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76492027 第1四半期プライムJGAAP

スギホールディングス(7649) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は2,702億円(前年同期比+10.1%)、営業利益は122.1億円(同+10.9%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

小売/小売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥2701.8億¥2454.6億+10.1%
営業利益¥122.1億¥110.0億+10.9%
経常利益¥115.9億¥113.7億+1.9%
純利益¥69.0億¥212.2億−67.5%
ROE(年換算)9.4%29.2%-

Executive Summary

第1四半期は既存のドラッグストア・調剤事業を軸に増収増益を確保したが、前年同期の税効果反動により純利益は大幅減益となった。売上高は2,701.8億円(前年比+10.1%)、営業利益は122.1億円(同+10.9%)、経常利益は115.9億円(同+1.9%)、親会社株主に帰属する純利益は69.0億円(同-67.5%)。経常段階の伸び鈍化は営業外費用の増加(24.2億円、前年8.8億円)が主因であり、純利益減益は前年同期の繰延税金益(法人税等が実質益)の反動による実効税率正常化(38.1%)が主因で、本業の減速を示すものではない。

業績変動要因

【売上高】売上高は2,701.8億円で前年同期比+10.1%増収。単一セグメント(ドラッグストア・調剤事業)のため事業別内訳の開示はないが、既存店・新規出店の拡大を背景とした増収と見られる。粗利益は833.3億円(同+10.2%)で、粗利率30.8%は前年同期からほぼ横ばい(約4bp改善)。

【損益】営業利益は122.1億円(同+10.9%)で増収率を上回り、営業段階でわずかに正の営業レバレッジが確認できる。一方、営業外費用の増加(支払利息3.9億円、前年1.0億円)により経常利益は115.9億円(同+1.9%)にとどまった。特別損失4.4億円(投資有価証券評価損4.2億円、減損損失0.1億円)を計上し、加えて前年同期に生じた繰延税金益の反動で実効税率が正常化したことから、純利益は69.0億円(同-67.5%)と大幅減益となった。結論として営業面は増収増益、最終利益は税効果と一時的損失により大幅減益という構図である。

セグメント別分析

当社は「ドラッグストア・調剤事業」の単一セグメントであり、セグメント別の売上・損益開示は省略されている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率4.5%は前年同期比約4bp改善、粗利率30.8%はほぼ横ばい。純利益率は2.6%で、前年同期の税効果による高水準(約8.6%)から大きく低下したが、これは一時要因であり本業の収益性悪化ではない。【キャッシュ品質】税引前利益111.5億円に対し法人税等42.5億円が計上され、実効税率は約38.1%と前年の税効果剥落後の水準に正常化している。【投資効率】年換算ROEは9.4%で、純利益率2.5%×総資産回転率1.693倍×財務レバレッジ2.17倍のデュポン分解となる。EPS(基本)は38.14円(前年117.28円)、BPSは1,624.06円(前年1,604.99円から+1.2%)。【財務健全性】自己資本比率46.0%、有利子負債647.2億円に対しインタレストカバレッジ約31倍と利払い余力は厚い。短期借入金は前年比99.2%減の1.9億円まで圧縮され、資金調達の短期依存は大きく低下した。

キャッシュフロー分析

CF計算書の個別開示はないため、BS変動から資金動向を分析する。現金及び預金は1,246.3億円で前年同期の1,112.1億円から+12.1%増加し、手元流動性は拡充している。短期借入金は228.5億円から1.9億円へ大幅に圧縮された一方、1年内返済予定の長期借入金は56.5億円(前年40.0億円)に増加しており、短期の資金調達構造は借入から自己資金へシフトしている。有形固定資産は1,330.9億円(前年比+8.0%)へ増加しており、店舗・物流基盤への継続的な投資が進んでいることがうかがえる。売掛金も824.2億円(同+13.7%)と売上成長を上回るペースで増加しており、資金繰り上は運転資本の伸びに留意が必要である。

収益の質

営業利益・粗利益は前年並みの利益率を維持しており、本業の収益基盤は経常的な水準を保っている。一方、経常利益と純利益の乖離は前年同期対比で大きく拡大しており、これは投資有価証券評価損4.2億円を含む特別損失4.4億円という一時的要因と、前年同期に生じた繰延税金資産計上等による法人税等の一時的な益(約100億円規模)の反動という税効果要因が主因である。営業外収益は18.0億円で経常的な受取利息・雑収入が中心であり、営業外費用は支払利息の増加(3.9億円)を主因に24.2億円へ拡大した。包括利益は70.6億円と純利益69.0億円に近く、その他有価証券評価差額金等のOCI項目による乖離は限定的であり、当期の利益の質は税効果・特別損失要因を除けば概ね安定的と評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画は売上高10,920億円(前年比+8.1%)、営業利益540億円(同+11.2%)、経常利益550億円(同+9.9%)、純利益328.0億円である。第1四半期の進捗率は売上高24.7%、営業利益22.6%、経常利益21.1%、純利益21.0%で、売上高は標準的な進捗(25%)にほぼ沿う一方、利益各段階は下回っている。通期の営業利益率計画は約4.9%であり、第1四半期実績4.5%からの改善が下期にかけて必要となる。業績予想・配当予想の修正はいずれも行われていない。

株主還元

2027年2月期の配当は株式分割の実施を予定しているため、分割前換算ベースでみると年間配当金35円(中間15円、期末20円)である。会社予想EPS181.24円に対する配当性向は約19.3%で、水準としては保守的である。通期予想純利益328.0億円に対し、期中平均株式数ベースの年間配当総額は約63.3億円と試算され、利益カバレッジは約5.2倍と配当の持続性は高い。第1四半期時点の実績純利益との比較は季節性の観点から適切でなく、通期予想利益をもとにした評価が妥当である。

リスク要因

  1. 低マージン構造によるコスト圧迫リスク: 営業利益率4.5%は一般的な高収益基準を下回り、人件費・物流費・賃料・値引き等のコスト上振れに対する利益耐性が相対的に限定的である。

  2. 価格・出店競争による粗利率低下リスク: ドラッグストア業界における価格競争やネット通販との競合により、現行の粗利率30.8%の維持が課題となり得る。加えて調剤事業は薬価改定・調剤報酬制度変更の影響を受けやすい。

  3. 一時的損益要因による利益変動リスク: 投資有価証券評価損4.2億円を含む特別損失や、前年に発生した税効果の反動が示すとおり、税引後利益は一時的要因により変動しやすく、期間比較には留意が必要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.5%3.2% (0.7%–7.3%)+1.3pt
純利益率2.6%2.1% (0.4%–5.9%)+0.4pt

収益性は業種中央値を上回るが、上位レンジ(7.3%)には届かず中間よりやや上に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)10.1%7.7% (1.4%–14.4%)+2.4pt

売上高成長率は業種中央値を上回るが、業界上位レンジ(14.4%)ほどではない水準にある。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+10.1%、営業利益+10.9%と本業は増収増益を維持しており、粗利率・販管費率もほぼ横ばいで営業効率は安定している。

  2. 純利益の-67.5%は前年同期の税効果(繰延税金益)の反動が主因であり、営業利益ベースの成長トレンドとは切り離して評価する必要がある。

  3. 通期計画に対する進捗率は売上高24.7%に対し営業利益22.6%・経常利益21.1%・純利益21.0%と利益段階でやや遅れており、下期にかけての営業利益率改善(4.5%→計画4.9%程度)が通期達成の焦点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,643円
base(基準)1,728円
bull(強気)1,774円
算出前提値
1株純資産(BPS)1,624円
調整後予想EPS186.2円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.0%
予想EPSの信頼度調整×1.028(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.06倍 / 9.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,679円〜1,779円、ω±0.1で 1,726円〜1,732円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。