期の売上高は441.9億円(前年同期比+3.9%)、経常利益は100.3億円(同+13.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

銀行/銀行業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥441.9億¥424.9億+3.9%
営業利益---
経常利益¥100.3億¥88.2億+13.6%
純利益¥71.8億¥61.6億+16.4%
ROE(年換算)7.7%7.1%-

Executive Summary

2026年度第3四半期累計は資金運用収益の拡大を主因に増収増益となり、通期計画に対する利益進捗も高水準である。経常収益は441.9億円(前年同期424.9億円、前年比+3.9%)、経常利益は100.3億円(同88.2億円、同+13.6%)、純利益は71.8億円(同61.6億円、同+16.4%)となった。利益成長が増収率を上回った主因は、貸出金利息の27.9%増加による資金運用収益の拡大と、その他経常費用の35.5%減少である。一方で資金調達費用は102.9%増加しており、金利上昇局面での調達コスト上昇が顕在化している。

業績変動要因

【売上高】経常収益は441.9億円で前年比+3.9%増加した。セグメント別では銀行業が376.5億円(前年同期361.4億円、+4.2%)、リース業が58.2億円(同57.6億円、+1.1%)、信用保証業が3.2億円(同3.0億円、+5.6%)となり、銀行業が収益拡大を主導した。銀行業の伸長は貸出金利息の増加が主因で、貸出金残高は2兆3,128.3億円と前年比+645.6億円拡大した。

【損益】経常利益は100.3億円で前年比+13.6%増加し、増収率を上回るペースで拡大した。経常費用は341.6億円で前年比+1.5%増にとどまり、その他経常費用が35.5%減少したことが費用抑制に寄与した一方、資金調達費用は53.4億円で前年比+102.9%増と急伸している。セグメント利益は銀行業が95.3億円(前年同期81.7億円、+16.6%)と主力を担い、信用保証業は1.7億円(同3.5億円、-50.7%)と減益となった。特別損益は減損損失0.5億円を含め1.8億円の純損失で、税引前利益への影響は限定的である。純利益は71.8億円で前年比+16.4%増加し、増収増益の決算である。

セグメント別分析

報告セグメントは銀行業・リース業・信用保証業の3区分である。銀行業の経常収益は376.5億円(構成比85.4%)、セグメント利益は95.3億円で前年比+16.6%と全体利益成長を主導した。リース業は経常収益58.2億円(構成比13.2%)、セグメント利益2.6億円(前年同期2.4億円、+4.9%)と小幅増益となった。信用保証業は経常収益3.2億円(構成比0.7%)と規模は小さいが、セグメント利益は1.7億円で前年比-50.7%と大きく減益し、保証関連の採算変動が見られる。固定資産の重要な減損損失やのれんの重要な変動は報告されていない。

主要財務指標

【収益性】純利益率は16.2%で前年同期14.5%から約1.7pt改善し、経常利益率も22.7%と前年同期20.8%から約1.9pt上昇した。年換算ROEは7.7%で、一般的な注意水準とされる8%近辺にとどまる。【キャッシュ品質】貸出金利息が54.1億円増加した一方、有価証券利息配当金は11.2%減少しており、資金運用収益の貸出依存度が高まっている。純金利マージンは0.98%で、地域銀行の収益基盤としてはなお低い水準にある。【投資効率】貸出金残高は2兆3,128.3億円で前年比+2.9%増加し、有価証券は5,483.7億円で前年比-5.3%となり、資産配分は貸出へシフトしている。【財務健全性】自己資本比率は3.9%で前年同期3.6%からわずかに上昇した。総資産は3兆1,393.3億円、純資産は1,237.7億円で、預貸率は約81.6%と一般的な目安の範囲内にある。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、バランスシート推移から資金動向を分析する。預金は2兆8,360.0億円で前年比-756.1億円減少し、これに伴い現金預け金は1,926.6億円と前年比-783.1億円縮小した。一方、貸出金は前年比+645.6億円増加し、預金減少分の一部を運用資産へ振り替える形となっている。調達面では譲渡性預金が911.8億円と前年比+366.4億円増加し、大口・市場性調達へのシフトが進んでいる。借用金は52.8億円で前年比-11.5億円減少しており、外部借入への依存度は低い。全体として、預金流動性の縮小と貸出拡大、市場性調達の増加が同時進行しており、資金調達構成の変化を継続的に監視する意義がある。

収益の質

当期の利益拡大は、貸出金利息の増加という経常的な収益要因に支えられている一方、その他経常費用の35.5%減少という一時的性格を含みうる要因も寄与している点に留意が必要である。特別損益は減損損失0.5億円を含め1.8億円の純損失にとどまり、税引前利益98.5億円と経常利益100.3億円の差は主にこの特別損失によるものである。包括利益は90.4億円で純利益71.8億円を上回り、その差はその他有価証券評価差額金13.6億円と繰延ヘッジ損益9.4億円の増加によるもので、前年同期の包括損失17.3億円から大きく改善した。退職給付に係る調整額は-4.4億円と純資産にマイナス影響を与えている。総じて、資金運用収益の拡大という本業要因を中心に利益成長が実現しており、収益の質は概ね良好といえるが、資金調達費用の急増や信用保証業の減益が今後の持続性に影響しうる。

業績予想・ガイダンス

通期経常利益計画115.0億円に対する第3四半期累計の進捗率は87.2%であり、標準進捗率75%を上回る。通期経常収益計画560.0億円に対する進捗率は78.9%、EPS予想473.31円に対し実績424.70円と高い進捗を示している。第3四半期累計の伸び率の高さから、通期計画(経常利益前年比+4.5%)に対しては保守的な水準に見える。第4四半期は資金調達費用の増勢、与信関連費用の反動、有価証券評価の変動が通期着地を左右する要因となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり50.00円であり、累計純利益71.8億円に対する計算上の配当性向は11.8%である。通期予想配当は1株当たり100.00円で、通期純利益計画80.0億円に対する予想配当性向は約21.1%となる。第2四半期までに50.00円を支払済みのため、計画通りであれば期末配当も50.00円となる見通しである。利益剰余金は969.6億円まで積み上がっており、予想配当性向の水準からは配当原資に一定の余力があることがうかがえる。なお、本レポートで示す配当性向は配当金のみを純利益で除した数値であり、自社株買いを含む総還元性向ではない。

リスク要因

  1. 純金利マージンの低下圧力: 純金利マージンは0.98%と一般的な警告水準とされる1.5%を下回る。貸出利回りは改善傾向にあるが、資金調達費用が前年比+102.9%と急増しており、預金金利の上昇局面ではスプレッドが圧迫される可能性がある。

  2. 資金調達構成の変化: 預金は前年比-756.1億円減少し、現金預け金も-783.1億円縮小した一方、譲渡性預金は+366.4億円増加した。市場性調達へのシフトが継続する場合、調達コストと流動性管理の重要性が高まる。

  3. 信用保証業の採算変動: 信用保証業のセグメント利益は1.7億円で前年比-50.7%減少した。規模は小さいものの、保証関連の採算悪化が続く場合は連結利益への影響が拡大する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(bank)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
純利益率16.2%

自社の純利益率16.2%は業種内での比較データが限定的であり、中央値との相対評価は現時点で確認できない。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.9%

売上高成長率3.9%についても業種中央値データが限定的であり、絶対水準としての把握にとどまる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 経常利益は前年比+13.6%、純利益は+16.4%と増収率を上回る利益成長を達成し、通期計画に対する進捗率も経常利益87.2%、純利益89.7%と高水準にある。

  2. 利益成長の主因は貸出金利息の増加による資金運用収益の拡大だが、資金調達費用が前年比+102.9%と急増しており、純金利マージン0.98%の推移が今後の収益性を左右する構造的な注目点である。

  3. 予想配当性向は約21.1%と利益水準に対して保守的な還元水準であり、利益剰余金969.6億円の積み上げとともに、配当原資の余力を示している。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。