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76792027 第1四半期プライムJGAAP

薬王堂ホールディングス(7679) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は440.4億円(前年同期比+11.7%)、営業利益は14.3億円(同-5.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

小売/小売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥440.4億¥394.1億+11.7%
営業利益¥14.3億¥15.1億−5.1%
経常利益¥14.2億¥15.6億−8.5%
純利益¥10.0億¥11.1億−10.4%
ROE2.5%2.8%-

Executive Summary

増収減益となり、売上拡大が利益成長に結びついていない点が今四半期の最重要ポイントである。売上高は440.4億円(前年比+11.7%)と二桁成長を維持した一方、営業利益は14.3億円(同△5.1%)、経常利益14.2億円(同△8.5%)、純利益10.0億円(同△10.4%)といずれも減益となった。増収にもかかわらず販管費の伸びが粗利の伸びを上回り、営業利益率は3.2%と前年から低下している。

業績変動要因

【売上高】売上高は440.4億円で前年比+11.7%増加した。ドラッグストア事業を単一セグメントとして開示しており、事業別の内訳は開示されていないが、既存店・新規出店を含む総合的な販売拡大が増収要因とみられる。売上原価は344.2億円(原価率78.2%)、粗利は96.1億円(粗利率21.8%)で、ディスカウント型ドラッグストアとして一定水準を確保している。

【損益】販管費は81.8億円(売上高比18.6%)で前年の18.1%から上昇し、粗利の伸びを吸収して営業利益は14.3億円(前年比△5.1%)に減少した。営業外損益はほぼ均衡(営業外収益1.1億円、営業外費用1.1億円、うち支払利息1.1億円)しているが、経常利益は14.2億円(同△8.5%)と営業減益幅を上回って悪化した。純利益は10.0億円(同△10.4%)で、法人税等4.3億円(実効税率約29.9%)を控除した結果である。増収減益の構造であり、費用増加を吸収できるだけの利益率改善が課題となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は3.2%、純利益率は2.3%で、いずれも前年同期から低下した。粗利率21.8%は業態水準にあるが、販管費率18.6%との差が小さく、営業段階での利益余力は限定的である。【キャッシュ品質】営業CFの開示はないが、棚卸資産は354.8億円で総資産の33.8%を占め、年換算在庫回転日数は約94日と高水準にある。在庫効率が収益・現金創出力を左右する構造となっている。【投資効率】ROE(年換算)は2.5%で、純利益率の低さが主因となっている。総資産回転率は約0.42回で、店舗・在庫集約型の事業特性を反映している。【財務健全性】自己資本比率は38.8%、流動比率は141.4%、当座比率は約39.8%である。長期借入金210.8億円を抱えるがDebt/Capital比率は34.1%、インタレストカバレッジは12.76倍と、現時点で利払い能力は確保されている。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の数値は開示されていないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は前年の100.1億円から68.7億円へ減少しており、この間に棚卸資産は337.4億円から354.8億円へ、有形固定資産は455.7億円から472.9億円へそれぞれ増加した。買掛金は194.2億円から214.8億円に増加し、仕入債務の活用で運転資本負担を一部相殺している。長期借入金は224.1億円から210.8億円へ減少しており、借入返済が進んでいる可能性がある。棚卸資産の増加と現預金の減少は、在庫投資が資金を圧迫している状況を示唆しており、在庫の販売・現金化のペースが今後の資金繰りを左右する。

収益の質

経常利益14.2億円と純利益10.0億円の乖離は主に法人税等4.3億円(実効税率約29.9%)によるものであり、特別損益による一時的要因は確認されない。営業外収益1.1億円は主にその他営業外収益で構成され、営業外費用も支払利息1.1億円が中心であり、いずれも小規模で経常的な項目にとどまる。包括利益は10.0億円で親会社株主に帰属する純利益10.0億円とほぼ一致しており、その他有価証券評価差額金等の変動は僅少である。このため、純利益と包括利益の乖離は小さく、当期の利益は為替や有価証券評価等の一時的な変動要因に大きく左右されていないと解釈できる。一方で、営業利益段階での減益は在庫・販管費という経常的な事業構造要因によるものであり、質的には持続的な収益力の低下として注視が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高1850.5億円(前年比+13.0%)、営業利益55.2億円(同+4.4%)、経常利益54.8億円(同+0.2%)であり、会社は通期での増収増益を見込んでいる。当四半期の進捗率は売上高23.8%、営業利益25.9%、経常利益26.0%、純利益24.8%(通期純利益予想40.3億円に対して純利益10.0億円)であり、いずれも標準的な25%近辺で、計画からの顕著な乖離はみられない。ただし、Q1は前年同期比で営業減益となっており、通期での増益計画達成には第2四半期以降に利益率の改善が必要となる。当四半期時点で業績予想・配当予想の修正はない。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は30.00円である。期中平均株式数19,450,990株から算出される年間配当金総額は約5.8億円で、通期純利益予想40.3億円に対する配当性向は約14.5%となる。この水準は一般的な持続可能性の目安を大きく下回り、利益面での負担は小さい。自己株式6.2億円を保有しているが、当期の自己株買いに関する具体的な実績・計画は開示データからは確認できず、配当のみに基づく配当性向として評価する。

リスク要因

  1. 在庫効率の低下: 棚卸資産は354.8億円で総資産の33.8%を占め、年換算在庫回転日数は約94日と、一般小売の目安である30~45日を大きく上回る。医薬品・化粧品等の期限管理や値下げ発生を通じて、粗利率と運転資本を同時に悪化させる可能性がある。

  2. 増収に対する利益率の逆行: 売上高が+11.7%増加した一方で営業利益は△5.1%減少し、営業利益率は前年同期比で低下した。人件費・物流費等のコスト増加を吸収できない状況が続けば、通期の増益計画達成が難しくなる。

  3. 短期流動性の構成: 流動比率は141.4%と1倍を上回るが、当座比率は約39.8%にとどまり、短期の資金繰りは在庫の販売・現金化と買掛金214.8億円の管理に依存する構造にある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(retail)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率3.2%3.2% (0.7%–7.3%)+0.0pt
純利益率2.3%2.1% (0.4%–5.9%)+0.1pt

収益性は業種中央値とほぼ同水準にあり、突出した優位性・劣位性はみられない。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)11.7%7.7% (1.4%–14.4%)+4.0pt

売上高成長率は業種中央値を+4.0pt上回っており、業種内では高い成長率にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高は業種中央値を上回る+11.7%の成長を示す一方、営業利益は減益となっており、成長の採算性が決算上の最大の論点となっている。

  2. 年換算在庫回転日数約94日は在庫効率上の注視点であり、在庫残高・粗利率・評価損関連費用の今後の推移が収益性とキャッシュ創出力を左右する。

  3. 通期予想に対する進捗率は売上高・利益とも25%前後で、会社計画からの顕著な乖離はないが、通期での増益達成には第2四半期以降の利益率改善が前提となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,020円
base(基準)2,115円
bull(強気)2,167円
算出前提値
1株純資産(BPS)2,090円
調整後予想EPS212.9円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向14.5%
予想EPSの信頼度調整×1.028(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.01倍 / 9.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,055円〜2,179円、ω±0.1で 2,115円〜2,116円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。