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75782026 第3四半期スタンダードJGAAP

ニチリョク(7578) 2026年度第3四半期決算 減収19%

2026年度第3四半期の売上高は13.6億円(前年同期比-18.8%)、営業損失は3.2億円。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

小売/小売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥13.6億¥16.7億−18.8%
営業利益−¥3.2億−¥0.8億−298.8%
経常利益−¥3.6億−¥1.1億−240.0%
純利益¥6.1億−¥1.3億+559.1%
ROE(年換算)15.1%−3.8%-

Executive Summary

当四半期は本業の収益力悪化と事業譲渡益による最終黒字転換が併存する決算であり、利益の質の見極めが最重要ポイントとなる。売上高は13.6億円(前年比-18.8%)、営業利益は-3.2億円(前年-0.8億円から悪化)、経常利益は-3.6億円(前年-1.1億円から悪化)となった一方、純利益は6.1億円(前年-1.3億円から黒字転換、YoY+559.1%)となった。純利益の押し上げ要因は事業譲渡益10.7億円であり、本業の営業損失3.2億円とは対照的な構図となっている。

業績変動要因

【売上高】売上高は13.6億円で前年同期比-18.8%の減収。セグメント別ではFuneral(葬祭)が8.1億円・営業利益2.4億円(利益率29.3%)と収益の中核を担う一方、CemeteryBusinessOutdoor(4.4億円、利益率-4.6%)、CemeteryBusinessIndoor(1.2億円、利益率-35.8%)は営業損失となっている。全社的な減収に加え、粗利益率も68.6%と前年70.3%から低下し、構成・原価面での逆風がうかがえる。

【損益】売上減少に対し販管費12.6億円は前年並みでほぼ減っておらず、販管費率は92.4%へ急上昇した。この固定費の重さが営業損失を3.2億円へ拡大させた主因である。経常損失も3.6億円に拡大したが、特別利益として事業譲渡益10.7億円を計上し税引前利益は7.2億円、純利益は6.1億円の黒字となった。結論として、本業は減収減益(営業・経常段階)であり、最終利益の黒字化は一時的な特別利益によるものである。

セグメント別分析

セグメント別営業損益では、Funeral(葬祭)が売上8.1億円・営業利益2.4億円(利益率29.3%)で唯一の利益セグメントとなり、全社収益の実質的な支え手である。CemeteryBusinessOutdoor(売上4.4億円・営業損失0.2億円)とCemeteryBusinessIndoor(売上1.2億円・営業損失0.4億円、利益率-35.8%)はいずれも損失を計上している。各セグメント利益の合計に対し、全社費用調整額-4.8億円が加算されるため、全社的な固定費配賦の重さが連結営業損益をさらに押し下げる構造となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は-23.8%(前年-4.8%)と大幅に悪化し、粗利益率も68.6%(前年70.3%)へ低下した。一方で純利益率は44.6%、ROE(年換算)は15.1%と高水準だが、これは事業譲渡益10.7億円に依存した結果であり、営業活動に基づく収益力を反映していない。【キャッシュ品質】純利益6.1億円と営業損失3.2億円の乖離は大きく、利益の経常性は低い。【投資効率】総資産75.6億円に対し売上高13.6億円と資産効率は低位で推移している。【財務健全性】自己資本比率は70.7%(前年61.3%)へ改善し資本の緩衝力は厚いが、流動資産9.2億円に対し流動負債19.6億円と短期資金の不足が確認され、短期流動性面では留意が必要な状態である。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、BS推移から資金動向を分析する。現金及び預金は4.2億円へ増加し、前年の1.1億円から大幅に積み増された。一方で長期借入金は0.5億円へ減少しており、負債の圧縮または短期区分への振替が進んだとみられる。流動資産9.2億円に対し流動負債19.6億円と短期負債が大きく上回っており、短期借入金5.5億円および1年内返済予定の長期借入金8.5億円を含む期近債務への対応が資金繰り上の焦点となる。当期純利益6.1億円は事業譲渡益によって形成されたものであり、恒常的な営業キャッシュ創出力とは区別して捉える必要がある。

収益の質

当期純利益6.1億円の主因は特別利益に計上された事業譲渡益10.7億円であり、営業損失3.2億円との間に大きな乖離が生じている。営業外損益については、営業外収益0.1億円に対し営業外費用0.4億円(うち支払利息0.4億円)が上回り、営業赤字の状況下で金利負担が経常損益をさらに押し下げている。税引前利益7.2億円に対し法人税等1.1億円を計上し、税負担は正常域にあるが、税前利益の源泉が一時的な特別利益である点を踏まえると、当期の高い純利益率・ROEは継続的な収益力を示すものではなく、本業の営業損失を中心に業績の質を評価する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高25.0億円(前年比+11.5%)、営業利益2.1億円、経常利益1.2億円、純利益9.9億円である。累計進捗率は売上高54.4%と標準的な75%を下回り、営業利益は累計で赤字(3.2億円の損失)のため、通期予想達成には第4四半期に単独で5億円超の営業利益創出が必要となる。純利益進捗率は61.2%だが、累計純利益には事業譲渡益10.7億円が含まれており、本業の回復ペースとは別に評価する必要がある。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円、通期配当予想も0円であり無配方針が継続している。当期純利益6.1億円に対する配当性向は0%だが、この純利益は事業譲渡益に依存しており、本業は営業損失の状態にある。流動比率46.8%と短期負債への依存度の高さを踏まえると、現時点では配当よりも営業収益力の回復と短期資金管理を優先する資本配分状況にあるとみられる。

リスク要因

  1. 営業収益力の低下: 売上高が前年比-18.8%と減少する中、販管費はほぼ前年並みで推移し販管費率は92.4%まで上昇した。需要回復が遅れれば営業損失が継続するリスクがある。

  2. 短期流動性の脆弱性: 流動比率は46.8%と1倍を下回り、流動負債19.6億円が流動資産9.2億円を10.4億円上回る。短期借入金5.5億円と1年内返済予定の長期借入金8.5億円の合計が短期負債の91.5%を占め、借換え・返済対応が資金繰りを左右する。

  3. 一時的利益への依存: 当期純利益6.1億円の主因は事業譲渡益10.7億円であり、営業損失3.2億円が示す本業の収益力とは大きく異なる。譲渡後の事業基盤の縮小・回復遅延が生じるリスクがある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(retail)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率−23.8%3.2% (0.7%–6.8%)−27.0pt
純利益率44.6%1.4% (0.1%–4.4%)+43.2pt

営業利益率は業種中央値を大きく下回り本業収益力の弱さを示す一方、純利益率は事業譲渡益により業種中央値を大幅に上回っている。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−18.8%3.0% (1.2%–10.3%)−21.9pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、同業他社と比較して縮小傾向が鮮明である。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 最終黒字化は事業譲渡益10.7億円によるものであり、本業は営業損失3.2億円、営業利益率-23.8%と収益力の悪化が続いている点が決算上の注目点である。

  2. 自己資本比率70.7%と資本面の緩衝力は厚いが、流動比率46.8%・短期負債比率91.5%と短期流動性面には改善余地があり、資金繰り管理の状況がモニタリングポイントとなる。

  3. 通期営業利益予想2.1億円に対し累計は営業損失であり、第4四半期における本業の回復度合いが通期予想達成の可否を左右する構造となっている。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)233円
base(基準)235円
bull(強気)236円
算出前提
1株純資産(BPS)307円
調整後予想EPS5.8円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向0.0%
予想EPSの信頼度調整×1.028(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.76倍 / 40.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 228円〜242円、ω±0.1で 233円〜236円。

注記:

  • 一時的な損益の影響を除くため、経常利益等から算出した正規化EPSを使用しています(会社予想EPSは57.7円)。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。