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83672026 第3四半期プライムJGAAP

南都銀行(8367) 2026年度第3四半期決算 増収・経常益14%増

2026年度第3四半期の売上高は849.4億円(前年同期比+12.5%)、経常利益は189.7億円(同+14.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

銀行/銀行業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥849.4億¥754.7億+12.5%
営業利益---
経常利益¥189.7億¥166.0億+14.2%
純利益¥132.9億¥107.8億+23.2%
ROE4.3%3.9%-

Executive Summary

金利収益の拡大を主因に増収増益となり、増益率が増収率を上回る質の高い決算となった。経常収益は849.4億円(前年比+12.5%)、経常利益は189.7億円(同+14.2%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は132.9億円(同+23.2%)と、経常利益の伸びを大きく上回った。貸出金利息の増加(+27.7%)と一般管理費増加率(+4.5%)の対比が示す営業レバレッジの改善、および特別損益の影響が限定的であったことが純利益成長を後押しした。

業績変動要因

【売上高】経常収益849.4億円は前年比+12.5%増。銀行業務が731.2億円(同+12.7%、構成比86.1%)と連結成長の中核を担い、貸出金利息が403.5億円(同+27.7%)と大きく伸びた一方、資金調達費用も121.0億円(同+55.8%)へ増加し、預金利息は前年の21.1億円から81.7億円へ急増した。リース業務は90.6億円(同+12.2%)、その他事業は27.2億円(同+13.5%)とそれぞれ増収した。

【損益】経常利益189.7億円(同+14.2%)、税引前利益189.5億円、法人税等56.6億円(実効税率29.9%)を経て純利益132.9億円(同+23.2%)となった。特別利益0.5億円、特別損失0.7億円の純額はわずかな損失で、純利益成長は主に経常収益力の改善による。セグメント別では銀行業務が利益183.9億円(同+14.8%、利益率25.1%)と増益をけん引したが、リース業務は増収にも関わらず利益が0.2億円(同△86.5%)に急減し利益率は0.3%まで低下した。連結では増収増益。

セグメント別分析

銀行業務は経常収益731.2億円(前年比+12.7%)、セグメント利益183.9億円(同+14.8%)、利益率25.1%と連結業績を支える中核事業である。貸出金残高の拡大と貸出利回りの改善が増益に寄与した一方、預金利息の急増が資金利益のマージンを圧迫し始めている。リース業務は経常収益90.6億円(同+12.2%)と増収したが、セグメント利益は0.2億円(同△86.5%)に急落し利益率0.3%となった。調達コスト上昇の価格転嫁の遅れや与信関連費用の増加が背景として考えられ、非銀行事業の収益性悪化として注視される。その他事業(信用保証・不動産賃貸管理・ソフトウエア開発・クレジットカード・証券等)は経常収益27.2億円(同+13.5%)、利益13.3億円(同+12.5%)、利益率48.7%と高い収益性を維持するが、連結経常収益に占める規模は3.2%にとどまる。

主要財務指標

【収益性】純利益率は15.6%で前年同期14.3%から上昇し、経常利益率は22.3%(前年22.0%)とわずかに改善した。実効税率は29.9%、税負担係数0.701は正常域にあり、税金・特別損益による利益の歪みは限定的である。【キャッシュ品質】一般管理費は334.2億円(前年比+4.5%)と経常収益の伸び(+12.5%)を下回り、経常収益比率は39.4%に低下したことから、コスト効率は改善方向にある。【投資効率】ROEは4.3%で、預金を主要な調達源とする銀行特有の総資産回転率の低さ(約0.013)と高いレバレッジ(約22.1倍)を反映した水準である。【財務健全性】自己資本比率は4.5%、預貸率は貸出金4兆5,790.3億円÷預金5兆9,555.0億円で76.9%となり、一般的な目安の範囲内にある。自己資本比率は前年4.0%から改善したが、バーゼルIIIの一般的な健全性目安を下回る水準であり、資本余力のモニタリングが必要である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、バランスシートの変動から資金動向を分析する。現金預け金は740.99億円と前年同期比+9.2%増加し、流動性バッファーが拡充された一方、有価証券は1,283.94億円と前年同期比△17.1%減少し、金利環境を踏まえたポートフォリオ再構成が進んだとみられる。預金は5兆9,555.0億円と同+1.5%増加し安定的な調達基盤を維持する中、貸出金は4兆5,790.3億円と同+2.5%増加し、預金増加を貸出運用の拡大に充てる構図が続いている。債券貸借取引受入担保金は同△57.7%減少し、市場性資金調達への依存度は縮小した。純資産は3,059.6億円と前年同期比+281.6億円増加し、利益の積み上げに加えその他有価証券評価差額金の改善が資本基盤を強化している。

収益の質

純利益の成長は主として経常的な資金運用収益の拡大に支えられ、特別損益の影響は特別利益0.5億円、特別損失0.7億円と純額でわずかな損失にとどまり、一時的要因による利益の押し上げは見られない。営業外的な収益要素としては手数料収入203.8億円(前年比+3.6%)があるが、手数料費用が+10.5%増と伸びを上回り、純役務収支はやや圧迫要因となっている。一方、包括利益は346.4億円と純利益132.9億円を大幅に上回り、その差はその他有価証券評価差額金214.5億円の改善によるものである。前年同期の包括利益はマイナス23.4億円であったことから、市場環境の好転が資本面の押し上げに大きく寄与しており、恒常的な収益力とは区別して評価する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期経常利益予想215.0億円に対する第3四半期累計の進捗率は88.2%、通期純利益予想150.0億円に対して純利益132.9億円の進捗率は88.6%であり、いずれも第3四半期の標準的な進捗目安75%を大きく上回る。当四半期に業績予想・配当予想の修正は行われていない。通期予想の経常利益成長率は前年比+9.2%であり、第3四半期累計の+14.2%から第4四半期にかけて増益率が鈍化する前提が置かれているとみられ、資金調達コストの上昇や有価証券関連損益の変動などが第4四半期の着地を左右する焦点となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり95円で、通期配当予想は190円である。通期純利益予想150.0億円と予想EPS477.54円を基礎とすると、通期配当予想190円に対する予想配当性向は約40%となる。自己株式取得の実施は確認されず、還元は配当のみであるため配当性向で評価する。利益剰余金は2,248.9億円と厚く、配当予想190円を支える内部留保は確保されている。銀行業では自己資本比率や有価証券評価の変動が配当余力に影響するため、包括利益を通じた自己資本の変動が今後の配当持続性の確認ポイントとなる。

リスク要因

  1. 金利・預金コスト上昇リスク: 資金調達費用は前年同期比+55.8%増加し、預金利息は21.1億円から81.7億円へ約3.9倍となった。貸出金利息の伸び(+27.7%)が上回っているものの、預金金利上昇が続けば資金利益のマージン改善余地が縮小し得る。

  2. リース事業の採算悪化リスク: リース業務は経常収益が+12.2%増加した一方、セグメント利益は△86.5%減少し利益率は0.3%まで低下した。調達コスト上昇の価格転嫁の遅れや与信関連費用の増加が継続する場合、非銀行事業の収益多角化への貢献が弱まる。

  3. 有価証券・市場価格変動リスク: その他有価証券評価差額金は前年同期の△152.7億円から+214.5億円へ転換し、包括利益346.4億円のうち大部分を占めた。金利・市場環境の反転は有価証券評価および自己資本を再び変動させ得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
純利益率15.6%
純利益率は業種中央値データが未整備のため、絶対水準のみでの確認となる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)12.5%
売上高成長率も同様に業種中央値データが未整備のため、絶対水準のみでの確認となる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 第3四半期累計は経常収益+12.5%、経常利益+14.2%、純利益+23.2%と、利益成長が収益成長を上回る構造が確認できる。一般管理費の増加率(+4.5%)が収益成長を下回ったことによる営業レバレッジの改善が背景にある。

  2. 通期予想に対する進捗率は経常利益88.2%、純利益88.6%と標準進捗を上回るが、通期予想の経常利益成長率(+9.2%)は累計実績(+14.2%)より低く設定されており、第4四半期における資金調達コストや有価証券関連損益の変動が着地を左右する構造的注目点である。

  3. リース業務のセグメント利益率が0.3%まで急低下しており、銀行業務への依存度(経常収益の86.1%)と併せ、事業ポートフォリオの利益構造の変化が中長期的な構造的観察点となる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。