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79722026 第1四半期プライムJGAAP

イトーキ(7972) 2026年度第1四半期決算 増収・営業益9%増

2026年度第1四半期の売上高は472.2億円(前年同期比+10.5%)、営業利益は80.9億円(同+9.0%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

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クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥472.2億¥427.4億+10.5%
営業利益¥80.9億¥74.2億+9.0%
経常利益¥80.9億¥73.2億+10.6%
純利益¥55.4億¥49.1億+12.8%
ROE9.4%8.6%-

Executive Summary

増収増益かつ利益成長が売上成長を上回る好決算となり、収益性の高さが特徴的な四半期であった。売上高は472.2億円(前年比+10.5%)、営業利益は80.9億円(同+9.0%)、経常利益は80.9億円(同+10.6%)、純利益は55.4億円(同+12.8%)となった。設備機器・パブリック事業の急伸が増益を牽引し、営業利益率は17.1%と高水準を維持した。

業績変動要因

【売上高】売上高は472.2億円で前年比+10.5%増加した。セグメント別ではWorkplace事業が365.3億円(構成比77.3%、YoY+5.4%)と主力を維持する一方、FacilitiesEquipmentPublic事業が103.9億円(構成比22.0%、YoY+33.7%)と急拡大し、増収を大きく後押しした。地域別では国内が451.2億円(同+9.9%)と中心を占め、アジアは20.3億円(同+32.5%)と規模は小さいものの高成長であった。

【損益】営業利益は80.9億円(同+9.0%)、経常利益は80.9億円(同+10.6%)となり、営業外損益は収益2.1億円・費用2.1億円とほぼ均衡し利益変換は良好であった。特別損益は利益0.6億円・損失0.9億円と純額0.3億円のマイナスにとどまり、一時的要因の影響は軽微である。純利益55.4億円は営業利益の伸び(+9.0%)を上回る+12.8%増となり、法人税等負担の相対的な低下が寄与した。セグメント利益ではWorkplace事業が70.6億円(同+0.7%、利益率19.3%)とほぼ横ばいだったのに対し、FacilitiesEquipmentPublic事業は10.0億円(同+168.9%、利益率9.7%、前年4.8%から大幅改善)と採算改善が顕著であった。結論として、増収増益である。

セグメント別分析

Workplace事業は売上365.3億円(構成比77.3%、YoY+5.4%)、営業利益70.6億円(同+0.7%)で、連結営業利益の87.3%を占める主力事業だが、利益成長は横ばいに近い水準にとどまった。FacilitiesEquipmentPublic事業は売上103.9億円(構成比22.0%、YoY+33.7%)、営業利益10.0億円(同+168.9%)と大幅増益で、利益率も4.8%から9.7%へ改善し、全社増益の主要因となった。地域別では日本が売上の95.5%を占め主軸だが、アジアが同+32.5%と高成長を示している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率17.1%は前年同期17.4%から小幅低下したものの、純利益率11.7%は前年同期比約23bp改善し、増収に伴うコスト効率は概ね維持されている。ROEは9.4%で、純利益率×総資産回転率0.34回×財務レバレッジ2.32倍の構成要素のうち、総資産回転率が改善余地を残す。【キャッシュ品質】売掛金は399.4億円と総資産の29.1%を占め、売上拡大に伴い売掛金回転日数は77日水準に達しており、増収の資金化速度がやや鈍いことを示唆する。棚卸資産は76.0億円で総資産の5.5%にとどまり、生産面の滞留は限定的である。【投資効率】EPSは112.10円(前年99.92円、+12.2%)、BPSは1,195.35円(前年1,147.78円)で、1株あたり価値は着実に積み上がっている。【財務健全性】自己資本比率は43.1%(前年43.4%)とほぼ横ばいで安定している。流動負債が総負債の69.8%を占める点は、短期資金繰りの継続的な観察材料となる。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細開示はないものの、BS推移から資金動向を読み取ると、現金及び預金は208.2億円で前年同期の216.3億円からやや減少している。売上債権(売掛金399.4億円、電子記録債権92.9億円)が前年から大きく積み上がっており、増収に伴う運転資金負担が資金効率に影響している可能性がある。短期借入金は218.8億円と前年の128.3億円から大幅に増加しており、運転資金や設備投資資金の一部を短期借入で手当てしている様子がうかがえる。利益剰余金は446.4億円と前年から着実に積み上がっており、本業からの利益蓄積は継続している。

収益の質

営業利益80.9億円と経常利益80.9億円はほぼ一致しており、営業外収益2.1億円・営業外費用2.1億円が均衡することで、利益の大部分が経常的な本業由来であることを示している。営業外収益の内訳は為替差益0.7億円、受取配当金0.1億円など小口項目の積み上げで、特定の一過性収益に依存する構造ではない。特別損益は利益0.6億円(投資有価証券売却益0.1億円等)に対し損失0.9億円(固定資産除却損等)が計上され、純額でわずかにマイナスとなったが純利益55.4億円に対する影響は軽微である。包括利益は60.5億円で純利益55.4億円を上回り、有価証券評価差額金5.1億円の増加が主因であり、事業外の評価益要因が包括利益を押し上げている点は留意点となる。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想(売上高1,675.0億円、営業利益160.0億円、経常利益160.0億円)に対し、当第1四半期の進捗率は売上高28.2%、営業利益50.6%、経常利益50.6%と、営業利益・経常利益は標準的な25%水準を大きく上回っている。通期計画の営業利益率は9.6%を想定しており、当第1四半期の17.1%との間には差があるため、下期にかけて利益率が平準化する計画である可能性がある。業績予想・配当予想ともに修正はなく、現時点の進捗は計画達成に向けて順調な水準にある。

株主還元

通期配当予想は1株あたり90.00円で、修正はない。通期EPS予想226.68円に基づく配当性向は約39.7%であり、60%未満の一般的な持続可能性の目安に収まっている。当第1四半期のEPSは112.10円で通期予想の49.5%に達しており、利益進捗は年間配当計画を支える水準にある。自己株式数は397.5万株保有しているが、自社株買いに関する新規実施の開示はなく、本レポートでは配当性向のみを評価指標として用いる。

リスク要因

  1. 主力事業の利益成長鈍化: Workplace事業は連結営業利益の87.3%を占めるが、営業利益成長率は+0.7%にとどまり横ばいに近い。全社利益が同事業の案件動向に大きく依存する構造である。

  2. 売掛金回転日数の長期化: 売掛金399.4億円と電子記録債権92.9億円の合計が積み上がり、売掛金回転日数は約77日水準に達している。増収局面での債権膨張が資金効率に影響する可能性がある。

  3. 短期負債への依存: 短期借入金は218.8億円で前年の128.3億円から増加し、流動負債が総負債の69.8%を占める。インタレストカバレッジは60.8倍と厚いが、借換条件や金利動向の継続的な確認が必要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率17.1%7.2% (3.2%–12.5%)+9.9pt
純利益率11.7%5.9% (2.9%–12.5%)+5.9pt

業種中央値を大きく上回る収益性水準にあり、収益構造は業種内で上位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)10.5%5.6% (1.1%–13.9%)+4.9pt

売上成長率も業種中央値を上回るが、上位四分位(13.9%)には届いておらず業種内上位圏の水準である。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 設備機器・パブリック事業が営業利益+168.9%増と急伸し、利益率も4.8%から9.7%へ改善したことが、当第1四半期増益の主因である。この事業の採算改善が一過性か構造的かが今後の焦点となる。

  2. 営業利益・経常利益の通期進捗率はいずれも50.6%と標準を大きく上回るが、通期計画の想定営業利益率9.6%と当第1四半期実績17.1%には差があり、下期の利益率動向を注視する必要がある。

  3. 純利益率は前年同期比で改善した一方、売掛金回転日数の長期化と短期借入金の増加が同時に進んでおり、増収の裏側での運転資金効率がモニタリングポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,506円
base(基準)1,598円
bull(強気)1,626円
算出前提
1株純資産(BPS)1,195円
調整後予想EPS249.3円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向39.7%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER1.34倍 / 6.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,553円〜1,645円、ω±0.1で 1,588円〜1,613円。

注記:

  • 通期予想に対する純利益の進捗(49%)が標準(25%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。