- 売上高: 126.39億円
- 営業利益: 6.58億円
- 当期純利益: 4.26億円
- 1株当たり当期純利益: 238.24円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 126.39億円 | 114.44億円 | +10.4% |
| 売上原価 | 103.11億円 | - | - |
| 売上総利益 | 23.28億円 | - | - |
| 販管費 | 16.69億円 | - | - |
| 営業利益 | 6.58億円 | 5.80億円 | +13.4% |
| 営業外収益 | 18百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 34百万円 | - | - |
| 経常利益 | 6.43億円 | 5.78億円 | +11.2% |
| 税引前利益 | 6.35億円 | - | - |
| 法人税等 | 2.13億円 | - | - |
| 当期純利益 | 4.26億円 | 4.86億円 | -12.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4.21億円 | 4.34億円 | -3.0% |
| 包括利益 | 4.12億円 | 4.73億円 | -12.9% |
| 減価償却費 | 6.16億円 | - | - |
| 支払利息 | 31百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 238.24円 | 246.65円 | -3.4% |
| 1株当たり配当金 | 60.00円 | 0.00円 | - |
| 年間配当総額 | 1.18億円 | 1.18億円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 69.17億円 | - | - |
| 現金預金 | 11.30億円 | - | - |
| 売掛金 | 9.42億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 1.71億円 | - | - |
| 固定資産 | 56.71億円 | - | - |
| 有形固定資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 6.78億円 | 5.19億円 | +1.59億円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -72百万円 | 1.55億円 | -2.27億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -3.51億円 | -5.93億円 | +2.42億円 |
| フリーキャッシュフロー | 6.06億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 営業利益率 | 5.2% |
| 総資産経常利益率 | 5.1% |
| 配当性向 | 27.2% |
| 純資産配当率(DOE) | 2.2% |
| 1株当たり純資産 | 3,220.33円 |
| 純利益率 | 3.3% |
| 粗利益率 | 18.4% |
| 流動比率 | 230.7% |
| 当座比率 | 225.0% |
| 負債資本倍率 | 1.20倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +10.4% |
| 営業利益前年同期比 | +13.6% |
| 経常利益前年同期比 | +11.3% |
| 当期純利益前年同期比 | -12.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -3.0% |
| 包括利益前年同期比 | -12.9% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 1.78百万株 |
| 自己株式数 | 1千株 |
| 期中平均株式数 | 1.77百万株 |
| 1株当たり純資産 | 3,220.17円 |
| EBITDA | 12.74億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 67.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 130.88億円 |
| 営業利益予想 | 5.50億円 |
| 経常利益予想 | 5.24億円 |
| 当期純利益予想 | 3.35億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 3.54億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 198.96円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
株式会社オービス(連結、JGAAP)の2025年度Q4決算は、売上高126.39億円で前年比+10.4%、営業利益6.58億円で+13.6%と、トップライン拡大に対して利益がやや上振れる形で着地し、適度な営業レバレッジを確認できる。売上総利益は23.28億円(粗利率18.4%)で、販管費16.69億円を吸収し営業利益率は約5.2%を確保した。営業外収支は受取配当金0.06億円、受取利息0.00億円、営業外費用0.34億円で、ネットではややマイナス寄与となり、経常利益は6.43億円(+11.3%)となった。税引前利益6.35億円に対し法人税等2.13億円(実効税率33.6%)を計上し、当期純利益は4.21億円(-3.0%)と、税負担・営業外費用の影響で最終利益が伸び悩んだ。EPSは238.24円、期中平均株式数は177.1万株で、1株当たり純資産は約3,220円。デュポン分解では純利益率3.3%、総資産回転率1.004倍、財務レバレッジ2.20倍からROEは7.4%と、資本効率はまずまずの水準。貸借対照表は総資産125.87億円、純資産57.13億円(自己資本比率概算45.4%)で、固定負債38.76億円のうち長期借入金が35.30億円と、有利子負債の多くが長期でマチュリティに余裕がある構造。流動比率230.7%、当座比率225.0%と流動性は厚く、運転資本は39.19億円で余裕がある。インタレストカバレッジは21.23倍と金利負担耐性は高い。キャッシュフローは営業CF6.78億円、投資CF-0.72億円、財務CF-3.51億円で、フリーCFは6.06億円と良好、営業CF/純利益は1.61倍で利益の現金化も堅調。設備投資は0.91億円に対し減価償却費が6.16億円と、当期は投資抑制基調(デプリッション比0.15倍)で、既存設備からのキャッシュ創出が続いた。配当性向(計算値)は28.3%、FCFカバレッジは5.09倍で、現時点の配当の持続可能性は高いと評価できる。一方、売上総利益率は18.4%と高くはなく、コスト上昇時のマージン圧迫リスクには留意が必要。売掛金9.42億円、棚卸1.71億円、買掛3.88億円から試算するCCCは概ね20日前後で、運転資本効率は比較的良好。XBRLの一部指標(営業利益率0.1%、ROA 0.1%、DOE 0.0%など)には整合性の課題があり、会社開示の主要数値を基に当分析を構築した。総じて、成長は二桁、利益は営業段階で伸長、最終段階で伸び鈍化、財務は健全、キャッシュ創出力は堅調という評価である。
ROE分解(デュポン):純利益率3.3% × 総資産回転率1.004倍 × 財務レバレッジ2.20倍 ≒ 7.4%。営業利益率は約5.2%(6.58/126.39)で、粗利率18.4%から販管費率約13.2%(16.69/126.39)を差し引いた水準。営業外収支は-0.16億円(0.18-0.34)で、営業→経常の段階でやや希薄化。税負担は実効税率33.6%と標準的。営業レバレッジは、売上+10.4%に対し営業利益+13.6%でおおむね1.31倍とポジティブ。EBITDAは12.74億円、EBITDAマージン10.1%で、非現金費用(減価償却6.16億円)が利益水準を下支え。インタレストカバレッジは21.23倍(6.58/0.31)と余力大。総じて、マージン構造は安定だが、粗利率が相対的に薄めであるため、価格転嫁や製品ミックスの改善継続が重要となる。
売上は126.39億円で前年比+10.4%と二桁成長。営業利益+13.6%とトップラインの伸びを上回り、規模拡大による固定費吸収が寄与。最終利益は-3.0%で、主因は営業外費用と税負担の増加。利益の質は、営業起点での伸長とOCF/純利益1.61倍から評価して堅実。今後の持続性は、(1) 粗利率の改善余地、(2) ミックス・価格戦略の継続、(3) 投資再加速のタイミング管理に依存。設備投資は0.91億円と控えめで、短期的なFCFは厚いが、中期の成長投資の積み増し時期が論点。外部環境のコストインフレや金利環境は最終利益のボラティリティ要因となり得る。基礎的には、受注/案件パイプライン(未公表)と価格設定能力の継続が前提となる。
流動性は流動比率230.7%、当座比率225.0%で非常に良好。運転資本39.19億円と余裕があり、短期債務対応力は高い。支払能力は、総負債68.74億円に対し純資産57.13億円で負債資本倍率1.20倍、概算自己資本比率45.4%と健全域。有利子負債は少なくとも長期借入金35.30億円、現金11.30億円から純有利子負債は24億円超(短期借入未記載のため下限推定)。固定負債が厚い一方で、固定資産56.71億円に対し長期資本(自己資本+長期借入)92.43億円で固定長期適合は良好。利払い負担は軽微(支払利息0.31億円)、金利耐性は高い。
営業CF6.78億円は当期純利益4.21億円の1.61倍で、利益の現金化は良好。営業CFマージンは約5.4%(6.78/126.39)。投資CF-0.72億円のうち、設備投資は0.91億円で、当期は投資抑制によりFCFを厚く確保。フリーCFは6.06億円(提供値)でプラス、資金余力を財務安定や株主還元に振り向け可能。減価償却費6.16億円に対しCAPEX0.91億円でデプリッション比0.15倍と低く、資産維持・更新投資の今後の平準化(引き上げ)タイミングは注視点。運転資本効率は、売掛金回転日数≈27日(9.42/126.39×365)、棚卸回転日数≈6日(1.71/103.11×365)、買掛支払日数≈14日(3.88/103.11×365)で、CCCは概ね20日前後と良好。全体としてキャッシュ創出力は堅調で、投資余力も維持されている。
配当性向(計算値)28.3%は保守的で、内部留保と成長投資の両立が可能な水準。FCFカバレッジ5.09倍と安全域は厚く、当期のキャッシュ創出力からみた配当の持続可能性は高いと評価。DOE(報告値0.0%)は整合性に課題があり参照せず。将来はCAPEX再加速や金利上昇局面の影響を踏まえ、配当性向レンジの維持と機動的な還元(自社株等)の組合せが現実的。配当金総額は未記載のため、実額による精緻評価は今後の開示待ち。
ビジネスリスク:
- 原材料・エネルギー価格上昇による粗利率圧迫
- 販売価格転嫁の遅れや製品ミックス悪化による営業利益率低下
- 需要循環や案件獲得ペースの変動による売上ボラティリティ
- 人件費・外注費など固定費の上昇による営業レバレッジの逆回転
- 投資抑制継続による中期競争力の毀損リスク(更新投資の先送り)
財務リスク:
- 長期借入金35.30億円の存在による金利上昇感応度の高まり
- 短期借入金の未開示に伴う実質的な純有利子負債の過小推定リスク
- 税負担の変動(実効税率の上振れ)による最終利益の伸び鈍化
- 運転資本の増加局面におけるキャッシュフロー圧迫
主な懸念事項:
- 最終利益が-3.0%と伸び悩み、営業外・税負担が利益成長を相殺
- 粗利率18.4%と相対的に薄く、コスト上振れ時の脆弱性
- CAPEXが減価償却を大きく下回る(0.91億円 vs 6.16億円)ため、更新投資の先送り懸念
- XBRL派生指標の一部に整合性課題(営業利益率0.1%、ROA0.1%、DOE0.0%)
重要ポイント:
- 売上+10.4%、営業利益+13.6%でポジティブな営業レバレッジを確認
- ROE7.4%は資本効率として許容水準、財務レバレッジ2.20倍が寄与
- 流動性は厚く(流動比率231%)、インタレストカバレッジ21倍で金利耐性も高い
- 営業CF/純利益1.61倍、FCF6.06億円とキャッシュ創出力は堅調
- 配当性向28.3%、FCFカバレッジ5.09倍で配当の持続可能性は高い
- 粗利率18.4%とミックス・価格戦略の継続改善が重要課題
- CAPEXが控えめで短期FCFは厚いが、中期の投資再加速タイミングが論点
注視すべき指標:
- 粗利率と販管費率(価格転嫁・ミックス・コスト動向)
- 営業利益率および営業レバレッジの持続性
- 営業CF/純利益とFCFのトレンド(運転資本の動き含む)
- CAPEX/減価償却比率(更新・成長投資の平準化)
- 純有利子負債と平均金利(短期借入の開示含む)
- 受注動向・バックログ(未開示のため今後の開示)
- 有価証券・投資有価証券の評価変動と営業外収支
セクター内ポジション:
収益性は中位、成長性はやや良好、財務健全性は良好、レバレッジはやや高めだが長期資本構成は安定。キャッシュ創出力は同規模企業の中でも堅調とみられる。
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