クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2084.8億 | ¥2000.6億 | +4.2% |
| 営業利益 | ¥212.8億 | ¥185.5億 | +14.7% |
| 経常利益 | ¥212.2億 | ¥185.8億 | +14.2% |
| 純利益 | ¥148.5億 | ¥115.5億 | +62.7% |
| ROE | 22.0% | 17.1% | - |
Executive Summary
2026年3月期は増収増益で、電気事業の利益急拡大と販管費効率化が営業利益率を押し上げた。売上高2,084.8億円(前年比+4.2%)、営業利益212.8億円(同+14.7%)、経常利益212.2億円(同+14.2%)、純利益148.5億円(同+62.7%、親会社株主帰属ベースでは+28.3%)となった。営業利益率は前年9.3%から10.2%へ90bp改善し、粗利率の小幅低下を販管費率の低下が上回った。純利益の高い伸びには、前期計上の固定資産除却損を中心とする特別損失の縮小という比較要因も含まれる。
業績変動要因
【売上高】売上高は2,084.8億円で前年比+4.2%。セグメント別ではLPガス事業が908.3億円(+1.9%、構成比43.6%)、電気事業が513.8億円(+5.8%、構成比24.6%)、都市ガス事業が662.7億円(+6.3%、構成比31.8%)となり、電気・都市ガスが成長を牽引した。
【損益】営業利益は212.8億円(+14.7%)で、売上高増加額84.2億円に対し利益増加額27.3億円と、売上を上回る利益成長を実現した。売上総利益率は36.8%で前年から約46bp低下したものの、販管費は554.7億円と前年比1.0%減少し、販管費率が約140bp低下したことで補われた。セグメント利益(売上総利益ベース)は電気事業が66.1億円(+26.5%)と最大の伸びを示し、全社増益の主因となった。経常利益は212.2億円(+14.2%)で営業利益とほぼ同水準にとどまり、営業外損益は差引0.6億円の損失と軽微。純利益は前期の特別損失19.1億円が当期2.8億円へ縮小した効果も加わり、経常利益以上の伸び率となった。結論として増収増益。
セグメント別分析
セグメント利益は売上総利益ベースで、全社販管費控除前の指標である点に留意が必要。LPガス事業は売上908.3億円(+1.9%)、利益501.7億円(+0.9%)、利益率55.2%と収益性は最も高いが成長は緩やか。都市ガス事業は売上662.7億円(+6.3%)、利益199.7億円(+1.9%)、利益率30.1%で、売上拡大に対し利益率改善は限定的。電気事業は売上513.8億円(+5.8%)、利益66.1億円(+26.5%)、利益率12.9%と利益率は最も低いものの、増益率は突出しており全社増益の主要因となった。利益率と成長率が逆相関の構図であり、電気事業の収益性向上余地が今後の焦点となる。
主要財務指標
【収益性】営業利益率10.2%(前年9.3%)、純利益率7.1%、ROE22.0%はデュポン分解で純利益率7.1%×総資産回転率1.27回×財務レバレッジ2.42倍に分解され、収益性と資産効率の両面に支えられている。【キャッシュ品質】営業CFは281.9億円で親会社株主帰属純利益の1.90倍にあたり、アクルーアル比率はマイナスで会計利益を上回る現金創出を示す。【投資効率】設備投資60.5億円は減価償却99.6億円の0.61倍にとどまり、インフラ更新投資の抑制傾向がうかがえる。【財務健全性】自己資本比率41.2%、流動比率117.0%、Debt/EBITDA1.09倍、インタレストカバレッジ65.1倍(営業利益ベース)であり、収益力対比で負債水準は低い。
キャッシュフロー分析
営業CFは281.9億円で前年比+0.9%とほぼ横ばいながら高水準を維持し、純利益148.5億円を大きく上回る現金創出力を示す。売上債権の増加が15.7億円の資金流出要因となった一方、棚卸資産の減少(+7.9億円)と仕入債務の増加(+4.8億円)が下支えした。投資CFは設備投資60.5億円を中心に71.6億円の支出となり、フリーキャッシュフローは210.2億円に達した。財務CFは自己株買い82.0億円と配当支払を中心に166.8億円の流出となり、FCFの範囲内で株主還元を実施した形である。
収益の質
経常利益212.2億円は営業利益212.8億円とほぼ同水準で、営業外損益は差引0.6億円の損失にとどまり、利益の大部分は本業から生じている。営業外収益3.6億円は売上高の0.02%程度と小さく、非営業収益への依存はない。特別損益は差引1.2億円の損失で、固定資産売却益1.5億円と除却損2.7億円が主な内訳である。前期の特別損失19.1億円からの大幅縮小が純利益の伸び率を押し上げており、純利益+62.7%(連結)・+28.3%(親会社株主帰属)のうち一部は一過性の比較要因を含む点に留意が必要である。営業CFが純利益を大きく上回りアクルーアル比率もマイナスであることから、キャッシュに裏付けられた利益の質は良好と評価できる。
業績予想・ガイダンス
次期(2027年3月期)は営業利益200.0億円(当期比-6.0%)、経常利益200.0億円(同-5.7%)、EPS132.27円を計画しており、当期実績からの反動減を織り込んでいる。当期の電気事業の大幅増益や販管費効率化、特別損失縮小が一部通常化する前提とみられる。一方で年間配当は110.0円と当期103.0円から増配計画であり、利益減少と増配の組み合わせにより配当性向は当期の75.4%からさらに上昇する見込みである。
株主還元
当期の年間配当は103.0円で、配当性向(配当総額÷親会社株主帰属当期純利益)は75.4%である。自己株買い82.0億円を加えた配当・自己株買い合計は194.3億円となり、総還元性向は約131%に達する。フリーキャッシュフロー210.2億円は還元総額を上回っており、当期の株主還元は内部創出資金の範囲内で実施されたが、還元率自体は高水準である。次期は配当110.0円への増配を計画しており、次期利益予想140.0億円を前提とすると配当性向は概算で84%程度に上昇する見込みで、還元の持続性は営業CFの安定性に左右される。
リスク要因
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設備投資の抑制: 設備投資60.5億円は減価償却99.6億円の0.61倍にとどまる。インフラ型事業で更新投資が継続的に不足すれば、供給設備や保安品質、将来の成長余力に影響し得る。
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高い総還元性向: 配当性向75.4%に自己株買いを加えた総還元性向は約131%に達する。次期は減益計画のもとで増配を予定しており、還元と投資・財務余力の両立が課題となり得る。
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電気事業の収益変動: 電気事業はセグメント利益が前年比+26.5%と全社増益を牽引したが、利益率は12.9%と他事業より低く、卸電力価格や競争環境の変化に対する感応度が相対的に高い。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(retail)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 10.2% | 3.5% (1.1%–7.9%) | +6.7pt |
| 純利益率 | 7.1% | 2.8% (1.0%–6.1%) | +4.3pt |
収益性指標はいずれも業種中央値を大きく上回る水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 4.2% | 5.0% (2.0%–13.5%) | −0.8pt |
売上高成長率は業種中央値をやや下回り、成長性より収益性で優位に立つ構図である。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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営業利益率は前年9.3%から10.2%へ90bp上昇し、売上成長を上回る利益成長を実現した。電気事業の利益拡大と販管費効率化がその主因である。
-
設備投資/減価償却比率は0.61倍で、減価償却を下回る投資水準が続いている。短期的にはFCF創出に寄与するが、中長期のインフラ更新投資の推移は確認を要する観測点である。
-
配当性向75.4%・総還元性向約131%と株主還元は高水準にあり、次期は減益計画下での増配を予定している。営業CFの安定性が還元継続の鍵となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 797円 |
| base(基準) | 856円 |
| bull(強気) | 887円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 629円 |
| 調整後予想EPS | 141.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 83.2% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.028(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.36倍 / 6.1倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 834円〜879円、ω±0.1で 851円〜863円。
注記:
- のれん償却 5.1円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。