- 売上高: 86.17億円
- 営業利益: -74百万円
- 当期純利益: 1.30億円
- 1株当たり当期純利益: 21.03円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 86.17億円 | 87.83億円 | -1.9% |
| 売上原価 | 68.65億円 | 65.17億円 | +5.3% |
| 売上総利益 | 17.52億円 | 22.67億円 | -22.7% |
| 販管費 | 18.27億円 | 18.60億円 | -1.8% |
| 営業利益 | -74百万円 | 4.06億円 | -118.2% |
| 営業外収益 | 1.32億円 | 1.57億円 | -15.9% |
| 営業外費用 | 1.45億円 | 2.55億円 | -43.1% |
| 経常利益 | -87百万円 | 3.08億円 | -128.2% |
| 税引前利益 | 1.96億円 | 3.98億円 | -50.8% |
| 法人税等 | 66百万円 | 2.04億円 | -67.8% |
| 当期純利益 | 1.30億円 | 1.93億円 | -32.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.20億円 | 2.09億円 | -42.6% |
| 包括利益 | 1.02億円 | -5百万円 | +2140.0% |
| 減価償却費 | 5.87億円 | 4.86億円 | +20.7% |
| 支払利息 | 81百万円 | 49百万円 | +63.4% |
| 1株当たり当期純利益 | 21.03円 | 36.66円 | -42.6% |
| 1株当たり配当金 | 20.00円 | 20.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 144.81億円 | 130.54億円 | +14.27億円 |
| 現金預金 | 35.19億円 | 32.90億円 | +2.28億円 |
| 売掛金 | 42.41億円 | 40.94億円 | +1.47億円 |
| 棚卸資産 | 13.16億円 | 13.52億円 | -36百万円 |
| 固定資産 | 143.34億円 | 131.05億円 | +12.28億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 3.31億円 | 14.39億円 | -11.08億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 7.72億円 | -9.89億円 | +17.61億円 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 1,987.70円 |
| 純利益率 | 1.4% |
| 粗利益率 | 20.3% |
| 流動比率 | 152.2% |
| 当座比率 | 138.4% |
| 負債資本倍率 | 1.49倍 |
| インタレストカバレッジ | -0.92倍 |
| EBITDAマージン | 6.0% |
| 実効税率 | 33.6% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -1.9% |
| 営業利益前年同期比 | +30.2% |
| 経常利益前年同期比 | -32.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -42.4% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 5.74百万株 |
| 自己株式数 | 8千株 |
| 期中平均株式数 | 5.72百万株 |
| 1株当たり純資産 | 2,015.68円 |
| EBITDA | 5.13億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 10.00円 |
| 期末配当 | 20.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| Machine | 1百万円 | -40百万円 |
| MotionControlsSystems | 13百万円 | -1.54億円 |
| Press | 40.91億円 | 1.27億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 188.00億円 |
| 営業利益予想 | 1.80億円 |
| 経常利益予想 | 40百万円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 1.30億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 22.71円 |
| 1株当たり配当金予想 | 10.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2の黒田精工は売上がわずかに減少する中で営業赤字を縮小した一方、経常段階は悪化し、最終利益は特別利益の寄与で黒字を確保したが減益となりました。売上高は86.17億円で前年同期比-1.9%、営業利益は-0.74億円(同+30.2%)と赤字幅が縮小しました。営業利益率は-0.86%(-0.74/86.17)と推定され、前年同期の-1.21%(-1.06/87.83推計)から約+35bp改善したとみられます。一方、経常利益は-0.87億円(同-32.0%)と悪化し、経常利益率は-1.01%に低下(前年-0.75%推計、約-26bp悪化)しました。税引前利益は1.96億円と黒字化しており、経常赤字からの乖離は特別利益の計上が主因と判断されます(内訳は未開示)。当期純利益は1.20億円で前年同期比-42.4%、純利益率は1.4%(前年2.37%推計、約-97bp低下)となりました。粗利益率は20.3%で、販管費18.27億円が売上総利益17.52億円を上回り、コア収益力はなお弱い構図です。EBITDAは5.13億円(マージン6.0%)と減価償却費5.87億円の非資金費用に支えられた現金創出は維持しています。営業外収益1.32億円に対し営業外費用1.45億円(うち支払利息0.81億円)が上回り、金利負担が損益の重石です。営業CFは3.31億円と黒字で、営業CF/純利益は2.76倍と利益の現金裏付けは良好です。流動比率152.2%、当座比率138.4%と短期流動性は健全ですが、インタレストカバレッジは-0.92倍と債務返済耐性に警戒感が残ります。バランスシートは総資産288.14億円、負債172.54億円、純資産115.61億円で負債資本倍率1.49倍とギリギリ許容範囲ですが、有利子負債は短長合計約69億円とEBITDA対比で重いです(推定Debt/EBITDA約13.5倍)。ROEは1.0%と低水準、ROICは-0.3%と資本コストを大幅に下回っており資本効率の改善が最重要課題です。配当性向は計算値で143.6%と高く、現在の利益水準が続く場合は持続可能性に難があります。通期に向けては、特別要因ではなくコアの営業収益力(粗利改善×販管費の抑制)と金利負担の軽減が業績安定の鍵となります。非開示項目(投資CF、具体的な特別損益内訳、配当金総額等)が多く、一過性要素の影響度評価に不確実性が残る点には留意が必要です。
ROE分解(デュポン): ROE(1.0%) = 純利益率(1.4%) × 総資産回転率(0.299) × 財務レバレッジ(2.49倍)。最も変化が大きい構成要素は純利益率の低下で、当期は営業赤字継続と営業外費用(利払い)の増加により経常段階が悪化する一方、特別利益で最終黒字を確保したため、コアの収益率が低く見える点が主因です。売上総利益は20.3%と一定水準を維持するものの、販管費18.27億円が粗利17.52億円を上回っており、営業損失の発生と営業外費用の負担で当期純利益率が押し下げられました。総資産回転率0.299は低水準で、売上減少と資産規模維持により効率が悪化しやすい局面です。財務レバレッジ2.49倍はROEにプラス寄与しているものの、金利負担増を通じて純利益率の毀損を招き、ネットでは中立〜ややマイナスの印象です。営業利益率は前年から約+35bp改善(-1.21%→-0.86%推定)したものの、経常利益率は約-26bp悪化(-0.75%→-1.01%推定)、純利益率は約-97bp悪化(2.37%→1.4%)しており、改善はコアの一部に限定的です。ビジネス上の背景としては、需要軟化による売上減と固定費負担、ならびに金利上昇・借入残高維持による利払い増が示唆されます。特別利益による最終利益の下支えは一時的色彩が濃く、持続性は低いと評価します。懸念されるトレンドとして、販管費(18.27億円)が売上総利益を上回る構造にあり、売上成長率(-1.9%)に対し固定費の粘着性が高く、営業レバレッジが逆回転している点を指摘します。
売上は-1.9%と小幅減収で、エンドマーケットの弱含み、または為替・価格要因の影響が示唆されます。粗利率は20.3%で一定ながら、量の減少が固定費吸収を阻害し営業赤字を継続させています。営業外では受取配当金0.29億円を計上したものの、支払利息0.81億円が上回り、経常段階の下押し要因です。税前利益の黒字(1.96億円)は特別利益の寄与が大きいとみられ、コア成長の反映ではありません。EBITDAは5.13億円と現金創出力は確保していますが、有利子負債対比では脆弱です。短期的な見通しは、需要回復または価格是正による売上ボリュームの回復、原価低減・歩留改善などで粗利率を引き上げ、販管費の抑制で営業損益の黒字転換を目指す段階です。中期的には、製品ミックス改善と高付加価値領域の拡大、ならびに余剰資産の圧縮による総資産回転率の向上がROE改善の主軸となります。非開示項目(R&D、設備投資、投資CF)の多さから、成長投資の実行度や将来の収益貢献の定量評価には不確実性が残ります。
流動性は流動比率152.2%、当座比率138.4%と健全で、短期借入金33.70億円に対して現金35.19億円、売掛金42.41億円、棚卸13.16億円と短期資産で概ねカバー可能です。負債資本倍率は1.49倍と許容上限付近で、レバレッジのこれ以上の積み増しには慎重姿勢が必要です。長期借入金35.48億円を含む有利子負債は推定約69.18億円で、金利上昇局面では利払い負担の増加リスクが顕在化します。インタレストカバレッジは-0.92倍と警戒水準(<2.0)で、現状の営業力では利払いを十分に賄えていません。満期ミスマッチの観点では、短期負債95.13億円に対して流動資産144.81億円とクッションはありますが、在庫・売掛の回収タイミングに依存するため運転資金管理が鍵です。オフバランスのリース・保証等は開示不足のため評価不能です。
営業CFは3.31億円で当期純利益1.20億円の2.76倍と、高い現金裏付けを示しています。営業損益が赤字のなかでCFOが黒字であることから、減価償却費5.87億円等の非資金費用と運転資本の改善(在庫圧縮や売掛回収)による寄与が推測されますが、詳細内訳は未開示です。投資CF・設備投資額が未開示のためFCFは算出不能で、投資キャッシュアウトの規模次第で資金余力の評価は変動します。支払配当金が未開示であり、配当とCAPEXを合わせたFCFカバレッジの持続性評価には制約があります。運転資本操作の兆候は定量確認できませんが、売上減の中でCFOが堅調な点は健全性を示唆します。
配当性向は計算値で143.6%と高く、現行利益水準が続く前提では持続可能性に懸念があります。営業CFは黒字であるものの、投資CF・配当支払額が未開示のためFCFによる配当カバレッジを定量確認できません。利益が特別要因に依存する度合いが高い局面では、安定配当方針を維持する場合でも一時的な自己資本の取り崩しや追加的な資金調達の必要性が高まる可能性があります。今後は、営業黒字化・利払い負担の軽減と、CAPEXの規律を通じてFCF創出力を高めることが配当の持続性確保に不可欠です。
ビジネスリスク:
- 需要軟化や顧客業種の投資サイクル鈍化による売上ボリューム減少
- 製品ミックス悪化やコスト上昇による粗利率の低下
- 固定費の粘着性による営業レバレッジの逆回転(販管費が粗利を上回る構造)
- 海外展開に伴う為替ヘッドウィンドとサプライチェーンリスク
財務リスク:
- インタレストカバレッジ-0.92倍と利払い耐性の脆弱性
- 有利子負債約69億円とEBITDAのミスマッチ(Debt/EBITDA約13.5倍)
- 経常赤字継続時の資本効率悪化(ROIC -0.3%、ROE 1.0%)
- 特別利益依存による損益のボラティリティ
主な懸念事項:
- 経常段階の赤字と金利負担の継続
- 販管費が粗利を上回る構造的課題
- 投資CF・配当の未開示に伴うFCFと配当持続性評価の不確実性
- 一過性要因(特別利益)への依存が最終利益に与える影響
重要ポイント:
- 営業赤字は縮小も、経常赤字と最終減益でコア収益力はなお弱い
- 特別利益で税前黒字を確保しており、持続性は限定的
- インタレストカバレッジがマイナス、Debt/EBITDAが高水準で金利耐性が課題
- ROE 1.0%、ROIC -0.3%と資本効率が資本コストを下回る
- 営業CFは純利益を上回り現金裏付けは良好だが、FCFと配当持続性は不透明
注視すべき指標:
- 営業利益率と粗利率(コア採算の回復度合い)
- 販管費対売上総利益のギャップ(固定費吸収)
- インタレストカバレッジと有利子負債残高(借入コスト動向)
- 投資CF・CAPEXとFCF(成長投資の規律と資金余力)
- 特別損益の規模と反復性(一次性の剥落リスク)
- 総資産回転率(在庫・売掛の回転改善)
セクター内ポジション:
同業内ではレバレッジと金利負担が重く、資本効率指標(ROE/ROIC)も低位に位置付け。短期流動性は同業平均並みだが、コア営業力と利払い耐性の立て直しが相対的課題。
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