| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥552.1億 | ¥490.4億 | +12.6% |
| 営業利益 | ¥124.2億 | ¥106.4億 | +16.8% |
| 経常利益 | ¥134.4億 | ¥108.3億 | +24.1% |
| 純利益 | ¥85.2億 | ¥74.1億 | +14.9% |
| ROE | 10.0% | 9.6% | - |
2026年3月期決算は、売上高552.1億円(前年比+61.7億円 +12.6%)、営業利益124.2億円(同+17.8億円 +16.8%)、経常利益134.4億円(同+26.1億円 +24.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益85.2億円(同+11.1億円 +14.9%)と増収増益を達成。営業利益率は22.5%(前年比+0.8pt)、純利益率は15.4%(同+0.3pt)と収益性が改善。地域別では海外売上高が260.9億円(全体の47.3%)となり、北米134.4億円(24.3%)、アジア101.3億円(18.3%)と地域分散が進展。営業CFは111.3億円(前年比+76.7%)、FCFは93.2億円と潤沢なキャッシュを創出し、自己株式取得15.5億円と配当22.9億円を実施。自己資本比率は84.5%(前年83.5%)へ上昇し、実質無借金の堅固な財務基盤を維持。
【売上高】 売上高552.1億円(前年比+12.6%)は国内外ともに堅調な需要に支えられた。製品別では定置型ガス検知警報機器336.2億円、可搬型202.4億円とコア製品が牽引。地域別では国内291.2億円(構成比52.7%、前年56.0%)、海外260.9億円(同47.3%)で海外比率が+3.3pt上昇。海外のうち北米134.4億円(同24.3%、前年比+23.7%)が高い伸びを示し、米国向けが96.3億円(売上高の17.4%)と単一国として最大顧客。アジアは101.3億円(構成比18.3%、前年比+19.8%)で、うち中国67.6億円(同12.2%)と2桁成長を維持。欧州21.4億円(同3.9%、前年比+13.2%)も安定した需要。
【損益】 売上総利益271.6億円(粗利率49.2%)は前年比+20.4億円増加したが、粗利率は前年50.2%から-1.0pt低下。販管費147.4億円(対売上比26.7%、前年28.5%から-1.8pt改善)は売上の伸び+12.6%に対し+5.4%増に抑制され、スケールメリットが発現。人件費40.5億円、広告宣伝費5.3億円、研究開発費27.3億円(対売上比5.0%)を含む。この結果、営業利益124.2億円(営業利益率22.5%)は前年比+16.8%増。営業外収益11.1億円(受取配当2.6億円、受取利息1.5億円、為替差益5.1億円)の寄与で経常利益134.4億円(同+24.1%)。特別損益は減損損失0.7億円、固定資産除売却損0.3億円など軽微で、税引前利益133.5億円。法人税等34.0億円(実効税率25.5%)を控除後、当期純利益85.2億円(同+14.9%)となり、増収増益で着地。
【収益性】営業利益率22.5%(前年21.7%から+0.8pt改善)、純利益率15.4%(同15.1%から+0.3pt改善)と高水準の収益性を維持。ROE10.0%は前年10.7%から若干低下したが、純資産の増加(853.8億円、前年比+10.2%)を踏まえれば資本効率は良好。EBITDAは143.0億円(EBITDAマージン25.9%)、EBITDAマージンは前年23.4%から+2.5pt改善。【キャッシュ品質】営業CF111.3億円は当期純利益85.2億円の1.31倍で良好なキャッシュ創出力。営業CF/EBITDA比率は0.78倍とやや低位で、運転資本(売掛金115.8億円、棚卸資産56.7億円)の滞留に改善余地。【投資効率】総資産回転率0.55回転、EPS217.32円(前年172.10円から+26.3%)、BPS1,878.29円。研究開発費27.3億円(対売上比5.0%)を継続投資する一方、設備投資15.1億円(同2.7%)は減価償却費18.8億円の0.80倍と抑制的。【財務健全性】自己資本比率84.5%(前年83.5%)、有利子負債18.4億円(短期借入金10.2億円、長期借入金8.1億円)に対し現金預金174.3億円、短期有価証券105.0億円でネットキャッシュ205.0億円。Debt/EBITDA比率0.13倍、インタレストカバレッジ167.2倍と極めて健全。流動比率595%(前年514%)、当座比率543%と短期支払能力は万全。
営業CF111.3億円(前年比+76.7%)は税引前利益133.5億円を起点に、減価償却費18.8億円、運転資本変動(棚卸資産-4.9億円、売上債権+2.5億円、仕入債務-0.1億円)、法人税等支払-39.8億円を経て創出。営業CF小計147.4億円から運転資本調整-36.1億円が差し引かれており、在庫積み増し・売掛金回収の遅れがCF効率低下要因。投資CF-18.1億円は設備投資-15.1億円、無形固定資産-13.1億円(ソフトウェア開発投資)を主因とするが、短期有価証券の売却収入+11.7億円で一部相殺。財務CF-45.9億円は配当支払-22.9億円、自己株式取得-15.5億円、長期借入金返済-4.1億円、リース債務返済-7.4億円を反映。FCF93.2億円は配当・自社株買い合計38.4億円の2.4倍で還元余力は十分。期末現金預金174.3億円は期首から+53.7億円増加し、投資・還元後も潤沢な流動性を確保。
営業利益124.2億円は本業から創出され、営業外収益11.1億円(対売上比2.0%)の内訳は受取配当2.6億円、受取利息1.5億円、為替差益5.1億円で金融収益が中心。一方、営業外費用0.9億円(支払利息0.7億円等)は限定的。特別損益は減損損失0.7億円、固定資産除売却損0.3億円が計上されたが、営業利益の0.8%と軽微で、経常的収益の質は高い。包括利益117.1億円は当期純利益85.2億円に、有価証券評価差額13.7億円、為替換算調整3.8億円を加えたもので、市場環境変動が純資産に反映。営業CF/当期純利益比率1.31倍、営業CF小計147.4億円と当期純利益の乖離は主に非現金費用(減価償却18.8億円、のれん償却1.8億円)と法人税等の支払タイミング差異で説明でき、アクルーアルの質は概ね良好。運転資本増加-36.1億円がCF効率を押し下げているが、在庫は完成品56.7億円、仕掛品73.4億円、原材料67.5億円と生産工程の正常範囲内。
2027年3月期通期予想は売上高600.0億円(前年比+8.7%)、営業利益127.0億円(同+2.2%)、経常利益130.0億円(同-3.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益96.0億円(計算上同-3.1%)。増収継続だが営業増益率は鈍化、経常は減益見通し。期末配当30円(年間配当55円を前提に25円から増配)を計画するが、EPS予想211.19円に対し配当性向は約26%。経常利益減少は為替差益の剥落など営業外要因の平準化を想定した保守的な前提。売上進捗率(上期552.1億円/通期600.0億円)は92.0%と上期偏重で、下期の需要伸び鈍化を織り込む。営業利益率は21.2%(通期127.0億円/600.0億円)と2026年度実績22.5%から-1.3pt低下想定で、販管費率の上昇または粗利率低下を前提とする慎重な計画。
年間配当55円(中間配当なし、期末配当55円)を実施、配当性向26.1%(配当総額22.9億円/当期純利益85.2億円)。自己株式取得15.5億円を加えた総還元性向は45.1%(総還元38.4億円/当期純利益)。FCF93.2億円に対し総還元38.4億円でFCFカバレッジ2.4倍と持続可能性は高い。自己株式数は期初1,866千株から増加、期末1,866千株(発行済株式の3.9%)で自社株買いの積極姿勢が確認される。DOE(配当総額/純資産)は約2.8%、ROE10.0%×配当性向26.1%で整合的。2027年3月期は期末配当30円へ増配計画(年間配当55円は継続)、EPS予想211.19円に対し配当性向26%を目安とし、安定配当方針を維持。
運転資本効率の低下リスク: 売上債権回転日数77日(売掛金115.8億円/日商1.51億円)、棚卸資産回転日数257日(棚卸資産197.9億円/日販0.77億円)、キャッシュコンバージョンサイクル299日と長期化。在庫積み増し(前年比+41.7%)と売掛金回収の遅延がCF効率を圧迫し、運転資本変動-36.1億円が営業CF小計147.4億円の約1/4を吸収。在庫最適化と与信管理の改善が急務。
為替変動リスク: 海外売上高比率47.3%(260.9億円)で、北米・アジア・欧州向けが中心。2026年度は為替差益5.1億円が経常利益を押し上げたが、2027年度見通しで経常利益-3.3%減は為替寄与の剥落を織り込む。円高進行時に営業外収益の減少および海外売上円貨換算の目減りで利益圧迫のリスク。
営業利益率の鈍化リスク: 2027年度見通しで営業利益率21.2%(前年度22.5%から-1.3pt低下)を前提。販管費率の上昇(人件費・研究開発費の増加)または粗利率低下(原材料コスト上昇・価格競争激化)が想定され、2026年度の販管費効率化トレンドが継続しない可能性。売上成長率+8.7%に対し営業利益成長率+2.2%と収益性改善の減速が見込まれる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 22.5% | 7.8% (4.6%–12.3%) | +14.8pt |
| 純利益率 | 15.4% | 5.2% (2.3%–8.2%) | +10.2pt |
製造業内で営業利益率・純利益率ともに中央値を大幅に上回り、収益性は業界トップクラス。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 12.6% | 3.7% (-0.4%–9.3%) | +8.9pt |
売上成長率は業種中央値を+8.9pt上回り、高い成長性を維持している。
※出所: 当社集計
高収益・低レバレッジの財務体質: 営業利益率22.5%、純利益率15.4%と業種中央値を大幅に上回る収益性に、自己資本比率84.5%・ネットキャッシュ205.0億円の強固な財務基盤が結合。研究開発費5.0%を投じつつ、設備投資を減価償却費の0.8倍に抑制し、FCF93.2億円を創出。配当性向26.1%・総還元性向45.1%でFCFカバレッジ2.4倍と株主還元余力は十分で、安定的な配当継続と自社株買いの選択肢を維持。
運転資本効率改善の余地: 営業CF/EBITDA 0.78倍、CCC 299日と運転資本の滞留がキャッシュ創出効率を押し下げている。在庫は前年比+41.7%増加し、売掛金回転日数77日、棚卸資産回転日数257日と長期化。在庫最適化・与信管理の強化により、営業CF/EBITDA 1.0倍への改善が実現すれば、FCFは追加で約30億円増加する余地。2027年度見通しで売上成長+8.7%、営業利益+2.2%と収益性鈍化を織り込むが、運転資本改善が達成されればキャッシュベースの成長ポテンシャルは上振れる。
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