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83442026 第3四半期プライムJGAAP

山形銀行(8344) 2026年度第3四半期決算 増収・経常益16%増

2026年度第3四半期の売上高は452.5億円(前年同期比+16.9%)、経常利益は57.5億円(同+15.5%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

銀行/銀行業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥452.5億¥387.1億+16.9%
営業利益---
経常利益¥57.5億¥49.8億+15.5%
純利益¥41.0億¥34.3億+19.4%
ROE2.7%2.5%-

Executive Summary

当第3四半期累計は金利収益の拡大を主因に増収増益となった。経常収益は452.5億円(前年387.1億円、YoY+16.9%)、経常利益は57.5億円(前年49.8億円、YoY+15.5%)、親会社株主帰属純利益は41.0億円(前年34.3億円、YoY+19.4%)となった。貸出金利息の増加が資金調達費用の増加を上回り増益を確保したが、経常利益率は12.9%から12.7%へ小幅低下している。

業績変動要因

【売上高】経常収益は452.5億円、前年比+16.9%。銀行業セグメントの外部顧客向け経常収益が390.1億円(同+17.9%)と全体を牽引し、経常収益全体の86.2%を占める。貸出金残高は前年比1.8%増にとどまる一方、貸出金利息は189.3億円(同+26.3%)と大きく伸び、増収は貸出量よりも利回り改善によるものである。リース業も50.2億円(同+14.6%)と増収に寄与したが、信用保証業(1.6億円、同-1.2%)とその他事業(10.5億円、同-1.1%)は減収となった。

【損益】経常利益は57.5億円、前年比+15.5%。銀行業の利益は55.8億円(同+20.1%)と経常収益の伸びを上回り増益を主導した一方、信用保証業は4.0億円(同-16.0%)、その他事業は1.4億円(同-28.5%)と減益であり、利益成長は銀行業に集中している。一般管理費は161.4億円で同+4.1%にとどまり経常収益の伸びを下回った半面、その他経常費用は136.3億円と同+22.6%増加し経常利益率を圧迫した。純利益は41.0億円(同+19.4%)で、特別損失0.1億円は僅少であり一時的要因への依存は限定的である。全体として増収増益。

セグメント別分析

銀行業は経常収益390.1億円(同+17.9%)、セグメント利益55.8億円(同+20.1%)で、全体利益の大部分を占める中核事業。リース業は経常収益50.2億円(同+14.6%)、利益1.6億円(同+18.4%)と規模は小さいが増収増益。信用保証業は経常収益1.6億円(同-1.2%)に対し利益4.0億円(同-16.0%)で、利益率252.5%と高いが減益。その他事業は経常収益10.5億円(同-1.1%)、利益1.4億円(同-28.5%)で減益となり、非銀行事業の収益分散効果は当期は低下している。

主要財務指標

【収益性】純利益率は9.1%で前年同期の8.8%から改善したが、経常利益率は12.7%と前年12.9%から小幅低下した。NIMは1.08%で、収益資産から得るスプレッドは薄い水準にある。【キャッシュ品質】経常利益と税引前利益の差は特別損失0.1億円のみで、一時的要因への依存は小さい。包括利益は189.1億円で親会社株主分と一致し、非支配株主分はごく僅かである。【投資効率】ROEは2.7%、ROICは概算3.6%と資本効率は低位にとどまる。【財務健全性】自己資本比率は4.7%で前年4.3%から40bp改善したものの、健全性目安の8%を下回る。預貸率は72.8%と目安の範囲内にあり、預金は負債の約92.0%を占め安定的な調達構成となっている。

キャッシュフロー分析

CF計算書データは示されていないため、B/Sの変動から資金動向を分析する。現金預け金は1,498.3億円と前年同期比27.5%減少した一方、有価証券は898.2億円と同10.4%増加し、資金配分は貸出・有価証券運用へシフトしている。預金は2,839.0億円とほぼ横ばいの一方、譲渡性預金は612.5億円(同+80.2%)、コールマネーは466.9億円(同+276.2%)と市場性調達が増加しており、預金以外の調達依存度が高まっている。現金預け金と有価証券の合計は1兆480.0億円で預金の約36.9%に相当し、流動性資産の厚みは一定程度維持されている。

収益の質

当期利益の増加は主に貸出金利息の増加(同+26.3%)という経常的な収益要因に支えられており、特別損失は0.1億円と僅少で一時的要因への依存は限定的である。他方、資金調達費用は同+76.1%、預金利息は同+102.4%と急増しており、経常利益率の圧迫要因となっている。包括利益は189.1億円で純利益41.0億円を大きく上回り、有価証券評価差額金125.0億円と繰延ヘッジ損益28.6億円という市場評価要因が主因である。この乖離は本業の稼ぐ力とは別に、金利・株価変動に伴う評価益が資本を押し上げていることを示し、逆方向の市場変動時には純資産が圧迫される可能性がある。

業績予想・ガイダンス

通期予想は経常収益618.0億円、経常利益85.0億円(前年比+30.7%)、純利益は開示された数値から概算60.0億円である。第3四半期累計の進捗率は経常収益73.2%、経常利益67.6%、純利益68.3%であり、いずれも標準的な75%水準を下回るが、10ポイント以内の差であり大幅な乖離ではない。経常利益予想の達成には第4四半期に27.5億円程度の積み上げが必要となる。当四半期において業績予想および配当予想の修正が行われている点にも留意される。

株主還元

第2四半期配当は1株28.00円であり、これに基づく配当性向(第3四半期累計純利益41.0億円に対する概算)は22.0%である。通期予想配当は78.00円で、通期純利益予想60.0億円に対する予想配当性向は概算40.9%となり、60%未満の目安に収まる。下期の配当配分は実質50円程度と厚い設計である。自己株式は10.7億円へ増加(前年同期比+38.7%)しているが、取得額等の詳細が示されていないため、配当のみに基づく配当性向として記載し、総還元性向としては評価しない。

リスク要因

  1. 金利スプレッドリスク: NIMは1.08%と低水準で、貸出金利息が同+26.3%増加した一方、預金利息は同+102.4%増と急増している。預金金利上昇が続く場合、利ざやが一段と圧迫される可能性がある。

  2. 事業集中リスク: 銀行業は経常収益の86.2%、セグメント利益の大部分を占める主力事業であり、地域経済や地元企業の資金需要動向が連結業績に与える影響が大きい。

  3. 資本充実リスク: 自己資本比率は4.7%で前年から改善したものの、一般的な健全性目安の8%を下回る。有価証券評価差額金の変動が純資産に大きく影響しており、市場環境変化時の資本余力を注視する必要がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(bank)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
純利益率9.1%
自社の純利益率9.1%は業種内での相対比較データが不足しているため、絶対水準としての参考情報に留まる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)16.9%
自社の経常収益成長率16.9%は同様に業種内比較データが限定的であり、単独の実績値として把握される。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 経常収益16.9%増、経常利益15.5%増、純利益19.4%増と増収増益を達成したが、貸出金残高の伸びは1.8%にとどまり、増益は主に貸出金利回りの改善によるものである。

  2. 自己資本比率4.7%、ROE 2.7%、NIM 1.08%はいずれも低位にあり、増益基調の裏側で資本効率と基礎収益力の改善余地が残る点が構造的な特徴として観察される。

  3. 通期計画に対する純利益進捗率は68.3%であり、第4四半期における金利スプレッドの動向と信用コストの推移が計画達成の鍵となる。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。