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83862026 第3四半期プライムJGAAP

百十四銀行(8386) 2026年度第3四半期決算 増収・経常益35%増

2026年度第3四半期の売上高は789.1億円(前年同期比+24.2%)、経常利益は211.4億円(同+34.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

銀行/銀行業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥789.1億¥635.6億+24.2%
営業利益---
経常利益¥211.4億¥156.7億+34.9%
純利益¥133.8億¥99.9億+33.9%
ROE(年換算)4.9%4.1%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は、資金利益・役務取引等利益・銀行業セグメント利益の拡大を軸に増収増益となり、経常収益の伸びを利益成長が上回る好調な内容となった。経常収益は789.13億円(前年同期比+24.2%)、経常利益は211.37億円(同+34.9%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は133.75億円(同+33.9%)となった。主因は貸出金の拡大と運用利回りの改善による資金利益の伸長(377.92億円、同+20.6%)に加え、一般管理費の増加率(+7.2%)が収益成長を大きく下回ったことによる正の営業レバレッジである。

業績変動要因

【売上高】経常収益は789.13億円で前年同期比+24.2%。銀行業セグメントが外部顧客向け経常収益718.83億円(同+26.8%)と全体の91.1%を占め、成長を主導した。貸出金は3兆6,499.46億円(同+4.1%増)、貸出金利息は339.07億円(同+11.3%増)と、残高増加と運用利回り改善の両方が寄与した。リース業は54.23億円(同+3.9%)、その他事業は16.05億円(同-1.2%)と補完的な位置づけにある。

【損益】経常利益は211.37億円で同+34.9%増、経常利益率は26.8%と前年同期24.6%から約2.1pt拡大した。資金調達費用は123.67億円(同+15.0%)に増加したものの、資金利益は377.92億円(同+20.6%)と収益増加が調達コスト増を上回った。一般管理費は264.04億円(同+7.2%)にとどまり、経常収益の伸びを大幅に下回ったことが利益率改善の主因である。特別損失は減損損失2.86億円を含め4.24億円計上したが、経常利益の増加基調を覆す規模ではない。純利益率は16.9%で前年同期15.7%から改善しており、増収増益の決算である。

セグメント別分析

銀行業は経常収益718.83億円(同+26.8%)、セグメント利益201.09億円(同+36.7%)で、利益率28.0%は3セグメント中最も高い成長率を示し、セグメント利益合計の大部分を占める主力事業である。リース業は経常収益54.23億円(同+3.9%)、セグメント利益3.47億円(同+59.9%)と増益率が高いが規模は小さい。その他事業(クレジットカード・信用保証業等)は経常収益16.05億円(同-1.2%減)と減収だが、セグメント利益は11.81億円(同+0.7%)で高い利益率(73.6%)を維持した。

主要財務指標

【収益性】ROE(年換算)は4.9%、経常利益率26.8%(前年同期24.6%)、純利益率16.9%(前年同期15.7%)はいずれも改善している。一方で品質面の重要な観察点として、資金運用利回りと調達コストの差であるNIMは低水準にあり、預金利息が前年同期比+83.9%と急伸している点は今後の資金利益の伸び方に影響しうる。【キャッシュ品質】包括利益399.40億円は純利益133.75億円を大きく上回り、差額は主に有価証券評価差額金273.9億円の改善による。この差は市場変動に左右される評価要因であり、恒常的な収益力とは区別して捉える必要がある。【投資効率】総資産に対する純利益の水準は限定的であり、収益構造は資産規模と負債(預金)を活用した銀行業モデルに立脚する。貸出金は3兆6,499.46億円、預金は4兆6,189.81億円で、算出預貸率は約79.0%と目安の範囲内にある。【財務健全性】自己資本比率は6.2%で前年同期5.7%から改善したが、一般的な健全性の目安である8%を下回る水準にある。純資産は3,616.75億円(前年同期比+10.2%)に増加し、評価・換算差額等の拡大が寄与した。

キャッシュフロー分析

CF計算書の詳細データは示されていないため、バランスシートの推移から資金動向を分析する。貸出金は前年同期比+1,433.01億円(+4.1%)増加し、有価証券は-1,090.01億円(-9.2%)減少しており、資金は有価証券から貸出への運用シフトが進んだことがうかがえる。預金は+465.10億円(+1.0%)増加し、資金調達の中心を担う一方、借用金は-942.26億円(-15.4%)減少しており、預金基盤の強化により外部借入への依存度が下がった。現金及び預け金は8,798.68億円で前年同期の8,619.29億円から増加しており、流動性は維持されている。純資産は包括利益399.40億円の計上を受けて334.02億円増加し、内部資本の積み上がりが確認できる。

収益の質

今期の利益成長は資金利益(377.92億円、同+20.6%)と役務取引等利益(71.32億円、同+10.8%)という経常的な収益源の拡大に支えられており、特別損益への依存は小さい。特別損失は4.24億円(うち減損損失2.86億円)にとどまり、経常利益211.37億円に対する影響は限定的である。一方で包括利益399.40億円は純利益133.75億円を265.65億円上回っており、この差の主因は有価証券評価差額金273.9億円の増加である。これは市場価格変動に伴う一時的な評価要因であり、純利益の質を評価する際には、恒常的な資金利益・役務利益の伸びと、市場環境に左右される評価差額を区別して捉える必要がある。銀行業セグメントの減損損失は前年同期の0.52億円から2.86億円に増加しており、地価動向や店舗資産の収益性が今後のアクルーアル要因として注視される。

業績予想・ガイダンス

通期計画は経常収益1000.0億円、経常利益265.0億円(前期比+33.1%)、純利益175.0億円である。第3四半期累計の進捗率は経常収益78.9%、経常利益79.8%、純利益76.4%で、いずれも標準的な進捗率75%を上回っている。当四半期において業績予想・配当予想の修正はなく、これまでの増収増益基調が第4四半期も継続すれば、計画達成に向けた進捗は堅調と言える。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり108.00円であり、通期配当予想は216.00円(前期60円から増額)である。通期EPS予想618.97円に基づく予想配当性向(配当のみ)は34.9%であり、一般的な持続可能性の目安である60%を下回る水準にある。第3四半期累計純利益133.75億円をもとに第2四半期配当のみで算出した配当性向は23.1%である。自己株式は前年同期の5.65億円から15.97億円に増加しており、配当性向とは別に、自社株買いを含めた総還元性向としての把握が必要である。

リスク要因

  1. 金利感応度(NIM低下リスク): 預金利息は前年同期比+83.9%と急伸しており、資金調達コストの上昇速度が貸出・有価証券運用利回りの改善を上回る場合、資金利益と経常利益率の拡大基調が反転する可能性がある。

  2. 自己資本比率の水準: 自己資本比率は6.2%(前年同期5.7%)と改善しているが、一般的な健全性の目安である8%を下回る。貸出資産の増加や有価証券評価損の拡大は資本余力を低下させる可能性がある。

  3. 固定資産減損の拡大: 銀行業セグメントの減損損失は前年同期0.52億円から2.86億円に増加した。地価下落や遊休不動産の収益性低下が続く場合、追加的な減損損失発生の可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(bank)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
純利益率16.9%

自社の純利益率16.9%は、比較対象データが限定的なため業種内での相対位置づけは判断できない。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)24.2%

自社の売上高成長率24.2%は、比較対象データが限定的なため業種内での相対位置づけは判断できない。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 経常収益の伸び(+24.2%)を上回る経常利益の伸び(+34.9%)が確認され、一般管理費の増加率(+7.2%)が収益成長を下回る正の営業レバレッジが働いている。

  2. 貸出金は前年同期比+4.1%増、預金は+1.0%増と貸出の伸びが預金を上回り、預貸率は約79.0%で推移している。貸出成長の継続には資金調達構成の動向が関係する。

  3. 包括利益399.40億円は純利益133.75億円を大きく上回っており、有価証券評価差額の改善が純資産の増強に寄与した一方、この増加分は市場環境変動に伴う評価要因であることが決算データから読み取れる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。