クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥9366.9億 | ¥8467.6億 | +10.6% |
| 営業利益 | ¥609.1億 | ¥580.9億 | +4.9% |
| 経常利益 | ¥591.2億 | ¥552.5億 | +7.0% |
| 純利益 | ¥354.9億 | ¥341.1億 | +4.0% |
| ROE | 10.9% | 14.2% | - |
Executive Summary
増収は継続したが、主力のグローバルすき家の収益性悪化により増益率は売上成長を下回った。売上高は9,366.9億円(前年比+10.6%)、営業利益は609.1億円(同+4.9%)、経常利益は591.2億円(同+7.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は354.9億円(同+4.0%)となった。営業利益率は6.5%で前年同期の6.9%から低下しており、グローバルはま寿司・グローバル中食・レストランの増益がすき家の大幅減益を一部相殺する構図となっている。
業績変動要因
【売上高】売上高は9,366.9億円で前年同期比+10.6%増収。セグメント別ではグローバルはま寿司が外部売上2,313.5億円(同+28.4%)と最大の伸びを示し、レストランが同+10.7%、グローバルファストフードが同+9.0%と続く。最大セグメントのグローバルすき家は2,330.4億円(同+4.9%)と相対的に低い伸びにとどまった。
【損益】営業利益は609.1億円(同+4.9%)と増益だが、売上成長率10.6%を下回り営業レバレッジは弱含んだ。グローバルすき家のセグメント利益は73.3億円(同▲63.7%)と大幅減益で、利益率は9.1%から3.1%へ急低下し、全社利益率低下の主因となった。一方、グローバル中食は利益率13.4%(同+13.9%増益)、グローバルはま寿司は同+23.8%増益と質の高い成長を示す。特別損失63.4億円(固定資産除却損17.1億円、事業撤退費用26.6億円等)が特別利益2.0億円を上回り、税引前利益を経常利益比▲10.4%押し下げた。増収増益ながら、増益率が増収率を下回る「増収・増益率鈍化」型の決算である。
セグメント別分析
グローバル中食(外部売上1,648.2億円、利益率13.4%)が全社最高収益率セグメントであり、利益は同+13.9%増。グローバルはま寿司(外部売上2,313.5億円、利益率7.7%)は増収率28.4%と全社最大の成長ドライバーだが、利益率は前年の8.0%から低下傾向。グローバルすき家(外部売上2,330.4億円、利益率3.1%)は最大売上規模ながら利益率が前年9.1%から急低下し、連結利益率悪化の主因。レストラン(外部売上1,280.2億円、利益率7.6%)は利益率が前年6.7%から改善。小売は9.65億円の営業損失を計上したが前年の11.5億円から縮小、本社・サポートは18.9億円の利益に転換した。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は6.5%で前年同期6.9%から低下、粗利率は54.2%と高水準を維持するが販管費率47.7%が利益率の制約要因となっている。純利益率は3.8%で前年同期の4.0%からやや縮小した。【キャッシュ品質】特別損失63.4億円(固定資産除却損17.1億円、事業撤退費用26.6億円含む)が税引前利益を経常利益から10.4%押し下げており、会計利益には非経常的な下押しが含まれる。運転資本は流動資産3,292.0億円が流動負債1,952.2億円を1,339.8億円上回り、流動比率168.6%と厚い流動性バッファーを有する。【投資効率】ROEは10.9%で、純利益率3.8%×総資産回転率0.99倍×財務レバレッジ2.90倍の構成となり、資産効率とレバレッジに支えられる構造。【財務健全性】自己資本比率は34.5%(前年29.5%から改善)、有利子負債は長期借入金2,424.9億円を中心に構成され短期依存度は低い。無形固定資産は総資産の24.0%を占め、ブランド・商標権等への資産依存度が高い一方、のれんは104.1億円と純資産比3.2%にとどまる。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の数値は開示範囲に含まれないため、貸借対照表の変動から資金動向を分析する。現金及び預金は1,315.0億円で前年同期の797.0億円から大幅に積み上がっており、総資産・純資産の拡大とともに手元流動性が厚みを増している。売掛金565.8億円に対し買掛金582.6億円がわずかに上回り、仕入債務による資金繰り面での調達機能が一定程度働いている。棚卸資産は51.0億円と総資産の0.5%にとどまり、在庫負担が資金繰りを圧迫する構造ではない。有形固定資産は3,192.3億円、無形固定資産は2,265.2億円と前年から増加しており、店舗展開やブランド関連投資が継続していることがうかがえる。
収益の質
経常利益591.2億円に対し、特別損失63.4億円が特別利益2.0億円を61.4億円上回る形で計上され、税引前利益は529.9億円と経常利益を10.4%下回った。特別損失の内訳は固定資産除却損17.1億円、事業撤退費用26.6億円などであり、店舗・事業資産の入替に伴う一時的要因が含まれる。営業外収益は為替差益12.6億円を含む52.2億円、営業外費用は支払利息51.9億円を中心に70.1億円で、金融収支はネットでマイナスとなっている。包括利益は503.7億円で純利益354.9億円を上回っており、為替換算調整額140.0億円の押し上げが主因である。経常的な事業損益と特別損失・為替評価などの非経常項目を区別すると、当期の利益成長率は営業段階の実態対比でやや割り引いて見る必要がある。
業績予想・ガイダンス
通期会社計画に対する進捗率は、売上高76.6%、営業利益74.3%、経常利益76.4%、親会社株主帰属利益83.5%となった。営業利益・経常利益の進捗は9カ月経過時点の標準的な水準である75%に概ね沿う一方、純利益は計画比で先行している。通期計画は売上高+7.6%、営業利益+9.1%の増収増益を前提としており、第4四半期には利益成長率を売上成長率と同程度以上に引き上げる必要がある。
株主還元
第2四半期配当は1株当たり35.00円で、通期予想配当は70.00円である。通期予想の親会社株主帰属利益425.0億円を分母とした配当性向は約25.8%であり、持続可能性の目安とされる60%を大きく下回る。利益剰余金1,367.6億円、現金及び預金1,315.0億円と、利益蓄積・手元流動性の両面で配当継続の基礎体力は確保されている。
リスク要因
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グローバルすき家の収益性低下: 最大売上セグメント(売上2,330.4億円)のセグメント利益率が前年9.1%から3.1%へ約6ptの低下となった。食材費・人件費・物流費等のコスト増を価格・客数・商品ミックスで吸収できない場合、連結利益率への影響が継続する。
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金利負担と資本構成: 支払利息51.9億円が受取利息20.9億円を上回り、インタレストカバレッジは11.74倍と現時点で余力はあるものの、有利子負債は長期借入金2,424.9億円を中心に約2,513.8億円に達する。Debt/Capital比率は43.6%で、金利上昇局面での資金コスト上昇が利益を圧迫し得る。
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非経常損失の再発可能性: 特別損失63.4億円(固定資産除却損17.1億円、事業撤退費用26.6億円)が税引前利益を61.4億円押し下げた。店舗・事業資産の入替に伴う損失が今後も発生する場合、経常利益と純利益の乖離が継続する可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.5% | 3.2% (0.7%–6.8%) | +3.3pt |
| 純利益率 | 3.8% | 1.4% (0.1%–4.4%) | +2.4pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を明確に上回り、収益性は業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 10.6% | 3.0% (1.2%–10.3%) | +7.5pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも高成長グループに位置づけられる。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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増収基調とROE 10.9%は業種比較でも良好な水準にあるが、営業利益率は前年同期の6.9%から6.5%へ低下しており、収益性トレンドの転換点となるかが今後の焦点である。
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売上構成最大のグローバルすき家がセグメント利益率で約6pt低下し全社利益成長を抑制した一方、グローバルはま寿司・中食・レストランは増益を継続しており、事業ポートフォリオ内での収益格差が拡大している。
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通期計画に対する進捗率は営業利益74.3%、純利益83.5%であり、特別損失を計上しつつも利益計画への到達余地は相対的に大きい。配当性向は約25.8%と低水準にとどまり、利益・キャッシュ両面で還元余力は確保されている。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,813円 |
| base(基準) | 1,947円 |
| bull(強気) | 2,019円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,569円 |
| 調整後予想EPS | 268.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 26.8% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.028(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.24倍 / 7.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,891円〜2,005円、ω±0.1で 1,937円〜1,961円。
注記:
- 税負担・買収関連費用・少数株主持分等により、営業利益に対して純利益が大きく圧縮されています(純利益÷営業利益 52%)。本値はその圧縮を額面どおり反映しており、要因が一時的であれば実力値はこれより高い可能性があります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。