- 売上高: 48.07億円
- 営業利益: 3.60億円
- 当期純利益: -8.06億円
- 1株当たり当期純利益: 14.88円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 48.07億円 | 32.74億円 | +46.8% |
| 売上原価 | 9.60億円 | - | - |
| 販管費 | 25.57億円 | - | - |
| 営業利益 | 3.60億円 | -5.31億円 | +167.8% |
| 営業外収益 | 7百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 2.73億円 | - | - |
| 経常利益 | 20.12億円 | -7.97億円 | +352.4% |
| 税引前利益 | -7.95億円 | - | - |
| 法人税等 | 11百万円 | - | - |
| 当期純利益 | -8.06億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 17.01億円 | -8.05億円 | +311.3% |
| 包括利益 | 1.94億円 | -6.41億円 | +130.3% |
| 支払利息 | 42百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 14.88円 | -8.79円 | +269.3% |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 13.12円 | - | - |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 64.19億円 | - | - |
| 現金預金 | 15.80億円 | - | - |
| 売掛金 | 19.70億円 | - | - |
| 棚卸資産 | 24.91億円 | - | - |
| 固定資産 | 94百万円 | - | - |
| 総資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -10.04億円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 17.25億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 35.4% |
| 流動比率 | 406.5% |
| 当座比率 | 248.8% |
| 負債資本倍率 | 1.09倍 |
| インタレストカバレッジ | 8.64倍 |
| 実効税率 | -1.4% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 120.21百万株 |
| 自己株式数 | 246株 |
| 期中平均株式数 | 114.38百万株 |
| 1株当たり純資産 | 32.89円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 0.00円 |
| 期末配当 | 0.00円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 92.83億円 |
| 営業利益予想 | 4.00億円 |
| 経常利益予想 | 3.46億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 3.01億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 2.73円 |
| 1株当たり配当金予想 | 0.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
スリー・ディー・マトリックス(7777)の2026年度Q2(累計)では、売上高48.07億円(前年比+46.8%)と大幅なトップライン拡大が確認され、COGS 9.60億円から算出される粗利益は38.47億円、概算粗利率は約80.0%と高水準です。販管費は25.57億円で、営業利益は3.60億円、営業利益率は約7.5%と、粗利の厚さに比べると販管費負担が大きい構造が示唆されます。一方、XBRL記載値に整合しない点(営業外収益・費用の内訳から推計される経常利益と掲載の経常利益20.12億円、税引前損失-7.95億円と当期純利益17.01億円の不整合など)があり、特別損益や評価損益、四半期特有の調整の関与が推測されますが、詳細は開示外のため本文では提示データに基づく分析に留めます。デュポン分解の前提(純利益率35.4%、総資産回転率0.707、財務レバレッジ1.72倍)に基づくROEは43.0%で、利益率主導の高ROEが観察されます。流動資産64.19億円に対し流動負債15.79億円で、流動比率406.5%、当座比率248.8%と短期流動性は厚い構えです。現金預金15.80億円、売掛金19.70億円、棚卸資産24.91億円と運転資産の比重が高く、運転資本は48.40億円と積み上がっています。営業CFは-10.04億円とマイナスで、会計利益(当期純利益17.01億円)に対する営業CF/純利益は-0.59倍と利益のキャッシュ化は不十分です。財務CFは+17.25億円と資金調達に依存しており、営業キャッシュアウトを外部資金で補填した構図です。インタレストカバレッジは8.64倍(概算では営業利益3.60億円/支払利息0.42億円≒8.6倍)と金利負担の耐性は現時点十分です。総資産67.99億円、負債42.97億円、純資産39.54億円(株主資本34.77億円)と開示され、利益剰余金は-262.65億円と巨額の累積欠損を抱える一方、資本金154.90億円・資本剰余金154.80億円が厚く、過去の大型資本調達の痕跡が残ります。1株当たり純資産は32.89円で、EPS(基本)14.88円と今期の収益寄与が自己資本効率を一時的に押し上げています。売上総利益率の高さ、販管費の規模、営業レバレッジの感応度から、売上拡大継続時は利益伸長の余地がある一方、販管費が固定費的に重い場合はボラティリティも高くなります。キャッシュフロー面では、運転資本の積み上がり(売掛・棚卸)の解消と営業CFの黒字転換が喫緊の課題です。配当は未開示で、FCFも未算出のため配当余力の定量評価は困難ですが、現状の営業CFマイナスと資金調達依存度から、現金配当には慎重姿勢が適合的と見ます。全体として、トップラインの加速と高粗利率を背景に利益水準は改善する一方、キャッシュ創出の弱さと累積欠損・外部資金依存という資本面の課題が並存しています。データには未記載項目や勘定整合性に疑義があるため、以下の分析は提示の期中累計値・算出指標を前提に慎重に解釈しています。
ROE分解(デュポン): 純利益率35.4% × 総資産回転率0.707 × 財務レバレッジ1.72倍 = ROE 43.0%。純利益率が最も大きくROEに寄与しており、価格・ミックス改善または高粗利製品の伸長が示唆される。粗利率は売上48.07億円−原価9.60億円から算出して約80.0%と極めて高く、製品構成上の優位性や無形資産の収益化が背景とみられる。営業利益率は3.60/48.07=約7.5%で、販管費25.57億円が粗利を押し下げている。営業外は収益0.07億円、費用2.73億円、支払利息0.42億円で金融費用が一定の重石。インタレストカバレッジは約8.6倍と許容範囲。営業レバレッジ: 粗利率が高く販管費が大きい構造のため、売上の増減が営業利益に与える弾性は大きい。売上+10%の仮想的増加時、粗利+8%ポイント相当の寄与が期待される一方、販管費が固定費比率高めであれば利益変動は拡大。経常利益20.12億円、税引前損失-7.95億円、当期利益17.01億円の一部不整合があり、特別損益等の寄与により純利益率が押し上げられている可能性が高い。従って、コア収益力の評価は営業利益率・粗利率重視が妥当。
売上は+46.8%と高成長で、コア製品の浸透や地域拡大が示唆される。粗利率約80%は価格主導または高付加価値製品の伸長に整合的で、売上の質は良好。営業利益率は7.5%とまだ伸び代があり、規模拡大に伴う販管費のレバレッジが効けば2桁台への改善も視野。非営業項目・特別損益の影響が純利益に大きい可能性があり、純利益成長の持続性評価には慎重さが必要。期中データのため通期への年率換算は行わず、下期の売上成長維持と販管費コントロールが鍵。研究開発費は未記載だが、事業特性上R&Dは成長ドライバであり、適切な投資継続が中長期の競争力に資する。地理的拡大・適応追加・流通チャネル強化がトップラインの継続成長要因。短期見通しは、受注・在庫・売掛の推移から需要の実需化が確認できればポジティブ。中期では、粗利率維持と販管費効率化、ならびに営業CF黒字化が成長の質を左右。
流動性: 流動比率406.5%、当座比率248.8%と十分な短期耐性。現金15.80億円、売掛19.70億円、棚卸24.91億円で運転資産比重が高い。支払能力・レバレッジ: 負債資本倍率1.09倍、インタレストカバレッジ8.64倍と当面の債務支払能力は良好。固定負債27.18億円、短期借入3.00億円。資本構成: 純資産39.54億円(株主資本34.77億円)に対し、資本金154.90億円・資本剰余金154.80億円・利益剰余金-262.65億円と累積欠損が大きい。自己資本比率は未算出(XBRL未記載)だが、総資産67.99億円に対する純資産から概算で約58%程度(純資産/総資産)とみられ、見かけ上は自己資本は厚い。一方、資本の質(累積欠損の大きさ)は留意点。資金調達は期中に財務CF+17.25億円と外部資金への依存が示唆される。
利益の質: 営業CF-10.04億円に対し当期利益17.01億円で、営業CF/純利益は-0.59倍と低水準。運転資本の積み増し(売掛19.70億円、棚卸24.91億円)がキャッシュ創出を阻害している公算。減価償却費は未記載のためEBITDAベースの品質評価は限定的。FCF: 投資CF未記載で厳密なFCF算出不可。ただし設備投資額は-0.01億円と極小で、投資CFが大きくプラスでない限り、営業CFマイナスからFCFもマイナスである可能性が高い。運転資本: 運転資本48.40億円と大きく、インベントリ・売掛の回転改善が喫緊。棚卸資産/売上高は約0.52倍(期中)で、在庫の消化状況・評価損リスクの監視が必要。売掛金/売上高は約0.41倍(期中)で、与信・回収条件の厳格化が有効施策。
配当は未記載で方針・実績とも不明。配当性向の算出は不可。営業CFがマイナス、FCFも不明ながらマイナスの可能性が高いことを踏まえると、キャッシュベースの配当余力は限定的。累積欠損が大きく、将来的な利益剰余金の積み上げが安定配当に向けた前提となる。財務CF+17.25億円と外部資金依存が見られる局面では、内部創出キャッシュの確立が先行課題。総論として、現金配当の持続可能性判断は情報不足だが、現状のキャッシュ創出力では慎重姿勢が妥当と評価。
ビジネスリスク:
- 製品採用・臨床現場での浸透の遅れによる売上成長鈍化
- 償還価格・保険収載の変更等による価格下押し
- 在庫積み上がりに伴う評価損・陳腐化リスク
- 海外展開に伴う規制・承認スケジュール遅延
- 競合製品の上市・価格競争による粗利率圧迫
財務リスク:
- 営業CFのマイナス継続による資金調達依存の長期化
- 金利上昇局面での支払利息増加(支払利息0.42億円)
- 累積欠損の大きさが将来の資本政策を制約
- 売掛・在庫の膨張による運転資金需要の増大
- 非営業・特別損益の変動による純利益のボラティリティ
主な懸念事項:
- 営業CF/純利益が-0.59倍と利益のキャッシュ化が弱い
- 販管費負担が大きく営業利益率が7.5%に留まる
- 経常利益・税前利益・純利益間の数値不整合で収益の質判定が難しい
- 棚卸資産24.91億円・売掛金19.70億円の回転懸念
- 外部資金(財務CF+17.25億円)への依存
重要ポイント:
- 売上+46.8%と高成長、粗利率約80%でプロダクト収益性は高い
- 販管費の固定費性が高ければ営業レバレッジで利益拡大余地がある
- 営業CFマイナス・運転資本膨張がキャッシュ創出のボトルネック
- ROE 43%は純利益率主導で、持続性は非営業・特別要因の影響度次第
- 短期流動性は厚いが、累積欠損の大きさと資本の質には留意
注視すべき指標:
- 営業CFと営業CF/純利益の改善トレンド
- 在庫回転率・売掛回転日数の推移
- 販管費率(販管費/売上高)と固定費・変動費ミックス
- 粗利率の維持(価格・ミックス・原価の動向)
- インタレストカバレッジと有利子負債動向
- 特別損益・評価損益の発生有無と純利益への影響
セクター内ポジション:
国内小型メドテックの中では粗利率と売上成長は上位だが、営業CFの弱さと運転資本の重さ、累積欠損の大きさから、キャッシュ創出力と資本の質での相対的な弱みが残る。
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