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74142026 第3四半期プライムJGAAP

小野建(7414) 2026年度第3四半期決算 減収・営業益36%減

2026年度第3四半期の売上高は1,888億円(前年同期比-8.5%)、営業利益は32.3億円(同-36.4%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

小野建株式会社

商社・卸売/卸売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1888.2億¥2062.8億−8.5%
営業利益¥32.3億¥50.7億−36.4%
持分法投資損益---
経常利益¥32.4億¥51.9億−37.7%
純利益¥21.1億¥34.6億−39.2%
ROE2.1%3.5%-

Executive Summary

鋼材市況・需要環境の弱さを背景に、減収に加えて利益率が圧縮する減収減益決算となった。売上高は1,888.2億円(前年比-8.5%)、営業利益は32.3億円(同-36.4%)、経常利益は32.4億円(同-37.7%)、親会社株主に帰属する純利益は20.4億円(同-40.4%)となった。減収率を上回る利益減少幅は、粗利率の低下と固定費性の販管費負担が重なったことを示す。

業績変動要因

【売上高】売上高は1,888.2億円で前年同期比8.5%減となった。セグメント別では、主力の九州・中国が1,037.8億円(構成比54.9%、前年比-9.6%)、関西・中京が471.4億円(同25.0%、-11.7%)、関東・東北が402.0億円(同21.3%、-1.2%)で、全地域が減収となったが関東・東北の減収幅は相対的に小さい。

【損益】売上原価が1,695.2億円と高止まりし、粗利率は10.2%(前年10.2%相当から横ばい圏)にとどまった。販管費は160.7億円で対粗利比83.3%に達し、粗利の縮小が営業利益(32.3億円、営業利益率1.7%)に強く波及した。営業外収支は差引0.1億円の黒字で受取配当金1.0億円・有価証券売却益0.6億円を含むが、経常利益の下支えは限定的である。特別損失には九州・中国セグメントの固定資産減損損失0.5億円を計上し、税引前利益31.9億円をわずかに押し下げた。減収率8.5%に対し営業利益は36.4%減と大きく落ち込んでおり、減収減益と結論づけられる。

セグメント別分析

セグメント利益は九州・中国20.5億円(構成比62.6%、前年比-28.2%、利益率2.0%)、関西・中京5.7億円(同17.4%、-27.4%、利益率1.2%)、関東・東北6.5億円(同19.9%、-55.0%、利益率1.6%)となった。関東・東北は売上減少が1.2%にとどまる一方、利益率は前年の約3.6%から1.6%へ約2.0pt低下し、最も大きな採算悪化を示している。九州・中国では固定資産減損損失0.5億円を計上しており、主力地域の資産収益性についても注視が必要である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率1.7%、純利益率1.1%はいずれも前年同期(営業利益率約2.5%)から低下しており、粗利率10.2%の低水準が収益性を制約している。【キャッシュ品質】営業外収益には受取配当金1.0億円・有価証券売却益0.6億円が含まれ、経常的な事業収益に加え投資性収益が一定寄与している。【投資効率】ROEは2.1%で、資産・資本効率の観点では改善余地がある水準にとどまる。【財務健全性】自己資本比率48.4%、流動比率131.6%、インタレストカバレッジ12.22倍は財務の安定性を示す一方、短期借入金348.1億円を中心に短期負債比率が63.3%と高く、現金及び預金72.0億円は短期負債に対して0.21倍にとどまり、資金調達構成の短期偏重が確認される。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の直接開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。流動資産1,081.8億円は流動負債822.4億円を上回り運転資本は259.5億円のプラスであるが、その内訳は売掛金・受取手形408.0億円、電子記録債権260.99億円、棚卸資産259.1億円が中心であり、現金及び預金72.0億円は前年同期の44.4億円から増加したものの絶対水準は限定的である。買掛金・支払手形251.4億円、電子記録債務141.78億円は仕入・商流に伴う資金循環を構成している。短期借入金348.1億円が資金調達の中心を占めており、売上減少局面では債権回収と在庫換金の実行力が資金繰りの鍵となる。

収益の質

経常利益32.4億円には受取配当金1.0億円、有価証券売却益0.6億円といった非経常性の高い営業外収益が含まれており、本業の採算悪化を一部緩和している。特別損失として九州・中国セグメントの固定資産減損損失0.5億円、固定資産除却損0.9億円を計上しており、これらは一時的要因として税引前利益を押し下げた。包括利益は24.2億円で親会社株主に帰属する純利益20.4億円との乖離が生じており、有価証券評価差額金3.5億円のプラス寄与が包括利益を純利益より押し上げる方向に働いている。実効税率は約34%と、前年同期からの低下幅ほどには利益改善に寄与していない。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画は売上高2,547.0億円(前年比-6.3%)、営業利益46.0億円(同-32.5%)、経常利益46.0億円(同-33.4%)で、業績・配当予想とも当四半期の修正はない。第3四半期累計の進捗率は売上高74.1%、営業利益70.2%と、標準的な75%水準に対し営業利益で遅れが目立つ。計画達成には第4四半期に営業利益13.7億円が必要であり、これは累計営業利益率1.7%を上回る約2.1%への回復を要する水準である。売上高は概ね計画線上にあることから、達成の焦点は数量よりも採算改善に置かれている。

株主還元

通期配当予想は1株69.0円で、第2四半期配当34.0円に対し期末配当は35.0円が想定される。通期純利益計画30.0億円と期中平均株式数2,487.0万株を前提とすると配当総額は約17.2億円、配当性向は約57.2%となる。自己株式取得の実績額は開示されておらず、配当のみに基づく配当性向で評価すると、通期利益計画が達成される前提では管理可能な水準にある。

リスク要因

  1. スプレッド悪化リスク: 粗利益率10.2%、営業利益率1.7%という低マージン構造のもとでは、鋼材の販売価格と仕入価格のスプレッドのわずかな変動が営業利益を大きく変動させる。

  2. リファイナンス・流動性リスク: 短期負債比率63.3%は高水準にあり、短期借入金348.1億円への依存度が高い。現金及び預金の短期負債に対する比率は0.21倍にとどまり、運転資本の回収・換金力と金融機関与信の維持が重要となる。

  3. 地域別採算悪化リスク: 関東・東北は売上高減少が1.2%にとどまる一方、セグメント利益は55.0%減、利益率が約2.0pt低下しており、価格・ミックス・在庫採算の悪化が示唆される。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率1.7%3.3% (1.8%–5.0%)−1.6pt
純利益率1.1%3.1% (1.4%–6.3%)−2.0pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を下回り、収益性は業種内で相対的に低い水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−8.5%5.2% (-4.1%–8.6%)−13.7pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、業種内で減収幅が目立つ位置づけにある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高の進捗は通期計画に概ね沿う一方、営業利益・純利益の進捗は標準水準を下回っており、第4四半期における採算改善の実現度が計画達成の焦点となる。

  2. 主力の九州・中国がセグメント利益の6割超を占める一方、関東・東北で利益率が大きく低下しており、地域別の採算格差が拡大している。

  3. 流動比率131.6%、インタレストカバレッジ12.22倍は安定要因である一方、短期負債比率63.3%、現金/短期負債比率0.21倍は資金調達構成上の注視点であり、今後の借換動向が財務健全性のモニタリングポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)3,282円
base(基準)3,293円
bull(強気)3,313円
算出前提
1株純資産(BPS)4,001円
調整後予想EPS124.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向57.4%
予想EPSの信頼度調整×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.82倍 / 26.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,205円〜3,386円、ω±0.1で 3,271円〜3,308円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。