- 売上高: 38.94億円
- 営業利益: 38百万円
- 当期純利益: 67百万円
- 1株当たり当期純利益: 20.62円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 38.94億円 | 35.14億円 | +10.8% |
| 売上原価 | 10.77億円 | - | - |
| 売上総利益 | 24.37億円 | - | - |
| 販管費 | 22.83億円 | - | - |
| 営業利益 | 38百万円 | 1.54億円 | -75.3% |
| 営業外収益 | 14百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 22百万円 | - | - |
| 経常利益 | 47百万円 | 1.46億円 | -67.8% |
| 税引前利益 | 1.73億円 | - | - |
| 法人税等 | 1.06億円 | - | - |
| 当期純利益 | 67百万円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 24百万円 | 66百万円 | -63.6% |
| 包括利益 | 11百万円 | 70百万円 | -84.3% |
| 支払利息 | 19百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 20.62円 | 58.76円 | -64.9% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 19.52億円 | 22.41億円 | -2.89億円 |
| 現金預金 | 2.96億円 | 8.39億円 | -5.43億円 |
| 売掛金 | 3.79億円 | 5.53億円 | -1.74億円 |
| 固定資産 | 20.65億円 | 22.27億円 | -1.62億円 |
| 有形固定資産 | 4.57億円 | 6.77億円 | -2.19億円 |
|
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 0.6% |
| 粗利益率 | 62.6% |
| 流動比率 | 143.9% |
| 当座比率 | 143.9% |
| 負債資本倍率 | 4.35倍 |
| インタレストカバレッジ | 1.96倍 |
| 実効税率 | 61.2% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +10.8% |
| 営業利益前年同期比 | -75.0% |
| 経常利益前年同期比 | -67.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -63.1% |
| 包括利益前年同期比 | -83.7% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 1.21百万株 |
| 期中平均株式数 | 1.20百万株 |
| 1株当たり純資産 | 621.53円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 55.25億円 |
| 営業利益予想 | 1.00億円 |
| 経常利益予想 | 1.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 50百万円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 41.62円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2025年度Q3のバルコスは、売上成長を確保しつつも利益水準が大幅に悪化し、収益の質にも懸念が残る決算となりました。売上高は38.94億円で前年比+10.8%と2桁成長を維持しました。粗利益は24.37億円、粗利益率は62.6%と高水準を維持しています。一方で販売費及び一般管理費は22.83億円と売上対比で58.6%まで上昇し、営業利益は0.38億円(-75.0%)に大幅減益となりました。営業利益率は約1.0%で、前年は約4.3%(試算)だったことから、営業利益率は約330bp程度の大幅な縮小です。経常利益は0.47億円(-67.4%)で、営業段階の落ち込みが非営業損益で一部補われた形です。税引前利益は1.73億円と、経常利益を大きく上回り、特別利益等の一過性要因が利益を押し上げた可能性が高いです。当期純利益は0.24億円(-63.1%)に留まり、実効税率は61.2%と高止まりしており、税効果の非効率や一過性損益の影響が示唆されます。ROEは3.2%と自社資本コストを下回る水準で、財務レバレッジ(5.35倍)の高さでかろうじて維持されている状態です。貸借対照表では総資産40.17億円に対し純資産7.51億円と、負債資本倍率4.35倍の高レバレッジ体質が続いています。流動比率は143.9%と最低限の安全域は確保する一方、短期借入金6.00億円と長期借入金16.82億円に対する利払い負担が重く、インタレストカバレッジは1.96倍と警戒水準です。無形固定資産13.32億円とのれん6.44億円の計19.76億円が総資産の約49%を占め、償却・減損リスクが営業利益・ROIC(0.7%)を押し下げる構造が見て取れます。営業キャッシュフローは未開示のため利益の裏付けは検証不能で、営業CF/純利益を起点とした利益の質評価に不確実性が残ります。総じて、トップラインは堅調ながら、コスト吸収力の弱さと一過性益依存が目立ち、利益の持続可能性に課題がある四半期でした。今後は販管費効率化、在庫回転改善(未開示)、チャネルミックス最適化による営業利益率の回復が焦点です。また、高水準の無形資産に対する減損リスク管理と、利払い負担の軽減(レバレッジ低下)も中期的な重要テーマです。
ステップ1(ROE分解):ROE 3.2% = 純利益率0.6% × 総資産回転率0.969 × 財務レバレッジ5.35倍。ステップ2(変化要因):今期のボトルネックは純利益率で、営業利益の大幅減少と高実効税率が純利益率を圧迫。ステップ3(理由):販管費率の上昇(売上対比58.6%)や無形資産の償却負担が営業利益率を押し下げ、非営業・特別要因で一部補填されたものの、利息負担(支払利息0.19億円)と高税率が純利益段階での回復を阻害。ステップ4(持続性評価):販管費効率化は経営努力により改善余地がある一方、償却・利払い負担は短期での逓減が難しく、純利益率の改善は段階的。特別利益依存は一過性で持続性は低い。ステップ5(懸念トレンド):売上成長(+10.8%)に対し営業利益が-75%と、明確なネガティブ・オペレーティングレバレッジ。加えて、営業外収益・特別利益への依存増大は収益のボラティリティを高める。
売上は38.94億円で2桁増収と、ブランド力・販路拡大が寄与した可能性が高い一方、コスト吸収が不十分で利益成長に結び付いていません。営業利益率は約1.0%まで低下(前年約4.3%)し、約330bpの圧縮と試算され、価格改定・製品ミックス・販促費増のいずれか(または複合)による圧迫が示唆されます。経常段階では非営業収益0.14億円と非営業費用0.22億円で純増効果は限定的、税前段階は特別利益により1.73億円まで伸長するも、持続性は低いとみられます。粗利率62.6%は相対的に高いものの、販管費率58.6%と拮抗しており、固定費の高さが稼ぐ力を相殺しています。中期的な成長の鍵は、チャネル別収益性の最適化、在庫回転の改善(未開示のため検証不可)、および無形資産活用の投下資本効率改善です。マクロ環境(消費意欲・為替)や季節性の影響も受けやすく、短期の利益見通しは不確実性が高いと言えます。
流動比率は143.9%で、100%を上回り短期支払能力は一応確保されるが、ベンチマーク150%をやや下回ります。負債資本倍率は4.35倍と高レバレッジで明確な警戒シグナル。短期借入金6.00億円に対し現金預金2.96億円、流動負債13.57億円に対し流動資産19.52億円で、満期ミスマッチは顕在化していないが、借換依存は高め。長期借入金16.82億円を含む有利子負債依存度が高く、金利上昇・信用環境の変化が収益・CFに与える影響は大きい。インタレストカバレッジ1.96倍は警戒域で、利払い耐性は脆弱。無形固定資産(13.32億円)とのれん(6.44億円)が資産の約49%と大きく、将来の減損が自己資本を毀損するリスクに留意が必要。オフバランス債務は開示なしで評価困難。
営業キャッシュフローは未開示のため、営業CF/純利益やFCFの水準は評価不能です。税前利益が特別利益で押し上げられている点から、今期の利益品質には慎重姿勢が必要です。販管費や無形資産償却により営業利益が低水準であるため、営業CFの創出力は限定的である可能性があります。在庫・売掛金の運転資本増減は未開示で、決算期特有の運転資本振れ(季節性・販促)の有無は判断不能。配当や設備投資に対するFCFカバレッジも算出不可で、資金余力の評価には次回のCF開示が必須です。
配当関連データ(年間配当、配当金総額、FCF)は未開示のため、定量的な持続可能性評価はできません。今期純利益0.24億円、ROE 3.2%、高レバレッジ、インタレストカバレッジ1.96倍という状況を踏まえると、内部留保優先・レバレッジ抑制が財務健全性の観点では望ましい局面です。配当方針の確認と、営業CFの安定性が確認できるまでは、配当余力の判断に不確実性が伴います。
ビジネスリスク:
- 販管費比率の上昇による営業利益率の低下(58.6%まで上昇)
- 高水準の無形資産・のれんによる償却・減損リスク
- 需要変動・季節性・プロモーション費用の変動による利益ボラティリティ
- チャネルミックス・製品ミックスの変化による粗利・在庫回転の悪化
財務リスク:
- 負債資本倍率4.35倍の高レバレッジ
- インタレストカバレッジ1.96倍と低利払い耐性
- 短期借入金6.00億円を含む借換リスク
- 高実効税率(61.2%)による純利益圧迫
主な懸念事項:
- 特別利益等の一過性要因に依存した税前利益(1.73億円)
- 営業CF未開示により利益の質の検証が不能
- 無形資産・のれんが総資産の約49%と高い資産リスク
- ROIC 0.7%と資本コスト下回りが継続
重要ポイント:
- 売上は+10.8%と堅調だが、営業利益は-75%で営業レバレッジが逆回転
- 営業利益率は約1.0%(前年約4.3%)へ約330bp縮小
- 税前利益は特別利益で押し上げられた可能性が高く、持続性は低い
- 負債資本倍率4.35倍、インタレストカバレッジ1.96倍と財務余力は限定的
- 無形資産・のれんが資産の約半分を占め、減損リスクが資本効率を圧迫
- ROE 3.2%は高レバレッジで支えられており、基礎収益力の改善が必須
注視すべき指標:
- 営業CFおよび営業CF/純利益比率(>1.0倍の回復)
- 販管費率の改善(目安:売上対比50%未満)
- 在庫回転日数・滞留(在庫明細開示があれば要注目)
- インタレストカバレッジの改善(>3–5倍)
- 無形資産・のれんの減損テスト結果と償却負担の推移
- ROICの改善(目標:>5%、中期的に>7–8%)
セクター内ポジション:
売上成長は同業内で見劣りしない一方、利益率・ROIC・レバレッジの観点で弱含み。利益の質(非営業・一過性益依存)と財務耐性が同業比での課題。
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