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83342026 通期プライムJGAAP

群馬銀行(8334) 2026年度通期決算 増収・経常益37%増

2026年度通期の売上高は2,650億円(前年同期比+20.2%)、経常利益は848.9億円(同+36.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

銀行/銀行業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥2649.7億¥2204.3億+20.2%
営業利益---
経常利益¥848.9億¥620.3億+36.8%
純利益¥588.6億¥439.0億+35.3%
ROE9.5%7.8%-

Executive Summary

金利収益の拡大を主因に、経常収益・経常利益・純利益がそろって二桁増益となった決算である。経常収益は2,649.7億円(前年比+20.2%)、経常利益は848.9億円(同+36.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は588.6億円(同+35.3%)となった。貸出金の増加と資金運用収益の伸びに加え、経費増加を増収率以下に抑えたことで利益成長が増収率を上回った。

業績変動要因

【売上高】経常収益は2,649.7億円で前年比+20.2%。銀行業が2,226.4億円(構成比84.0%)と大半を占め、リース業352.8億円、その他70.5億円と続く。資金運用収益は1,655.8億円、貸出金利息は1,017.1億円で前年比+26.7%と増加し、貸出金残高の5.3%増加が寄与した。一方で預金利息は256.6億円と前年比+105.2%増加しており、調達コストの上昇も進行している。

【損益】経常利益は848.9億円(前年比+36.8%)、純利益は588.6億円(同+35.3%)。銀行業セグメントの経常利益は788.3億円、利益率35.4%で連結利益の中核を担う。一般管理費は571.8億円で前年比+10.2%にとどまり、経常収益の伸び(+20.2%)を下回ったことで営業レバレッジが働いた。特別損失10.6億円(うち減損損失3.4億円)に対し特別利益は0.3億円と小幅で、税引前利益への影響は限定的である。増収増益であり、資金利益の拡大と経費効率の改善が両輪となっている。

セグメント別分析

銀行業は経常収益2,226.4億円(構成比84.0%)、経常利益788.3億円、利益率35.4%と連結利益の主力である。リース業(ぐんぎんリース)は経常収益352.8億円、経常利益16.7億円、利益率4.7%と薄利ながら収益源の分散に寄与している。その他事業(輸送・保守・証券・保証・コンサル等)は経常収益70.5億円に対し経常利益44.4億円、利益率63.1%と高収益だが規模は小さい。なお、セグメント利益は営業利益ではなく経常利益ベースで算定されている点に留意が必要である。

主要財務指標

【収益性】経常利益率は32.0%で前年28.1%から約3.9pt改善し、純利益率も22.2%で前年19.9%から約2.3pt改善した。ROEは9.5%で前年7.7%から上昇し、資本効率の改善を示す。【キャッシュ品質】営業CFはマイナス1,679.2億円で純利益比マイナス2.85倍だが、銀行業では預金・貸出金・有価証券等の残高変動が営業CFを左右するため、一般事業会社と同様の解釈は適用しにくい。【投資効率】設備投資は53.8億円、減価償却費64.7億円で設備投資は減価償却費の範囲内に収まり、資本的支出負担は軽い。【財務健全性】自己資本比率は5.7%、純資産は6,193.2億円で前年比+10.0%増加した。貸出金7兆1,267.4億円、預金8兆5,545.4億円から算出される預貸率は約83.3%であり、資金運用バランスは概ね安定的である。

キャッシュフロー分析

営業CFはマイナス1,679.2億円で前年(マイナス5,971.1億円)から大幅に改善したものの、依然として大幅なマイナスである。これは貸出金が3,394.0億円増加するなど、資金運用資産の積み増しが影響したものであり、銀行業では預金・貸出・有価証券の残高変動が営業CFを大きく左右するため、一般事業会社の営業CF評価基準をそのまま適用することは適切ではない。投資CFは2,538.4億円のプラスで、有価証券の圧縮(前年比8.7%減)等が寄与し、営業CFの赤字を吸収してフリーCFは859.3億円のプラスとなった。財務CFはマイナス67.5億円で、自己株式取得60.0億円が主因である。現金及び現金同等物は791.8億円増加し、期末残高は1兆3,352.3億円と手元流動性は厚い。

収益の質

当期利益は経常的な銀行業収益に概ね裏付けられている。特別利益0.3億円に対し特別損失は10.6億円(うち減損損失3.4億円)であり、純額の税引前利益への影響は約10.3億円、税引前利益の1.2%にとどまる。資金運用収益と純手数料収益(237.5億円、前年比+19.9%)が経常的な収益源であり、一時的要因への依存は小さい。包括利益は831.9億円と純利益588.6億円を243.3億円上回っており、有価証券評価差額金115.3億円や退職給付に係る調整額124.2億円が押し上げに寄与した。この乖離は主に市場価格変動によるものであり、経常的な事業収益とは区別して捉える必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画に対し、経常利益は950.0億円計画に対して進捗率89.4%、純利益は600.0億円計画に対して進捗率98.1%(親会社株主帰属利益650.0億円計画に対しては90.6%)と、いずれも高い水準にある。標準的な進捗ペース(75%)を大きく上回っており、期初計画は保守的だった可能性がある。上期実績を踏まえ、通期計画達成の確度は高いとみられるが、金利環境や預金コストの動向が下期業績に影響し得る。

株主還元

年間配当は62円(中間30円、期末32円)で、前年20円から大幅な増配となった。配当性向は純利益ベースで40.0%であり、60%未満の目安に収まる。自己株式取得60.0億円を含めた総還元性向は約51.9%と推計される。会社予想では年間配当70円へのさらなる増配を計画しており、予想EPS171.73円に対する配当性向は約40.8%と、増配後も配当性向はほぼ横ばいの水準で維持される見通しである。

リスク要因

  1. NIM低位のリスク: NIMは1.48%で1.5%の目安水準をわずかに下回る。預金利息が前年比+105.2%と貸出金利息の伸び(+26.7%)を大幅に上回っており、調達コスト上昇が資金利益の増勢を鈍化させる可能性がある。

  2. 銀行業への収益集中: 銀行業が経常収益の84.0%、経常利益の主要部分を占め、リース業・その他事業による分散効果は限定的である。地域の金利環境や貸出需要への感応度が高い。

  3. 高レバレッジ構造と資金フロー変動: 負債資本倍率は約16.5倍と預金調達型の事業モデルを反映する。営業CFはマイナス1,679.2億円で、貸出・預金・有価証券の残高変動を伴う資金フローの継続的な確認が必要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(bank)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
純利益率22.2%11.9% (7.2%–35.4%)+10.3pt

純利益率は業種中央値を大きく上回る水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)20.2%10.1% (7.3%–12.1%)+10.1pt

売上高成長率も業種中央値を上回り、同業内で高い成長ペースにある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 経常利益は前年比+36.8%、純利益は同+35.3%と高い増益率を確保し、資金利益の拡大と経費増加抑制による営業レバレッジ改善が背景にある。ROEも9.5%へ上昇し、前年7.7%からの改善が確認できる。

  2. NIMは1.48%と目安水準をわずかに下回る状態が続いている。預金利息の急増が貸出金利息の伸びを上回っており、金利上昇局面での調達コスト管理が今後の利益持続性の観点で注目点となる。

  3. 通期計画に対する進捗率は経常利益89.4%、純利益98.1%と高水準であり、配当は前年62円から70円への増配計画が示されている。増配後も配当性向は40%台で概ね維持される見通しである。


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。