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81112026 第3四半期プライムJGAAP

ゴールドウイン(8111) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益11%増

2026年度第3四半期の売上高は994.7億円(前年同期比+2.7%)、営業利益は187.2億円(同+10.5%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

素材・化学/繊維製品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥994.7億¥968.3億+2.7%
営業利益¥187.2億¥169.4億+10.5%
経常利益¥216.2億¥218.8億−1.2%
純利益¥152.7億¥177.2億−13.8%
ROE12.8%15.9%-

Executive Summary

営業利益は増収率を上回る伸びを示し本業の採算改善が明確となったが、経常利益以下は投資収益・特別損益・税負担の影響で前年を下回った。売上高は994.7億円(前年比+2.7%)、営業利益は187.2億円(同+10.5%)、経常利益は216.2億円(同-1.2%)、純利益は152.7億円(前年177.2億円)となった。営業利益率は18.8%と前年から改善した一方、持分法投資利益の減少や特別損失の発生が最終利益を押し下げた。

業績変動要因

【売上高】売上高は994.7億円で前年比+2.7%増収した。セグメント別の開示はないが、粗利益率53.5%(前年52.0%)の上昇からみて、単純な数量拡大よりも商品ミックス・価格政策の寄与が大きいとみられる。

【損益】営業利益は187.2億円(+10.5%)で、粗利益の増加が販管費の伸び(+3.1%)を上回り正の営業レバレッジが働いた。一方、経常利益は216.2億円(-1.2%)にとどまり、持分法投資利益が27.5億円と前年の45.5億円から大幅に減少したことが主因である。特別損失2.97億円(固定資産除却損1.59億円、店舗閉鎖損失1.37億円)を一時的要因として計上し、税引前利益は214.6億円となった。純利益152.7億円(前年177.2億円)は、経常利益の減少に加え法人税等が61.9億円と前年から増加した影響を受けた。営業利益と経常利益・純利益の乖離は、営業外の持分法投資収益の減少と特別損失計上によるものであり、増収増益(営業段階)ながら経常減益・純利益減益という構造にある。

主要財務指標

【収益性】営業利益率18.8%、粗利益率53.5%はいずれも高水準で、前年から改善傾向にある。純利益率は15.3%で前年の18.3%から低下しており、営業段階の改善が最終利益に十分反映されていない。【キャッシュ品質】在庫は208.5億円で総資産の12.6%を占め、在庫回転日数・CCCの観点からは滞留感があり、現金化のスピードに留意が必要である。【投資効率】ROEは12.8%で、純利益率15.3%・総資産回転率0.60倍・財務レバレッジ1.39倍に分解される。資産回転率の低さが総合的なROE水準を抑制する要因となっている。【財務健全性】自己資本比率72.0%、流動比率約249%、有利子負債19.8億円と極めて保守的な財務構造であり、短期的な資金繰りリスクは低い。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の各項目は開示データに含まれないため、貸借対照表の動きから資金動向を確認する。現金及び預金は477.1億円で前年の525.3億円から減少した一方、投資有価証券は352.2億円へ増加し、棚卸資産も208.5億円へ増加している。これは営業活動で得た資金の一部が在庫積み増しや投資有価証券への配分に向かったことを示唆する。有利子負債は19.8億円と小規模であり、財務活動を通じた大規模な資金調達・返済は見られない。在庫水準の増加は運転資本の拡大を意味し、今後の現金創出力を左右する要素として引き続き注視が必要である。

収益の質

当期の利益の質は、営業利益段階では改善が明確である一方、経常利益・純利益段階では非経常的・変動性の高い項目の影響を受けている。営業外収益30.2億円のうち27.5億円は持分法投資利益であり、経常利益の約12.7%を占める。これは連結事業の本業収益とは異なる変動要因であり、投資先の業績次第で振れが生じやすい。特別利益1.4億円は投資有価証券売却益という一時的な項目であり、特別損失3.0億円も固定資産除却損・店舗閉鎖損失という非経常項目で構成される。包括利益は157.3億円で純利益152.7億円とほぼ近い水準にあり、有価証券評価差額金12.3億円が押し上げ要因となっている一方、持分法適用会社のOCI持分-8.1億円がこれを一部相殺しており、アクルーアルの観点からは概ね健全な利益構成といえる。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対する進捗率は、売上高70.8%、営業利益72.3%、経常利益63.8%、純利益60.0%である。営業利益の進捗は第3四半期時点の標準的な目安である75%に近く、通期計画(売上高+6.2%、営業利益+18.2%)達成に向けて本業は順調に推移している。一方、経常利益・純利益の進捗は標準を10〜15pt下回り、通期経常利益339.0億円達成には第4四半期に122.8億円、純利益254.0億円達成には101.5億円が必要となる。持分法投資利益や特別損益の動向が、通期計画達成の焦点となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり87.00円である。親会社株主に帰属する当期純利益152.5億円を基準とした配当性向は、開示された計算値で81.2%となり、60%台を目安とする持続可能な水準をやや上回る。純利益が前年比13.8%減少する中での高い配当性向は、利益変動時の還元余力に一定の制約を課しうる。もっとも、利益剰余金1191.7億円、現金及び預金477.1億円という潤沢な内部留保・手元資金が、当面の配当支払い能力を下支えしている。

リスク要因

  1. 在庫・運転資本の滞留: 棚卸資産は208.5億円で総資産の12.6%を占め、在庫日数・CCCの観点から資金の滞留感がある。需要変動時には値引き販売や評価損により粗利益率53.5%を圧迫するリスクがある。

  2. 持分法投資利益への依存: 経常利益216.2億円のうち持分法投資利益27.5億円が約12.7%を占め、前年の45.5億円から減少した。投資先の業績変動は連結経常利益に直接波及する。

  3. 通期計画の進捗格差: 経常利益・純利益の進捗率はそれぞれ63.8%、60.0%と標準的な75%を下回る。第4四半期の営業外損益・特別損益・税負担の振れが、通期計画達成の可否を左右する。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(retail)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率18.8%3.2% (0.7%–6.8%)+15.6pt
純利益率15.4%1.4% (0.1%–4.4%)+14.0pt

自社の収益性は業種中央値を大幅に上回り、小売業の中でも高付加価値・高収益型の構造にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)2.7%3.0% (1.2%–10.3%)−0.3pt

売上成長率は業種中央値並みで、突出した成長性は見られない。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率18.8%(前年比+約1.3pt)、粗利益率53.5%は業種内で高水準にあり、本業の収益性改善が続いている点が注目される。

  2. 経常利益・純利益は減益となっており、営業利益の改善が最終利益まで十分に波及していない。持分法投資利益の減少と特別損失計上が主因である。

  3. 在庫208.5億円の水準および運転資本の滞留感は、今後の粗利益率・現金創出力の持続性を判断する上での重要な監視点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,202円
base(基準)1,265円
bull(強気)1,316円
算出前提
1株純資産(BPS)871円
調整後予想EPS203.3円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.0%
予想EPSの信頼度調整×1.075(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.45倍 / 6.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,228円〜1,303円、ω±0.1で 1,254円〜1,281円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。