- 売上高: 45.90億円
- 営業利益: 2.42億円
- 当期純利益: 1.44億円
- 1株当たり当期純利益: 111.89円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 45.90億円 | 44.43億円 | +3.3% |
| 売上原価 | 35.05億円 | 35.67億円 | -1.8% |
| 売上総利益 | 10.85億円 | 8.76億円 | +23.9% |
| 販管費 | 8.43億円 | 7.89億円 | +6.8% |
| 営業利益 | 2.42億円 | 86百万円 | +181.4% |
| 営業外収益 | 9百万円 | 15百万円 | -38.3% |
| 営業外費用 | 17百万円 | 43百万円 | -60.1% |
| 経常利益 | 2.34億円 | 58百万円 | +303.4% |
| 税引前利益 | 2.35億円 | 57百万円 | +308.9% |
| 法人税等 | 91百万円 | 23百万円 | +299.2% |
| 当期純利益 | 1.44億円 | 35百万円 | +315.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.44億円 | 34百万円 | +323.5% |
| 包括利益 | 70百万円 | 1.67億円 | -58.1% |
| 減価償却費 | 1.39億円 | 1.64億円 | -15.2% |
| 支払利息 | 4百万円 | 3百万円 | +38.9% |
| 1株当たり当期純利益 | 111.89円 | 26.41円 | +323.7% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 53.76億円 | 58.14億円 | -4.38億円 |
| 現金預金 | 17.21億円 | 23.82億円 | -6.61億円 |
| 売掛金 | 18.74億円 | 15.80億円 | +2.94億円 |
| 棚卸資産 | 7.38億円 | 7.89億円 | -51百万円 |
| 固定資産 | 39.69億円 | 40.38億円 | -69百万円 |
|
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -2.07億円 | 1.41億円 | -3.48億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -3.53億円 | -1.22億円 | -2.30億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 3.1% |
| 粗利益率 | 23.6% |
| 流動比率 | 479.7% |
| 当座比率 | 413.9% |
| 負債資本倍率 | 0.32倍 |
| インタレストカバレッジ | 60.06倍 |
| EBITDAマージン | 8.3% |
| 実効税率 | 38.6% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +3.3% |
| 営業利益前年同期比 | +180.0% |
| 経常利益前年同期比 | +303.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +315.2% |
| 包括利益前年同期比 | -57.6% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 1.46百万株 |
| 自己株式数 | 230千株 |
| 期中平均株式数 | 1.29百万株 |
| 1株当たり純資産 | 5,745.94円 |
| EBITDA | 3.81億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 60.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| AutomobilePartsRelated | 29.71億円 | 2.29億円 |
| IndustrialMaterialsRelated | 16.19億円 | 13百万円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 91.00億円 |
| 営業利益予想 | 3.10億円 |
| 経常利益予想 | 3.10億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 2.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 152.66円 |
| 1株当たり配当金予想 | 60.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の永大化工は、売上微増ながらも大幅な採算改善で営業利益・経常利益・純利益が急回復した四半期でした。売上高は45.90億円で前年比+3.3%、売上総利益は10.85億円、粗利率は23.6%と堅調です。営業利益は2.42億円で前年比+180.0%、営業利益率は5.3%と前年の約1.9%から大幅に改善しました。経常利益は2.34億円(+303.2%)で、営業外収支は差し引き-0.08億円と軽微なマイナスにとどまっています。当期純利益は1.44億円(+315.2%)、実効税率は38.6%とやや高めです。EPSは111.89円、期中平均株式数128.9万株ベースでの利益水準改善が確認できます。デュポン分解上、純利益率3.1%、総資産回転率0.491、財務レバレッジ1.32倍から算出されるROEは2.0%と依然低位で、収益改善にもかかわらず資本効率は課題です。ROICは2.4%とベンチマーク(>5%)を下回り、投下資本対効果の改善余地が大きい状況です。営業CFは-2.07億円とマイナスで、営業CF/純利益は-1.44倍と利益の現金裏付けに弱さが見られます。流動比率479.7%、当座比率413.9%と流動性は極めて厚く、負債資本倍率0.32倍、インタレストカバレッジ60.1倍と財務耐性は強固です。販管費は8.43億円、販管費率は約18.4%で、売上伸長に対して固定費負担の比率が低下したことが利益率改善に寄与したと推察されます。営業外収益は0.09億円と限定的で、今回の利益回復は主にコア事業の採算改善に依存しています。四半期の包括利益は0.70億円と純利益を下回り、その他包括損益要因がマイナス寄与した可能性があります。財務CFは-3.53億円で、自社株買い1.28億円や(推定)借入返済が資金流出となりました。現預金は17.21億円と潤沢で、短期資金需要に対する安全余裕度は高いです。総じて、採算改善トレンドは明確ですが、営業CFの弱さと低ROIC/ROEが中期的な課題であり、在庫・売掛金の運転資本管理と資本効率向上が今後の焦点となります。今後は価格改定の浸透、製品ミックス改善、原材料価格の安定化が継続すれば、利益率の底上げと現金創出力の改善が期待されます。
ステップ1(ROE分解): ROE 2.0% = 純利益率3.1% × 総資産回転率0.491 × 財務レバレッジ1.32。ステップ2(変化要因): 今期は営業利益が+180%と大幅伸長し、純利益率が改善したことがROEの主因。一方、総資産回転率0.491とレバレッジ1.32は低位・保守的でROE押し上げ効果は限定的。ステップ3(ビジネス理由): 販売価格改定や製品ミックス改善、原材料コストの落ち着き、および固定費の伸び抑制により、営業利益率が5.3%まで回復。営業外収支は-0.08億円で中立的。ステップ4(持続性評価): 価格転嫁とコスト抑制が浸透すれば利益率改善は一定の持続可能性。ただし原材料価格や為替が反転すればマージンの逆風に。総資産回転率は運転資本(売掛金・在庫)の効率改善がなければ上がりにくい。低レバレッジ方針は継続見込み。ステップ5(懸念トレンド): 営業CFがマイナスで、会計利益とキャッシュの乖離が発生。売上成長率(+3.3%)に対し、販管費の絶対額は増減不明だが、販管費率は約18.4%で固定費吸収により利益率改善、今後は売上が頭打ちだと逆にレバレッジが剥落するリスク。
売上は+3.3%と緩やかな成長で、数量・価格のいずれか、もしくは両方が寄与した可能性。営業利益は+180%と、価格改定やミックス改善、原材料コスト緩和による粗利率改善、および固定費の吸収が主因とみられます。営業利益率は5.27%(前年約1.94%)と約333bp改善。営業外収益は0.09億円と限定的で、成長の源泉はコア事業。実効税率が38.6%と高めで、税負担は成長の一部を相殺。中期的には、運転資本効率化(回収サイト短縮、在庫最適化)と高付加価値製品比率の引き上げが売上持続性と利益の質向上に不可欠。外部環境では、原材料価格と為替(円安/円高)の変動が価格転嫁の進捗と需要に影響。今後の見通しは、マージン正常化の継続余地はあるが、営業CFの改善(在庫・売掛の増加反転)が伴うかが重要な確認点。
流動比率479.7%、当座比率413.9%と非常に厚い流動性で、短期的な支払い能力に懸念はありません。負債資本倍率0.32倍、長期借入金6.51億円、短期借入金1.04億円と保守的な資本構成。インタレストカバレッジ60.06倍で利払い負担は極小。満期ミスマッチ面では、流動資産53.76億円に対し流動負債11.21億円、現金17.21億円が短期借入金1.04億円および買掛金2.65億円を大幅に上回り、ミスマッチリスクは低い。オフバランス債務の情報は未記載で、特段の示唆はなし。自己資本70.68億円と厚く、財務耐性は高水準。
営業CFは-2.07億円で、営業CF/純利益は-1.44倍と品質面で要注意。会計上の利益成長に対し、運転資本の増加(売掛金や在庫の積み上がり)がキャッシュを吸収した可能性が高い。減価償却費1.39億円を加味するとキャッシュ創出力は本来もう少し底堅いはずで、運転資本の一時的増分が主因なら下期の巻き戻しに期待。設備投資は-0.66億円と抑制的で、営業CFベースでは暫定的なFCF(営業CF−設備投資)≈ -2.73億円と推定されるが、投資CFの全体開示がないため確定はできない。財務CF-3.53億円は自社株買い-1.28億円や(推定)借入返済の影響。総じて、短期的にキャッシュアウトが続く一方、手元流動性が潤沢なため耐性は十分。下期に営業CFが黒転・安定化するかが品質改善のカギ。
配当実績額は未記載ながら、計算上の配当性向は60.8%と目安の60%をわずかに上回る水準。今期は営業CFがマイナスで、(配当+設備投資)を営業CFで十分に賄えていない可能性があるため、キャッシュベースの持続可能性はやや慎重視。もっとも、手元現金17.21億円と低レバレッジにより短期の配当継続余力は高い。中期的な持続性は、営業CFの黒字定着とROIC改善に依存。自社株買い(-1.28億円)も実施しており、総還元方針は積極だが、キャッシュ創出の裏付けが今後の継続判断材料。
ビジネスリスク:
- 原材料価格(石油化学・樹脂等)変動による粗利率圧迫リスク
- 為替変動が輸入コスト・価格競争力に与える影響
- 主要顧客・用途領域(自動車・産業資材等)の需要変動
- 製品ミックスの高付加価値化が進まない場合の収益性停滞
財務リスク:
- 営業CFのマイナス継続によるキャッシュフロー圧迫
- 在庫・売掛金の増加による運転資本負担拡大
- 実効税率の高止まりによるフリーキャッシュフローの目減り
主な懸念事項:
- ROIC 2.4%と投下資本効率が低位で、資本コストを下回る可能性
- 営業CF/純利益が-1.44倍と利益のキャッシュ裏付けが弱い
- 包括利益が純利益を下回り、評価性のその他包括損益がマイナス寄与の可能性
- 原材料市況反転時のマージン後退リスク
重要ポイント:
- 売上+3.3%に対して営業利益+180%と採算改善が主導
- 営業利益率は約333bp改善の5.3%まで回復
- ROE 2.0%、ROIC 2.4%と資本効率は依然課題
- 営業CFは-2.07億円でキャッシュ創出に弱さ、運転資本の見直しが急務
- 流動性・レバレッジは極めて健全で下振れ耐性は高い
注視すべき指標:
- 営業CFと運転資本回転(売掛・在庫の伸びと回転日数)
- 粗利率と営業利益率(価格転嫁・ミックス改善の持続度)
- ROIC(NOPATと投下資本の動向)
- 実効税率の推移
- 自社株買い・配当の総還元額とFCFカバレッジ
セクター内ポジション:
同業中小型化学メーカーと比べ、財務体質(流動性・低レバレッジ)は優位だが、ROE/ROICは低位で資本効率に劣後。今期は採算改善が顕著で収益力は改善途上だが、キャッシュ創出の裏付けと運転資本効率での巻き返しが必要。
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