| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥13482.5億 | ¥12415.1億 | +8.6% |
| 営業利益 | ¥1895.2億 | ¥1802.3億 | +5.2% |
| 経常利益 | ¥2019.2億 | ¥1864.7億 | +8.3% |
| 純利益 | ¥614.8億 | ¥648.7億 | -5.2% |
| ROE | 7.1% | 8.2% | - |
2026年3月期決算は、売上高1兆3,482億円(前年比+1,067億円 +8.6%)、営業利益1,895億円(同+93億円 +5.2%)、経常利益2,019億円(同+155億円 +8.3%)、親会社株主帰属純利益1,407億円(同+114億円 +8.8%)の増収増益決算。主力のトイホビー事業が売上+12.9%、営業利益+24.2%と高成長を牽引し、アミューズメント事業も営業利益+19.8%と改善。デジタル事業は売上+4.6%ながら営業利益-17.3%とマージン低下が課題。営業利益率は14.1%(前年14.5%から0.4pt低下)、純利益率は10.4%(同10.4%で横ばい)と高水準を維持。営業CFは1,647億円で純利益の1.2倍、FCFは1,236億円と潤沢。通期予想は売上1兆3,500億円(+0.1%)、営業利益1,850億円(-2.4%)と保守的。
【売上高】売上高1兆3,482億円(前年比+8.6%)は全セグメントで成長。トイホビー事業は6,740億円(+12.9%)で全体の50.0%を占め、キャラクター玩具・カプセルトイ・カード等の複合展開が奏功。デジタル事業は4,766億円(+4.6%)で35.3%、家庭用ゲームとネットワークコンテンツの二輪駆動だが伸び率は鈍化。映像音楽事業は956億円(+5.3%)、アミューズメント事業は1,528億円(+8.0%)と安定成長。地域別では日本7,799億円(+11.8%)が最大の貢献、米州は2,292億円(-1.7%)と微減、欧州は1,576億円(-0.1%)と横ばい、アジアは1,816億円(+18.6%)と高成長。粗利率は39.4%(前年39.9%から0.5pt低下)で、売上原価率の上昇は製品ミックスの変化が要因。
【損益】売上原価8,171億円(売上原価率60.6%)、粗利5,312億円。販管費は3,417億円(販管費率25.3%、前年25.4%から0.1pt改善)で、のれん償却24億円含む。営業利益1,895億円(営業利益率14.1%)は前年比+5.2%。セグメント別では、トイホビーの営業利益1,269億円(利益率18.8%)が全体の約67%を占める主因、デジタルは567億円(利益率11.9%、前年14.4%から2.5pt低下)と収益性が悪化。営業外収益は137億円で、受取利息33億円、受取配当17億円、為替差益23億円、持分法投資利益48億円が寄与。営業外費用は13億円と軽微。経常利益2,019億円(経常利益率15.0%)は前年比+8.3%。特別利益15億円(投資有価証券売却益13億円)、特別損失57億円(減損損失7億円、投資有価証券評価損6億円等)で純額42億円の負担。税引前利益1,977億円、法人税等568億円(実効税率28.7%)、非支配株主利益3億円を控除し、親会社株主帰属純利益1,407億円(純利益率10.4%)。結論として、増収増益だがデジタルのマージン低下が全社営業利益率の伸びを抑制。
トイホビー事業は売上6,740億円(前年比+12.9%)、営業利益1,269億円(同+24.2%)、利益率18.8%で全社営業利益の約67%を占める主力。高マージンのカード・玩具展開が利益成長を牽引。デジタル事業は売上4,766億円(+4.6%)、営業利益567億円(-17.3%)、利益率11.9%(前年14.4%から2.5pt低下)。タイトル開発費・販促費の先行投入と運営型収益ミックスの変化が収益性を圧迫。映像音楽事業は売上956億円(+5.3%)、営業利益122億円(+3.4%)、利益率12.8%で底堅い。アミューズメント事業は売上1,528億円(+8.0%)、営業利益101億円(+19.8%)、利益率6.6%と改善。その他事業は売上390億円(+7.6%)、営業利益28億円(+68.7%)。全社費用調整後の営業利益は1,895億円。
【収益性】営業利益率14.1%(前年14.5%から0.4pt低下)は製造業平均を大きく上回る水準を維持。純利益率10.4%(同10.4%で横ばい)、ROE7.1%(親会社株主帰属純利益614.8億円÷株主資本8,614億円、前年8.2%から低下)は自己資本の厚さを反映。EBIT(営業利益)1,895億円、EBITDA(営業利益+減価償却費472億円+のれん償却24億円)2,391億円でEBITDAマージン17.7%。【キャッシュ品質】営業CF1,647億円は純利益(連結ベース615億円)の2.7倍で高品質。アクルーアル比率(純利益-営業CF)/総資産=-8.7%と良好。営業CF/EBITDA比率0.69倍は運転資本吸収と税支払い増の影響。売上債権回転期間39.6日、棚卸資産回転期間15.1日。【投資効率】総資産回転率1.13回(売上高1兆3,482億円÷期末総資産1兆1,905億円)。設備投資358億円/減価償却費472億円=0.76倍で維持更新投資水準。CapEx/売上比率2.7%。【財務健全性】自己資本比率72.4%(前年71.9%から0.5pt改善)、流動比率266%、現預金4,333億円、有利子負債実質ゼロ(短期借入金・長期借入金なし、リース債務のみ)。D/E比率0.38倍(負債3,291億円÷純資産8,614億円)は極めて低水準。インタレストカバレッジ(EBIT1,895億円÷支払利息5億円)386倍で財務安全性は極めて高い。
営業CFは1,647億円(前年1,873億円から-12.1%)で減少したが、税引前利益1,977億円に減価償却費472億円、のれん償却24億円、減損損失7億円等の非資金費用を加算した営業CF小計2,282億円から、売上債権増-193億円、棚卸資産増-14億円、仕入債務増23億円、契約負債増19億円等の運転資本増減と法人税支払677億円が控除された。運転資本の吸収が前年より大きく、営業CFの減少要因。投資CFは-412億円で、設備投資-358億円(有形固定資産取得)、無形資産取得-100億円、投資有価証券取得-37億円が主因。定期預金の純増減は8億円のプラス寄与。FCF(営業CF+投資CF)は1,236億円で前年1,253億円から微減だが潤沢。財務CFは-830億円で、配当支払-537億円、自社株買い-248億円が主因。リース債務返済-24億円は軽微。現金及び現金同等物の増加514億円、為替影響+109億円を経て期末残高4,124億円。現預金比率36.4%(現預金4,333億円÷総資産1兆1,905億円)と手元流動性は極めて厚い。
営業利益1,895億円が利益の中核で、営業外収益137億円(売上比1.0%)は受取利息33億円、受取配当17億円、為替差益23億円、持分法投資利益48億円等で構成され、規模は限定的かつ経常的性格が強い。営業外費用13億円は支払利息5億円、為替差損8億円等で軽微。経常利益2,019億円は営業ベースからの上振れが小さく、収益の質は高い。特別損益は純額-42億円(特別利益15億円-特別損失57億円)で純利益比6.8%と影響は限定的。投資有価証券売却益13億円は一時的だが規模小さい。実効税率28.7%は標準的で、税効果会計の歪みは小さい。営業CF1,647億円は純利益615億円の2.7倍で、アクルーアル品質は良好。包括利益1,466億円と純利益615億円の乖離851億円は、その他包括利益で為替換算調整157億円、有価証券評価差額-127億円、繰延ヘッジ損益18億円、退職給付調整9億円等が寄与し、主に為替・有価証券評価によるもので収益の質への懸念は小さい。
通期予想(2027年3月期)は売上高1兆3,500億円(前期比+0.1%)、営業利益1,850億円(同-2.4%)、経常利益1,900億円(同-5.9%)、親会社株主帰属純利益1,300億円(同-7.6%)と保守的。進捗率は売上99.9%、営業利益102.4%、経常利益106.3%、純利益108.3%で既に通期予想を上回る。期末に向けて減益を織り込む背景として、デジタル事業のタイトル投入タイミング・開発費負担、在庫調整、為替の追い風縮小が推察される。EPS予想202.69円に対し実績217.49円で既達。配当予想は中間23円(実績)、期末25円で年48円だが、会社開示では「期末配当は別途検討」と注記されており、実績を踏まえた増配余地がある。
年間配当は中間23円、期末50円の計73円(前年計11円から大幅増額、ただし前年は中間実績のみ記載で通期ベース不明瞭)。親会社株主帰属純利益614.8億円、期中平均株式数6,467百万株、EPS217.49円に対し配当73円で配当性向33.6%(会社開示では35.9%と微差あり)。加えて自社株買い248億円を実施し、総還元性向は(配当471億円+自社株買い248億円)÷親会社株主帰属純利益614.8億円=117%となるが、会社開示では51.0%と記載されており、分子に親会社株主帰属純利益1,407億円(連結包括利益ベース)を用いたと推察される。配当+自社株買いの総還元額719億円に対しFCF1,236億円でカバレッジ1.7倍、配当のみならFCFカバレッジ2.6倍と持続可能性は極めて高い。配当性向30%台は利益成長余力と財務余力を両立する水準。次期配当予想は中間ベース配当25円のみ開示で期末未定、実績を踏まえた増配検討余地がある。
デジタル事業の収益性低下リスク: 営業利益567億円(前年比-17.3%)、利益率11.9%(前年14.4%から2.5pt低下)。タイトル開発費・販促費の先行負担と運営型収益ミックスの変化が要因。ヒットタイトルサイクルに依存し、投資回収の遅延が全社マージンを圧迫。定量影響は営業利益ベースで約-112億円。
棚卸資産増加と回転リスク: 棚卸資産555億円(前年434億円から+28.0%)で、うち仕掛品646億円、製品555億円。仕掛品比率が高くタイトル・製品投入前の在庫積み上がりを示唆。在庫回転期間15.1日は短いが、仕掛品の滞留長期化は評価損・値引きリスクに直結。運転資本吸収により営業CF/EBITDA比率0.69倍と低水準。
業績予想の保守性と実績乖離: 通期予想は営業利益1,850億円だが、実績1,895億円で既に超過。期末減益を織り込む根拠が不透明で、ガイダンスの信頼性に懸念。デジタルのマージン改善遅延、在庫正常化の遅れが顕在化すれば、次期以降の収益予測に下方圧力。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 14.1% | 7.8% (4.6%–12.3%) | +6.3pt |
| 純利益率 | 4.6% | 5.2% (2.3%–8.2%) | -0.6pt |
営業利益率は製造業中央値を6.3pt上回り、上位水準。純利益率は中央値比-0.6ptだが、これは税負担・非支配株主利益の影響によるもので収益力の優位性は明確。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 8.6% | 3.7% (-0.4%–9.3%) | +4.9pt |
売上成長率は業種中央値を4.9pt上回り、高成長グループに位置。主力トイホビーの二桁成長が牽引。
※出所: 当社集計
主力トイホビー事業の高収益性と成長性: 売上6,740億円(+12.9%)、営業利益1,269億円(+24.2%)、利益率18.8%で全社営業利益の約67%を占める。キャラクターIP・カード・玩具の複合展開が利益成長を牽引し、業種平均を大きく上回る営業利益率14.1%の源泉。構造的な競争優位性を持つ。
デジタル事業のマージン改善余地とリスク: 営業利益567億円(-17.3%)、利益率11.9%(前年14.4%から2.5pt低下)。開発費先行と運営型収益ミックスの調整局面だが、タイトルパイプラインの質向上と投資回収の改善が進めば、全社マージンの再拡大余地。一方、投資回収遅延の継続は下方リスク。通期予想の保守性も踏まえ、次期の収益性回復がモニタリングポイント。
財務健全性と株主還元余力: 自己資本比率72.4%、現預金4,333億円、有利子負債実質ゼロで財務は極めて盤石。FCF1,236億円に対し総還元719億円でカバレッジ1.7倍、配当性向33.6%と余力大。在庫調整とデジタル収益改善が進展すれば、増配・自社株買い拡大の選択肢が広がる。
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