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83772026 第3四半期プライムJGAAP

ほくほくフィナンシャルグループ(8377) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は1,920億円(前年同期比+26.8%)、経常利益は620億円(同+55.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

銀行/銀行業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1920.0億¥1514.5億+26.8%
営業利益---
経常利益¥620.0億¥397.9億+55.8%
純利益¥448.9億¥313.2億+43.3%
ROE6.3%4.8%-

Executive Summary

金利収益の拡大と経費抑制によるポジティブ・ジョーズが、増収増益の中心的な構造である。経常収益は1,920.0億円(前年同期比+26.8%)、経常利益は620.0億円(同+55.8%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は447.0億円(同+43.3%)となった。資金運用収益の増加が資金調達費用の増加を上回ったことに加え、一般管理費が+1.9%増にとどまったことが増益率を押し上げた。前年同期に含まれた北海道リースの持分法適用に伴う負ののれん発生益(24.9億円)が当期にはなく、増益の質は経常的な資金利益・経費効率の改善に支えられている。

業績変動要因

【売上高】経常収益は1,920.0億円(前年同期比+26.8%)。セグメント別では北陸銀行が1,061.6億円(同+32.4%)、北海道銀行が689.3億円(同+23.6%)と、両行がともに二桁増収を確保し全体を牽引した。その他事業(証券・コンサルティング・リース等)は179.2億円(同+9.5%)と伸びは相対的に緩やかである。資金運用収益は1,325.7億円(同+34.9%)で、貸出金利息898.2億円(同+28.9%)、有価証券利息配当金278.3億円(同+47.1%)が拡大した。貸出金残高は10兆8,651.9億円(同+3.9%)、預金残高は14兆4,068.0億円(同+3.3%)と預貸双方が拡大し、収益基盤を支えている。

【損益】経常利益は620.0億円(同+55.8%)、純利益は448.9億円(同+43.3%)となった。資金調達費用は321.2億円(同+83.3%)と急増し、うち預金利息は189.0億円(同+264.7%)と大幅に増加しているが、資金運用収益の増加額がこれを上回り資金利益は前年同期比約24.4%増の1,004.5億円となった。一般管理費は658.7億円(同+1.9%)に抑制され、経常収益の増加率を大幅に下回っている。特別損益は特別利益0.4億円に対し特別損失4.6億円(減損損失2.0億円含む)で、税引前利益615.8億円に対する影響は限定的である。増収増益であり、収益拡大が経費増を上回るポジティブ・ジョーズが利益成長の主因である。

セグメント別分析

報告セグメントは北陸銀行・北海道銀行の2行体制である。北陸銀行は外部顧客向け経常収益1,061.6億円(同+32.4%)、セグメント利益298.3億円で、銀行2行合計セグメント利益(435.8億円)の約68.5%を占める主力事業である。北海道銀行は経常収益689.3億円(同+23.6%)、セグメント利益137.5億円と、増収率・利益規模ともに北陸銀行に次ぐ。両行とも固定資産の重要な減損損失やのれんの重要な変動はなく、前年同期に発生した北海道リース株式取得に伴う負ののれん発生益(24.9億円)は当期には発生していない。北陸銀行への収益・利益集中度が高く、同行が展開する地域の経済動向がグループ業績に相対的に大きく影響する構造である。

主要財務指標

【収益性】経常利益率は32.3%で前年同期の26.3%から約602bp改善し、純利益率は23.3%で前年同期の20.5%から約276bp改善した。ROEは6.3%である。【キャッシュ品質】特別損益の規模は税引前利益615.8億円に対して限定的であり、当期増益は資金利益の拡大と経費抑制という経常性の高い要因に支えられている。実効税率は27.1%で、税前利益から純利益への転換は概ね安定的である。【投資効率】NIM(資金利益率)は0.92%であり、貸出金利息・有価証券利息配当金の伸びが預金利息コストの急増(同+264.7%)を上回ったことで資金利益は前年同期比約24.4%増となったが、利ざや水準自体は業種一般の目安を下回る。【財務健全性】預貸率は75.4%で、銀行業の目安である70〜90%の範囲内にある。総資産は17兆3,798.4億円、純資産は7,082.8億円(同+7.5%)で、自己資本比率は4.1%である。借用金は1兆2,805.9億円(同+16.9%)へ増加し、預金以外の調達依存度がやや高まっている。

キャッシュフロー分析

本決算においてキャッシュフロー計算書の個別項目データは開示されていないため、バランスシートの動きから資金動向を確認する。現金預け金は3兆7,843.0億円で前年同期の3兆1,918.8億円から5,921.5億円(+18.6%)増加し、流動性バッファーが拡大した。一方で有価証券は2兆2,280.1億円と前年同期の2兆3,187.3億円からやや減少している。資産側では貸出金が10兆8,651.9億円(同+3.9%)へ増加し、これを支える調達として預金が14兆4,068.0億円(同+3.3%)、借用金が1兆2,805.9億円(同+16.9%)とそれぞれ拡大した。預金以外の調達である借用金の増加率が預金を上回っており、資金調達構成における市場性調達への依存がやや高まっている。

収益の質

当期の増益は資金利益の拡大と経費抑制という経常性の高い要因によって構成されており、特別損益への依存は低い。特別利益は0.4億円、特別損失は4.6億円(うち減損損失2.0億円)で、税引前利益615.8億円に対する規模は小さい。一方で、前年同期には北海道リースの持分法適用に伴う負ののれん発生益24.9億円という一時的な利益が経常利益の調整額に含まれていたが、当期には同様の要因が発生していない。この一過性要因の消失にもかかわらず経常利益が55.8%増となっている点は、当期の収益の質が相対的に高いことを示す。また包括利益は837.9億円と純利益448.9億円を390.9億円上回り、その他有価証券評価差額金268.6億円(同+75.8%)と繰延ヘッジ損益128.7億円(同+120.7%)の改善が主因である。この評価差額の拡大は資本を押し上げる一方、金利・市場環境が反転した場合には同じ経路で純資産を押し下げ得るため、純利益と包括利益の乖離の背景を継続的に確認する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗は、経常利益が予想720.0億円に対し620.0億円で進捗率86.1%、純利益(親会社株主帰属)は予想500.0億円に対し447.0億円で進捗率89.4%となった。標準的な四半期進捗率75%をそれぞれ11.1ポイント、14.4ポイント上回っており、通期予想を上回るペースで進んでいる。通期経常利益予想は前年比+39.5%の計画であるのに対し、第3四半期累計の経常利益は前年同期比+55.8%増と計画を上回るペースで推移している。当四半期において業績予想・配当予想の修正はいずれも行われていない。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり45.0円である。通期会社予想の配当は1株当たり90.0円、通期EPS予想は410.5円であり、これに基づく予想配当性向は約21.9%となる。第3四半期累計純利益(447.0億円)に対する計算上の配当性向は12.3%であるが、これは中間配当のみを分子とした参考値であり、通期の配当性向とは分母・分子の期間が異なる点に留意が必要である。予想配当性向約21.9%は60%を下回り、利益面での配当余力は大きい。当四半期において配当予想の修正は行われていない。なお本データからは自己株買いの実施状況は確認できないため、配当のみに基づく配当性向として記載している。

リスク要因

  1. 金利マージン圧縮リスク: NIMは0.92%であり、業種一般の目安である1.5%を下回る。預金利息は前年同期比+264.7%と急増しており、貸出・有価証券運用利回りの改善速度が預金コスト上昇を下回る局面では、資金利益の増勢が鈍化する可能性がある。

  2. 地域・顧客基盤の集中リスク: 北陸銀行はセグメント利益で銀行2行合計の約68.5%を占め、外部顧客向け経常収益でも過半を占める主力事業である。北陸地域の経済動向や与信環境がグループ業績に相対的に大きく影響する構造である。

  3. 有価証券・金利市場リスク: 有価証券残高は2兆2,280.1億円、その他有価証券評価差額金は623.1億円である。包括利益(837.9億円)は純利益(448.9億円)を390.9億円上回っており、評価差額の拡大が資本を押し上げているが、市場環境が反転した場合には同じ経路で純資産を押し下げる方向に働く。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(bank)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
純利益率23.4%
純利益率は業種内での中央値データが確認できないため、絶対水準としての把握にとどまる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)26.8%
売上高成長率についても業種中央値データが確認できず、自社の前年比伸長のみを確認できる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 第3四半期累計の経常利益・純利益はそれぞれ通期予想の86.1%、89.4%まで進捗しており、標準的な四半期進捗(75%)を上回るペースにある。経常利益率は32.3%(前年同期比+602bp)、純利益率は23.3%(同+276bp)と収益性の改善が明確である。

  2. 増益の背景には、前年同期に存在した北海道リース関連の負ののれん発生益24.9億円という一時的要因が当期にはなく、資金利益拡大と一般管理費抑制(同+1.9%)という経常的な要因によって増益が達成されている点が確認できる。

  3. 収益性改善の裏側で、NIMは0.92%と低位にあり、預金利息の急増(同+264.7%)が資金調達コストの上昇を示している。今後の利益成長の持続性は、貸出・有価証券運用利回りの再設定速度と預金金利上昇速度の差に依存する構造的な論点として確認できる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。