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80432026 第3四半期プライムJGAAP

スターゼン(8043) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益9%減

2026年度第3四半期の売上高は3,441億円(前年同期比+3.0%)、営業利益は69.6億円(同-9.3%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

商社・卸売/卸売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥3441.2億¥3341.3億+3.0%
営業利益¥69.6億¥76.8億−9.3%
持分法投資損益---
経常利益¥87.7億¥86.9億+1.0%
純利益¥63.6億¥60.2億+5.7%
ROE6.8%6.8%-

Executive Summary

第3四半期累計は増収減益となり、売上増を上回る原価・販管費負担が営業採算を圧迫した。売上高は3,441.2億円(前年比+3.0%)、営業利益は69.6億円(同△9.3%)となった一方、経常利益は87.7億円(同+1.0%)、純利益は63.6億円(同+5.7%)と増益を確保した。下位利益の増益は持分法投資利益16.5億円や特別利益計上によるところが大きく、本業の収益力自体は弱含んでいる。

業績変動要因

【売上高】売上高は3,441.2億円で前年同期比+3.0%増加した。報告セグメントは食肉関連事業のみであり、生産肥育から処理加工・製造・販売までの一貫事業が売上を牽引した。通期計画4,500.0億円に対する進捗率は76.5%で、標準進捗率75%をやや上回る。

【損益】営業利益は69.6億円で前年同期比△9.3%減少し、営業利益率は2.0%と前年の約2.3%から低下した。粗利率9.8%と薄いマージン構造の下、売上原価・販管費の伸びが売上成長を上回ったとみられる。一方、営業外損益は純額18.1億円の黒字(持分法投資利益16.5億円が主因)、特別損益も純額3.6億円の黒字(段階取得に係る差益3.8億円)となり、経常利益87.7億円(同+1.0%)、純利益63.6億円(同+5.7%)を押し上げた。結論として増収減益であり、純利益の増加は本業以外の要因に支えられている。

セグメント別分析

報告セグメントは「食肉関連事業」のみであり、その他事業は開示重要性が乏しいため区分開示されていない。セグメント別の増減分析は行えない。

主要財務指標

【収益性】営業利益率2.0%は前年同期の約2.3%から低下し、純利益率1.9%は前年の約1.8%からわずかに改善したが、後者は営業外・特別損益の寄与による部分が大きい。粗利率9.8%は食肉加工・流通型ビジネスの薄利構造を反映している。【キャッシュ品質】経常利益に占める持分法投資利益の比率は18.8%であり、本業外収益への依存度がやや高い。【投資効率】ROEは6.8%で、純利益率1.9%×総資産回転率1.705回×財務レバレッジ2.16倍のデュポン分解により形成されている。【財務健全性】自己資本比率46.3%(前年51.6%から低下)、流動比率168.8%、当座比率113.3%、インタレストカバレッジ9.75倍と短期的な財務耐性は確保される一方、短期負債比率45.6%はやや高水準である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は174.9億円で前年の162.9億円から増加した一方、総資産は2017.9億円と前年の1719.2億円から大きく拡大しており、売掛金432.8億円(前年354.9億円)や棚卸資産418.5億円(前年388.0億円)の増加、有形固定資産の増加(415.1億円、前年332.0億円)が資産サイドの拡大を牽引している。負債側では短期借入金が198.8億円(前年72.0億円)へ増加しており、運転資本・設備投資の拡大を短期資金調達で賄う構図がうかがえる。純資産は934.0億円へ増加し、利益剰余金の積み上がりが自己資本を下支えしている。

収益の質

純利益の増益は、営業利益の減少を営業外損益と特別損益が補う構図であり、収益の質は本業起因ではない点に留意が必要である。営業外収益28.6億円のうち持分法投資利益16.5億円が最大項目であり、経常利益87.7億円の18.8%を占める。特別利益は3.8億円で、段階取得に係る差益3.8億円が中心であり、一時的要因として区分される。税引前利益91.3億円のうち、営業利益由来は69.6億円にとどまり、残りは営業外・特別項目による押し上げである。総資産の急拡大に対し売掛金・棚卸資産も同時に増加しており、アクルーアルの観点からは利益成長と運転資本増加が並行している状況で、キャッシュ創出力の持続的な確認が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画に対する進捗率は、売上高76.5%、営業利益74.1%、経常利益79.7%、純利益79.5%であり、下位利益の進捗が本業利益を上回っている。通期達成には第4四半期に売上高1,058.8億円、営業利益24.8億円が必要で、その営業利益率は約2.3%となり、累計実績2.0%をやや上回る水準が求められる。売上・営業利益は概ね計画線上で推移する一方、営業利益率の改善余地が計画達成の鍵となる。

株主還元

通期予想の1株当たり配当金は43.0円、予想EPS139.9円に基づく予想配当性向は約30.7%であり、一般的な目安である60%を下回る水準にとどまる。前年の配当実績110円(円換算前の単位に留意)との比較においても、利益成長を背景に配当余力は維持されているとみられる。自社株買いに関する情報は確認されないため、株主還元は配当のみで評価される。

リスク要因

  1. 原価転嫁リスク: 粗利率9.8%、営業利益率2.0%という薄いマージン構造の下、食肉相場や飼料・物流costの上昇を販売価格へ転嫁できない場合、営業利益への影響が大きい。

  2. 収益源の偏り: 持分法投資利益16.5億円が経常利益の18.8%を占めており、投資先業績が変動した場合、営業利益減少を補完する収益源が弱まる可能性がある。

  3. 短期資金調達への依存: 短期負債比率45.6%は40%の目安を上回り、短期借入金は198.8億円へ増加している。現金預金は短期負債の0.88倍にとどまり、借換え・満期管理のモニタリングが重要となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(trading)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率2.0%3.3% (1.8%–5.0%)−1.3pt
純利益率1.8%3.1% (1.4%–6.3%)−1.3pt

収益性は業種中央値を下回り、IQR下限付近に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.0%5.2% (-4.1%–8.6%)−2.2pt

売上成長率も業種中央値を下回るが、IQRレンジ内には収まる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高は通期計画をやや上回る進捗である一方、営業利益率は前年同期比で低下しており、増収がマージン改善に結びついていない点が決算上の注目ポイントである。

  2. 経常利益・純利益の計画進捗が営業利益進捗を上回っているのは、持分法投資利益と特別利益(段階取得に係る差益)による寄与が大きく、収益の再現性は本業利益の回復度合いに依存する。

  3. 流動比率168.8%、インタレストカバレッジ9.75倍など財務健全性指標は安定的だが、短期負債比率45.6%の高まりと短期借入金の増加は、資金調達構造の変化として観察される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,578円
base(基準)1,593円
bull(強気)1,618円
算出前提
1株純資産(BPS)1,634円
調整後予想EPS145.0円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.7%
予想EPSの信頼度調整×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.97倍 / 11.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,548円〜1,639円、ω±0.1で 1,591円〜1,594円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。