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80372026 第3四半期プライムJGAAP

カメイ(8037) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益6%増

2026年度第3四半期の売上高は4,218億円(前年同期比+3.2%)、営業利益は108.4億円(同+5.6%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

カメイ株式会社

商社・卸売/卸売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥4217.8億¥4086.8億+3.2%
営業利益¥108.4億¥102.7億+5.6%
持分法投資損益---
経常利益¥120.2億¥116.5億+3.2%
純利益¥79.1億¥76.4億+3.6%
ROE4.6%4.6%-

Executive Summary

2026年3月期第3四半期累計は増収増益となったが、利益率は低位にとどまり、通期営業利益計画に対する進捗もやや遅れ気味である。売上高は4217.8億円(前年比+3.2%)、営業利益は108.4億円(同+5.6%)、経常利益は120.2億円(同+3.2%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は73.4億円(同+3.1%)となった。営業利益の増益率が売上高伸長率を上回り、限定的ながら増益方向の営業レバレッジが働いた一方、自動車関連事業の牽引に対し海外・貿易事業の減益とファーマシー事業の赤字化が全体の伸びを抑制した。

業績変動要因

【売上高】売上高は4217.8億円で前年比+3.2%。セグメント別では最大構成のエネルギー事業が1980.7億円(構成比46.9%、前年比+1.0%)、海外・貿易事業が646.3億円(構成比15.3%、同+1.9%)、自動車関連事業が614.5億円(構成比14.6%、同+10.3%)と続く。自動車関連事業と食料事業(311.5億円、同+9.0%)が増収を牽引し、エネルギー・建設関連は低成長にとどまった。

【損益】営業利益は108.4億円(前年比+5.6%)。セグメント利益では自動車関連事業が42.2億円(同+15.1%)で最大の利益貢献となり、エネルギー事業28.0億円(同+17.6%)、食料事業7.6億円(前年0.7億円からの大幅増)も増益に寄与した。一方、海外・貿易事業は33.2億円で前年比-13.5%、ファーマシー事業は1.1億円の営業損失に転じ、利益成長の裾野は限定的である。経常利益は営業外収支11.9億円(受取配当金5.3億円、受取利息2.4億円等)の押し上げで120.2億円となり、特別損益は純額1.5億円と小幅。純利益は税負担(実効税率約35%)を経て73.4億円となった。全体として増収増益。

セグメント別分析

自動車関連事業は売上高614.5億円(構成比14.6%)、営業利益42.2億円(利益率6.9%)で全セグメント中最高の利益率を示し、前年比+15.1%増益と全社利益成長の主因となった。エネルギー事業は売上高1980.7億円と最大規模だが利益率1.4%と低く、価格・需給変動への感応度が高い構造である。海外・貿易事業は利益率5.1%と相対的に高いが、営業利益は前年比-13.5%と減益に転じており、主力利益源の回復状況が注視点となる。ファーマシー事業は売上高152.1億円に対し営業損失1.1億円(利益率-0.7%)で赤字化し、店舗収益性の改善が課題である。ペット関連事業は利益率1.1%、建設関連事業は2.9%と、いずれも小規模かつ低収益にとどまる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は2.6%で前年同期の2.5%からわずかに改善したが、絶対水準としては低い。純利益率は1.7%で概ね横ばい。粗利益率は17.0%、販管費率は14.4%であり、粗利と販管費の差が小さく利益がコスト変動の影響を受けやすい構造である。ROEは4.6%にとどまる。【キャッシュ品質】親会社株主帰属包括利益80.0億円は純利益73.4億円をやや上回り、有価証券評価差額金26.1億円の増加が寄与する一方、為替換算調整額は-19.6億円と目減り要因となっている。【投資効率】自己資本比率は52.7%と高水準で、資本効率よりも財務安定性を重視した構造といえる。EPSは239.77円(前年比+11.5%)で、純利益の伸び率を上回る。【財務健全性】現金及び預金624.6億円は有利子負債を上回るネットキャッシュの状態にあり、流動比率は約154%と健全。短期借入金380.9億円が有利子負債の大半を占め、負債構成は短期に偏っている点は継続的な確認事項である。

キャッシュフロー分析

本資料にキャッシュフロー計算書の直接データは含まれないが、貸借対照表の変化から資金動向を確認できる。現金及び預金は624.6億円と前年同期末の622.6億円からほぼ横ばいで推移している。売掛金・受取手形は742.3億円(前年760.4億円)とやや減少、棚卸資産は340.4億円(前年320.1億円)と増加しており、在庫積み増しが運転資本を圧迫する方向に作用している可能性がある。買掛金・支払手形は588.7億円(前年568.4億円)と増加しており、仕入債務の活用がある程度運転資本負担を緩和している。有形固定資産は1016.7億円と前年から増加しており、設備投資が継続していることがうかがえる。総資産は3277.7億円、純資産は1726.4億円といずれも前年から増加しており、内部留保の積み上げが資金基盤を支えている。

収益の質

経常利益120.2億円のうち営業外収益は21.0億円で、受取配当金5.3億円と受取利息2.4億円が主な構成要素であり、いずれも安定的な経常項目である。営業外費用9.1億円のうち支払利息は5.2億円であり、インタレストカバレッジは営業利益ベースで約21倍と利払い能力に余裕がある。特別損益は特別利益1.9億円(主に固定資産売却益1.8億円)、特別損失0.4億円と純額でわずかにプラスであり、税引前利益への影響は限定的な一時的要因にとどまる。親会社株主に帰属する包括利益は80.0億円で純利益73.4億円をやや上回るが、この差は有価証券評価差額金26.1億円の増加と為替換算調整額-19.6億円の下押しが相殺し合った結果であり、市況要因に左右される性質のものである。全体として収益の中心は営業活動によるものであり、一時的要因や営業外要因への依存度は限定的である。

業績予想・ガイダンス

通期計画は売上高5863.0億円(前年比+2.1%)、営業利益157.1億円(同-1.3%)、経常利益169.5億円(同-4.5%)である。第3四半期累計の進捗率は売上高71.9%、営業利益69.0%、経常利益70.9%で、標準的な進捗率75%をいずれも下回るが乖離は10pt未満にとどまる。会社計画の営業利益達成には第4四半期に約48.7億円の利益が必要であり、通期計画自体が前期比減益を織り込んでいる点から、下期は慎重な前提が置かれていると考えられる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり50円、通期配当予想は105円である。中間実績を差し引くと期末配当は55円と想定される。通期純利益計画110.0億円と期中平均株式数3060万株を基準とすると、予想年間配当総額は約32.1億円、配当性向は約29.2%となり、一般的な目安である60%を下回る水準である。利益剰余金1326.6億円および現金及び預金624.6億円の水準を踏まえると、配当支払いの原資には相応の余力がある。

リスク要因

  1. 海外・貿易事業の収益悪化: 営業利益33.2億円、利益率5.1%と相対的に高収益なセグメントだが、前年比-13.5%の減益となった。為替や海外需要動向が全社利益に与える影響は大きく、回復の有無が注視点である。

  2. 資金調達の短期偏重: 有利子負債のうち短期借入金380.9億円が大半を占める構造である。現金及び預金624.6億円が有利子負債を上回るネットキャッシュの状態にあり緩衝材はあるものの、借換条件の変化には継続的な確認が必要である。

  3. 低マージン構造とファーマシー事業の赤字: 粗利益率17.0%、営業利益率2.6%という低収益構造に加え、ファーマシー事業が1.1億円の営業損失に転じており、コスト・価格変動への耐性と赤字事業の改善状況が課題となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(trading)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率2.6%3.3% (1.8%–5.0%)−0.8pt
純利益率1.9%3.1% (1.4%–6.3%)−1.2pt

自社の収益性は業種中央値をいずれも下回り、営業利益率・純利益率ともに業種内で相対的に低い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.2%5.2% (-4.1%–8.6%)−2.0pt

売上高成長率も業種中央値を下回るが、IQR下限(-4.1%)は上回っており、業種内で極端な劣後ではない。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益成長率(+5.6%)が売上高成長率(+3.2%)を上回り、営業利益率は前年同期からわずかに改善した。もっとも2.6%という水準は業種中央値3.3%を下回っており、収益性改善は途上段階にある。

  2. 自動車関連事業(営業利益42.2億円、前年比+15.1%)が全社増益の主因である一方、海外・貿易事業(同33.2億円、-13.5%)とファーマシー事業(営業損失1.1億円)が相殺要因となっており、利益成長の裾野は限定的である。

  3. 通期営業利益進捗率は69.0%と標準進捗率75%をやや下回るが、通期計画自体が前期比減益を織り込んでおり、乖離幅は限定的である。有利子負債の88.6%を短期借入金が占める点は、財務健全性を評価するうえで継続的な確認事項である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)5,109円
base(基準)5,145円
bull(強気)5,208円
算出前提
1株純資産(BPS)5,642円
調整後予想EPS372.7円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向29.2%
予想EPSの信頼度調整×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.91倍 / 13.8倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 5,002円〜5,294円、ω±0.1で 5,128円〜5,156円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。