記事一覧に戻る
78972026 第3四半期スタンダードJGAAP

ホクシン(7897) 2026年度第3四半期決算 増収1%

2026年度第3四半期の売上高は77.4億円(前年同期比+0.9%)、営業損失は9,200万円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

ホクシン株式会社

情報通信・サービスその他/その他製品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥77.4億¥76.8億+0.9%
営業利益−¥0.9億−¥0.3億−217.2%
経常利益−¥0.9億−¥0.3億−214.3%
純利益−¥0.6億−¥0.0億−1450.0%
ROE(年換算)−1.4%−0.1%-

Executive Summary

増収にもかかわらず営業損失が拡大しており、コスト吸収力の低下が今期決算の最重要ポイントである。売上高は77.4億円(前年比+0.9%)となったが、営業利益は-0.9億円と前年の-0.3億円から赤字幅が拡大した。経常利益も-0.9億円、純利益は-0.6億円(前年-0.0億円)と、いずれも損失が拡大している。粗利率の低下と販管費増加が営業損失拡大の主因である。

業績変動要因

【売上高】売上高は77.4億円で前年比+0.9%の小幅増収となった。売上原価は67.5億円へ増加し、増収率を上回るペースで拡大したため、売上総利益は10.0億円(前年10.5億円)へ減少した。粗利率は12.9%で前年の13.6%から0.7pt低下しており、原価上昇または製品ミックスの悪化が増収効果を打ち消している。

【損益】販管費は10.9億円(前年10.8億円、+1.4%)へ増加し、売上成長率を上回るペースで拡大した。粗利率低下と販管費率上昇が重なり、営業利益は-0.9億円(前年-0.3億円)へ赤字が拡大した。営業外損益はほぼ均衡し、経常利益も-0.9億円となった。純利益は-0.6億円(前年-0.0億円)で、法人税等が0.3億円の利益計上となったため税引前損失-0.9億円より縮小している。増収減益の決算であり、増収効果を採算悪化が相殺する構造となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-1.2%(前年-0.4%)、純利益率は-0.8%(前年-0.1%)で、いずれも前年から悪化している。粗利率は12.9%(前年13.6%)へ低下し、増収効果を吸収する採算構造の弱さが表れている。【キャッシュ品質】営業損失の状態下で支払利息0.3億円の負担があり、営業利益が金融費用を賄えない状況にある。【投資効率】ROE(年換算)は-1.4%で、純利益率の赤字化が資本効率を押し下げる主因となっている。【財務健全性】自己資本比率は41.4%(前年42.4%)で高水準を維持しているが、流動資産77.6億円に対し流動負債58.5億円、現金及び預金16.6億円に対し短期の有利子負債が一定規模存在し、資金繰り管理の重要性が増している。

キャッシュフロー分析

CF計算書の開示数値は確認できないため、BSの動きから資金動向を分析する。現金及び預金は16.6億円で前年の16.8億円からほぼ横ばいである。一方、売掛金は17.1億円(前年14.0億円)へ増加し、買掛金も25.8億円(前年22.1億円)へ増加している。長期借入金は21.9億円(前年19.9億円)へ増加しており、営業損失下での資金需要を借入で補っている可能性がある。投資有価証券は7.1億円(前年5.7億円)へ増加し、資金の一部が投資に向けられている。総じて、営業損益の悪化と借入増加が並行して進んでおり、資金繰り面での動向確認が有用である。

収益の質

当期の純利益-0.6億円は、税引前損失-0.9億円に対し法人税等が0.3億円の利益計上となったことで損失幅が縮小した結果である。前年同期には投資有価証券売却益0.3億円という一時的な特別利益が計上されていたが、当期は固定資産除却損0.05億円が計上されており、一時項目の構成が反転している。この一時項目の反動を除いても、営業損失は0.9億円と前年の0.3億円から拡大しており、赤字の中心は営業段階の採算悪化にある。営業外収益0.4億円、営業外費用0.4億円(うち支払利息0.3億円)はほぼ相殺しており、経常利益への影響は限定的である。粗利率低下と販管費増加という構造要因が続く場合、収益の質は本業の採算改善なしには持続的に向上しないと考えられる。

業績予想・ガイダンス

会社は通期売上高110.0億円(前年比+7.6%)、営業利益0.6億円、経常利益0.3億円、純利益0.2億円を予想している。累計売上高77.4億円は通期予想に対して70.4%の進捗であり、第3四半期時点の標準的な進捗率75%をやや下回る。一方、累計営業損益は-0.9億円であり、通期予想の営業利益0.6億円を達成するには第4四半期単独で1.5億円程度の営業利益が必要となる。これは累計の営業利益率-1.2%から大幅な改善を前提とするものであり、第4四半期における採算改善の実現度が今後の確認点となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円であり、会社の通期配当予想は1株当たり2.0円である。期中平均株式数2,835万株を基準とすると年間配当総額は約0.57億円となり、通期純利益予想0.2億円に対する予想配当性向は約284%となる。累計純損失0.6億円という現状を踏まえると、予想配当は当期の利益創出力のみでは裏付けられておらず、利益剰余金(32.3億円)や資金繰り、第4四半期の収益改善状況に依存する構造である。

リスク要因

  1. 採算悪化リスク: 粗利率が12.9%(前年13.6%)へ低下し、増収にもかかわらず営業損失が0.9億円へ拡大している。原材料コストや製品ミックスの悪化が続く場合、収益改善は一段と遅れる可能性がある。

  2. 金利負担・資金調達リスク: 営業利益が支払利息0.3億円を賄えない状態が続いており、長期借入金は21.9億円(前年19.9億円)へ増加している。営業損失が続く中での金融費用負担は財務面の留意点である。

  3. 通期計画達成リスク: 通期営業利益予想0.6億円に対し累計は-0.9億円の営業損失であり、第4四半期に大幅な採算改善が必要となる。未達となった場合、収益力回復の時期が後ずれする可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(manufacturing)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−1.2%8.6% (4.3%–12.7%)−9.8pt
純利益率−0.8%6.4% (2.8%–10.3%)−7.2pt

自社の収益性は業種中央値を大きく下回り、製造業内でも下位に位置する水準である。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)0.9%3.3% (-2.1%–8.9%)−2.4pt

売上高成長率も業種中央値をやや下回り、成長面でも中位以下の位置づけである。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高は前年比+0.9%の増収を確保したものの、粗利率低下と販管費増加により営業損失が0.3億円から0.9億円へ拡大しており、増収が収益性改善に結び付いていない点が今回の決算の特徴である。

  2. 通期会社予想の営業利益0.6億円を達成するには第4四半期に大幅な採算改善が必要であり、進捗状況と第4四半期のマージン動向が今後の確認事項となる。

  3. 予想配当性向は約284%と、通期純利益予想を大きく上回る水準であり、配当の実現は利益創出力の回復や資金繰り状況に依存する構造となっている。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)151円
base(基準)151円
bull(強気)151円
算出前提
1株純資産(BPS)205円
調整後予想EPS0.7円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向100.0%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.74倍 / 204.2倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 147円〜155円、ω±0.1で 150円〜152円。

注記:

  • 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 33%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。