クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥20.8億 | ¥21.1億 | −1.3% |
| 営業利益 | ¥0.5億 | ¥0.8億 | −33.4% |
| 経常利益 | ¥0.7億 | ¥1.0億 | −27.3% |
| 純利益 | ¥0.7億 | ¥0.9億 | −29.3% |
| ROE(年換算) | 3.5% | 5.1% | - |
Executive Summary
2026年3月期第3四半期累計は減収減益となり、収益性の悪化が主眼点である。売上高は20.8億円(前年21.1億円、YoY-1.3%)、営業利益は0.5億円(前年0.8億円、YoY-33.4%)、経常利益は0.7億円(前年1.0億円、YoY-27.3%)、純利益は0.7億円(前年0.9億円、YoY-29.3%)となった。売上減少幅は小さいものの、販管費が5.1億円(前年比約4%増)へ増加し、営業利益率は前年3.6%から2.4%へ低下、利益減少率が売上減少率を大きく上回った。
業績変動要因
【売上高】売上高は20.8億円で前年同期比1.3%減とほぼ横ばいの推移である。セグメント別ではBusinessForm11.5億円、InformationProcessing9.3億円で構成され、後者の利益率17.7%が前者9.8%を上回る。粗利益率は26.8%と前年同期の水準を維持しており、原価面での急激な悪化は見られない。
【損益】営業利益は0.5億円で前年比33.4%減、営業利益率は前年3.6%から2.4%へ約116bp低下した。主因は販管費の増加であり、販管費率は23.1%から24.4%へ上昇し、粗利益の小幅な減少を上回るコスト増が利益を圧迫した。営業外収支は受取利息0.09億円、受取配当金0.07億円などにより0.22億円の黒字を確保し、経常利益0.7億円を下支えしている。特別損益はほぼ相殺され、実効税率9.4%の低さもあり純利益は経常利益に近い0.7億円となった。売上減少幅を上回る利益減少幅から、結論として減収減益である。
セグメント別分析
BusinessFormセグメントは売上高11.5億円、営業利益1.1億円で利益率9.8%。InformationProcessingセグメントは売上高9.3億円、営業利益1.6億円で利益率17.7%となり、収益性はInformationProcessingが優位である。全社費用は報告セグメントに帰属しない一般管理費として調整額に含まれ、連結営業利益0.5億円との差はこの全社費用の負担によるものである。
主要財務指標
【収益性】営業利益率2.4%(前年3.6%)、純利益率3.1%(前年4.4%)はいずれも前年から低下し、粗利益率26.8%はほぼ横ばいであることから、収益悪化の主因は販管費率の上昇(23.1%→24.4%)にある。【キャッシュ品質】営業外収益は受取利息0.09億円・受取配当金0.07億円で構成され、売上高の1.4%程度にとどまり、本業の収益力を大きく補うほどの規模ではない。【投資効率】年換算ROEは3.5%、ROICも同水準の3.5%であり、純利益率・資産回転率・財務レバレッジの分解上、いずれの要素にも大きな上振れがない。【財務健全性】自己資本比率73.2%、流動比率245.3%、D/Eレシオ0.37倍と資本構成は保守的だが、有利子負債3.0億円は全額短期借入で構成され、短期負債比率は100.0%である。
キャッシュフロー分析
現金及び預金は10.1億円で前年同期の11.1億円から約0.98億円(8.8%)減少したが、依然として短期借入金3.0億円を大きく上回る水準を維持している。流動資産15.5億円に対し流動負債6.3億円で流動比率は245.3%と高く、運転資本は9.2億円のプラスである。棚卸資産は前年の0.32億円から0.45億円へ39.3%増加しており、販売回復が伴わない場合は資金の在庫への滞留が資金効率に影響する可能性がある。純資産は24.5億円で前年23.9億円から増加し、利益剰余金の積み上げとその他有価証券評価差額金の上昇が資本基盤を支えている。
収益の質
当期の利益は本業の営業利益0.5億円に加え、受取利息0.09億円・受取配当金0.07億円などの営業外収益0.22億円が経常利益0.7億円を形成する構造であり、金融収益への依存度が本業の弱さを部分的に覆っている。特別利益0.01億円(投資有価証券売却益)と特別損失0.01億円(固定資産除却損等)はほぼ相殺され、一時的要因の影響は限定的である。実効税率は9.4%と低水準であり、税引前利益0.7億円から純利益0.7億円への転換率が高い。棚卸資産の39.3%増加はアクルーアルの観点から留意点であり、売上高が減少するなかでの在庫積み増しは、将来の在庫調整リスクを内包する。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想は売上高27.5億円(YoY-2.9%)、営業利益0.2億円(YoY-74.7%)、経常利益0.4億円(YoY-63.3%)、純利益0.3億円(YoY-70.0%)である。第3四半期累計の進捗率は売上高75.6%と標準的な水準に対し、営業利益250.0%、経常利益180.0%、純利益216.7%と大幅に上回っている。これは通期予想自体が前年から大幅な減益を見込んでいるためであり、逆算すると第4四半期単独では営業損失・純損失が計画に織り込まれている。年度末の費用計上や案件構成の変動が通期業績の着地を左右する重要な要素となる。
株主還元
第2四半期配当は0円で、期末配当は普通配当3円に創業70期記念配当2円を加えた合計5円が予定されている。通期予想EPS6.43円に対し、配当総額(5円)ベースの配当性向は約77.8%となり、一般的な持続可能性の目安である60%を上回る。普通配当3円のみでみると配当性向は約46.7%であり、記念配当を除けば負担は相対的に軽い。現金及び預金10.1億円、純資産24.5億円は配当支払いに対する資金的な安定性を支えている。
リスク要因
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収益性の悪化: 売上高が前年比1.3%減にとどまる一方、販管費増加により営業利益は33.4%減少した。販管費率が23.1%から24.4%へ上昇しており、固定費吸収力の低下が継続すれば営業利益率2.4%からの回復が遅れる可能性がある。
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第4四半期の業績変動リスク: 通期予想に対する累計進捗が営業利益250.0%、純利益216.7%に達しており、通期予想を前提とすると第4四半期は営業損失・純損失が織り込まれる計算となる。年度末の受注構成や費用計上の動向が年間業績を大きく左右する。
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短期債務への依存: 有利子負債3.0億円は全額短期借入金であり、短期負債比率は100.0%となっている。現金及び預金が短期借入金を7.1億円上回り流動性は厚いが、借換え条件の変化が資金コストに影響する可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(manufacturing)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 2.4% | 8.6% (4.3%–12.7%) | −6.2pt |
| 純利益率 | 3.1% | 6.4% (2.8%–10.3%) | −3.3pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回り、収益性は業種内で相対的に低い水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −1.3% | 3.3% (-2.1%–8.9%) | −4.6pt |
売上高成長率も業種中央値を下回り、トップラインの成長力は業種内で見劣りする。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
売上高が前年比1.3%減にとどまる一方、営業利益は33.4%減となり、販管費率上昇による収益レバレッジの悪化が決算の中心的な特徴である。粗利益率は26.8%とほぼ維持されており、コスト構造上の課題は固定費吸収力にある。
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通期予想は前年から大幅な減益を見込んでおり、第3四半期累計の進捗率は営業利益・純利益ともに通期予想を大きく上回る水準に達している。裏を返せば第4四半期の損益動向が年間業績の着地を決定する構造であり、年度末の動向確認が重要となる。
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期末配当5円には創業70期記念配当2円が含まれ、通期予想EPSに対する配当性向は約77.8%となる。記念配当という一時的要素を除いた継続的な株主還元方針の動向が今後の観察点となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 396円 |
| base(基準) | 398円 |
| bull(強気) | 399円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 526円 |
| 調整後予想EPS | 7.1円 |
| 株主資本コスト r | 10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 46.7% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.76倍 / 56.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 387円〜409円、ω±0.1で 394円〜400円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(217%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。