- 売上高: 9.62億円
- 営業利益: -1.94億円
- 当期純利益: 7.20億円
- 1株当たり当期純利益: 42.57円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 9.62億円 | 11.19億円 | -14.0% |
| 売上原価 | 3.33億円 | - | - |
| 売上総利益 | 7.86億円 | - | - |
| 販管費 | 8.55億円 | - | - |
| 営業利益 | -1.94億円 | -69百万円 | -181.2% |
| 営業外収益 | 18百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 30百万円 | - | - |
| 経常利益 | -2.22億円 | -81百万円 | -174.1% |
| 税引前利益 | -81百万円 | - | - |
| 法人税等 | -7百万円 | - | - |
| 当期純利益 | 7.20億円 | -74百万円 | +1073.0% |
| 支払利息 | 22百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 42.57円 | -4.63円 | +1019.4% |
| 1株当たり配当金 | 0.00円 | 0.00円 | - |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 6.33億円 | - | - |
| 現金預金 | 1.07億円 | - | - |
| 売掛金 | 1.76億円 | - | - |
| 固定資産 | 68.40億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 15.24億円 | - | - |
| 無形資産 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | -86百万円 | - | - |
| 財務活動によるキャッシュフロー | -88百万円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 1株当たり純資産 | 313.93円 |
| 純利益率 | 74.8% |
| 粗利益率 | 81.7% |
| 流動比率 | 27.9% |
| 当座比率 | 27.9% |
| 負債資本倍率 | 0.53倍 |
| インタレストカバレッジ | -8.81倍 |
| 実効税率 | 8.8% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 17.39百万株 |
| 自己株式数 | 10千株 |
| 期中平均株式数 | 16.93百万株 |
| 1株当たり純資産 | 313.91円 |
| セグメント | 営業利益 |
|---|
| CemeteryBusinessIndoor | -32百万円 |
| CemeteryBusinessOutdoor | -15百万円 |
| Funeral | 2.01億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 25.00億円 |
| 営業利益予想 | 2.10億円 |
| 経常利益予想 | 1.20億円 |
| 当期純利益予想 | 9.90億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 57.71円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2026年度Q2のニチリョクは売上減少と高い販管費負担により本業は赤字で、純利益は特別要因に大きく依存した決算でした。売上高は9.62億円で前年同期比-14.0%と低調、粗利率は81.7%と高水準ながら販管費率が88.9%に達し、営業損失は-1.94億円となりました。営業外収支は-0.12億円(営業外収益0.18億円、営業外費用0.30億円)と軽微な悪化要因で、経常損失は-2.22億円です。税引前損益は-0.81億円ですが、当期純利益は7.20億円と黒字転換しており、約8.0億円規模の特別利益等の非経常要因が純利益を押し上げたと推測されます。結果、純利益率は74.8%と異常値で、営業利益率(-20.2%)や経常段階の赤字と乖離が極めて大きい構造です。デュポン分解では、総資産回転率0.118と資産効率が低く、財務レバレッジ1.50倍は抑制的な一方、純利益率の非経常押上げによりROEは13.2%と見かけ上は良好に見えます。営業CFは-0.86億円で、純利益7.20億円に対する営業CF/純利益は-0.12倍と品質面の警戒シグナルを強く示唆します。流動比率は27.9%と1.0を大きく下回り、短期借入金5.38億円を含む流動負債22.71億円に対して流動資産6.33億円・現金1.07億円しかなく、満期ミスマッチが顕著です。インタレストカバレッジは-8.81倍と、金利負担を賄えない水準に悪化しています。ROICは-2.8%と資本コストを下回り、投下資本の価値毀損を示唆します。販管費の絶対額8.55億円は売上規模に対して重く、固定費の高さが営業レバレッジを悪化させています。非経常益の内容は未記載のため、再現性・持続性には大きな不確実性があります。財務CFは-0.88億円と資金流出で、期中の資金手当て余力が限られる可能性があります。配当情報は未記載で判断は限定的ですが、現状の営業赤字と営業CFマイナス、流動性逼迫を踏まえると、積極的な株主還元の持続性は慎重に見るべき局面です。今後は本業の黒字化(販管費の圧縮と売上回復)と運転資本の正常化、短期負債の借換・返済計画の透明化が重要なフォーカスとなります。非経常要因に依存したROE/純利益から、キャッシュ創出力(営業CF)に裏打ちされた利益への回帰が投資家の信認回復の鍵です。
ステップ1: ROEを純利益率×総資産回転率×財務レバレッジに分解すると、ROE=74.8%×0.118×1.50≒13.2%となります。ステップ2: 構成要素のうち、ROEに最も寄与しているのは純利益率の異常な高さ(非経常益による押上げ)であり、総資産回転率は0.118と低位、レバレッジは1.50倍で中立です。ステップ3: 純利益率が突出した理由は、営業・経常段階で赤字にもかかわらず、税引前-0.81億円から純利益7.20億円に転じる規模(約8.0億円)の特別利益等が計上された点にあります(詳細内訳は未記載)。ステップ4: この純利益率の上振れは一過性である可能性が高く、持続的なROEを説明するものではありません。持続性は本業(営業利益率)の改善と資産効率の回復次第です。ステップ5: 懸念されるトレンドとして、売上-14.0%の減収下で販管費8.55億円が重く、販管費率88.9%が粗利率81.7%を上回っており、営業レバレッジが悪化しています。これにより、営業利益率-20.2%・経常赤字という本業収益力の低下が鮮明です。
売上は9.62億円で前年同期比-14.0%と縮小しており、需要鈍化または案件ミックスの変化が示唆されます。粗利率は81.7%と高水準を維持する一方、販管費率88.9%が高止まりしており、固定費削減や販促効率化がなければ増収転換まで黒字化は難しい構造です。営業利益は-1.94億円、経常利益は-2.22億円と、本業・金融収支ともにマイナスで、成長余地はコストサイドの再設計に依存します。純利益7.20億円は特別利益の計上によるとみられ、成長の実力値を示しません。今後の見通しは、(1) 売上の下げ止まり(案件獲得・客単価施策)、(2) 固定費の変動費化と販管費の削減、(3) 金利負担の軽減(借入構成の見直し)にかかります。短期的にはコストコントロールと赤字事業のテコ入れ、資産売却などの選択と集中が業績ボトムを形成するカタリストとなり得ます。
流動比率は27.9%と1.0を大幅に下回り、明確な流動性リスクが存在します。短期借入金5.38億円を含む流動負債22.71億円に対し、現金1.07億円・流動資産6.33億円しかなく、満期ミスマッチが顕著です。負債資本倍率は0.53倍と資本構成自体は保守的ですが、短期負債偏重のため支払能力に課題があります。長期借入金は3.61億円で、借入の長短バランス改善が必要です。インタレストカバレッジ-8.81倍は利払い余力の不足を示し、借換条件悪化や金利上昇に脆弱です。オフバランス債務の開示は未記載で、リースや保証債務の潜在リスクは評価困難です。
営業CFは-0.86億円で、純利益7.20億円に対する営業CF/純利益は-0.12倍と、利益のキャッシュ裏付けが乏しい状態です(品質問題の可能性)。設備投資額は-0.01億円と小さく、投資CFの詳細は未記載ながら、FCFは概ねマイナス圏にあると推測されます。営業赤字(-1.94億円)と営業CFマイナスの同時発生は、運転資本の増加(売掛・前払の積み上がり等)または収益性低下が背景と考えられますが、勘定内訳が未記載のため特定はできません。財務CFは-0.88億円と資金流出で、借入返済や配当支払い(配当額は未記載)によるキャッシュアウトが示唆されます。今後は、(1) 売掛金回収の加速、(2) 在庫回転(未記載のため推定困難)・前受金の活用、(3) 不採算案件の縮減による営業CFの黒字化が焦点です。
配当情報は未記載のため定量評価は限定的です。現状、営業赤字・営業CFマイナス・流動性逼迫という条件下では、仮に配当を実施している場合でも内部資金での安定的カバーは難しく、外部資金や資産売却に依存するリスクがあります。FCFは投資CF未記載ながら設備投資が軽微でも営業CFマイナスにより不足が見込まれ、配当の持続性は本業キャッシュ創出の回復に強く依存します。方針面では、一時的な非経常益での配当原資拡大は持続性に乏しいため、利益連動よりもキャッシュ連動(営業CF/FCF重視)への転換が望ましい局面です。
ビジネスリスク:
- 売上高の減少(前年比-14.0%)が示す需要減速・案件ミックス悪化リスク
- 高い販管費率(88.9%)による固定費レバレッジの悪化と黒字化遅延リスク
- 本業赤字・経常赤字の継続による価格競争・顧客獲得力低下
- 非経常益依存の利益構造に伴う業績の再現性低下
財務リスク:
- 流動比率27.9%と極端な満期ミスマッチ(短期負債22.71億円 vs 流動資産6.33億円)
- インタレストカバレッジ-8.81倍による利払い余力不足・借換条件悪化リスク
- 営業CF/純利益-0.12倍の利益品質低下と資金繰り逼迫
- 金利上昇時の支払利息増加(支払利息0.22億円の負担拡大)
主な懸念事項:
- 税引前-0.81億円から純利益7.20億円に転じる大規模な特別利益の持続性・一過性
- 運転資本の内訳未記載により、CF悪化のドライバー特定が困難
- 短期借入金偏重(5.38億円)と現金1.07億円のアンバランス
- ROIC-2.8%による投下資本の価値毀損と資本効率低下
重要ポイント:
- 本業は営業赤字・経常赤字で、純利益は非経常益に依存
- 営業CF/純利益-0.12倍と利益のキャッシュ裏付けに深刻なギャップ
- 流動比率27.9%・短期負債偏重で満期ミスマッチが顕著
- ROIC-2.8%と資本効率が資本コストを大きく下回る
- 販管費率88.9%の高さが黒字化の最大ボトルネック
注視すべき指標:
- 営業利益率と販管費率(コスト削減進捗)
- 営業CFとフリーキャッシュフロー(四半期ベース)
- 流動比率・手元流動性(現金、コミットメントライン)
- インタレストカバレッジと借入の長短構成
- 特別利益の内容・規模の開示(再現性・一過性の判断)
セクター内ポジション:
同業(エンディング関連サービス)と比較して財務レバレッジは抑制的だが、流動性と本業収益力の弱さ、非経常益依存度の高さが相対的な弱み。短期の資金繰り安定化と固定費圧縮が急務。
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