四半期決算短信の開示範囲について
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 529.26億円 | 458.04億円 | +15.5% |
| 経常利益 | 146.69億円 | 104.28億円 | +40.7% |
| 税引前利益 | 128.13億円 | 103.49億円 | +23.8% |
| 法人税等 | 38.75億円 | 27.56億円 | +40.6% |
| 当期純利益 | 84.38億円 | 70.83億円 | +19.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 89.33億円 | 75.98億円 | +17.6% |
| 包括利益 | 155.18億円 | 60.10億円 | +158.2% |
| 1株当たり当期純利益 | 139.43円 | 116.56円 | +19.6% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 139.34円 | 116.47円 | +19.6% |
| 1株当たり配当金 | 45.00円 | 45.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 有形固定資産 | 361.13億円 | 360.16億円 | +97百万円 |
| 無形資産 | 39.28億円 | 41.55億円 | -2.27億円 |
| 総資産 | 60,382.84億円 | 59,263.41億円 | +1,119.43億円 |
| 負債合計 | 57,907.03億円 | 56,901.63億円 | +1,005.40億円 |
| 純資産 | 2,475.80億円 | 2,361.78億円 | +114.02億円 |
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 純利益率 | 16.9% |
| 負債資本倍率 | 23.39倍 |
| 実効税率 | 30.2% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|---|
| 売上高前年同期比 | +15.5% |
| 経常利益前年同期比 | +40.7% |
| 当期純利益前年同期比 | +19.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +17.6% |
| 包括利益前年同期比 | +158.2% |
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 67.30百万株 |
| 自己株式数 | 3.22百万株 |
| 期中平均株式数 | 64.07百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,863.53円 |
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 第2四半期配当 | 45.00円 |
| 期末配当 | 65.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|---|
| 売上高予想 | 1,066.00億円 |
| 経常利益予想 | 292.00億円 |
| 当期純利益予想 | 168.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 185.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 288.72円 |
| 1株当たり配当金予想 | 58.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の紀陽銀行は、増収・増益で進捗し、経常利益は大幅増、純利益も2桁増と堅調でした。売上高は529.26億円で前年同期比+15.5%と伸長し、経常利益は146.69億円で+40.7%と利益面の伸びが売上高を大きく上回りました。純利益は89.33億円で+17.6%と増加し、包括利益は155.18億円と純利益を上回り、その他包括損益が大きくプラスに寄与しました。営業利益と経常利益が同額であることから、当期は本業収益が増益を牽引した可能性が高いとみられます。銀行指標では、純金利マージン(NIM)が0.7%と低水準ながら、コスト・インカム比率(CIR)は34.0%と非常に優秀で、費用効率が収益性の低さを補っています。預貸率(LDR)は89.6%と最適レンジ内で、過度な流動性リスクは現時点で限定的です。総資産は60,382.84億円、純資産は2,475.80億円で、財務レバレッジは24.39倍と銀行業としては標準的な高レバレッジ体質です。DuPont分解では純利益率16.9%、総資産回転率0.009、財務レバレッジ24.39倍からROEは3.6%で、低NIMと銀行特有の低回転率がROEの抑制要因です。営業利益率や純利益率のbp変化は前年値が未開示のため定量比較は不可ですが、売上高成長と経常利益の伸びから、利益率は改善している公算が大きいと判断します。実効税率は30.2%と標準的で、税負担は利益伸長を過度に阻害していません。包括利益が純利益を上回った点から、金利・市場環境に起因する有価証券の評価差額等がプラスに転じた可能性が示唆されます。一方、NIMが1.5%の警戒ラインを大きく下回る0.7%であることは、金利競争や再投資利回りの低さが継続していることを示し、金利上昇局面での資産負債再価格付け(リプライシング)による改善余地と同時に、逆方向の評価損リスクも内包します。営業キャッシュフローが未開示のため、利益のキャッシュ化度(営業CF/純利益)を検証できず、収益の質に関する確証は限定的です。配当性向は82.9%と高く、利益成長が続かない場合には配当の柔軟性が低下するリスクがあります。総じて、費用効率の改善と市場性評価益の追い風で上期は好調ながら、基礎的な収益力(NIM)の弱さと高いレバレッジという銀行固有の構造は変わらず、金利・信用コスト・市場価格の変動に対する感応度が高い決算です。今後はNIM底打ちの有無、信用コストの顕在化、CIRの維持、その他包括損益の持続性が重要な見所となります。
DuPont分析: ROE(3.6%) = 純利益率(16.9%) × 総資産回転率(0.009) × 財務レバレッジ(24.39倍)。最もROEに影響しているのは、銀行特有の低い総資産回転率と低NIMに起因する純利益率で、レバレッジは高いもののROE押し上げ効果は限定的です。売上高+15.5%、経常利益+40.7%から、上期はマージン拡大と費用効率改善(CIR 34.0%)が寄与したと推測されます。NIMは0.7%と低位で、利鞘は構造的に薄い一方、非金利収益や市場関連損益・評価差額(包括利益上振れ)の貢献が見込まれます。営業利益率=営業利益/売上高は約27.7%(146.69/529.26)で、前年とのbp比較は不可(未開示)。ビジネス上の背景は、貸出増加(貸出金42,385.65億円)と資金調達費用の抑制(資金調達費用70.10億円)により純金利収益が改善(資金運用収益348.59億円)し、同時に費用コントロールが奏功した可能性。これらの変化の持続性は、金利環境(再投資利回り・貸出金利の再価格付け)と市場ボラティリティに左右され、一過性の市場評価益は反転リスクが高い一方、CIRの改善は比較的持続可能と評価。懸念されるトレンドとして、構造的なNIMの低迷(<1.5%)がROEの頭打ち要因であり、非金利収益や評価差額への依存度が高まると利益変動性が増す点を指摘します。
売上高は529.26億円で+15.5%と好調、経常利益は+40.7%で営業レバレッジがかかっています。純利益は89.33億円で+17.6%、実効税率30.2%は安定的。銀行KPIでは、LDR 89.6%が示す通り、貸出拡大余地は残るが預金とのバランスは良好。NIM 0.7%は収益拡大のボトルネックであり、金利上昇時に資産側の再価格付けが進めば改善余地はあるものの、調達サイドの金利上昇が先行すると逆風の可能性。CIR 34.0%は非常に良好で、費用面の改善が成長のクッション。包括利益155.18億円は市場性資産の評価益寄与を示唆し、短期的な成長上振れ要因だが持続性は不確実。非金利収益の明細未開示のため、手数料等の持続的成長力の評価は限定的。今後の見通しは、貸出ボリュームの緩やかな増加、手数料ビジネスの拡充、与信費用の管理が鍵で、NIMが底打ちなら利益成長の持続が期待できる一方、信用コストや市場評価の反転は成長リスクとなります。
警告: 一般基準ではD/E 23.39倍は高レバレッジだが銀行業の特性。LDR 89.6%で流動性は概ね良好。満期ミスマッチは構造的に内在するが、預金基盤が貸出を十分にカバー。規制資本や流動性カバレッジ比率(LCR)、ネット安定調達比率(NSFR)は未開示で、完全評価は不可。オフバランス債務や与信コミットメントは未開示。
営業CF、投資CF、財務CFが未開示のため定量的評価不可。銀行特性上、営業CF/純利益の単純比較は難しいが、現状はデータ不足で品質評価は保留。包括利益>純利益は評価益依存度の示唆で、キャッシュ創出の確度はやや不透明。
配当性向82.9%は高水準で安全域(<60%)を超過。FCFや配当総額未開示のためキャッシュベースの持続性判断は不可。利益のボラティリティ(NIM、評価損益、信用コスト)上振れ時に減配リスクが顕在化しやすい一方、費用効率の改善継続なら一定の支え。
ビジネスリスク:
財務リスク:
主な懸念事項:
重要ポイント:
注視すべき指標:
セクター内ポジション: 費用効率(CIR)は同業内で優位だが、NIMの低さとROEの抑制は同規模地銀の中でも中位からやや劣後。流動性ポジション(LDR)は適正域で保守的。市場性ポートフォリオの評価影響が業績変動性の源泉となっている可能性がある。
本分析はAIにより自動生成されたものです。以下の点にご留意ください。
| 資本金 | 800.96億円 | 800.96億円 | 0円 |
| 資本剰余金 | 25.09億円 | 24.99億円 | +10百万円 |
| 利益剰余金 | 1,807.63億円 | 1,759.94億円 | +47.69億円 |
| 自己株式 | -53.00億円 | -53.27億円 | +27百万円 |
| 株主資本 | 2,465.29億円 | 2,351.23億円 | +114.06億円 |